FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/01/21/07:51:40

米国株式市場上昇:経済対策やワクチンの普及期待から買い優勢

NYダウは257.86ドル高の31188.38ドル、ナスダックは260.07ポイント高の13457.25ポイントで取引を終了した。モルガン・スタンレーやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などの好決算を受けて、他の銘柄にも買いが波及した。バイデン氏が米大統領に正式に就任し、大型経済対策の成立や新型コロナワクチンの普及が進むとの期待も買いを促し、一時300ドル超上げた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。 VIX指数は23.24から21.58へ低下した。

 

NY外国為替市場:株価堅調でリスク選好のドル売りがやや優勢

ドル/円は、バイデン氏の米大統領就任式を前に様子見ムードが広がる中、しばらくは103.80円を挟んだもみ合いの展開が続いた。ただ、米株式市場で主要3指数が史上最高値を更新するなど、株価が堅調に推移すると対資源国通貨中心にリスク選好のドル売りが優勢になった。円に対してもドル安が進み、一時7日以来の安値となる103.40円まで値を下げた。なお、第46代米大統領に民主党のジョー・バイデン氏が就任した。バイデン新大統領は就任演説で『民主主義が勝利した。私の心は米国を1つにして国を結束させることにある。全ての米国民に加わってほしい』と述べ、国民に結束を呼びかけた。

 

ユーロ/ドルは、欧州でのロックダウン(都市封鎖)強化や新型コロナワクチン接種の遅れなどが意識されて、ユーロを売る動きが広がった。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に持ち高調整目的の売りも出て、一時1.2077ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.2074ドルが目先サポートとして働くと、1.2118ドル付近まで下げ渋った。 

 

カナダドルは、WTI原油先物価格の上昇を背景に産油国通貨とされるカナダドルに買いが入ったほか、米国株高がドル売り・カナダドル買い、円売り・カナダドル買いを促した。カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を0.25%のまま据え置くことを決めたと発表した。ただ、市場では『一部アナリストは小幅な利下げを予想していた』との声も聞かれ、金利据え置きを受けてカナダドル買いが入る場面もあった。声明では『現行の低金利が2023年まで続く』『回復を支援しインフレ目標を達成するために、適切な金融刺激策を維持する』との方針を改めて示した一方、『新型コロナワクチンや海外の力強い需要により、中期的な国内経済の見通しは明るさを増している』との見方を示した。 

 

NY原油先物市場は続伸:米追加経済対策期待から買い優勢

NY原油先物市場は52.94ドル-53.83ドルのレンジ相場となった。正式に就任したバイデン大統領のもとで大規模な追加経済対策が実施されれば、エネルギー需要増にも繋がるとの期待感から買いが強まった。原油先物は一時53ドル後半まで上値を伸ばしている。ただ先週2度ほど頭を抑えられた同水準では利益確定売りも見られ、引けにかけては上げ幅を縮小した。ニューヨーク市場の序盤に53.83ドルまで買われたが、中期的な需要見通しは不透明であることから、原油先物は時間外取引で一時53ドルを下回った。

 

NY金先物市場は続伸:連日インフレヘッジ目的買い優勢

NY金先物市場は1831.10-1870.70ドルのレンジ相場となった。NY序盤は為替相場がドル高・ユーロ安に振れ、ドル建ての金先物に割高感が出たことで売りが先行した。ただ、バイデン米新政権のもとで大規模な追加経済対策が実施されればインフレ高に繋がるとの見方は根強く、インフレヘッジを目的とした金買いが本日も押し上げ要因となった。投機筋による買いも巻き込み、一時1870ドル台まで上値を伸ばしている。

 

米国債券市場反発:ポジション調整かいが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回り前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.08%で終了した。米国株相場は史上最高値を更新したものの、この日も持ち高調整目的の買いが優勢となった。なお、20年債入札は『やや軟調』と受け止められたが、相場の反応は限られた。 

