FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2022/11/30/15:12:30

日経平均株価:パウエル議長の講演を控え様子見ムードが下支え

前日の米国株市場でのハイテク株安を嫌気した値がさのハイテク銘柄の下げが大きく、全体の重しとなった。ただ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容を見極めたいとして様子見姿勢も広がり、下げが一段と拡大する動きにはならなかった。市場では、利上げを継続を示唆するようなタカ派的な発言が確認された場合、米金利の上昇、米国株安となる可能性があり警戒感が強いとの指摘がある。結局、前営業日比58円安の2万7968円と4日続落して終了した。信用評価損益率は25日申し込み時点でマイナス9.59%と、前週のマイナス10.67%からマイナス幅が1.08ポイント縮小した。改善は2週ぶりとなった。

 

東京外国為替市場:米長期金利の低下や月末に絡むドル売りが強まる

ドル/円は、仲値に向けて本邦輸入勢などのドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれ、138.95円付近へ値を上げた。仲値発表後は、日経平均株価の下げ幅拡大や米長期金利低下がドル売り・円買いを誘い、138.45円近辺へ下落した。本邦輸出勢から月末に絡むドル売り・円買いも観測されたことも、ドル/円の押し下げ要因となった。その後、このところFRB当局者からタカ派的な発言が相次いでいることで、日米金融政策の違いを意識したドル買いが見られ、138円台後半へ切り返した。午後は、米長期金利や日経平均株価を睨みながら、やや値を下げて138.40円台を中心とする狭いレンジでもみ合いとなった。パウエルFRB議長の講演を控え、積極的なポジションを傾けにくい展開になっている。ユーロ/ドルは、この後に参入してくる欧州勢の動向を見極めたいとの雰囲気から、1.03ドル台半ば小動きとなった。

 

顧客が米国株を3週連続で買い越し:BofAセキュリティーズ

BofAセキュリティーズの29日付の顧客フローのリポートによると、同社の顧客は11月14日~18日の1週間に米国株を16億6900万ドル買い越した。3週続けて買い越しとなったが、買い越し額は前週や前々週からおよそ半減した。この週は米連邦準備理事会(FRB)の利上げペース減速期待が相場を支え、NYダウが4月21日以来の高値で引け、S&P500種株価指数は週間で1.53%高となって反発した時だった。主体別動向ではヘッジファンド(HF)が1億6000万ドル買い越して2週ぶりに買い越しに転じた。機関投資家は17億9400万ドルの買い越して3週続けて買い越した。個人投資家は4億6000万ドルの売り越しで、5週連続の売り越しとなった。企業の自社株買いは8億4700万ドルと減速した。BofAは最近のフローの流入状況から、投資家は市場が底を打ったと考えている可能性が高いことを示唆しているとみる一方、23年上半期の底に向けてさらなる下振れリスクがあることに警戒感を示した。

 

欧州市場では11月ユーロ圏消費者物価コア指数公表

10月実績は前年比+5.0%だった。外食・宿泊業、輸送費用、光熱費などの上昇が目立った。11月についてもこれらの項目における上昇率は10月並みの水準と予想されており、全体の物価上昇率は高止まりとなる見込み。

 

トルコ政府の掲げた輸出強化による経済成長は厳しい状況

欧州前半に発表された10月トルコ貿易収支は78.7億ドルの赤字と予想よりも赤字幅は縮小した。2カ月連続で前回値から赤字は縮小しているが、前年同月比では約420%も赤字幅が拡大した。商品価格の高止まりで輸入が拡大した一方、輸出の伸びは限定された。トルコ政府が掲げた輸出強化による経済成長は厳しい状況が続いている。トルコ中銀は国営金融機関を通じて断続的にドル売りリラ買いの介入を続けているが、リラの下落スピードを辛うじて鈍らせる程度である。先日はサウジアラビアとトルコの通貨スワップに関連した報道も見受けられたが、市場の反応は極めて限定された。トルコ中銀の外貨準備高枯渇への警戒感は高まったままである。

 

