FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2019/08/19/15:13:52

日経平均株価:買い先行も薄商いの中上値の重い展開

週末の米国株式市場が、ドイツの財政出動を巡る報道を好感して上昇したことを好感し、朝方は先物主導で買い先行となったものの、その後は手掛かり材料に乏しいことから模様眺めとなり伸び悩んだ。前場の東証1部売買代金は1兆円を割り込むなど商いは細ったままで、前週に続いて市場参加者は少ない。一時上げ幅を200円超に広げたものの物色対象が広がらず上げ幅を縮小して終了した。結局、前週末比144円高の2万0563円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:アジア株上昇でリスク先行の円売りで底堅い展開

ドル/円は、日経平均株価の上げ幅縮小を眺めたドル売り・円買いに押され、106.19円近辺まで下落した。トランプ大統領が早朝に『米国は中国通信機器大手ファーウェイとビジネスを行うことは望んでいない』と発言したことも、引き続き円買い要因として意識された。しかし、16日のNY市場で付けた106.20円近辺が意識されると、下げは一服した。その後は、国内輸入企業などがドル買い・円売りに動き106.47円近辺で切り返した。午後は日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら、106.30円台を中心に狭いレンジ内での展開となった。ユーロ/ドルは、1.10ドル台後半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

日7月貿易収支は対中輸出を始め2ヵ月ぶり赤字

財務省が19日発表した貿易統計速報によると、7月の貿易収支は2ヵ月ぶりに2496億円の赤字だった。中国向け自動車部品や半導体等製造装置の輸出が減少した。中国向け輸出は前年比9.3%減の1兆2288億円と5ヵ月連続で前年実績を下回った。液晶デバイス製造用などの半導体等製造装置が前年比31.5%、ギアボックスなど自動車部分品が同35.0%減となった。全体の抽出は前年比1.6%減の6兆6432億円と8ヶ月連続で前年実績を下回った。米国向けは前年比8.4%増の1兆3554億円と10ヵ月連続増となったものの、アジア向けが同8.3%減の3兆4617億円と9カ月連続で減少した。全体の輸入は前年比1.2%減の6兆8928億円と3ヵ月連続で前年実績を下回った。イランからの原祖油やアラブ首長国連邦(UAE)からのナフサ、台湾からの集積回路(IC)などが減少した。

 

香港ドルにアジア通貨危機を招く通貨の弱点

香港のデモの長期化に対し、世界の投資家が神経をとがらせている。香港市場では8月に入ってから代表的な株価指数のハンセン指数が16日までに7%強下落し、短期金利は約11年ぶりの高水準で推移した。1997年のアジア通貨危機と同工異曲の不安に『金融危機の火種』と警戒する声が増えている。香港ドルは、それと同額の米ドルの準備にみ合った額しか発行できないカレンシーボード制という特殊なペッグ(連動)制を採用している。外貨準備高と資金供給量(マネタリーベース)は一致する。このため、資本流出が起きて香港政府が香港ドルを買い支える香港ドル買い・米ドル売り介入を実施しなければならなくると、香港ドルが市場から枯渇し、短期金利が跳ね上がる仕組みとなっている。前例はアジア通貨危機が香港にも波及した1997年10月。ヘッジファンドなど投機勢の香港ドル売りが金利上昇を招き、翌日物銀行間金利は一時300%を超える水準に上昇した。当時ハンセン指数は1ヶ月間で3割近く下落し、金融危機は日本を含め、世界に広がった。97年のように投機勢主導の香港ドル売りであれば、金利上昇が空売り用の香港ドルの調達コストを引き上げるため、攻撃は短期間に収束する。しかし、香港市民による実需売りだとすれば事は簡単ではない。下手すれば金利上昇と株安の負の連鎖に陥りかねない。

 