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2021/01/20/07:55:40

米国株式市場は上昇:追加経済対策の早期成立への期待から買い優勢

NYダウは116.26ドル高の30930.52ドル、ナスダックは198.68ポイント高の13197.18ポイントで取引を終了した。次期財務長官に指名されたイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長は上院指名承認公聴会において、大規模な追加経済対策の必要性を訴えたほか、増税の実施をパンデミック終息後まで先送りする計画を明らかにしたことで安心感が広がり寄り付き直後に一時270ドル超上げた。ただ、この日四半期決算を発表したゴールドマン・サックスが買い先行後、下落に転じたことなどが相場の重石となり、上値の重さも目立った。VIX指数は24.34から23.24へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般方向感のない相場展開

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された1月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことが好感されて、NY市場でもユーロ買い・ドル売りが先行した。イタリアのコンテ内閣が議会で信任され、解散総選挙が回避されるとの観測が高まったことも相場の支援材料となり、一時1.2145ドルと日通し高値を付けた。なお、イタリア議会上院はこの日、コンテ内閣を信任したと伝わった。ただ、現物の米国株相場が伸び悩んだうえ、欧州株相場がマイナス圏に沈むとリスク選好のドル売りが後退し、一時1.2116ドル付近まで上げ幅を縮めた。ドイツがロックダウン(都市封鎖)措置を2月14日まで延長したことも相場の重石となった。

 

ドル/円は、次期財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏の承認公聴会を控えて、しばらくは104.00円を挟んだもみ合いが続いていたが、一時103.84円付近まで弱含んだ。高く始まった米国株が伸び悩んだうえ、欧州株が失速したことが相場の重石となった。米長期金利が上昇幅を縮めたことも円買い・ドル売りを誘った。なお、イエレン氏は米上院での公聴会で『追加経済対策について積極的に取り組む』と述べたほか、連邦債務の膨張については『パンデミックへの対応が最優先で、債務縮小は将来的な問題』などと指摘した。為替については『ドルおよびその他の通貨の価値は市場によって決定されるべき』『米国は経済的利益のためにドル安を求めない』と語った。もっとも、事前に報道で伝わっていたこともあって相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は反発:経済活動の拡大を期待した優勢

NY原油先物市場は52.11ドル-53.13ドルのレンジ相場となった。次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏が大規模な経済対策に前向きな姿勢を示し、経済活動の拡大が期待されて原油先物は買いが強まった。また、バルキンド石油輸出国機構(OPEC)事務局長が21年の原油相場について慎重ながらも楽観視しているとし、昨年の需要減から回復するとの見通しを示したことも支えとなった。新型コロナウイルス変異種の感染拡大が警戒されたことで、アジア市場ではさえない値動きとなったが、ユーロ売りは縮小しており、ニューヨーク市場で原油先物は底堅い動きを見せた。

 

NY金先物市場は反発:インフレヘッジ目的とした買い優勢

NY金先物市場は1831.80-1845.00ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての金先物に割安感が生じて買いが強まった。バイデン新政権のもとで進められる大規模な追加経済対策を背景としたインフレ高への思惑がくすぶる中で、インフレヘッジを目的とした金買いも出ていた。ロンドン市場で1845.00ドルまで買われた後、ニューヨーク市場で1840ドルを挟んだ水準で推移した。また、換金目的の金売りは縮小した。 

 

米国債券市場は反落:50年債など超長期債の発行を検討で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.09%で終了した。次期財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏が米上院での公聴会で『追加経済対策について積極的に取り組む』と述べたほか、連邦債務の膨張について『パンデミックへの対応が最優先で、債務縮小は将来的な問題』などと発言すると売りが出た。50年債など超長期債の発行を検討すると述べたことも相場の重石となった。ただ、そのあとは持ち高調整の買いが優勢となり、下げ幅を縮めた。 