南アの失業率は改善傾向にあるが回復には厳しい状況

南アの7-9月期失業率は、市場予想の33.5%や4-6月期の33.9%から低下し32.9%となった。20万4千人の雇用増となっているが、中でも製造業(12万3千人)、貿易(12万3千人)、建設(4万6千人)、運輸(3万3千人)が雇用を伸ばしている。一方金融は8万人の減少となった。また、求職を諦めた拡大失業率は4-6月期の44.1%から43.1%に低下している。若年層の失業率も61.4%から59.6%まで低下している。総じて改善傾向となったが、まだまだパンデミック前に回復するのは厳しい状況である。なお、明日発表される予定の南ア国内のエネルギー価格であるが、過去最高値だったディーゼル価格は低下しそうである。一方で原油価格が2021年以来の水準まで下落しているものの、ガソリン価格は小幅ながら上昇する予定になっている。

 

米消費者マインドは先行き暗く『景気後退』の可能性を示唆

米調査会社コンファレンス・ボードが29日発表した11月の米消費者物価指数は100.2と前月から2ポイント下がった。現在のビジネスや労働市場の景況感を示す『現況指数』は137.4と前月の138.7から下がり、2021年4月以来の低水準を付けた。消費者の収入、ビジネス、労働市場の短期的な見通しを示す『期待指数』は77.9から75.4に下がった。コンファレンス・ボードは指数の低下について『最近のガソリン価格の上昇に促されたものだろう』と分析した。また、『期待指数』が80を下回り低迷していることを踏まえ『先行きは依然として暗い』と指摘した。『景気後退の可能性が依然高いことを示唆している』との見方を示した。

 

景気後退に直面し利下げの在り方にタカ派とハト派で見解分かれる

BofAセキュリティーズは29日付リポートで『経済が減速し、インフレ率が低下する中、委員会は利上げペースを遅らせる必要性で一致している。しかし、景気後退に直面した場合のターミナルレート(利上げの到達点)の在り方や利下げの是非については意見が分かれるだろう』と指摘した。リポートでは『昨年の春、タカ派の声を聞くことで報われた。そして、今後数ヵ月のうちにそれらを聞くことを価値があると思う』との見解を示した。タカ派を支持する理由として、『第一に、彼らは経済に対してはるかに良い判断をし、失業率が下がると賃金が上がるフィリップス曲線が生きていて『良好』であることを完全に受け入れた。第二に、彼らはそれほど間違っていなかったので、委員会内で進行中の議論において彼らの側に歴史がある。第三に、パウエル議長自身が委員会のハト派からタカ派に転じたと考える。2020年8月に新しい政策枠組みを採択したばかりの彼は、それが翌年には機能していないことを認めたくなかった。しかし、今では1970年と80年の教訓がかなり関連していることに気付いていいるようで、自分の内面のボルカーを発見したようだ』との見解を示した。

 

欧米市場イベント

○16:00   7-9月期トルコGDP(予想:前年比4.0%)
○16:45   7-9月期仏国内総生産(GDP)改定値(予想:前期比0.2%)
○16:45   11月仏消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.4%/前年比6.2%)
○16:45   10月仏卸売物価指数(PPI)
○16:45   10月仏消費支出(予想:前月比▲0.6%)
○17:00   11月スイスKOF景気先行指数(予想:91.3)
○17:30   ピル英中銀MPC委員兼チーフエコノミスト、講演
○17:55   11月独雇用統計(予想:失業率5.5%/失業者数変化1.30万人)
○18:00   マクルーフ・アイルランド中銀総裁、講演
○19:00   外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
○19:00   11月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比10.4%)
○19:00   11月ユーロ圏HICPコア速報値(予想:前年比5.0%)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:00   10月南アフリカ貿易収支(予想:169億ランドの黒字)
○21:00   7-9月期インドGDP(予想:前年同期比6.2%)
○22:15   11月ADP全米雇用報告(予想:20.0万人)
○22:30   7-9月期米GDP改定値(予想:前期比年率2.7%)
           個人消費(改定値、予想:前期比1.6%)
           コアPCE(改定値、予想:前期比4.5%)
○22:30   10月米卸売在庫(予想:前月比0.5%)
○22:50   ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○23:45   11月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:47.0)
○24:00   10月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比▲5.0%/前年比▲35.0%)
○1日00:30   EIA週間在庫統計
○1日01:00   10月ロシア失業率(予想:4.1%)
○1日02:35   クックFRB理事、講演
○1日03:30   パウエルFRB議長、講演
○1日04:00   米地区連銀経済報告(ベージュブック)

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欧米タイム直前市場コメント!

