FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2022/01/25/15:12:42

日経平均株価:リスク回避の動き強まりほぼ全面の商状

朝方に安く寄り付いた後も、短時間で下げ幅を拡大した。ウクライナを巡る地政学リスクや米金融政策正常化への懸念がくすぶる中、米株価主要3指数の先物が軟調に推移し、投資家心理が冷やされた。半導体関連など高PER銘柄だけでなく、バリュー株にも売りが広がり、ほぼ全面安の商状となった。心理的節目の2万7000円を割り込み、2万6890円まで下げる場面があった。結局、前営業日比457円安の2万7131円と20年8月20日以来の安値となった。

 

東京外国為替市場:地政学リスクと株価安でドルの上値の重い展開

ドル/円は、日経平均株価の大幅安やNYダウ先物の下げ幅拡大を眺めたドル売り・円買いに押され、113.75円付近まで下落した。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクを警戒したユーロ/円のユーロ安・円高が波及した面もあった。午後に入っても軟調地合いは続き、日経平均株価の下げ幅が一時600円を超えると、さらにドル売り・円買いが進んで113.67円付近へ下落した。ただ、本日から開催される米FOMCの内容を見極めたいとの雰囲気もあり、下げは一服した。その後は、値ごろ感からドルの押し目買いが入り、113.80円付近へ値を戻した。ユーロ/ドルは、1.1310ドル前後で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

中国の春節前の市場動向に注意

中国市場では1月31日から2月4日にかけて、春節(旧正月)の長期連休となる。長期連休の前にかけては、①中国人民銀行による連休配慮の資金供給強化(リスク選好)、②中国などアジア系投資家による株式などの処分(リスク回避)、③中国政府による北京五輪の成功に向けた経済と金融市場の安定化の努力(リスク選好)などが焦点になる。

 

トルコはウクライナ問題で国際的なプレゼンスを高めることが出来るか

東欧の安全保障を巡り、英米を中心とした西側諸国とロシアの間で緊張が高まっている。トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国であり、ウクライナはトルコ製・軍用ドローンの優良顧客でもあることから、トルコの表向きの立場は西側寄りではある。しかしながら、トルコの主要産業である観光業はロシアなしでは成り立たず、ガス供給もロシアに頼るところが多いのが現状である。露製地対空ミサイルの配備も決めており、トルコは実際にはNATOとロシア間の板挟み状態と言える。トルコにとって国際的なプレゼンスを高めるチャンスでもあるが、これまでのところNATOから頼られるわけでもなく、ロシアの態度を和らげることもできていない。ただエルドアン大統領が、ゼレンスキー・ウクライナ大統領とプーチン露大統領にトルコでの会談を提案したとされ、今後はそれが受け入れられるかが注目される。

 

南アでは感染の早期収束が進む期待が高まる

昨年末に南アフリカで確認されたオミクロン株は全世界的に感染拡大の動きが広がっている。ただし、同国では感染が急拡大するも、その後は一転して頭打ちするなど比較的早期に収束が進む期待が高まった。集団免疫の獲得や若年層の多さといった特殊性が影響しているとみられたが、同国以外でもオミクロン株は感染が急拡大する一方で早期に頭打ちする動きがみられる。同国でも頭打ちが進んでおり、オミクロン株は感染力が高い一方で重症化率は低いという他の国々でみられる状況を示していると捉えることが出来る。景気回復期待はある一方、中長期的には経済構造の脆弱さが露わになる懸念もあり、厳しい展開が続くと予想される。

 

電力国有化に向けた憲法改正案可決ならメキシコの格下げの可能性も

国内でのリスクとしては、ロペスオブラドール大統領が可決を急いでいる電力国有化に向けた憲法改正案である。国営企業を優遇化して国内外の民間企業を軽視しているとの意見が多数占めるなか、2月には審議が開始されることになっている。もし、これが押し通れば大統領の独裁が印象付けられ、海外からの評価は一段と厳しくなると思われる。先日には米大手銀行が最新レポートで、この法案が可決されれば信用格付け引き下げの可能性に直面すると発表した。また、グランホルム米エネルギー長官も21日にメキシコ当局関係者との会談のなかでこの法案が電力市場にリスクをもたらすと警鐘を鳴らした。格下げとなれば、これまで積み上げていたペソの買い持ちを一気に解消する動きにもなりかねず、2月の国会を前に警戒感は高まっている。

 