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2021/01/19/07:46:17

キング牧師誕生日で米国市場は休場

米国株式、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:欧州各国で政局不安からユーロ売り優勢

ドル/円は、米国市場がキング牧師誕生日で休場のため、市場参加者が激減し商いは低調だったが、一時103.59円と日通し安値を付けた。ただ、前週末の安値103.62円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。13日の安値103.53円や一目均衡表基準線と転換線が並ぶ103.50円がサポートとして意識された面もある。なお、市場では『20日の米大統領就任式を控える中、バイデン新政権の為替に対する姿勢をにらみ、主要通貨はレンジ内で推移した』との声が聞かれた。『次期米財務長官に指名されたイエレン前米連邦準備理事会(FRB)議長は19日に米上院で開かれる指名承認公聴会で、市場が決定する為替レートへのコミットメントを確認するとともに、ドル安を目指さないと明言する見通し』とのWSJ紙の報道も意識される。 

 

ユーロ/ドルは、イタリアやオランダ、エストニアなど欧州各国で政局不安が高まる中、一時1.2054ドルと昨年12月2日以来約1カ月半ぶりの安値を付けた。ただ、同日安値の1.2040ドルや一目均衡表雲上限が位置する1.2036ドルがサポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢になり、1.2082ドル付近まで持ち直した。なお、イタリア議会下院はこの日、コンテ内閣に対する信任投票を行い賛成多数で可決した。下院での可決を受けて、上院では明日信任投票が行われる。 

 

乱高下が続く暗号資産(仮想通貨)

昨夜NYで37400ドル台の目先高値を示現したのち、35500ドル台まで2000ドル近い急落。しかし、ボトムを付けたのちは大きく反発し、足もとは36300ドル台での推移となっている。暗号資産(仮想通貨)ビットコインはいまだ落ち着かない展開となっている。

 

南アランドの今週の注目点

今週は20日の12月南アフリカ消費者物価指数(CPI)や21日の南ア準備銀行(SARB)政策金利発表など、週半ば以降に注目材料が集まる。なお新型コロナウイルス関連では、南アフリカ保健省は18日、米ジョンソン・エンド・ジョンソンからワクチン900万回分が供給されることを公表した。ただし、具体的な接種開始時期については明らかにされていない。

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2021/01/18/03:01:29

米国株式市場は下落:利益確定売りに押される展開

NYダウは177.26ドル安の30814.26ドル、ナスダックは114.13ポイント安の12998.50ポイントで取引を終了した。バイデン次期米大統領の経済対策は総額1.9兆ドルの大規模な内容となったが、期待先行で相場は上昇していただけに、景気敏感株を中心に『材料出尽くし』として利益確定売りが優勢となった。また、銀行決算や12月米小売売上高が市場予想を下回ったことも相場の重石となったほか、新型コロナウイルスによる死者数の増加で期近の回復見通しが悪化したことも売り材料となり、一時370ドル超下げた。ただ、押し目を拾いたい向きは多く売り一巡後は下げ渋った。VIX指数は23.25から24.34へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避のドル買い・円買い

ユーロ/ドルは、欧州では新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)の延長や制限措置の強化が相次いで実施されており、欧州景気の先行き不安が高まった。イタリアの政情不安定化に加えて、児童手当の不正受給問題を巡る連立政権内の対立を理由に、オランダのルッテ内閣が総辞職する見通しとなったこともユーロ売りを誘った。前日の安値1.2111ドルを下抜けて、一時1.2075ドルと昨年12月10日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。なお、エストニアでもラタス首相が中道左派与党・中道党の汚職疑惑の責任を取る格好で辞意を表明している。 

 

ドル/円は、米国株安を背景にリスク回避のドル買いが入り、取引終了間際に一時103.90円と日通し高値を付けた。ただ、同時にリスク回避の円買いも入ったため上値は限られた。今日一日の値幅は29銭程度と小さく、方向感に乏しかった。市場の注目を集めていたバイデン次期米大統領の経済対策は総額1.9兆ドルの大規模な内容となったが、事前に2兆ドル規模になるとの観測が出ていたこともあり、サプライズはなかった。なお、12月米小売売上高や1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は予想より弱い内容となったものの、反応は一時的だった。 

 

資源国通貨は軟調だった。米国株相場の下落を背景に、リスク回避の円買い、ドル買いが優勢となった。

 