2022/11/29/15:12:33

日経平均株価:米国株安を嫌気しハイテク銘柄の下落が目立った

前日の米国株安を嫌気する形で日経平均は軟調な展開が続いた。特に半導体関連や電子部品関連などハイテク銘柄の下落が目立ち、重しとなった。一方、内需株は底堅さもみられ、相場を下支えした。日経平均は一時、前日比約260円安まで下落したが、前場引けにかけては下げ幅が縮小した。中国でゼロコロナ政策に対する反発が強まっており、アジア株の動向に注目が集まっていたが、アジア株がプラス圏で底堅い展開となったことが日本株を下支えした。結局、134円安の2万8027円と3日続落して終了した。

 

東京外国為替市場:日米金融政策の違いを意識され138円台半ばでもみ合い

ドル/円は、日経平均株価の下げ幅拡大がリスク回避の円買いを誘い、138円台後半から138円台半ばまで下落した。しかし、仲値に向けて本邦輸入勢などのドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれ、138.90円付近へ値を戻した。仲値発表後は、日経平均株価の下げ幅縮小で、過度なリスク回避姿勢が和らぐとドル買い・円売りが強まり、139.35円付近まで上昇する場面があった。ただ、上値では戻り待ちのドル売り・円買いも見られ、138円台後半へ下落する荒い値動きとなった。午後は、ユーロやポンドなどの欧州通貨に対するドル安が波及、一時138.41円付近まで値を下げた。しかし、今晩の米国株動向や米経済指標を見極めたいとの雰囲気もあり、下値を追う値動きは限られた。その後は、日米金融政策の違いを意識したドルの押し目買いが入り、値を切り返して138.50円台を中心とする狭いレンジでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、中国の『ゼロコロナ』政策に対する抗議活動が鎮静化しつつあることで、海外短期筋などがユーロ買い・ドル売りに動き1.03ドル台半ばから1.0395ドル付近まで上昇した。

 

23年末のTOPIXを2150と予想:モルガン・スタンレー

モルガン・スタンレーは25日付の日本株ストラテジーリポートで、2023年12月の東証株価指数(TOPIX)を2150と予想し、日本株のオーバーウエートを維持した。国内企業の22年度中間決算について、営業利益はコンセンサスを下回ったものの、売上高と純利益はいずれも市場予想を上回ったと指摘した。『日本企業の業績修正トレンドは依然として上向き』であるとし、23年は現在の高い水準から更なる業績の伸びが見込まれている。

 

トルコ中銀の利下げサイクル宣言は金融引き締めに転じる意味ではない

先週トルコ中銀が公表した声明では、利下げサイクルの終了が宣言された。しかしながら、中銀が引き締めに転じるという意味ではない。というのも、エルドアン・トルコ大統領が先週末の演説で、1桁台に引き下げられた政策金利はこのまま低い状態が今後も続くと強調したからである。また、エルドアン大統領は『心配しなくても、インフレも鈍化するだろう』と述べた。トルコでは足もとの公式インフレ率は85%を超え、民間調査ではその倍の上昇率とも言われており、大統領の発言は逆に市場を心配させるだけではないだろうか。なお、大統領が先週示唆した『シリア北部のクルド系武装組織に対する地上戦展開』だが、今週にも実行される可能性が高まってきた。米軍は既にトルコ軍の行動終に懸念を表明しており、米トルコ間の亀裂にも繋がりかねず、今後も事態を注視する必要がある。

 

南アではCPIが引き続き高止まりの可能性

先週発表された、10月の南ア消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回るも7.6%になった。市場では10月の南ア国内のエネルギー基準価格がディーゼルは上昇したものの、ガソリンが下落したことで、9月(7.5%)よりもインフレ低下になるのではとの予想だった。しかし、インフレは更に高まった。その主要因が、食力品価格、輸送などの高騰である。食品とノンアルコール飲料で、前年比で12%増加し、輸送は17.1%増加した。特に、パンとシリアルは前月比で19.3%、前年比で19.5%と急上昇、スイートビスケット、マカロニ、トウモロコシミールなども毎月大幅に値上がりしている。食肉の年間インフレ率は9月の9.9%から10.5%に上昇し、牛乳、卵、チーズの価格は10.5%上昇し、2017年2月以来の高値となった。上述のようにガソリン価格が下落したことで、ある程度のインフレ抑制にはなっていたが、11月の基準価格は上昇に転じたことを考えると、来月発表される11月CPIも再び高水準を記録する可能性が高そうである。

 