日本の10年債利回りが更に低下するようなら緩やかな円高:JPモルガン

世界的に金利基調が続く中、JPモルガン証券は19日付けのリポートで『先週1週間で米10年債金利は1.74%から一気に1.53%まで0.20%も低下したが、日本10年債金利はマイナス0.22%からマイナス0.24%まで0.02%低下しか低下しなかった』と指摘した。その上で『これまでの相関から言えば、米10年物国債金利が0.10%低下すると日本10年物国債金利は0.02%低下する関係だったため、日本の長期金利の低下余地に限界が見え始めているように見える。こうした状況が続くと、日米金利差の縮小がこれまでのペースよりもやや早くなり、ドル/円の下落のペースも速くなるリスクが出てくる』とし、日米の金利差縮小に伴うドル安・円高リスクを警戒している。今後の注目点として、日銀が金利低下を止めるための政策を行わず、日本10年物国債利回りがマイナス0.3%方向に向けて低下してくのであれば、ドル/円はこれまで通り緩やかな下落トレンドに止まるだろう』とみている。

 

★トランプ大統領が米国株式市場に注視している証

トランプ大統領は14日にNYダウが800ドル超急落したことを受けて、大手米銀3行のトップと電話会議し、米個人消費や景況感についての見方を尋ねていたようだと、複数のメディアが16日、関係者の話として報じている。

 

欧米イベント

○17:00   6月ユーロ圏経常収支(季節調整済/季節調整前)
○18:00   7月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.1%)
○18:00   7月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比0.9%)
○22:00   7月ロシア失業率(予想:4.5%)

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欧米タイム直前市場コメント!

2019/08/16/15:08:55

日経平均株価:円高一服とアジア株が堅調推移したことを好感

朝方は、シカゴ日経平均先物にサヤ寄せする形で先物主導で売りが先行したものの、アジア株が堅調推移していることなどを好感した。また、為替市場で円高進行が一服して1ドル=106円台で推移したことも好感された。薄商いのなか、戻り歩調となった。米商務省が発表した7月の小売売上高は前月比0.7%増と、市場予想の0.3%を上回る伸びとなったことが景気の先行きに対する不安を和らげたほか、半導体・ディスプレー製造装置の米アプライド・マテリアルが好決算を発表したことも追う裸子材料として捉えられた。ただ、売り材料も買う材料も乏しいため、はっきりとしない動きた続いた。結局、前日比13円高の2万0418円と小幅反発で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利が反転したことでドル買い戻し

ドル/円は、国内輸入企業のドル買い・円売りや、日経平均株価がマイナス圏からプラス圏へ転じたことに支えられ、106.27円付近までじり高となった。米長期金利が上昇したことも、ドルの買い戻しにつながった。しかし、前日の海外市場でつけた戻り高値106.35円が意識されると上げ幅は一服した。その後は短期筋などの利食いも見られ、106.20円を挟んでもみ合いとなった。午後は、日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら、106.10円台を中心にもみ合い相場となった。ユーロ/ドルは、1.1100ドル前後で小幅な値動きに終始した。

 

欧州景気に急ブレーキが掛かってきている

主要国のドイツと英国が米中貿易摩擦の影響などでマイナス成長に転落した。今後も英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱や米国との通商関係悪化が予想され、不透明感が強い。欧州最大の経済大国ドイツの4~6月期の実質GDP(国内総生産)は、前期比0.1%減だった。第2位の英国も0.2%のマイナスに落ち込んだ。ユーロ圏全体でも0.2%増にとどまり、景気に急ブレーキがかかっている。特に主要国の製造業の落ち込みが目立っている。米中摩擦に端を発する世界経済の減速で輸出が低迷したほか、英EU離脱の混迷が国境を越えた生産体制を敷く自動車産業を直撃している。環境規制の強化でディーゼル車を中心に自動車販売が振るわないという欧州特有の事情もある。
先行きも課題が山積となっている。ジョンソン英首相は10月末の『合意なきEU離脱』に突き進んでおり、直前には駆け込み需要が見込まれるものの、11月以降は強烈な逆風に見舞われる恐れがある。さらに、米国とEUの貿易摩擦激化も懸念されている。

 

GEショックには注意!:不正額約4兆円は氷山の一角??

