FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/12/15:12:51

日経平均株価:様子見ムード強まり利益確定売り優勢

寄り付きの日経平均は米国株高を好感し続伸スタートとなったものの、その後急速に上げ幅を縮小しマイナス圏に転落した。9日に決算を発表した安川電機が一時8%超安と大幅に下落したことなどが嫌気された。ドル/円は円高傾向も重石となり、日経平均は前引けにかけて下げ幅を拡大する展開になった。市場では、『日経平均は3万円を回復すると利益確定売りに押される。週内で米国株が大きく上昇となると日経平均も再び3万円台を回復する可能性はあるが、日米ともに企業決算の本格化を控え、様子見ムードが強まりやすい、3万円台定着はなかなか難しいのではないか』との声が聞かれた。結局、前営業日比229円安の2万9538円で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下からドル半ばまで急落

ドル/円は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、しばらくは109.70円台で小動きだった。仲値も売り買いに大きな偏りもなく無難に通過した。しかし、米長期金利がやや低下したことを切っ掛けに、日米金利差縮小を意識したドル売り・円買いが持ち込まれ、109.48円まで急速に下落した。アジア株安や日経平均株価が下げ幅を拡大したことで、リスク回避の円買いが進んだことも重石になった。午後のドル/円は、夕方から参入してくる欧州勢の動向を見極めようとの向きから様子見ムードとなり、109円台半ばで小幅な値動きに終始した。ユーロ/ドルは、バネッタECB専務理事が週末に一部スペイン紙のインタビューで、ユーロ圏の景気回復が思うように進んでいないとの発言も伝わっており、これに対する市場動向を見極めてたいなど、欧州勢待ちの様相となり、1.18ドル台後半で小幅な値動きに終始した。

 

EUでワクチン接種に好転の兆し:EUの正常化期待でユーロ下支え

新型コロナウイルスワクチンの接種で英米に大きく出遅れていた欧州連合(EU)諸国が転機を迎えつつある。ワクチンの供給に支障が生じないことが前提だが、年央までに事態が好転する兆しが出てきた。英アストラゼネカ製ワクチンの安全性を巡る懸念など、足かせとなる要因はなお残る。だが、社会的および政治的な圧力が強まる中で、欧州の政策担当者やアナリストからは、夏には潮目が変わるとの慎重ながらも楽観的な見方が出ている。ワクチンメーカーも生産を加速させており、秋までには経済再開を実現できるだけの十分な量を供給できると話している。専門家の分析では、7月下旬までにEUの成人の50%以上がワクチンを接種すれば、正常化への道が開けると推定されている。ただこれは、複数のメーカーからの供給が途絶えることなく、当初接種ペースを遅らせていた物流や行政手続きなどの制約を克服できるかにかかっている。

 

イラン核施設で配電網を巡る事故:中東情勢悪化リスクも

イランのメディアによると、原子力庁報道官は11日、ウラン濃縮活動を行っている中部ナタンツの核施設で配電網をめぐる事故が起きたと明らかにした。詳しい原因は不明だが、同庁のサレヒ長官は『テロ行為』との見方を示した。負傷者や大気への汚染はないという。時事通信が伝えた。サレヒ氏は、国際社会や国際原子力機関(IAEA)が対応策を取るよう要求した。『実行犯に対して行動する権利がある』と述べ、何らかの報復を行う可能性も示唆した。イスラエル当局はコメントしていないが、同国のメディアでも『イスラエルによるサイバー攻撃』を疑う声が出ている。

 

15日のトルコ中銀金融政策決定会合が最大の注目

先週発表されたトルコ物価指標では、インフレ改善の兆候は全くみられない。現状では、カブジュオール・トルコ中銀総裁の就任後に警戒感が高まった『早期緩和』は避けられそうである。。ただし、引き締めスタンスが維持されるにしても、その声明には何等かの変更がみられるかもしれない。また、先週トルコ中銀が発表した2日時点の外貨準備高は前週比で5.5%減少していた。(既に準備高減が危惧されていた)1年前と比較しても、17.4%減の落ち込みである。昨年を振り返っても、金融当局による為替介入の効果は薄いだろうことは想像できる。逆に、リラ水準を無理やり上げたことで相場にただ売り場を与えるだけになってしまうかもしれない。

 