CTAがS&P500をほぼ中立圏まで買戻し:TD

加TD証券は28日時点で商品投資顧問(CTA)の米株先物ポジションについて、Eミニ・S&P500種株価指数先物が過去最大ロング比でマイナス2%(売り超)、Eミニ・ナスダックは100先物が同マイナス11%のポジショニングであると推計した。11月以降、CTAはS&P500先物で買戻しを進めており、直近のポジショニングはほぼ中立圏まで戻した。ナスダック100先物の買戻しペースは鈍い。TDは最も接近したCTAの買いトリガーをS&P500で4028、ナスダック100で1万1963とそれぞれ推計している。

 

OPECプラス会合を含めた原油相場の動向:全般ドルに影響

原油相場については、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどを加えた『OPECプラス』が12月4日に閣僚級会合を予定している。前週にはサウジアラビア主導で原油増産の検討が報じられ、原油相場は下落場面があった。その後にサウジが増産報道を否定し、原油は反発の乱高下となっている。週明け28日のアジア市場では、中国でのコロナ感染再増加や抗議デモ拡大への懸念などにより、原油は再下落となっている。
12月4日の会合に向けて原油に下落圧力が続くと、為替相場では資源国通貨の下落やリスク回避の円高要因となる。同時に原油下落は米国など各国でインフレ低下の要因となり、各国での金利低下(債券価格は上昇)がドル/円、クロス円での円高・外貨安を促す。さらに原油下落は『資源輸入国』通貨である円やユーロにプラスとなり、『資源輸出』通貨であるドルにはマイナスの材料となる。反対に今週以降、原油が反発となれば、こうした原油安影響は逆回転を生む。原油高の場合は資源国通貨高や円安、ユーロ安、ドル高という市場反応が意識される。

 

米国市場では11月CB消費者信頼感指数が公表:予想は100.0

10月実績は102.5で9月実績を下回った。11月については10月時点の現況と期待指数がいずれも低下していること、インフレ緩和への期待が広がっていないことから、10月実績と差のない水準にとどまる可能性がある。

 

欧米市場イベント

○16:00   7-9月期スウェーデン国内総生産(GDP、予想:前期比0.7%)
○16:00   10月トルコ貿易収支(予想:80.0億ドルの赤字)
○17:00   7-9月期スイスGDP(予想:前期比0.3%/前年比1.0%)
○17:10   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○18:30   7-9月期南アフリカ失業率(予想:33.5%)
○18:30   10月英消費者信用残高(予想:9億ポンド)
○18:30   10月英マネーサプライM4
○19:00   11月ユーロ圏経済信頼感指数(予想:93.0)
○19:00   11月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲23.9)
○21:00   10月メキシコ失業率(季節調整前、予想:3.20%)
○21:35   マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○22:00   11月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比▲0.2%/前年比10.4%)
○22:30   9月カナダGDP(予想:前月比0.1%/前年比3.8%)
       7-9月期カナダGDP(予想:前期比1.5%)
○23:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○23:00   9月米住宅価格指数(予想:前月比▲1.2%)
       7-9月期米住宅価格指数
○23:00   9月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比10.5%)
○24:00   ベイリー英中銀(BOE)総裁、議会証言
○24:00   11月米消費者信頼感指数(予想:100.0)

 

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欧米タイム直前市場コメント!

2022/11/28/15:11:06

日経平均株価:中国の感染拡大懸念や利益確定売りに抑えられる展開

前週末の米ハイテク株安や、中国での新型コロナウイルス感染再拡大が警戒された。前週の上昇からの反動もあって、利益確定売りが優勢になった。米国株先物がマイナスで推移したことも、投資家心理を圧迫した。上海株や香港株の軟調な値動きとなる中、日経平均が下げ幅を拡大する場面もあった。頃案の感染拡大が続く中国では、行動制限を伴う厳格な規制が実施されており、進出する日本企業の一角で工場が稼働停止となるなど懸念がくすぶっている。また、中国では前週末、規制に反発する抗議活動が複数うの都市で相次いだことも重しになった。結局、前営業日比120円安の2万8162円と続落して終了した。

 

東京外国為替市場:世界的な株安からドルは戻りの鈍い展開

ドル/円は、本邦輸出勢などから月末に絡むドル売り・円買いが持ち込まれ、138.85円付近へ下落した。その後も、米長期金利低下や日経平均株価のさえない動きを眺めてさらにドル売り・円買いが進み、一時138.35円付近まで下落した。中国で『ゼロコロナ』政策に対する抗議デモが拡大しているため、これを嫌気した豪ドル/円やユーロ/円の急落が波及した面もあった。ただ、下値では利益確定などのドル買い・円売りも見られ、138円台半ばへ値を戻した。午後は、本邦輸入勢などがドル買い・円売りに動き、138.75円付近へ値を切り返す場面があった。しかし、世界的な株安でリスク回避姿勢が強まっていることもあり、積極的な上値追いは手控えられた。その後は、米長期金利を睨みながら、やや値を下げて138.40円前後でもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、1.03ドル台半ばで方向感に欠ける値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