米国の著名会計専門家が15日、ゼネラル・エレクトリック(GE)が巨額な損失を隠すために不正会計を行っているとの報告書を公表した。『(2001年に経営破綻した)エンロンよりも巨額の不正を働いている』と指摘したことで、同日の米株式市場では追加損失が膨らむとの懸念から同社株は急落、11%安で取引を終えた。GE側は疑惑を否定している。GEの不正会計を指摘したのはハリー・マルコポロス氏で、リーマン・ショックをきっかけに発覚した史上最大規模の詐欺事件『マドフ事件』を告発したことで知られる。15日はGE株が一時15%超下落する場面もあった。GEに関する報告書は175ページに上り、あるヘッジファンドと協力して7カ月かけて調査したという。発見できただけで不正額は380億ドル(約4兆円)に上るが、それも『氷山の一角にすぎない』と指摘した。特に介護保険事業で、保険の引当金に不正があると問題視した。
GE側は『高い基準にのっとって企業活動を行っている。マルコポロス氏の主張に根拠はない』との反論コメントを発表した。保険事業についても『十分な引当金を積んでいる』とした。

 

再び日本が米国債保有額1位に:米国と運命共同体の日本

米財務省が15日に発表した6月の対米証券投資統計によると、日本の米国債保有高が約3年ぶりの高水準となったことを受け、中国を抜き、外国として米国債の最大の保有国となった。日本の米国債保有高は1兆1220億ドルと、5月の1兆1010億ドルから増加し、2016年10月以来の高水準となった。 外国勢として最大の米国債保有国の地位を日本が中国から奪ったのはこれが初めてではなく、データによると、日本は2017年1-5月、中国以上に米国債を保有していた。日本に次ぐ2位となった中国の米国債保有高は1兆1120億ドルとなった。5月は1兆1100億ドルだった。

 

米国の最新経済指標では消費堅調で景気減速感後退

米国経済が近く景気後退入りするとの警戒感が広がる中、注目された最新7月の小売売上高は前月比+0.7%と、5カ月連続の伸びとなった。また、伸びは3月来で最大を記録し、消費が引き続き成長を支援していく可能性が示唆された。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコントロールグループ、自動車・建材・給油・食品を除いた小売は前月比+1.0%と、やはり3月来で最大の伸びを記録。 7月にeコマース大手のアマゾンが実施した『アマゾンプライムデー』などの特別要因が大きく影響した可能性はあるものの、失業率や失業保険申請件数がほぼ50年ぶり低水準となる中、強い雇用が米国の消費を押し上げ、第3四半期の成長を引き続きけん引していくと見られる。
アトランタ連銀は第3四半期国内総生産(GDP)の成長見通しを2.16%と、従来の1.95%から引き上げた。4-6月期GDPは+2.1%と、1-3月期の+3.1%から成長ペースが鈍化した。

 

米国市場は8月ミシガン大学消費者信頼感指数を公表

7月実績は98.4だった。また、7月CB消費者信頼感指数は市場予想を大きく上回る135.7に上昇した。8月については、雇用情勢に大きな変化がないものの、貿易問題などを巡る米中関係の悪化などが消費者信頼感の低下につながる可能性があり、7月実績を下回る可能性がある。

 

欧米イベント

○16:00   6月トルコ鉱工業生産
○17:30   4-6月期香港国内総生産(GDP、予想:前期比▲0.3%)
○18:00   6月ユーロ圏貿易収支(季調済、予想:185億ユーロの黒字)
      ユーロ圏貿易収支(季調前)
○21:30   6月対カナダ証券投資
○21:30   7月米住宅着工件数(予想:125.7万件、前月比0.3%)
        建設許可件数(予想:127.0万件、前月比3.1%)
○23:00   8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:97.2)

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欧米タイム直前市場コメント!