年初の季節的な米国株安:2月上旬にかけて底入れの傾向

米国株は季節的な『年前半の株安混乱』が再現されているが、過去実績では2月上旬にかけて底入れ傾向がある。米国株市場では1月13-14日前後から決算発表が本格化しているが、良好な内容の企業がある一方、すでに当座の決算改善は織り込みが進んできたこともあって、失望反応が目立っている。同時進行での米FRBによる金融緩和見直しの加速警戒や米国債金利の上昇圧力、資源高の再燃や根強い供給・人手制約によるコスト悪化懸念、コロナ感染の再増加もあって、米株NYダウは13-14日から下げ幅を拡大させている。もっとも米国株は今年だけでなく、過去にも年前半に短期調整的な株安混乱に見舞われる季節パターンが繰り返されてきた。最近では2020年、19年、18年、16年などで、年前半にかけての株価急落が観測されている。季節的な年前半の米株安については、①前年末にかけての年末商戦などによる景気上振れの反動、②連動する形での米国株の『年末高』傾向の反動、③年末高で盛り上がった企業業績の改善期待が、1月上旬からの決算発表で修正が入る傾向、④各年の年末にかけて、FRBの政策修正や見通し修正が入る季節性、⑤年明け新規運用資金の年明け『急流入』の反動剥落や、1月決算発表が一巡するまでの配分様子見、といった要因がある。

 

米国企業の決算発表:悪化失望への警戒感続く

米国株市場では今週以降に決算発表が残されている。前週までにはITハイテク企業などで、コロナによる『リモートと巣籠もりの特需一服』などが示され、失望の株安が後押しされてきた。今後の決算発表も、失望や当座の収益回復一服などが警戒されやすい。その反面、米国株市場では前週までに、一定の決算悪化を織り込む形で株安が進展してきた。決算悪化への抵抗力も見られつつあり、今週以降は『当座の悪材料の出尽くし』や『懸念ほどには決算が悪化しない』ケースによる米株の反発も焦点となる。その場合はリスク回避の緩和により、ドル/円とクロス円で外貨高・円安が支援される。

 

欧米市場イベント

○17:00   ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○18:00   1月独Ifo企業景況感指数(予想:94.7)
○23:00   11月米住宅価格指数(予想:前月比1.0%)
○23:00   11月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比18.0%)
○24:00   1月米消費者信頼感指数(予想:111.8)
○24:00   1月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:14)
○26日03:00   米財務省、5年債入札
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
○国際通貨基金(IMF)、世界経済見通し公表

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2022/01/24/15:15:18

日経平均株価:様子見ムード強いなか米株先物高を好感してプラス圏に

朝方は前週末の米国株式市場での大幅安を嫌気した。売り一巡後は米国株価主要3指数の先物がプラス圏でしっかりした値動きとなったこと、為替の円安/ドル高が進行したことを支えとなり、下げ幅を縮小した。今週は26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表があるほか、企業決算の本格化を控えているため様子見ムードが強まりやすく、もみ合いに終始した。結局、前営業日比66円高の2万7588円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利が持ち直しでドル買い戻しも限定的

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りや米株価指数先物の上昇に支えられ、113.95円付近へじり高となった。低下していた米長期金利が持ち直したことも、ドルの買い戻しにつながった。ただ、21日の欧州市場でつけた高値114.03円に接近すると上げは一服した。その後は、短期筋による利食い売りも散見され、113.80円付近へ緩んだ。午後は、日経平均株価やアジア主要株価の動向を睨みながら、113.80円台を中心に取引された。25~26日に開かれる米連邦好感市場委員会(FOMC)の重要イベントを前に、様子見ムードが広がった。ユーロ/ドルは、夕方に発表される1月のフランスとドイツの購買担当者景気指数PMIを見極めたいとの雰囲気もあり、1.13ドル台前半で小幅な値動きに終始した。

 

ドル買い比率は1年ぶり高水準続く

QUICkが24日に算出した21日時点の外国為替証拠金(FX)5社合計(週間)の建玉状況によると、円に対するドル買い比率は70.8%と前の週末から3.1ポイント上昇した。集計社数の変更で単純比較はできないが、ドル買い比率は2021年1月上場以来ほぼ1年ぶりの高水準となった。円相場は前週前半に一時、1ドル=115円台まで下落したが、その後は株安を背景に円買い・ドル売りが増えた。円買いが強まった場面で個人投資家は相場の流れに逆らう『逆張り』の円売り・ドル買いに動いたとみられる。

『ユーロ・円』取引のユーロ買い比率は6.1ポイント上昇の34.2%、『オーストラリアドル・円』鳥h気では豪ドル買い比率が0.9ポイント高い71.7%となった。

 

欧州市場ではマークイット1月ユーロ圏製造業PMIが公表:予想は57.5

12月実績は58.0だった。供給制約が続いていることは、ユーロ圏諸国における新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて企業投資は昨年末からある程度抑制されている。そのため、製造業の景況感はやや悪化する可能性がある。

 