ドル買い比率は69.6%に上昇:前週のFX概況

QUICKが28日算出した25日時点の店頭の外国為替証拠金(FX)5社合計(週間)の建玉状況によると、円に対するドル買い比率は前の週末から2ポイント上昇の69.6%だった。前週(21~25日)は米利上げペースが鈍化するとの観測が強まり、これまでに積み上がった持ち高を解消する目的の円買い・ドル売りが優勢になった。相場の流れに逆らう『逆張り』の傾向が強いとされる個人は、円高・ドル安が進んだ局面で、ドルの押し目買いとみて円売り・ドル買いに動いたようだ。円に対するユーロ買いの比率は28.1%と、前の週末(28.0%)からほぼ横ばい。円に対する豪ドルの買い比率は62.4%と同2.7ポイント低下した。

 

トルコ中銀は利下げサイクル終了発言:更なる利下げの可能性も残る

トルコ中銀は先週、政策金利を10.5%から9%まで引き下げることを決めた。150bpの下げ幅は予想通りであり、10月会合で示唆していた『8月に開始した利下げサイクルの終了』を決定した。しかし、エルドアン・トルコ大統領が現状に満足せず、更なる利下げを求める可能性は否定できない。今年あと12月にも中銀会合は予定されており、今後も大統領によるトルコ中銀への圧力は続いてもおかしくない。今週のトルコ経済指標は、10月貿易収支、7-9月期GDP、11月製造業PMIなどの発表が予定されている。赤字幅は前回からやや縮小するとみられているが水準はまだ大きく、GDPは成長率鈍化が予想されている。PMIも景況判断の境目となる50を割り込むのは確実である。さえない数値が確認されれば、リラの更なる重しとなる。 

 

南アの貿易収支と失業率に注目:12月ANCの代表を選ぶ議会投票に影響

南アからは貿易収支と失業率が発表される。特に7-9月期の失業率は要注目となる。市場に直接影響を与えない可能性もあるが、間接的な影響は大きくなる。なぜならば、12月に与党・アフリカ民族会議(ANC)の代表を選ぶ第55回全国選挙会議投票が控えているからである。4000の支部から指名された候補者6名の中で、ラマポーザ南ア大統領は2000票以上獲得し優勢とはなっている。しかし、国内インフレ高進、景気低迷、高失業率などで反ラマポーザ勢も盛り返そうとしている。失業率が悪化した場合は、反ラマポーザ側にとってはまたとない攻撃材料となる。

 

メキシコ経済のリスクシナリオは米国の景気後退:格付会社フィッチ

米格付け会社フィッチが21日、メキシコの格付けを『BBB-』で据え置き、見通しを安定的とした。格付けの位置づけについて、BBB格はデフォルトリスクへの期待が現在低いことを示す。ただ、投機的等級より1ランク上だけということで現在の政策金利などを鑑みれば、この格付けは低いと言える。フィッチは声明で『慎重なマクロ経済政策の枠組み、安定的で強固な対外財政、政府債務/GDP(比率)がBBBの中央値以下のレベルで安定的に推移すると予測される』ためとのことである。また、見通しが安定的な理由について『経済成長見通しが低調であるにもかかわらず、安定した財政と、政策立案者がこれと広範なマクロ経済の安定に優先的に取り組んでいることに支えられている』と前向きな見解を示した。なお、今後のメキシコ経済におけるリスクシナリオについて、米国のリセッションを挙げた。予想以上に急激な米国の景気後退は、メキシコ経済にとって重要な下振れリスクであると強調している。一方で、米中貿易摩擦が米国からのメキシコ製品輸入の拡大につながっているとして、米国が一段とメキシコに貿易面で依存することでメキシコの回復力が向上するとポジティブな意見も示した。

 

欧米市場イベント

○17:00   クノット・オランダ中銀総裁、講演
○21:00   10月メキシコ貿易収支(予想:27.50億ドルの赤字)
○22:30   7-9月期カナダ経常収支(予想:40億カナダドルの赤字)
○23:00   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○29日02:00   ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
○29日02:00   ブラード米セントルイス連銀総裁、イベントに参加
○29日02:10   ナーゲル独連銀総裁、講演

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欧米タイム直前市場コメント!