2019/08/15/15:13:14

日経平均株価:米国株安につれた売り優勢

前日米国株市場でNYダウの下げ幅が2018年10月以降で最大を記録するなど主要3指数が大幅安となったことを受けて、東京株式市場も先物主導でほぼ全面安商状で始まったが、売り一巡後は徐々に戻り歩調となった。米中貿易戦争や英国のEU離脱のほか、地政学的な緊張の高まりにより世界経済が減速しつつある可能性が示唆されたことで、投資家心理が冷え込んだ。ただ、ドル/円相場が105円台後半で推移し、円高に進まなかったことで追撃して売る動きは見られず、下値不安が徐々に後退した。結局、前日比249円安の2万0405円と反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は105円台後半で底堅い展開

ドル/円は、国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、一時106円台を回復する場面があった。しかし、世界経済の景気減速懸念が強まっており、追随する動きは見られなかった。その後は、米長期金利の低下を眺めたドル売りに押され、105.80円付近へ軟化した。しかし、今晩の米経済指標を見極めたいとの雰囲気から下げ渋り105.90円台へ切り返した。午後になると、経済産業省が発表した6月鉱工業生産(季節調整済み)確報値は、前月比▲3.3%と速報値の▲3.6%より上方修正されたが、市場の反応は限定的だった。日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら105.90円を挟んでもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは1.11ドル台半ばで方向感を欠く展開となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

経済対策発表でもアルゼンチンペソ安止まらず

南米アルゼンチンのマクリ大統領は14日、今月11日の大統領選予備選挙での敗北と通貨ペソの急落を受け、減税や最低賃金の引き上げなどの経済対策を発表した。現地からの報道によると、ペソは前日比8%安の1ドル=60.4ペソで取引を終え、下落に歯止めはかからなかった。予備選では市場経済や財政規律を重視する中道右派マクリ氏が、野党の中道左派候補に大差をつけられて2位となり、10月に予定される本選での再選が危うくなったことで市場の懸念が強まった。選挙対策のポピュリスト的政策で市場が納得するかどうかは不透明な状況となっている。

 

英首相交代してもまとまらないEU離脱

英野党・労働党は、可決できると踏めばすぐさまジョンソン政権に対する不信任投票を求める意向だ。欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を遅らせるため、コービン党首率いる暫定政権の樹立を模索する。ジョンソン首相は合意あるなしにかかわらず10月31日までにEUから離脱すると主張している。合意なしでの離脱に反対する議員が反発している。 コービン党首はその他の野党指導者や政界重鎮に宛てた書簡の中で、自身が率いる『厳格に期間を限定した暫定政権』がEUからの離脱を10月31日よりも後に延期し、総選挙を実施するとの方針を示した。
労働党は選挙戦で、EU残留の是非に関する選択肢を含め、ブレグジットの条件を巡り2度目の国民投票を実施すると訴えるという。

 

トルコでは犠牲祭明けの本日5月失業率が公表

1、2月は14.7%と2009年以来の水準まで悪化した指標は、その後3月の14.1%、4月は13%と改善傾向となった。5月失業率も市場予想では12.7%と18年11月以来の水準回復が見込まれている。もっとも、このところの弱いトルコ経済指標をみると、素直に雇用指標の持ち直しを期待してよいかは迷うところだ。今回の失業率は、ロシア製ミサイル購入を巡り米国によるトルコ制裁への懸念が高まっていたときだ。イスタンブール市長選を1カ月後に控えて、先行き不透明感も漂っていた。

 

米国債券の逆イールドは景気後退の前兆だが

1978年以降、米国の2年債と10年債の利回りの逆転は5回で、いずれもリセッションの前兆となった。ただ、①景気後退を確実視するためには長期間の逆転維持される必要がある。また、②実際に利回りが逆転してからリセッション入りするまで、平均で22カ月を要する。さらに、③現在の金利水準自体がかなり低水準であるため、過去の例と比較は困難との意見もある。 過去3回の利回り逆転時の水準2000年:6.4% -5.9%、2006年:4.8%-4.6%、2019年:1.6%-1.6%
短長期債の利回り曲線が一時的に景気後退の兆候を示唆したことは、市場が連邦準備制度理事会(FRB)に対して9月連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイントの利下げのような積極的な対処を求めている証拠となる。

 

米国市場では7月小売売上高が公表

6月実績は前月比+0.4%となった。主要13項目のうち11項目で増加した。7月については、個人消費者が順調であることから、主要13項目における減少を数項目にとどまる可能性があることから、反動減となる可能性は低いと見られる。市場予想の前月比+0.2%は妥当な水準といえる。