南アの経済が回復傾向にあることはランドの支え

先週発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しで、南アの成長見通しが2.8%から3.1%へ上方修正された。南ア準備銀行(SARB)は今年3.8%成長、財務相は3.3%成長と見込んでいる。また、世界銀行は3.0%予測で、国内より海外のほうが南アの回復にはまだ厳しい意見が多いが、徐々に南アが回復傾向にあることはランドの支えとなる。

 

メキシコの3月CPIは中銀のインフレ目標を5カ月ぶりに上回る

3月メキシコ消費者物価指数(CPI)は市場予想通りの結果となり、前年比では4.67%の上昇とメキシコ銀行(中央銀行)のインフレ目標(2.0-4.0%)上限を5カ月ぶりに上回った。一方、前回分(3月25日)の金融政策決定会合議事要旨では、同日の金利据え置きは一時的な措置であって緩和サイクルが終了したことを意味するものではないことが強調されている。インフレについても以前の予想より高くなる可能性を指摘しつつも、今後はコアインフレ率も含めて低下していくとの見方が堅持された。

 

米国VIX指数急低下はその後の短期株安が警戒される

米国株は昨年11月以降、1-3月期決算を含めた企業収益のV字回復を織り込む形で大幅高となっている。その意味で4月14日にかけて続く決算発表のシーズンでは、良好でも一旦の好材料出尽くしや最良期の先行きピークアウト懸念、悪ければ過剰期待の反動失望などにより、短期的な米株安が警戒される。しかも米国株市場では、リスク回避の尺度であり、米株投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE) ボラティリティー(VIX)指数が、4月8日の終値で16.95となった。直近の日中最高である3月4日の31.90から大きく低下し、昨年2月以来、約14カ月ぶりの低水準となっている(リスク選好)。過去実績として『1年スパンのレンジ下限下抜け』となるようなVIX指数急低下は、その後に揺り戻し的なVIX上昇と短期株安が警戒されやすい。

 

欧米市場イベント

○16:00   2月トルコ経常収支(予想:25.0億ドルの赤字)
○16:00   2月トルコ失業率
○18:00   2月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比1.7%/前年比▲5.3%)
○21:00   2月インド鉱工業生産(予想:前年同月比▲3.0%)
○22:00   テンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○13日00:30   米財務省、3年債入札
○13日02:00   米財務省、10年債入札
○13日03:00   3月米月次財政収支(予想:6580億ドルの赤字)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/09/15:17:49

日経平均株価:週末で買い持ち高を膨らませる動きは後退

前日の米国株高の流れを引き継ぎ、早々に上げ幅を拡大して3万円回復した。しかし、3万円回復後は達成感から利益確定売りに押される展開になった。NYダウ先物とアジア株の軟化も重石となり、上げ幅を縮小する展開になった。後場に入った直後は値を消す展開となったが、中盤からは押し目買いに支えられ上げ幅を再拡大した。しかし、週末とあって買い持ち高を膨らませる動きは続かず、引けにかけては上げ幅が縮小する展開になった。結局、前営業日比59円高の2万9768円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:終日109.40円付近でもみ合い相場

ドル/円は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、109.30円を挟んでもみ合い相場となった。本日は実質的な五・十日にあたり、仲値にかけて本邦実需筋の動向が注目されたが、需給に大きな偏りは見られなかった。午後は、米長期金利上昇を眺めたドル買い・円売りが入り、109.43円付近までじり高となった。ただ、週末を控えて上値では利食い売りも見られ、109.40円前後で取引された。ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇がユーロ売り・ドル買いを誘い、1.19ドルを割り込んで1.1890ドル台へ軟化した。

 

海外投資家は2020年度は4年ぶりに買い越し

海外投資家(外国人)による日本株買いが戻ってきた。2020年度は4年ぶりに、5168億円買い越した。新型コロナウイルス禍からの景気回復期待が広がり、海外投資家は日本株にも資金を振り向けている。東京証券取引所が8日発表した投資部門別売買動向をもとに集計した。株高局面で国内勢は利益確定売りを膨らませ、個人投資家は2兆8406億円を売り越した。投資信託は3兆272億円の売り越しとなった。海外投資家は年度初めの20年4~6月はコロナ禍の経済活動停滞への警戒で売り越しが続いてきたが、世界各国の金融緩和やワクチン普及への期待が高まると買い越しに転じた。米大統領選があった11月の買越額はおよそ1兆5113億円と、1年7カ月ぶりの高水準に膨らんだ。日経平均株価は20年度に54%高と、上昇率は48年ぶりの大きさとなった。同期間にダウ工業株30種平均は50%高、独DAX指数は51%高、香港ハンセン指数は20%高となっており、日本だけでなく、世界的に株買いが活発となった。