2022/11/25/14:52:52

日経平均株価:材料不足から利益確定売りが重し

日経平均は、前日の米国市場が休場だったことで手掛かり材料を欠く中、週末のうえ、前日までの上昇の反動もあって利益確定売りが重しになった。寄り付きは小高く始まった後、短時間でマイナスに沈み、小安い水準でのもみ合いになった。市場では、材料不足で利益確定売りに押されたが、米国金利上昇やインフレの懸念が後退した環境下で戻りを試す流れは変わっていない。主力銘柄には押し目買いが入り、底堅さもあった。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下がドルの重し

米国の利上げペースが鈍化するとの観測が強まり、対ドルでの円の売り持ち高を解消する動きが続いた。日本時間25日午後の取引で米長期金利が3.65%台と感謝祭の祝日前の23日(3.69%)に比べて低下しており、これも円相場の支えとなった。

 

中国コロナ新規感染者2020年4月以降で過去最多:経済への打撃が深刻化

中国の国家衛生健康委員会は24日、中国本土で23日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者(入国者除く、無症状含む)が3万1444人と発表、データを比較できる2020年4月以降で過去最多となった。これまでは22年4月13日の2万9317人が過去最多だった。変異型ウイルス『オミクロン型』の流行で3月以降に感染者が急増し4月は1日2万人台で推移し、6月に数十人まで減ったが、夏以降に再び増加、ここに来て広東省や重慶市など広範囲で感染が拡大している。感染者が広がった各都市は事実上のロックダウン(都市封鎖)や移動制限を実施、中国政府は厳しいゼロコロナ政策を堅持する方針で、経済への打撃が深刻化している。

 

独7-9月期国内総生産(GDP、改定値)が公表:予想は前年比+1.2%

新型コロナ対策の行動規制が段階的に緩和されたことによって、個人消費の回復が経済成長をけん引した。ただ、ロシアが天然ガス供給を削減しており、今冬の生産を相当に縮小すると予想されることから、10-12月期の国内経済は減速する見込み。

 

トルコ中銀は大統領が望んでいた一桁金利を達成

トルコ中銀は昨日、市場の予想通りに政策金利を10.50%から9.00%まで引き下げた。決定理由として、世界経済成長の不確実性や地政学的リスクの高まりのなか、鉱工業生産のモメンタムや雇用の増加基調を保つため、供給や投資の向上維持を支える必要があるからとしている。また中銀は、前会合で示唆していた『8月に開始した利下げサイクルの終了』を決定した。リラ相場は発表直後に買いで反応する場面もあったが、直ぐに押し戻された。トルコ中銀による利下げは一先ず打ち止めとされたが、どうも市場は完全に信じ切っていないようである。エルドアン大統領が以前、自身が大統領でいる限り金利は下がり続けると叫んでいたからである。今年あと1会合を残しているにもかかわらず、大統領が望んでいた一桁金利を達成したことも、何かしらの思惑があるのかもしれない。

 

南アではリセッション入りする可能性が高まっている

注目された南アフリカ(SARB)の金融政策委員会(MPC)では3名が0.75%の利上げ、2名が0.50%の利上げを支持した。また、今年の経済成長率を前回発表の+1.9%から+1.8%に下方修正、2023年は+1.1%、2024年は+1.4%、2025年は+1.5%との見解を示した。一方で2023年のコアインフレ率を前回予想の+5.4%から+5.5%に上方修正している。比較的楽観予想が多いSARBだが、それでも経済成長が予想より伸びず、インフレ高進の予想になっていることは、南アが本格的にリセッション入りする可能性が高まっているともいえる。また、今年の第4四半期のGDPは+0.1%予想としているが、低調な予想の主な要因を電力の負荷制限の継続としている。電力問題も解決の道筋が見えないことを考えると、更に経済停滞の可能性もある。

 