 

欧米イベント

○15:30   7月スイス生産者輸入価格(予想:前月比▲0.2%)
○16:00   5月トルコ失業率(予想:12.7%)
○17:00   ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:1.25%で据え置き)
○17:30   7月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比▲0.2%/前年比2.6%)
      英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比▲0.2%/前年比2.3%)
○21:30   8月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:3.0)
○21:30   4-6月期米非農業部門労働生産性・速報値(予想:前期比1.5%)
○21:30   4-6月期米単位労働コスト・速報値(予想:前期比年率2.0%)
○21:30   8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:10.0)
○21:30   7月米小売売上高(予想:前月比0.3%/自動車を除く前月比0.4%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.4万件/168.5万人)
○22:00   7月ロシア鉱工業生産(予想:前年比3.0%)
○22:15   7月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.1%)
       設備稼働率(予想:77.8%)
○23:00   8月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:65)
○23:00   6月米企業在庫(予想:前月比0.1%)
○16日03:00   メキシコ中銀、政策金利発表(予想:8.25%で据え置きと8.00%に引き下げで拮抗)
○16日05:00   6月対米証券投資動向
○インド(独立記念日)、韓国(解放記念日)、ポーランド(聖母被昇天祭)、休場

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欧米タイム直前市場コメント!

2019/08/14/15:20:04

日経平均株価:米国株高を好感されたものの上値の重い展開

前日の米国株高が好感されたほか、外国為替市場でドル/円が106円台後半まで円安となったことが好感され、先物主導で上昇した。ただ、買いが一巡した後は模様眺めとなり、薄商いの中、プラス圏での小動きとなった。ドル/円相場も上値が重く、香港のデモなど地政学リスクもあり、材料不足でリスクオフトレンドの転換には至らなかった。結局、前営業日比199円高の2万0655円と反転して終了した。売買代金は7月29日以来11日ぶりの2兆円割れとなった。

 

東京外国為替市場:終日106円台で振れる展開

ドル/円は、前日のNY時間に急伸した反動から、利食いなどに押される展開となり、106.18円付近まで下落した。中国国家統計局が発表した7月の鉱工業生産と小売売上高が、共に予想を大きく下回ったことも、円買いにつながった。しかし、対中制裁関税発動の一部先送りで、米中貿易摩擦を巡る過度な懸念が後退しており、下値を追う動きは限られた。午後は一部メディアが『中国政府は、9月にワシントンで予定されている貿易協議に前向きな姿勢を維持している』と報じると、ショートカバーが入って106.60円付近まで上昇した。日経平均株価の上げ幅が一時200円を超えたことも、リスク選好の円売りを誘った。しかし、今晩の米株動向を見極めたいとの雰囲気から上げは一服、106.40円台へ緩んだ。ユーロ/ドルは、1.11ドル台後半で方向感に欠く値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

欧州市場では4-6月期ユーロ圏域内総生産(GDP)改定値

4-6月期域内総生産(GDP)速報値は前年比+1.1%だった。市場予想と一致したものの、経済成長ペースは前四半期との比較で減速した。フランス、スペイン、オーストリア、ベルギーの経済成長はいずれも鈍化した。また、イタリアはゼロ成長。速報値ではドイツGDP統計が追加されるが、ドイツの成長率は1-3月期との比較で鈍化が予想されており、域内総生産の伸びはある程度抑えられることになる。

 

アルゼンチンペソは続落:5年以内のデフォルト確率上昇

13日の取引でアルゼンチンペソが続落し、同国債も値下がりした。11日に実施された大統領選の予備選挙で、野党候補のフェルナンデス元首相が現職マクリ大統領を抑えて首位となり、マクリ氏の再選が危ぶまれる状況となった余波が続いている。アルゼンチン国債の債務不履行(デフォルト)に対する保険の機能を持つクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は引き続き上昇した。IHSマークイットのデータによると、CDSのプレミアムは5年ぶりの高値を付けた前日の1994ベーシスポイント(bp)から一段と上昇し2116bpとなった。同水準が示す5年以内のデフォルト確率は70-75%となる。

