FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/01/28/08:16:29

米国株式市場は大幅下落:個人投資家の投機的な動きに警戒した売り

NYダウは633.87ドル安の30303.17ドル、ナスダックは355.47ポイント安の13270.60ポイントで取引を終了した。決算内容が嫌気された米航空機ボーイングなどの銘柄が大幅に下げ、相場の重石となった。一部銘柄に対する個人投資家の著しく投機的な動きも警戒を誘い、一時730ドル超下げる場面があった。米株の変動性指数(VIX、恐怖指数)が37.21と米大統領選の投開票日直前だった昨年11月4日以来の高水準まで急伸したことで、『リスク回避の売りが加速した』との声も聞かれた。
 ヘッジファンドが空売りを積み上げたGameStopやAMCなどの銘柄に個人が集団で買いを入れ、踏み上げを誘う展開がこの日も継続した。『一部ヘッジファンドは損失穴埋めを迫られ、買い持ちしている主力株を売却した。それが相場下落につながっている』との見方もあった。VIX指数は23.02から37.21へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の大幅安でリスク回避のドル買い

ドル/円は、米国株市場では一部銘柄に対する個人投資家の著しく投機的な動きがマーケット心理を冷やし、NYダウが一時730ドル超下落。為替市場ではリスク回避のドル買いが優勢になった。まとまった規模の売り注文が観測されていた104.00円を上抜けて、一時104.20円まで上値を伸ばした。米連邦準備理事会(FRB)は26-27日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通りFF金利の誘導目標を0.00-0.25%に据え置くことを全会一致で決定。声明では『経済活動や雇用の回復ペースはここ数カ月に鈍化しており、弱さはパンデミックで最も大きな打撃を受けたセクターに集中している』と指摘し、『FRBはこの厳しい状況で米経済を支援し、最大雇用と物価安定の目標を達成するために、あらゆる手段を活用することに注力している』と改めて表明した。
 また、パウエルFRB議長は会見で『今後の道筋は非常に不確実なまま』としながらも、『一部の動きは年内の見通し改善を示唆』『下期の力強い経済見通しを支持する有望な証拠ある』などと発言した。テーパリング(量的緩和の縮小)の議論については『時期尚早』とし、『時期が来たならば事前に検討することを話す』と語った。FRBが予想より早くテーパリングを検討するとの懸念は後退したものの、株価の反発にはつながらなかった。 

 

ユーロ/ドルは、欧米株価の大幅下落を背景に、リスク回避のドル買いが活発化し一時1.2059ドルと日通し安値を付けた。独政府が2021年成長見通しを従来の4.4%から3.0%に引き下げたことや、『欧州中央銀行(ECB)当局者らは市場がECBによる利下げの可能性を過小評価していると認識』との一部報道もユーロ売りを促した。ただ、急ピッチで下落した反動も出て、引けにかけては下げ渋った。 

 

NY原油先物市場は小幅反発:原油在庫減少を意識した買い優勢

NY原油先物市場は51.85ドル-53.30ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(1/22時点)で原油在庫が-991.0万バレル(前週 +435.1万バレル)と取り崩しに転じた。ニューヨーク市場の序盤にかけて51.85ドルまで下落したが、原油在庫の減少を意識して一時53.30ドルまで買われた。ただ、米国株安やドル高を意識して米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果判明後に52.77ドルまで下げており、通常取引終了後に原油先物の上げ幅は縮小した。

 

NY金先物市場は5営業日続落:ドル高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1828.40-1851.50ドルのレンジ相場となった。欧米株安によるリスク回避は昨日に続き安全資産である金購入につながらなかった。リスク回避のドル高がドル建て金価格の割高感につながり、上値を重くした。アジア市場で1851.50ドルまで買われたが、その後は伸び悩み。ニューヨーク市場の序盤にかけて1828.40ドルまで下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果判明前に1849.20ドルまで戻したが、結果判明後は1845ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:欧米株の大幅下落から安全資産として買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.01%で終了した。欧米の株式相場が軟調に推移したことを受けて、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。利回りは一時0.9992%前後まで低下する場面があった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策維持を決定すると同時に、景気回復ペースの鈍化を指摘し、金融緩和策の維持を改めて確約したことも相場を下支えした。 

 

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2021/01/27/07:43:04

米国株式市場は下落:決算結果相場の様相で方向感出ず

NYダウは22.96ドル安の30937.04ドル、ナスダックは9.93ポイント安の13626.07ポイントで取引を終了した。バイデン大統領がワクチン普及ペースを加速させる計画を発表、夏までに集団免疫を目指しているとしたほか、追加経済対策を巡り共和党との交渉にも前向きな姿勢を示したため寄り付き後上昇した。また、決算内容が好感されたジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やスリーエム(3M)などが買われ、指数の押し上げ要因となったが、ベライゾン・コミュニケーションズやアメリカン・エキスプレスなどが売られ相場の上値を抑えた。もっとも、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控えて、大きな方向感は出なかった。VIX指数は23.19から23.02へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株失速でリスク選好のドル売り後退

ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.2108ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。欧州株相場やNYダウ先物の上昇を背景にリスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.2176ドルと日通し高値を更新した。ただ、前日の高値1.2183ドルを上抜けることは出来なかった。『欧州中央銀行(ECB)は米連邦準備理事会(FRB)との政策の違いが為替レートに与える影響を調査する』との一部報道が伝わると、ユーロ売りで反応し一時1.2140ドル付近まで下押しする場面があった。米国経済の方が強いにもかかわらず、ドルが弱いことが疑問だという。なお、イタリアのコンテ首相はこの日、閣議を開催し辞任する意向を表明し、マッタレラ大統領に辞表を提出した。大統領は27日に主要政党の党首らと今後の政局について協議する見通し。ただ、事前に伝わっていた内容だったこともあり、相場の反応は限定的だった。

 

ドル/円は、欧州株やNYダウ先物の上昇を受けて、リスク選好のドル売りが先行し、一時103.56円と日通し安値を付けた。ただ、一目均衡表基準線103.50円や22日の安値103.49円がサポートとして働くと下げ止まった。高く始まった現物の米国株が失速したこともリスク選好のドル売りを後退させた。なお、11月米ケース・シラー住宅価格指数や1月米消費者信頼感指数は予想を上回った一方、1月米リッチモンド連銀製造業景気指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となったため、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は小反落:需要後退観測から売り優勢

NY原油先物市場は52.29ドル-53.25ドルのレンジ相場となった。ワクチン普及や米追加支援策の停滞感が、経済回復の遅れによるエネルギー需要の後退観測につながり、原油相場の上値を重くした。明日の米エネルギー省(EIA)週間石油在庫発表を前にした動きにくさもあった。アジア市場で52.29ドルまで売られた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて53.25ドルまで戻した。しかしながら、利益確定を狙った売りが増えたことによって、原油先物は伸び悩み、52.40ドルまで下げた。

 

NY金先物市場は4営業日続落:リスク回避のドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1847.20-1860.80ドルのレンジ相場となった。米株軟調でリスク回避傾向だったが、安全資産として金が買われるよりも、リスク回避のドル高がドル建て金価格の割高感をより意識させ、売りが優位だった。アジア市場で1860.80ドルまで買われたが、その後は伸び悩みとなった。ロンドン市場で1847.20ドルまで下落し、ニューヨーク市場の序盤にかけて1859.30ドルまで戻したが、換金目的の売りが入ったことで金先物の上値は重くなった。

 

米国債券市場は横ばい:様子見ムード強く方向感出ず

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ1.03%で終了した。米追加経済対策の与野党協議の動向を見極めたいとして、様子見ムードが強まった。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に方向感が出にくい面もあった。 

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2021/01/26/07:45:54

米国株式市場はまちまち:主力ハイテク株に買いが入り下げ渋る

NYダウは36.98ドル安の30960.00ドル、ナスダックは92.93ポイント高の13635.99ポイントで取引を終了した。バイデン大統領が提示した1.9兆ドルの追加経済対策の行方に不透明感がくすぶったほか、新型コロナウイルスワクチンの普及ペースに不透明感が漂い、経済正常化が遅れかねないとの見方から売りが優勢となった。米長期金利の低下を受けて、金融のゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなども売られ、指数は一時430ドル超下げた。市場では『GameStop株が乱高下し、売買の一時停止が相次いだため、投資家心理が悪化した』との声も聞かれた。ただ、決算発表を迎える主力ハイテク株には買いが入ったため、引けにかけては下げ渋った。VIX指数は21.91から23.19へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の持ち直しでドル買い後退

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の1月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行した。米製薬大手メルクが2種類の新型コロナウイルスワクチンの開発を打ち切ると発表すると、ワクチン普及の不透明感が広がり欧米株価が軟調に推移した。リスク回避のドル買いが優勢となり、一時1.2116ドルと日通し安値を付けた。ただ、一時は430ドル超下落したNYダウが下げ幅を縮めると、投資家のリスク回避姿勢が和らいだため、ドル買い圧力が後退し1.2148ドル付近まで下げ渋った。
 なお、『イタリアのコンテ首相は26日朝に辞任する見通し』との報道が伝わったものの、相場の反応は限定的だった。伊連立与党は内紛で一部の政党が離脱し、議会上院で議席が過半数割れとなっているため、いったん辞任し、再び新政権の樹立を目指すとみられている。 

 