トルコの外貨準備高懸念からリラの上値重い

先週はトルコとアラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行が通貨スワップ協定の締結に至ったが、リラの反発力は極めて限定的だった。トルコ中銀のネット外貨準備高は75.5億ドルと2002年以来の低水準であり、他中銀などとのスワップを差し引くと準備高はマイナスとみられている。UAEのみでは準備高の回復は難しいと市場は捉えている。また先週は、トルコ中銀金融政策委員会(MPC)が5会合ぶりに政策金利の据え置きを決定した。トルコの一部メディアは、中銀幹部がエルドアン大統領に対し、5月までの利下げ休止を説得したと報じている。リラ下落を止めるために大統領もある程度は納得しているが、基本的な考え方(高金利がインフレを引き起こす)は変わらない。タカ派スタンスを強化する米国や他中銀の差は明確であり、リラの買いづらさは続く。

 

南アランドはインフレ高進による利上げ期待が下支え

先週発表された12月の南ア消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回り、2017年3月に+6.1%まで上昇して以来の高水準となる+5.9%になった。食品やノンアルコール飲料は+5.5%上昇し、輸送価格は燃料価格の高止まりで+16.8%と急上昇したことが上振れの主な要因となっている。今年に入り原油価格が引き続き上がっていることを考えると、1月CPIも更に上昇する可能性が高い。インフレ高進の中で、27日に行われる南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)に注目が集まる。オミクロン株の影響で、渡航制限もありSARBとしては金融刺激策を行いたいところだが、CPIの結果を受けて市場の利上げ期待は高まっており、ランドの支えとなる。

 

メキシコでは感染者拡大で観光客向けの制限を強化

メキシコではオミクロン株の台頭によって新型コロナウイルスの感染第4波が進んでいるが、当局はここにきて制限強化などを進める意向である。メキシコではこれまで外国人が入国に当たってウイルス検査やワクチン接種証明の提示などは求められていなかった。その結果として観光客は大幅に増加(2021年は前年比28%増)。国内の観光業は大きな恩恵を受けてきたが、政府はその一方で新型コロナウイルスの感染者数・死者数も大幅に増加したとの見解を持っている。政府は今回のオミクロン株による感染拡大を受けて観光客向けの制限を強化していく方針を示しており、今後は観光業界への影響にも注意していく必要がある。

 

5月のFOMCで利上げか、バランスシート縮小を前倒しの可能性も:ゴールドマン

25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、ゴールドマン・サックスは22日付のリポートで『利上げ(リフトオフ)とバランスシートの消化に伴う保有資産の減少(ランオフ)に備えよ』との見解を示した。リポートでは、1月FOMCを使って米連邦準備理事会(FRB)が3月の利上げを示唆し、ランオフ計画の策定を開始する可能性が高いと指摘。3月FOMCから年4回の利上げを行うことを発表し、7月からバランスシートの削除を開始することを明らかにすると見込んだ。最近、2つの情勢の変化があったことが、インフレ懸念を強めたとも指摘した。新型コロナウイルスのオミクロン型による感染再拡大を受け、需給不均衡が長引き、物品の価格正常化を遅らせる可能性があるとしつつ、強化された失業給付が失効した後も、賃金の伸びは年率プラス5~6%のペースで継続しているとし、労働市場のひっ迫を警戒した。その上で「この状況が変わるまで、FOMCは全ての会合で何らかの引き締め措置をリスクがあるとみている』とも指摘した。5月FOMCで利上げか、ランオフが前倒しして行われる可能性があるとしつつ、50bpの利上げよりは毎回の会合で25bpの利上げが行われる可能性が高いとしつつ、『それでも大きな一歩になるだろうが、FRB関係者の中で今のところ検討している人はほとんどいないようだ』とも指摘した。

 

1月FOMCでは声明文で次回利上げを示唆か:JPモルガン

25~26日の米FOMCを控える中、JPモルガンは21日付の米債見通しのリポートで『米国債のポジションはかなり弱気で、特に地政学リスクが高まっている中でこうしたポジションを増やす余地はほとんどいないと考えている。米債利回りは先月の上昇ペースのように上昇しそうにないが、長期的には上昇する余地が大きい』との見解を示した。リポートではFOMCが1月会合の声明文で3月中旬の次回会合で利上げの可能性が高いことを示すと予想していると指摘。また、米FRBが12月の会合で決定されたペースで資産購入を引き続き縮小すると予想しながら、『FRBが2月半ばに資産買い入れを完全に停止するリスクがある』と見込んだ。その上で中期のスワップ・スプレッドは縮小しているとしながら、『依然としてフェアバリューであり、量的緩和(QE)の終了までの価格設定は行われいない』と指摘。目先はスワップ・スプレッドの縮小を見込み、10年ゾーンのスワップ・スプレッドのナロー化の取引を推奨することを維持した。

 

欧米市場イベント

○17:15   1月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:55.5)
○17:15   1月仏サービス部門PMI速報値(予想:55.3)
○17:30   1月独製造業PMI速報値(予想:57.0)
○17:30   1月独サービス部門PMI速報値(予想:48.0)
○18:00   1月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:57.5)
○18:00   1月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:52.2)
○18:30   1月英製造業PMI速報値(予想:57.9)
○18:30   1月英サービス部門PMI速報値(予想:54.8)
○20:00   12月メキシコ貿易収支
○23:45   1月米製造業PMI速報値(予想:56.8)
○23:45   1月米サービス部門PMI速報値(予想:55.0)
○23:45   1月米総合PMI速報値
○25日03:00   米財務省、2年債入札

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欧米タイム直前市場コメント!