 

インフレ指標上昇でも米国の9月利下げ見通しは変わらず

米労働省が13日発表した7月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.3%と、市場予想通り、6月+0.1%から上昇し4月来で最高となった。また、前年比でも+1.8%と6月の+1.6%から上昇し、予想の+1.7%を上回り3月来で最高となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレ指標として特に注目している燃料や食料を除いたコアCPIは前年比で+2.2%と、予想外に6月+2.1%から上昇した。1月来で最高となり、FOMCの目標である2%を17カ月連続で上回った。インフレの上昇や景気見通しの改善にもかかわらず、FRBが9月のFOMCで追加利下げに踏み切ることは依然確実視されている。ただ、金利先物市場での9月の50ベーシスポイントの利下げ確率は35%前後から11%に低下した。

 

日銀は重大なジレンマに直面:JPモルガン証券リポート

JPモルガン証券は14日付のリポートで『金利低下が続くと、日銀は日本の金融システムに対する副作用拡大と、急速な円高のどちらを選ぶかというジレンマに直面する』と指摘した。ドル/円は日米の長期金利差との相関性を維持しているといい、『この相関通りの動きが続けば、米10年債金利が更に0.3%低下すると、日本10年債金利はさらに0.06%程度低下することになり、マイナス0.30%に近づく可能性がある』という。その一方、『日銀がそれを許容すれば、ドル/円の下落は1.8円程度、104円ちょうど近辺で止まる可能性が高い。しかし、日銀が金融システムに対する副作用を懸念して金利低下を止めたり、反転させようとすれば、金利差はこれまでの相関以上に縮小してしまい、ドル/円の下落がこれまでの金利差の動きから想定される以上に加速してしまうリスクが高まる』ということから、日本の長期金利の低下に歯止めをかけようすすれば日米金利差の縮小に伴う円高・ドル安リスク出る恐れがあるという。その上でリポートでは『日銀は、長期金利の一段の低下とそれによる日本の金融システムに対する副作用というマイナス面を許容してこれまでよりも急速な円高となることを阻止するのか、あるいは日本の金融システムに対する副作用拡大を阻止すべく長期金利低下を阻止して、これまでの相関以上の円高加速を許容するのか、難しい二者択一を迫られていると考えられる』と指摘した。

 

欧米イベント

○15:00   4-6月期独国内総生産(GDP)速報値(季節調整済、予想:前期比▲0.1%/前年同期比0.1%)
○15:00   4-6月期独GDP速報値(季節調整前、予想:前年同期比▲0.3%)
○15:30   7月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比1.93%)
○15:45   7月仏消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比▲0.2%/前年比1.1%)
○16:30   7月スウェーデンCPI(予想:前月比0.2%/前年比1.5%)
      コア指数(予想:前月比0.2%/前年比1.3%)
○17:30   7月英CPI(予想:前月比▲0.1%/前年比1.9%)
       小売物価指数(RPI、予想:前月比横ばい/前年比2.8%)
○17:30   7月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比1.7%)
○18:00   6月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲1.4%/前年比▲1.2%)
○18:00   4-6月期ユーロ圏GDP改定値(予想:前期比0.2%/前年比1.1%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○20:00   6月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比2.3%)
○21:30   7月米輸入物価指数(予想:前月比横ばい)
○23:30   EIA週間在庫統計
○トルコ(犠牲祭)、休場

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欧米タイム直前市場コメント!

2019/08/13/15:10:34

日経平均株価:米国主要3指数の下落につれた売り優勢

週明けの米国株主要3指数がそろって下落したことが嫌気され、幅広く売られて始まったものの、売りが一巡下後は安値圏でこう着状態となった。これまでの米中貿易戦争激化に加えて、香港デモの激化も地政学リスクとして強く警戒されだした。さらに、旧盆休み中とあってマーケット参加者が少なく、売り崩す動きが出ることが警戒されている。ただ、ドル/円相場が落ち着いた展開となっており、追撃して売り叩くだけの手掛かりも乏しく、模様眺めムードが強まった。結局、前営業日比229円安の2万0455円と反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は105円台半ばで小動き