 

ECB議事要旨では悲観的な見通しが後退

欧州中央銀行(ECB)は3月理事会議事要旨で、もし、条件が満たされれば、資産購入を縮小する用意があるとした。また、新型コロナウイルス感染が収束せず、再度ロックダウン入りしたことなどから景気回復の遅れも懸念されていたが、同時に、ワクチン接種ペースが加速していることが明らかになり、悲観的な見通しが後退しつつある。

 

トルコ中銀の発表では外貨準備高が減少:外貨の枯渇が警戒

トルコ中銀が昨日発表した2日時点の外貨準備高は前週比5.5%減、1年前と比較すると17.4%減まで落ち込んだ。アーバル・前トルコ中銀総裁の就任後に外貨準備高は回復傾向にあったが、突然のアーバル氏解任を受けてリラが暴落したことで中銀はドル売りリラ買い介入を再開した模様である。ただし、為替介入の効果は限定的と市場に見られており、今後は準備高の枯渇が警戒される。

 

南アのリスクは感染第3波の拡大

他の新興国よりも経済が回復気味なことや商品価格の上昇、輸出が好調なことがランドの支えになっている。上値を抑える要因としては南アの感染第3波によるロックダウンだが、南アの専門家の意見としては第3波は4月下旬頃に甚大になるとの予想が出ている。ラマポーザ南ア大統領がイースター期間中に酒類の販売を制限したことで、感染は拡大しているものの、スーパースプレッダーはまだ発生していないとしている。

 

米国雇用の強い伸びが継続できるかが焦点

労働省が発表した最新の週次新規失業保険申請件数(3日まで)は前週比1.6万件増の74.4万件と、前回72.8万件から予想外に2週連続で増加し、2月末以来の高水準となった。4週平均も72.4万件と、3月中旬来の高水準。失業保険継続受給者数(3月26日まで)も373.4万人と、前回375万人から減少したが予想を上回った。半導体不足で、いくつかの自動車生産工場が閉鎖されたことなどが影響した可能性に加え、経済活動の再開状況が各州異なり、不安定となっている。全米で最大規模のカリフォルニア州、ニューヨーク州の経済活動の再開が遅れ、申請件数が増加しており、全体指数を押し上げている。 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は3月の雇用統計の改善を歓迎したものの持続的な雇用の増加が必要とし、依然900万人近く失業中だと再度、訴えた。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も、労働市場に多くのたるみ(スラック)が存続し、『実質失業率は9.1%だ』と主張している。3月の雇用統計は100万近くの増加を見せたが、今後、強い伸びが継続できるかが焦点となる。

 

欧米イベント

○14:45   3月スイス失業率(季節調整前、予想:3.6%)
○15:00   2月独鉱工業生産(予想:前月比1.5%/前年同月比▲2.3%)
○15:00   2月独貿易収支(予想:203億ユーロの黒字)
○15:00   2月独経常収支(予想:213億ユーロの黒字)
○15:00   3月ノルウェーCPI(予想:前月比0.4%/前年比3.5%)
○15:45   2月仏鉱工業生産指数(予想:前月比0.5%)
○16:30   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○20:00   2月メキシコ鉱工業生産(季調済、予想:前月比▲0.5%)
○21:00   3月ブラジルIBGE消費者物価指数(IPCA、予想:前月比1.03%)
○21:30   3月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化10.00万人/失業率8.0%)
○21:30   3月米PPI(予想:前月比0.5%/前年比3.8%)
      食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.7%)
○23:00   2月米卸売売上高
○23:00   2月米卸売在庫(予想:前月比0.5%)
○23:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合(テレビ会議、最終日)

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欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/08/15:10:34

日経平均株価:見送りムード強く方向感を欠く展開

金融緩和政策の長期化が株価を下支えするとの期待が大きいものの、日米ともに企業の決算発表シーズンを控えて投資家の見送りムードが強かった。さらに、国内では東京都にもまん延防止等重点措置が適用されそうなことも株価の重石となった。材料難の状態が続き見送り気分が支配した。結局、前営業日比21円安の2万9708円と小幅反落して終了した。3月第5週の海外投資家は、2週間ぶりに895億円の買い越しとなった。