2022/01/21/15:14:38

日経平均株価:米国株安と円高を嫌気した売りが優勢

前日の米国株式市場の下落に加え、為替のドル/円が一時1ドル=113円台後半と円高基調が進行したことを嫌気した。NYダウ先物が軟化したほか、国内での新型コロナウイルスの感染拡大も重石となった。また、市場では好材料がない状態との声が聞かれた。下げ幅は600円を超える場面があったが、主力銘柄には値ごろ感からの買いが入り、次第に下げ幅を縮めた。結局、前営業日比250円安の2万522円で終了した。

 

東京外国為替市場:日経平均株価の下げ幅縮小で円売りやや強まる

ドル/円は、日経平均株価の大幅安や米長期金利低下を背景にドル売り・円買いが進み、113.65円まで下落した。原油先物相場の下落を眺めた資源国通貨安・円高が波及した面もあった。午後に入っても軟調地合いは続き、113.62円付近まで値を下げた。しかし、14日の海外市場でつけた安値113.48円が視野に入ると下げは一服した。その後は、日米金融政策スタンスの違いを意識したドル買い・円売りも見られ、113.80円台へ値を持ち直した。日経平均株価の下げ幅縮小で、過度なリスク回避姿勢が和らいだことも円売りにつながった。ユーロ/ドルは、1.13ドル台前半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

市場では今後のトルコ金融政策に対する思惑が割れる

トルコ中銀金融政策委員会(MPC)は20日、市場予想通りに政策金利を14.00%で据え置いた。中銀は声明で、『全ての政策手段においてトルコリラを優先した、政策枠組みの包括的な見直しが行われている』と述べ、こちらがリラの支えとなった。一方、高騰しているインフレについては、『ベース効果によるインフレ率の低下とともに、持続可能な物価と金融の安定のために取られた措置を背景に、ディスインフレプロセスが始まると予想』と述べた。楽観的とも取られる内容がリラの重石となった。今年最初の中銀会合を通過し、市場では今後のトルコ金融政策に対する思惑が割れている。米JPモルガンは年末まで政策金利は据え置かれるだろうとし、もし金利に変更があるとすれば、利上げよりも利下げの可能性が高いと予想した。一方で米ゴールドマン・サックスは、実質金利マイナスに耐えられなくなり、第2四半期にトルコ中銀は引き締めに転じるとの予測である。トルコ中銀が今回の声明で、前回12月会合で言及した『今年第1四半期中に最近の金融政策の累積効果を監視する』を取り下げたことが、先行き不透明感を高めた。

 

南アランドは利上げ期待と商品価格上昇が下支え

一昨日に発表された南アの12月消費者物価指数(CPI)が2017年以来の水準まで上昇したことで、来週予定されている南ア準備銀行(SARB)・金融政策委員会(MPC)への利上げ期待は高まる。また、世界経済の回復傾向が顕著になるにつれ、コモディティ価格が再びブル・トレンドに戻っていることもランドを底堅くさせる。ただ、南アは独自の問題が多数あることは忘れてはいけない。具体的には電力会社エスコムが法外な値上げを検討しており、今後の経済への足かせになりそう。物価高への追い打ちに、国民の不満が爆発寸前なことも挙げられる。また、年後半の大統領選挙で、与党アフリカ民族会議(ANC)の政争が激化する可能性も懸念される。このようなリスク要因が中長期的なランド相場には影響は与えることになる。ただ当面は、上述のように南ア金利先高観や堅調なコモディティ価格がランドを支えることになる。

 