ドル/円は、欧米株安に伴うリスク回避のドル買いが先行すると、一時103.93円と日通し高値を付けたものの、104.00円に観測されている本邦実需勢の売りに上値を抑えられると失速した。クロス円の下落につれた円買いも入り、103.75円付近まで下押しした。米国株の下げ渋りもドル買い圧力を後退させた。もっとも、NY市場に限ればドル円の値幅は23銭程度だった。 

 

NY原油先物市場は反発:押し目買いで下げ止まり

NY原油先物市場は51.82ドル-52.88ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスのワクチン普及による経済回復への期待と、製薬大手メルクが2種類のコロナワクチンの開発打ち切りを発表したことへの不安が交錯した。経済動向が原油などエネルギー需要へ与える影響も見通しにくくなったことで、原油相場はもみ合いとなった。ロンドン市場で52.88ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて51.82ドルまで反落したが、押し目買いが観測されており、時間外取引で52ドル台後半まで戻す場面があった。 

 

NY金先物市場は続落:ドル反発が意識され伸び悩む

NY金先物市場は1846.20-1867.40ドルのレンジ相場となった。NYダウが続落の一方、ナスダック総合指数は一時マイナス圏で推移も持ち直して続伸と米株市場の方向感も定まらず、リスクセンチメントの強弱は不明瞭だった。リスク回避資産とされる金への引き合いの有無もはっきりせず、先週末の終値を挟んで小幅に上下した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1867.40ドルまで買われたが、その後に安全逃避的なドル買いが観測されており、1846.20ドルまで反落した。通常取引終了後は1855ドルを挟んだ水準で推移し、上げ渋る状態が続いた。

 

米国債券市場は続伸:経済正常化が遅れかねないとの懸念から買い優勢

米国債市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.03%で終了した。新型コロナウイルスのワクチン普及に不透明感が漂い、経済正常化が遅れかねないとの懸念から安全資産とされる米国債が買われた。バイデン米大統領による大型経済対策の先行き不透明感も債券買いを誘った。

 

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2021/01/25/03:01:17

米国株式市場はまちまち:決算内容に振れる展開

NYダウは179.03ドル安の30996.98ドル、ナスダックは12.15ポイント高の13543.06ポイントで取引を終了した。減収減益決算を発表したIBMが一時10%超下落し、1銘柄でNYダウを76ドルほど押し下げた。同じく決算内容が嫌気されたインテルも9%超下落し、相場の重石となった。軟調な原油相場を背景に石油関連株も軟調だった。 バイデン政権が提示した約2兆ドル規模の追加経済対策を巡り共和党の反対意見が強まり期待が後退したため寄り付き後、下落した。また、ワクチン普及の遅れや次期財務長官に指名されているイエレン氏がバイデン政権の増税の方針を再確認したことも売り材料となり終日軟調推移となった。VIX指数は21.32から21.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避のドル買い優勢

ドル/円は、欧州株相場やNYダウ先物、コモディティ価格などの下落を背景に、リスク回避のドル買いが先行した。103.80円超えに観測されていたストップロスの買いを誘発すると、一時103.88円と日通し高値を更新した。ただ、103.88円近辺に位置する一目均衡表雲の下限が意識されると上昇は一服した。一時は260ドル超下落したNYダウが70ドル安程度まで下げ幅を縮めたこともリスク回避の動きを後退させた。NY午後に入ると、週末を控えたポジション調整の動きに終始したため、103円台後半で値動きが細った。なお、この日発表された1月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値や12月米中古住宅販売件数は予想を上回ったものの、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば方向感に乏しい展開だった。欧米株価の下落に伴うリスク回避のドル買いが入った半面、この日発表の1月ユーロ圏PMI速報値が良好だったことが意識されてユーロ買い・ドル売りが入った。現物の米国株が下げ渋ったことも相場を下支えした。 

 

ポンド/ドルは、欧州時間発表の英小売指標が予想を下回ったほか、英PMI速報値が低調な内容となったことから、全般ポンド売りが先行し一時1.3636ドルと日通し安値を付けた。英国ではロックダウン(都市封鎖)が夏まで続くとの観測が浮上しており、新型コロナ感染拡大による景気への悪影響や収束後の景気回復のペースも懸念される。ジョンソン英首相はこの日の会見で、英国で広がっている新型コロナの変異種について『従来型よりも感染力が強いことに加えて、死亡率が高い可能性があるとの報告を受けた』と発表した。 

 

NY原油先物市場は続落:原油在庫増加などを嫌気した売り優勢

NY原油先物市場は51.44ドル-53.16ドルのレンジ相場となった。エネルギー消費大国である中国で新型コロナウイルス感染再拡大の兆候がみられ、経済が停滞した場合の石油需要減が懸念されて原油先物は時間外から軟調に推移した。ニューヨーク勢参入後に買い戻しが強まる場面もあったが、米エネルギー省(EIA)週間在庫統計で原油が6週間ぶりの積み増しとなると上値を再び切り下げた。ニューヨーク市場の序盤に51.44ドルまで下落。その後、52.79ドルまで戻す場面があったが、戻り売りが観測されており、時間外取引で52.01ドルまで下落した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比2基増加の289基となった。