 

東京外国為替市場:日経平均株価の持ち直しからドルは下げ止まる

ドル/円は、仲値に向けて本邦輸出勢のドル売り・円買いが通常より多く持ち込まれ、109.70円付近へ下落した。日経平均株価の下げ幅が一時200円を超えたことも、リスク回避の円買いを誘った。午後も軟調地合いは続き109.64円付近まで値を下げた。しかし、今晩予定されているパウエル米FRB議長のパネルディスカッションを見極めたいとの雰囲気もあり、下げは一服した。その後は、日経平均株価の持ち直しを眺めたドル買い・円売りが入り、109.65円前後で取引された。ユーロ/ドルは、1.1870ドル台を中心とした狭いレンジで取引された。欧州勢待ちの様相となっている。

 

エルドアン大統領は金利引き下げ発言

エルドアン大統領の金利引き下げ発言を受けてトルコリラ売りが先行した。大統領は与党議員らに対し『政策金利は1桁台に下がる』と述べ、上昇傾向のインフレについても1桁台に押し下げる決意を表明した。一部通信社の調査によれば、15日のトルコ中銀金融政策決定会合では『政策金利の据え置き』が大方の予想とされているが、第2または第3四半期には金融緩和に転じるとの見方が多いようである。なお、来週13日から始まるラマダン(断食月)を控え、エルドアン大統領は行動制限の強化を再び表明した。大統領は、新型コロナウイルスの新規感染者数をラマダン後に数千人に抑えることができれば、5月に始まる観光シーズンを活性化させることができると述べている。現在、トルコの1日あたりの新規感染者数は5万人に迫る勢いであり、大統領の思惑通りの状況改善はかなり難しい。

 

南アの経済指標は比較的良好な結果

昨日発表された3月南ア商工会議所(SACCI)企業景況感は94.0となり前回の94.3よりも弱い結果となったが、概ね市場予想通りとなった。また、この結果で第1四半期の平均は94.3となり、昨年の第1四半期の91.6よりも高い結果となり、今年に入ってからの南アの経済指標は比較的良好なものが多い。本日、南ア国内から2月の製造業生産が発表されるが、市場の反応は限られる。ただし、先週発表されたPMIによると南アの製造業が好調なので、どのような数値が出るかを確かめておく必要がある。 

 

IMFによるメキシコの成長率予想:1月公表分より上方修正

国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを公表した。それによるとメキシコの2021年成長率予想は5.0%、2022年見通しは3.0%となっており、1月公表時点(2021年4.3%、2022年2.5%)からいずれも上方修正された。もっとも、IMFは中南米経済について新型コロナウイルスの感染やワクチン供給を巡る不透明感から回復はまちまちと予想しており、不確実性についての懸念も残っている状態である。

 

FOMC議事要旨ではハト派姿勢を確認:早期の金融引き締め兆候なし

米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月16-17日分)を公表した。FRBはこの会合で市場の予想通り、ゼロ金利や資産購入プログラムの据え置きを決定。議事要旨でも、経済や雇用が依然、『望ましい水準をかなり下回る水準』で、緩和縮小の条件を満たすまでには『程遠い』との考えを繰り返し、速やかに緩和縮小する兆候は全く見られなかった。
景気判断で、刺激策やワクチン普及で、いくらかの楽観的兆候に言及し、回復ペースは加速したと言及した。累積需要が消費を押し上げる可能性を指摘するにとどまった。また、注目されていた長期金利の上昇に関しては、『利回りの上昇は経済見通しの改善を反映』と言及、金利上昇に対応する兆しも少しも見せなかった。FRBが当面緩和策を維持する可能性を再確認した。ただ、緩和策の長期化は、金融安定リスクにつながる。

 