メキシコ中銀の2月10日の金融政策会合で新総裁のスタンスを探る

ロドリゲス氏はディアスデレオン前総裁の任期満了に伴って今年から中銀総裁に就任した。ロペスオブラドール大統領が事前に新総裁として指名していたエレラ前財務公債相から人事を急遽覆したうえでの決定となったため、決定時には市場で混乱が生じた。今回の会合ではロドリゲス総裁がどのような政策スタンスを示すか注意が必要となる。ロドリゲス総裁は就任時に中銀の独立性とインフレ抑制への強い意欲を示していたが、市場では『ロドリゲス氏は大統領がメキシコシティの市長時代から重用してきた人物だけに、緩和的な金融スタンスを志向する大統領の影響力が増すのではないか』との懸念も強まっている。なお、現在の市場予想は現行の5.50%から6.00%への利上げとなっている。ロドリゲス総裁が『大統領の意向』を汲んで0.25%の利上げを主張する可能性はあるものの、利上げ慎重派は総裁とエスキベル副総裁の2名にとどまり、3対2で0.50%の利上げが決定されるとみている。とはいえ、ロペスオブラドール大統領が指名した中銀メンバー(エスキベル副総裁、ボルハ委員、ロドリゲス総裁)はいずれも比較的ハト派志向である。昨年8月会合まで利上げ反対を主張していたボルハ委員が利上げ賛成に回ったことで、現状は利上げ積極派が優勢となっているが、中銀の姿勢を徐々にハト派色へと染めようとする大統領の意向が見え隠れしている。

 

米国で変異株感染拡大の労働市場への影響は短期的との見方

米労働省が発表した週次新規失業保険申請件数(1/15)は前週比+5.5万件の28.6万件となった。前回23.1万件から減少予想に反して増加し昨年10月末以降で最高となった。失業保険継続受給者数(1/8)は163.5万人。前回155.1万人から予想以上に増加した。失業保険申請件数は数週間前に、50年超ぶりの低水準を記録したのち、基調が転換した。オミクロン感染が急増したカリフォルニア州では6075件、NY州で1.4万件申請件数も増えた。明るい点としては、失業保険継続受給者数の変動の少ない4週平均は5.525万人減の166.4万人と、2019年4月来の低水準となったことが挙げられる。
今後は、新型コロナ、オミクロン変異株流行がビジネスを混乱させ、サプライチェーン問題をさらに悪化させる可能性が残る。ただ、多くのエコノミストは一時的な傾向で、労働市場の強い回復見通しを修正する姿勢は今のところ見せていない。

 

FRB審議文書ではCBDCで決済迅速化も金融安定リスクなど懸念

FRBは公表した中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する審議文書で、デジタル通貨『デジタルドル』を開発すれば、決済技術の発展とともに決済スピードが上がり家計に安全な選択肢を提供できるが、金融安定を巡るリスクやプライバシーに関する懸念も出てくるとの見解を示した。文書には政策提言は盛り込まれず、CBDC開発に関するFRBの姿勢は明確に示されていない。さらに『行政機関と議会からの明確な支持』がなければFRBがCBDCの開発を進めることはないとしている。

 

欧米市場イベント

○16:00   12月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比▲0.6%/前年比3.4
○16:00   12月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比▲0.5%/前年比1.1%)
○21:30   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○22:00   マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○22:30   11月カナダ小売売上高(予想:前月比1.2%/自動車を除く前月比1.3%)
○24:00   1月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲9.0)
○24:00   12月米景気先行指標総合指数(予想:前月比0.8%)
○米露外相会談(ジュネーブ)
○日米首脳会談(テレビ電話形式)

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欧米タイム直前市場コメント!

2022/01/20/15:15:35

日経平均株価:上下に振れる荒い値動きも3日ぶりに上昇して終了

前日の大幅安を受けて自立反発狙いの買いが先行した一方、米金融政策や中国で利下げが発表されると同国経済の先行きを巡る警戒感がくすぶり、前日終値を挟んでプラスとマイナスを往来する荒い値動きとなった。午後には上海総合指数、香港ハンセン指数などのアジア株高に加え、NYダウ先物の底堅い値動きに追随した。結局、前営業日比305円高となり2万7772円と3日ぶりに反発して終了した。1月第2週(11日~14日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家(外国人)は727億円の売り越しとなり、売り越しは4週ぶりになった。個人投資家は1729億円の買い越しとなり、買い越しは6週ぶりになった。信託銀行は2248億円の売り越しとなり、売り越しは3週連続となった。

 

東京外国為替市場:日本株高と米長期金利高になるとドルか戻し

ドル/円は、仲値にかけて本邦輸出勢などのドル売り・円買いが通常より持ち込まれ、114.25円付近へ下落した。その後も、日経平均株価の急速な伸び悩みや米長期金利の低下を眺めてさらにドル売り・円買いが進み、114.03円付近まで下落した。しかし、心理的節目の114.00円に接近すると下げは一服した。その後は、日経平均株価の反発や低下していた米長期金利の持ち直しでショートカバーが入り、114.30円付近へ値を切り返した。午後は、日経平均株価の大幅高でリスク回避姿勢が和らぐと、持ち高調整などのドル買い・円売りが入り、114.55円付近までじり高となった。ただ、今晩の米経済指標や米国株価動向を見極めたいとの雰囲気もあり、上値を追う動きは限られた。その後は、利益確定や戻り待ちのドル売り・円買いも見られ、小幅に値を下げて114.40円台を中心に取引された。ユーロ/ドルは、1.13ドル台半ばで方向感を欠く展開が続いた。欧州勢待ちの様相となっている。