ドル/円は、連休明けとなる本邦実需筋のドル買い・円売りや、日経平均株価の下げ幅縮小に支えられ、105.58円付近までじり高となった。ユーロ/ドルのユーロ安・ドル高が波及した面もあった。しかし、米中対立が激化するとの懸念から伸び悩み、利食いなど105.50円付近へ小緩んだ。午後は、日経平均株価や米長期金利の動向を睨みながら、105.40円付近で取引された。ユーロ/ドルは、イタリアの政局先行き不安から、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり、1.11ドル台後半の安値圏で推移した。

 

中国の新車販売台数は減少傾向

中国自動車工業協会が12日発表した7月の新車販売台数は前年同月比4.3%減の181万台となり、13カ月連続で前年実績を下回った。米中貿易摩擦の長期化や根強い景気減速懸念が引き続き消費者の購入意欲に悪影響を及ぼした。減少幅は前月(9.6%)から縮小したものの、同協会は『マイナス傾向は基本的に変わっていない』と厳しい認識を示した。

 

アルゼンチンペソが急落:大統領選の予備選結果を嫌気

アルゼンチンで11日に行われた大統領選の前哨戦となる予備選挙の結果、現職でビジネスフレンドリーな中道右派のマクリ大統領は自由経済を批判している左派フェルナンデス元首相に約15ポイントの大差をつけられ2位に退いた。
投資家は、アルゼンチンが再び債務危機に陥るとの警戒感を強めた。アルゼンチンのクレジットデフォルトスワップ、債券利回りも急伸。アルゼンチンが今後5年間でデフォルトに陥る確率は75%と、先週末の49%から急伸した。

 

欧州市場では8月の独ZEW系強感指数が公表

7月の同指標発表時は、-24.5と市場予想の-22.3や6月の-21.1を下回り、昨年10月以来の低水準となったことを嫌気してユーロが軟化した。今回も事前予想は-28.5と弱めとなっている。冴えない結果となれば、ユーロ/ドルは1.11ドル台に並ぶ買いオーダーを叩きに行く可能性がある。

 

米国は大統領選前に景気後退の可能性:ゴールドマンサックスが警告

12日のニューヨーク外為市場では米中貿易摩擦、香港のプロテストの激化が地政学的リスクとなりリスク回避の動きが加速した。リスクでは、引き続き米中貿易摩擦。香港のプロテスト激化だが、本日はフライトもキャンセルとなっている。中国人民銀行は12日基準値を1ドル=7.0211元に設定。8営業日続けて、元安となった。中国政府が米国との貿易戦争で対抗措置として緩やかな元安を容認しているとの見方が強まりつつある。
ゴールドマンサックスは、第4四半期国内総生産(GDP)の成長率予想を20ベーシスポイント引き下げ1.8%とした。また、米中貿易問題の解決が2020年の大統領選挙以降になるとの見方。米国政府が残り3000億ドル規模の中国輸入品に対して10%の追加関税を9月1日に発動すると見ている。貿易摩擦が予想以上に経済に影響を与え、大統領選挙前に米国経済が景気後退に陥る可能性を警告した。

 

米国市場では7月消費者物価コア指数が公表

6月実績は前年比+2.1%だった。6月は居住費、中古車、被服費、家具などの価格が上昇し、インフレ率上昇に寄与した。7月については、居住費の伸びが続いていることや、被服費の上昇も予想されており、コアインフレ率は6月実績と同水準となる可能性がある。

 

欧米イベント

○15:00   7月独卸売物価指数(WPI)
○15:00   7月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%/前年比1.7%)
○17:30   7月英雇用統計(予想:失業保険申請件数推移3万2000件/失業率なし)
○17:30   4-6月英失業率(ILO方式、予想:3.8%)
○18:00   8月独ZEW景況感指数(予想:▲28.5)
○18:00   8月ユーロ圏ZEW景況感指数
○21:30   7月米CPI(予想:前月比0.3%/前年比1.7%)
       エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.1%)
○トルコ(犠牲祭)、休場

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