メキシコでは10月経済成長率はパンデミック前の水準を回復

メキシコの10月経済成長率は速報値で5%の伸びとなり、パンデミック前(2020年1月)の水準をほぼ回復したことが明らかになった。一方で、前月比ベースの伸びはわずか0.1%となっており、過去4カ月で最低の伸び率になった。先行きについての懸念も残る状況となっている。内訳をみると、第二次産業が3.5%、第三次産業が5.6%の成長となり、成長をけん引した。なお、第一次産業の速報値は発表されていない。今後についてメキシコ財務省は今年の成長率を2.4%、2023年の成長率を3%とそれぞれ予測しているが、一部では世界経済(主に経済関係の深い米国経済)の減速の影響で、2023年成長率は3%を大きく下回るのではとの見方も広がっており、今後の成長率の推移が注目される。

 

欧米市場イベント

○16:00   12月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲39.6)
○16:00   7-9月期独国内総生産(GDP)改定値(季節調整済、予想:前期比0.3%/前年同期比1.2%)
○16:00   7-9月期独GDP改定値(季節調整前、予想:前年同期比1.1%)
○16:30   ミュラー・エストニア中銀総裁、講演
○16:45   11月仏消費者信頼感指数(予想:83)
○21:00   7-9月期メキシコGDP確定値(予想:前期比0.9%/前年比4.1%)
○23:15   ビスコ伊中銀総裁、講演
○感謝祭翌日で米債券・株式・商品市場は短縮取引

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2022/11/24/15:15:27

日経平均株価:半導体関連面柄が堅調に推移

前日の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇した。米長期金利の低下に伴いハイテク株が買われ、日本株では半導体関連株が堅調に推移した。日経平均株は250円高でスタートした後も堅調に上値を伸ばした。半導体関連株がしっかりだった一方、値がさ株や主力株は小幅に下落した。足元ではドル/円相場が138円台後半で推移し、円高が進んだ。これまで円安のメリットが大きかった輸出関連株などは、今後も上値を抑えられるリスクがあるとの指摘が出ていた。結局、前営業日比267円高の2万8383円と3日続伸して終了した。信用評価損益率は18日申し込み時点でマイナス10.67%と、前の週はマイナス10.18%からマイナス幅が0.49ポイント悪化した。悪化は5週ぶりとなった。

 

東京外国為替市場:米景気減速が警戒されるなかドル売りやや優勢

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げベースが鈍化するとの観測から、ポジション調整などのドル売り・円買いに押され、138.75円付近へ下落した。前日に発表された週間の米新規失業保険申請件数や11月米購買部担当者景気指数(PMI)などの指標が低調で、米景気減速が警戒されていることもドル売り要因となった。午後もドル売り・円買い基調が続いて一時138.61円付近まで下落した。しかし、下値では値ごろ感からドルを買い戻す動きも見られ、値を切り返して138.80円台を中心に取引された。本日は感謝祭の祝日で米国市場が休場となるため、積極的な売り買いは手控えられた。ユーロ/ドルは、FRBが利上げペースを緩めるとの思惑から、海外短期筋などがユーロ買い・ドル売りを持ち込み、1.0450ドル付近まで上昇する場面もあった。

 

★円相場は23年末にかけて130円に:JPモルガン証券

JPモルガン証券は円相場に関し、2023年末にかけて1ドル=130円に向け上昇するとの見通しを示した。同社のベンジャミン・シャティール氏らは24日付リポートで、23年10~12月期の円相場の予想を133円と設定した。来年は米国のマイルドセッション(緩やかな景気後退)入りが見込まれるのに加え、米長期金利が3.5%を下回る水準に低下するため、円相場も一転して上昇基調をたどる可能性が高いと説明した。併せて長期的な日米実質金利差から見れば130円は妥当な水準との見解も示した。同社では来年3月の日銀総裁交代に伴ってイールドカーブ・コントロール(YCC)の修正が行われると予想。これによって内外金利差に基づく円安圧力が弱まるとしたうえで、YCC修正に関して日銀がどのようなシグナルを送るか次第で、市場の反応が大きくなるとの見方も示した。半面、円キャリー取引がリーマン・ショック前と比べれば低水準である点や、YCCを微調整しても日銀による政策金利の引き上げはかなり先の話となる可能性が高い子tから、『大幅な円ショート・ショック前と比べれば低水準である点や、YCCを微調整しても日銀による政策金利の引き上げはかなり先の話となる可能性が高いことから、『大幅な円ショート・ポジション(売り持ち高)の解消は進まないかもしれない』と指摘した。日本の赤字定着によって国内輸入企業などから実需の円売りが出やすい点と並んで円高進行のペースを鈍らせる可能性があるとした。

 