 

円安が実質GDPを押し上げると試算:日本銀行

日銀は19日、円安が10%進めば実質GDPを年間0.8%ほど押し上げるとの試算を公表した。10-19年の経済情勢をもとに推計、輸出企業の収益改善や訪日観光客の増加等が寄与するという。円安は輸入品の価格上昇で内需企業や家計負担を高める面があるが、全体では景気にプラスの影響を及ぼすとした。一方で日銀は生産拠点の海外移転などで円安による輸出数量押し上げ効果や輸出企業の生産や雇用増への波及効果は弱まった可能性も合わせて示した。

 

金ETF(GLD)に資金が流入:年初来で6億ドル超に

19日の米国市場で金を投資対象とするSPDRゴールド・シェアーズ(@GLD/U)に資金が流入した。QUICK FactSet Workstationによれば3億549万ドルの流入となり、これで年初来では6億ドル超の流入となった。この日のGLDは前日比1.58%高の172.08ドルで4営業日ぶりに反発して終えた。米長期金利の上昇が一服し、為替市場でドル安が進む中、実物資産のゴールドを投資対象とするGLDも堅調だった。米FRBの利上げ観測が円強い中、本来はインフレヘッジで人気を博しそうなGLDだが、過去1年では106億ドルの大幅な流出超となっていた。リスクオフの展開で足元のドル高に一服感が出ているだけに、今後巻き返しが期待される。

 

トルコ中銀の政策金利会合に注目

主要政策金利である1週間レポレートは14.00%に据え置きが市場のコンセンサスである。予想通りであれば、5会合ぶりの据え置きとなる。中銀は前回会合の声明で利下げサイクルを打ち切る考えを示しており、エルドアン・トルコ大統領も急速な金利引き下げを求めないような口調になりつつあることから、政策金利についてはサプライズなしと思われる。しかしながら世界的にインフレが高進し、米連邦準備理事会(FRB)の3月利上げが確実視され、多くの新興国中銀がタカ派色を強めるなか、低金利を維持するトルコ中銀の政策はやはり異様に映る。市場が求める金融引き締めへの転換ができない限りは、通貨リラの買い難さは続いてしまう。 トルコ中銀の声明内容では、インフレに対する見解がポイントとなる。足もとの物価上昇率は36%台、一部では年央までに50%超えとの予想も出ている。それにもかかわらず大統領や財務相のような楽観論に傾くようであれば、リラの失望売りに繋がってしまうかもしれない。

 

トルコとUAEでスワップ協定を締結:為替市場では反応薄

トルコ・UAEの通貨スワップ協定の規模は640億リラ(昨日引け値で48億ドル弱)、期間は延長ありで3年とされた。昨日の値動きを見る限りでは即効薬としての効果はないようだが、トルコ中銀の外貨準備高枯渇への懸念がどの程度まで和らぐか、今後の準備高推移を見守ることになる。締結発表後は、リラ買いは一瞬で終わった。もっともNY勢が参入すると、一転し底堅い動きになった。イスタンブール株式市場の主要指数が上昇幅を3%超まで拡大したことも支えに、8.56円まで反発した。

 

南アでのCPI上振れから利上げ期待がランドの下支え

昨日発表された南アの12月消費者物価指数(CPI)は市場予想の+5.7%を上回る+5.9%となった。この結果は2017年3月に+6.1%まで上昇して以来の高水準になる。食品やノンアルコール飲料は+5.5%上昇し、輸送価格は燃料価格の高止まりで+16.8%と急騰したことが、CPIの上振れの主な要因になっている。1月に入り原油価格はさらに上がっていることを考えると、1月CPIも更に上昇する可能性が高い。これまでは南アはオミクロン株感染拡大による海外からの渡航制限もあり、景気刺激策のため南ア準備銀行(SARB)は利上げを控えたいとしていたが、ここまで上昇したCPIを見ると、市場は来週27日の金融政策委員会(MPC)に向けて利上げ予想が増加することになる。利上げペースが一段と速くなれば、ランドは底堅い動きを見せそうである。なお、昨日発表された小売売上高も市場予想を上回る結果となった。

 

3月以降の米FOMCで連続した引き締め:エバコア

エバコアISIは19日付リポートで『米連邦準備理事会(FRB)の直近の見通しをめぐる議論が再び過熱している。市場では、量的緩和(QE)の突然の停止や来週の26日の会合での利上げ、あるいは3月の会合での50bpという大幅な利上げをめぐる憶測が再燃している』と指摘。ただ、これまでのFRBメンバーの発言や政策面、および新型コロナウイルスのオミクロン株のソフトパッチ(一時的な足踏み高)からそれらの可能性は低いとしつつ、『3月、5月、6月の会合において、連戦的な引き締め措置(利上げや量的引き締め)の実行を、市場コンセンサスよりも高い可能性が見出しており、より広範には、FRBは望ましい四半期ごとの『緩やかな』ペースよりも、より迅速に中立に戻る必要があるかもしれない』との見解を示した。