NY原油先物市場は反落:コロナ感染拡大を嫌気した売り

NY原油先物市場は51.83ドル-53.83ドルのレンジ相場となった。欧米でコロナ感染の拡大が止まらず、対策を強化している中、いち早くコロナ感染の拡大を封じ込んでいた中国で感染再拡大への懸念が高まり、エネルギー需要が鈍化するとの見方が投資家心理を圧迫し、原油は売りに押された。また、ドル高・ユーロ安もドル建ての原油の売りを後押しした。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比20基増の287基となった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高で換気目的の売りが優勢

NY金先物市場は1822.10-1856.60ドルのレンジ相場となった。バイデン次期大統領が1兆9000億ドル規模の追加経済対策を発表した。ほぼ市場予想通りの結果であり、大型財政出動期待を背景と金の買いが一服した。為替相場でドル高・ユーロ売りが進み、ドル建ての金に割高感が生じ、換気目的の売りが活発化した。ロンドン市場の序盤にかけて1856.60ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では、ユーロ安・米ドル高の進行を受けて換金目的の売りが広がった。 

 

米国債券市場は反発:リスク回避の債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.08%で終了した。米国株相場の下落を背景に、安全資産とされる米国債に買いが入った。12月米小売売上高が予想を下回ったことも相場の支援材料になった。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避でドルじり高!

2021/01/18/03:00:11

 

★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が115ドル安で下げ渋るも、リスク回避のドル高・円高の流れが持続した。なお、欧州株は軟調に取引を開始した。NYダウ先物やNY原油先物が軟調に推移する中、全般的にドル反発の流れが持続し103.70円前後で推移した。欧米株価指数の軟調地合いで円買いが出やすい一方で、米長期金利が小幅に持ち直したことでドルの下げを弱めた。欧米株価指数の戻りの鈍い動きとなる中、リスク回避のドル買いが再開した。

 

12月米小売売上高や1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことを受けて、ややドル売りが出た。弱い米経済指標の結果を受けてややドル売りに振れる場面もあったが、欧米株価指数の軟調な動きも手がかりにリスク回避のドル買い・円買いが優勢となった。米株が下げ幅を拡大したことも手がかりに、リスク回避のドル買いとなった。クロス円の下げも重石となり、104円台を試す動きには持ち込めず、103円台後半での小動きとなった。その後は、リスク回避のドル買い・円買いが一巡し、103.80円台でこう着した。引けにかけては、日中高値圏での推移で下値は堅いが、材料出尽くしから方向感の見えにくい展開となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・11月貿易収支:+258億ユーロ(10月:+300億ユーロ)

 

・米・12月小売売上高:前月比‐0.7%(予想:0.0%、11月:-1.4%←-1.1%)
・米・12月小売売上高(自動車除く):前月比-1.4%(予想:-0.2%、11月:-1.3%←-0.9%)
・米・12月生産者物価指数(PPI):前月比+0.3%(予想:+0.4%、11月:+0.1%)
・米・12月生産者物価コア指数:前月比+0.1%(予想:+0.2%、11月:+0.1%)
・米・12月生産者物価指数:前年比+0.8%(予想:+0.8%、11月:+0.8%)
・米・12月生産者物価コア指数:前年比+1.2%(予想:+1.3%、11月:+1.4%)
・米・1月NY連銀製造業景気指数:+3.5(予想:6.0、12月:4.9)
・米・12月設備稼働率:74.5%(予想:73.6%、11月:73.4%←73.3%)
・米・12月鉱工業生産:前月比+1.6%(予想:+0.5%、11月:+0.5%←+0.4%)
・米・11月企業在庫:前月比+0.5%(予想:+0.5%、10月:+0.8%←+0.7%)
・米・1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値:79.2(予想:79.5、12月:80.7)
・米・1月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値:3.0%(12月:2.5%)
・米・1月ミシガン大学5-10年期待インフレ率速報値:2.7%(12月:2.5%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は103.58-90円のレンジ

・欧州でのウイルス感染拡大から景気の先行き不安

・欧米株安に伴うリスク回避のドル買いが優勢

・弱い経済指標結果となったものの反応は一時的

・米経済対策は材料織り込み済みでサプライズなし

・VIX指数は23.25から24.34へ上昇

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