 

NY金先物市場は小幅安:良好な米経済指標を受け売り優勢

NY金先物市場は1836.30-1870.80ドルのレンジ相場となった。時間外から地合いが弱かったところに、1月米PMI速報値が製造業/サービス部門とも市場予想を上回ったことで売りの勢いが強まり、一時1836ドル台まで下落した。ただ、下げたところでは拾いたい向きも多く、売り一巡後は下値を切り上げた。アジア市場の序盤で1870.80ドルまで買われたが、まもなく反落。ニューヨーク市場の序盤にかけて1836.30ドルまで下げ幅は拡大した。安全資産である米国債の需要が増えており、金先物は換金目的の売りに押された。債券買い・金売りとみられる取引も観測された。

 

米国債券市場は反発:欧米株軟調で安全資産としての買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.08%で終了した。欧米の株式相場が軟調に推移したうえ、商品相場も下落したことから、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。 

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2021/01/22/07:58:08

米国株式市場はまちまち:高値警戒感から利益確定売り優勢

NYダウは12.37ドル安の31176.01ドル、ナスダックは73.67ポイント高の13530.91ポイントで取引を終了した。良好な雇用や住宅関連指標を好感し寄り付き後上昇し日中取引で史上最高値を更新した。また、バイデン米大統領が打ち出した1.9兆ドル規模の大型経済対策や新型コロナワクチン普及支援策などが速やかに実施されるとの期待から、買いが入った。主力ハイテク株には決算期待の買いも入った。ただ、連日で史上最高値を更新しているだけに、高値警戒感も広がり利食い売りなども出ると指数はマイナス圏に沈んだ。VIX指数は21.58から21.32へ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標受けややドル持ち直す

ユーロ/ドルは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が定例理事会後の記者会見で『短期的な見通しは下振れリスク』『不確実性は依然として高い』としながらも、『経済動向は12月の基本予測にほぼ沿っている』『見通しの下振れリスクは以前よりも顕著ではなくなった』と述べたほか、インフレについて『今後数カ月、上昇する公算』『経済が回復するにつれてインフレ圧力は上向く公算』と指摘すると、欧州長期金利が上昇した。ユーロ買いが優勢となり、一時1.2173ドルと日通し高値を付けた。ラガルド総裁が為替相場を注視していく姿勢を改めて表明すると一時1.2136ドル付近まで値を下げたものの、下押しは限定的だった。 

 

ドル/円は、7日以来の安値を付けたものの、前週分の米新規失業保険申請件数や1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、12月米住宅着工件数が予想より良好な内容だったことが分かると、円売り・ドル買いが優勢になり、一時103.66円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値103.67円を上抜けることは出来なかった。NY午後に入ると、新規材料難から様子見ムードが広がり103円台半ばで値動きが鈍った。なお、次期財務長官に指名されているジャネット・イエレン氏は『為替操作の問題はバイデン大統領とともに取り組む』『対中関税については同盟国の意見を聞かずに変更することはない』などと述べたが、相場の反応は限られた。 

 

NY原油先物市場は小幅安:持ち高調整の売りが相場の重石

NY原油先物市場は52.75ドル-53.41ドルのレンジ相場となった。米石油協会(API)が昨日、先週の国内原油在庫が増加したことを発表し、一部では減少が予想されていたことから原油先物は売りが先行した。その後、一部通信社がOPECプラスの12月減産順守率が99%と報じるとプラス圏まで反発する場面はあった。ただ明日には米エネルギー省(EIA)週間在庫統計を控えているため、持ち高調整の売りが相場の重石となった。ロンドン市場で52.75ドルまで売られたが、ニューヨーク市場で53.41ドルまで戻す場面があった。ただ、中期的な需要見通しは不透明であることから、時間外取引では上げ渋る状態が続いた。

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:利益確定売りが重石

NY金先物市場は1857.50-1874.60ドルのレンジ相場となった。昨日の上昇の反動から利益確定売りが先行した。序盤に発表された米経済指標が総じて良好な結果だったことも、安全資産とされる金の上値を抑えた。ただ為替相場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建ての金先物にとっては支えとなった。引けにかけて下げ幅を縮小して終えた。アジア市場で1874.60ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。利食い売りが観測されており、ニューヨーク市場の序盤にかけて1857.50ドルまで下落した。

 

米国債券市場は反落:大型経済対策や良好な米経済指標が重石

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.10%で終了した。バイデン米大統領が打ち出した大型経済対策への期待から債券売りが優勢となった。この日発表の米経済指標が良好だったことも相場の重石となった。

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