 

米国市場では12月中古住宅販売件数:予想は644万戸

11月実績は646万戸で前月比+1.9%だった。販売価格(中央値)は前年同月比+13.9%と高い伸びを記録した。中古住宅の需要は引き続き堅調。ただ、在庫水準は引き続き伸び悩んでいるため、12月販売実績は11月をやや下回る可能性がある。

 

欧米市場イベント

○16:00   12月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.8%)
○16:45   1月仏企業景況感指数(予想:109)
○17:30   12月香港消費者物価指数(CPI、予想:前年同月比2.1%)
○18:00   ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:0.50%で据え置き)
○19:00   12月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比5.0%)
○19:00   12月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比2.6%)
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:14.00%で据え置き)
○21:00   12月メキシコ失業率(季節調整前、予想:3.40%)
○21:30   欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(12月16日分)
○22:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:22.0万件/158.0万人)
○22:30   1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:20.0)
○24:00   12月米中古住宅販売件数(予想:前月比▲0.4%/年率換算644万件)
○21日01:00   EIA週間在庫統計

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2022/01/19/15:17:24

日経平均株価:米国株の大幅下落に連れて売りが優勢に

日経平均は、連休明け18日の米国株式市場では主要3指数とも大幅に下落した流れを引き継いだ。東京市場では半導体など高PER(株価収益率)銘柄を中心に利益確定売りが強まり、日経平均は心理的節目である2万8000円を下回った。原油価格の高騰に伴うコスト高が国内企業の業績を下押しするとの懸念も重荷となった。下げ幅は一時900円を超えた。結局、前営業日比790円安の2万7467円で終了した。信用取引で買った株式の含み損益の度合いを示す信用評価損率は14日申し込み時点でマイナス10.61%と、前の週のマイナス11.3%からマイナス幅が0.69ポイント縮小した。改善は2週ぶりとなった。

 

東京外国為替市場:日本株の大幅安でリスク回避の円買い

ドル/円は、米長期金利上昇を眺めたドル買いが入り、114.70円付近まで値を上げた。仲値にかけて国内輸入企業のドル買い・円売りも通常より多く観測された。ただ、今晩の米国株動向を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的な上値追いは手控えられた。その後は、利益確定や持ち高調整のドル売り・円買いも見られ、114.65円付近へ緩んだ。午後に入ると、日経平均株価の大幅安を手掛かりにドル売り・円買いが進み、114.20円付近へ下落した。ウクライナ情勢を巡り、米国とロシアの間で緊張が高まっていることもリスク回避の円買いにつながった。ユーロ/ドルは、1.13ドル台前半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

ヘッジファンドと機関投資家の売りに対して自社株買いが支え:BofA

BofAセキュリティーズの18日付の顧客フローのリポートによると、同社の顧客は10~14日の1週間に米国株を15億5800万ドル買い越した。2週連続の買い越しとなる。この週は14日にJPモルガン・チェースが決算を発表し、1株当たり利益(EPS)は市場予想を上回ったものの、コスト増が警戒されて大幅安となったことが響いていS&P500指数が週間で0.3%安となって2週連続で下げて終えた時だった。主体別動向ではヘッジファンド(HF)が11億6500万ドルの売り越しで、2週ぶりの売り越しになった。機関投資家は22億1000万どるの売り越しで、3週連続の売り越しだった。個人投資家は10億8900万ドルの買い越しで、2週連続の買い越しとなった。企業の自社株買いは38億4400万ドルで4週移動平均(30億3700万ドル)を上回って活況だった。

 

ヘッジファンドの21年のリターン10.4%:3年連続で指数に負ける

英市場調査会社のウィズ・インテリジェンスによると、2021年のヘッジファンドの運用リターンは10.4%だった。前年の13.0%を下回った。20年にリターンが2割を超えた株式の買いと売りを組み合わせる『ロング・ショート』戦略の成績が、21年は1割強にとどまったことが影響した。21年に最も伸びたのはM&A(合併・買収)など個別企業のイベントに注目して運用する『イベントドリブン』戦略で、運用成績はプラス15%だった。様々な戦略を組み合わせる『マルチストラテジー』戦略や、相対的な価格差を狙う『レラティブバリュー』戦略のリターンも2桁を確保した。米S&P500種株価指数の年間上昇率は26.9%だった。ヘッジファンド全体の運用成績が指数に負けたのは3年連続となる。ヘッジファンドは引き続き苦戦した。

 