トルコ中銀の外貨準備高枯渇への懸念が後退する可能性も

一部通信社がサウジアラビア財務省報道官の話として、同国がトルコ中銀に50億ドルの預金を検討していることが報じられました。サウジとトルコの話し合いは最終段階とされている。サウジのドル預金が、これまでトルコ中銀がカタールや韓国、そして中国の中銀と結んでいる通貨スワップ協定とほぼ同じと考えられる。先のG20首脳会議のおりにエルドアン・トルコ大統領はサウジの指導者サルマン皇太子と会談し、そこでほぼ合意されていたようである。両国は春から関係改善を進めており、その動きの一環と見られている。サウジから実際にドル預金がされれば、トルコ中銀の外貨準備高枯渇への懸念が足もとでは一旦後退するかもしれない。もっとも通貨スワップなしでは準備高維持が難しいという状況のなか、リラを積極的に買う材料にもならないと思われる。

 

トルコ中銀のMPCで政策金利を一桁まで利下げ予想:リラの最大の重し

トルコ中銀による利下げが確実視されることです。中銀は本日の金融政策委員会(MPC)で、現行10.5%の政策金利を9.00%まで引き下げると予想されている。インフレ高騰にもかかわらず金融緩和を続け、『物価の番人』不在の国の通貨はやはり地合いが弱いままである。ただし、本日の中銀声明で利下げサイクルの打ち止め感を出してくるようであれば、リラが下げ渋る展開もあり得るかもしれない。しかしながら、インフレ低下のためには金利引き下げを本気で信じているエルドアン・トルコ大統領が認めるとは思えない。

 

南ア中銀のMPCの利上げ幅と今後の景気判断などに注目

南アの消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る結果となった。市場の反応は限られたものになったが、インフレ高進により南アの景気低迷懸念が高まっている。本日の注目は、南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)になりました。昨日のCPIの結果を受けて、75pbの利上げ予想が一段と強まっている。今年最後のMPCということで、MPCでの今後の景気判断などにも要注目となる。また、ここ最近は米国の金利動向によりランドは激しく上下しているが、本日は米国が感謝祭で祝日休場ということで、動きはある程度限られる。

 

米11月製造業PMI速報値は予想外のリセッション域に落ち込む

米11月製造業PMI速報値は47.6と、10月50.4から予想外の50割れに落ち込みリセッション域まで低下した。パンデミックによる経済封鎖直後の20年5月来で最低となった。11月サービス業PMI速報値も46.1と、5カ月連続の50割れで予想も下回り8月来で最低となった。11月総合PMI速報値も46.3と5カ月連続の50割れ、10月48.2から予想以上に低下した。製造業の落ち込みで景気後退懸念が強まり、FRBの大幅利上げ観測が後退した。また、米11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は56.8と、速報値54.7から予想以上に上方修正された。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ期待として注視している同指数の1年期待インフレ率確報値は4.9%と、予想外に速報値5.1%から下方修正された。5-10年期待インフレ率確報値は3.0%と速報値から予想通り修正なしとなった。

 

FRBスタッフは今後1年間の景気後退確率は約50%と警告

米FRBのスタッフエコノミストが金融当局者に対し、個人消費支出の鈍化や世界経済を巡るリスク、追加利上げ見通しなどを背景に、米経済が今後1年間にリセッション(景気後退)に陥る可能性が50%程度に高まったとの予測を示していたことが分かった。23日公表された1、2両日開催のFOMC会合議事要旨で詳細が示されたもので、このような警告は3月の米利上げ開始以来初めてとなった。具体的には『実質民間国内支出の低調な伸びや世界的な展望悪化、金融状況の引き締まりは実体経済活動の見通しにとっていずれも顕著な下降リスクと考えられるのに加え、インフレ率の持続的な鈍化には従来想定よりも大幅な金融状況の引き締まりが必要となる可能性がもう一つの下降リスクと認識された』としている。

 

欧米市場イベント

○16:45   11月仏企業景況感指数(予想:101)
○17:30   スウェーデン中銀、政策金利発表(予想:2.50%に引き上げ)
○18:00   11月独Ifo企業景況感指数(予想:85.0)
○18:30   10月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.5%/前年比16.0%)
○18:45   ラムスデン・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁、講演
○19:30   ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:9.00%に引き下げ)
○21:30   欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(10月27日分)
○22:00   シュナーベルECB専務理事、講演
○未定   南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利発表(予想:7.00%に引き上げ)
○22:45   マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○25日01:00   ナーゲル独連銀総裁、講演
○米国(感謝祭)、休場

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