エルドアン大統領は利下げの主張を後退:20日の政策会合では据え置きを示唆

トルコのエルドアン大統領は、金利は緩やかかつ段階的に下がると発言した。週後半にトルコ中央銀行が政策決定会合を控える中で、これまでの急速な利下げの主張を後退させた。国営アナドル通信によると、エルドアン氏は『為替レート、金利はゆっくりと段階的に、急がずに低下すと』アルバニア訪問からの帰路に記者団に語った。
トルコのネバティ財務相はブルームバーグとの先週のインタビューで、経済が1-3月(第1四半期)にどう展開するか様子を見たいとの意向を示していた。この路線に大統領の発言は一致する。トルコ中銀は昨年9月以降、政策金利を5ポイント引き下げ、金融緩和の効果を見極めるため3月末まで緩和を停止する方針を示している。次回の政策会合は20日に開かれる予定で、大統領の発言は政策据え置きを示唆している。

 

南アの12月CPIと11月小売売上高に注目:利上げ期待の行方

南アの12月消費者物価指数(CPI)と11月小売売上高が発表される。両指標ともに重要だが、特にCPIの結果には市場の反応が大きくなるかもしれない。CPIは5.7%程度まで上昇するとの市場予想になっている。もし、予想通りの結果となった場合は、南ア準備銀行(SARB)の目標バンド上限の6%にかなり近づき、目標中心値4.5%を大幅に上回ることになる。南ア国内のエネルギー価格が上昇しているが、昨日も原油市場が2014年10月以来の水準まで上がるなど、大幅高になっている。今後もインフレ高進のリスクもある。また、国営電力会社エスコムが4月から約20%と、大幅に電力料金を値上げしようとしていることも懸念される。12月のCPIが予想通り、もしくは予想を上回ることがあれば、来週のSARB・金融政策委員会(MPC)での利上げ期待がかなり高まる可能性がある。

 

米主要500社の決算は4半期連続増益見通し

米主要500社の2021年10~12月期決算は4四半期連続で増益となりそうである。米調査会社ファクトセットは18日、米S&P500種株価指数を構成する銘柄の増益率が前年同期比で25%を超えるとの見通しを示した。増益率は4割近かった21年7~9月期から鈍化するものの、4半期続けて増益となる見込みである。ファクトセットがまとめた市場予想では米主要500社の増益率は現時点で21%超になる見込しである。しかし、過去5年間で実際の増益率は市場予想を8.6%程度を上回る結果となっていた状況を踏まえ、調査担当者は30%近い増益率になる可能性もあるとみている。

 

米3月のFOMCで50bpの利上げ観測も浮上

著名投資家でヘッジファンド運営会社パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントを率いるビル・アックマン氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレを抑制するために今年、25bpの利上げを3回から4回行うだろうとの見通しを示した。さらに、FRBがインフレファイターとしての信頼を取り戻すために3月の利上げ開始時に50bp引き上げ市場にショックを与える可能性があると指摘した。同氏の考えでは、FRBがいくらか信頼を失ったことがインフレ期待に影響を与えているとの見方で、50bpの利上げにより、インフレ期待を抑制することが可能になると説明した。ドイツ銀のエコノミストも顧客向けレポートの中でFRBの金融政策がかなり立ち遅れていたため、ここにきて想定以上に早期で、早いペースでの引き締めが必要になるとの考えを示した。3月に利上げを開始し、バランスシート縮小を早期に発表。第2四半期にも開始する可能性を指摘した。1990年半ばの引き締めサイクルのような50bp の利上げの可能性は予想しないが、除外はしないと指摘。大幅な利上げには、インフレの進展が抑制されている明確な証拠が必要になると説明した。一方、ここにきて、消費者信頼感を始め、回復鈍化の兆しも見られる。30年物の住宅ローン金利も前年に比べて75ベーシスポイント上昇しており、今まで経済の回復をけん引してきた住宅市場の伸びを抑制する可能性もある。FRBが回復をさらに損なうことなく、インフレを抑制できるかどうかが今後の焦点となる。

 

欧米市場イベント

○16:00   12月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%/前年比5.2%)
○16:00      CPIコア指数(予想:前年比3.9%)
          小売物価指数(RPI、予想:前月比0.7%/前年比7.1%)
○16:00   12月独CPI改定値(予想:前月比0.5%/前年比5.3%)
○17:00   12月南アフリカCPI(予想:前月比0.4%/前年比5.7%)
○18:00   11月ユーロ圏経常収支(季節調整済)
○19:00   11月ユーロ圏建設支出
○20:00   11月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比1.9%)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:30   11月カナダ卸売売上高(予想:前月比2.7%)
○22:30   12月カナダCPI(予想:前月比▲0.1%/前年比4.8%)
○22:30   12月米住宅着工件数(予想:165.0万件、前月比▲1.7%)
          建設許可件数(予想:170.1万件、前月比▲1.0%)
○20日02:00   ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○20日03:00   米財務省、20年債入札

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