米国の税制改革案を発表:15年間で275兆円の税収案

米国のバイデン政権は7日、企業課税を強化する税制改革案を発表した。企業の税負担などを減らし投資や景気の浮揚につなげてきたこれまでの政策を大きく転換するもので、各国にも法人税の引き下げ競争をやめるよう呼びかけている。(米国の法人税引き上げで国内から海外に企業が逃避してしまうため)
『メイド・イン・アメリカ税制』と名付けられた今回の改革案では、まず、トランプ前政権が21%まで下げた法人税率を28%に引き上げるほか、大企業が上げる利益についてはさらに課税を強化する。また、海外事業を行う企業の法人税にも最低税率を設定することや、国境を越えた税逃れ『租税回避』への罰則の強化も盛り込んだ。
米財務省は、この計画により15年間で日本円で275兆円の税収が見込めるとしている。(バイデン政権は最長でも8年間のため次期政権へ先延ばし)

 

米3月の財政赤字は半年ベースで過去最大の赤字額を見込む

来週発表される米3月の財政赤字では、2021会計年度(20年10月~21年9月)の5カ月ベースに続いて半年ベースでの過去最大の財政赤字が見込まれている。今後、『米国救済計画』(1.9兆ドル規模)や『米国雇用計画』(2.25兆ドル規模)の大規模な財政出動の財源は、増税と米国債増発によりファイナンスされることになる。法人税や所得税の増税は、企業収益や競争力、個人消費を悪化させて景気回復の足かせとなり、ドル安要因となる。非居住者による米国債投資を誘引するには、高い利回りかドル安によるドル建資産の割安感を示す必要があることから、バイデン米政権のドル安誘導への警戒感を高めることになる。

 

欧米市場イベント

○15:00   2月独製造業新規受注(予想:前月比1.2%/前年同月比5.3%)
○15:45   2月仏貿易収支
○15:45   2月仏経常収支
○17:30   3月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:54.6)
○18:00   2月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.6%/前年比1.4%)
○20:00   3月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.83%)
○20:30   欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(3月11日分)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:68.0万件/365.0万人)
○24:00   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○9日01:00   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合のセミナーに参加
○9日03:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(最終日)
○IMF・世界銀行春季会合(テレビ会議、9日まで)

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欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/07/15:10:52

日経平均株価:手掛かり材料難から様子見ムード

日本株は前日に大幅下落となったことで値ごろ感から押し目買いを誘い自立反発して始まったものの、手掛かり材料難で売り買いともに手控えられ、前場中盤から日経平均株価は前日比変わらずの水準でもみ合う相場となった。世界経済の回復観測を背景に企業業績を上向くとみた買いが相場を支える一方で、国内での新型コロナウイルスの感染拡大が上値を抑えた。また、年度初めの益出しの売りも出た。結局、前営業日比34円高の2万9730円と小幅反発して終了した。信用評価損率は4月2日申し込み時点でマイナス7.59%と、前週のマイナス7.41%から、マイナス幅が0.18ポイント悪化した。悪化は2週連続となった。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下でドルの上値が重い

ドル/円は、前日のNY時間に米長期金利が1.65%台まで低下したことで、日米金利差縮小を意識したドル売り・円買いが強まり、109.58円付近まで下落した。仲値にかけて国内輸出企業のドル売り・円買いも通常より多く観測された。ただ、心理的節目の109.50円に接近すると下げは一服した。その後は、値ごろ感からドルの押し目買いが入り、109.80円付近へ値を持ち直した。午後は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、109.70円台を中心とした狭いレンジで取引された。NY時間に予定されているFRB当局者の講演やFOMC議事要旨を前に、様子ムードが広がった。ユーロ/ドルは、1.187ドル前後で小動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

クレディ・スイスの損失は5,200億円

スイス金融大手クレディ・スイス・グループは6日、米ヘッジファンドとの取引で44億スイスフラン(約5200億円)の損失が生じると発表した。米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントの運用失敗に伴う費用とみられる。クレディは3月に経営破綻した英グリーンシル・キャピタルとの取引でもファンド閉鎖に追い込まれた。リスク管理の甘さが露呈し、経営幹部が辞任する事態に発展している。

 

トルコのインフレ圧力の強まりへの懸念

5日に発表された3月トルコ生産者物価指数(PPI)は前年比で2年以上ぶりの高水準まで上昇した。トルコ中銀からPPI高騰によるインフレ圧力の強まりへの懸念が示された。なお、国際通貨基金(IMF)が公表した世界経済見通しでは、トルコの21年成長予測は6%と1月に上方修正された数値から横ばいだった。米JPモルガン銀行は昨日、トルコの年末インフレ予想をこれまでの11.2%から13.4%に上方修正した。現状のままではインフレ改善が見込めず、トルコ中銀の目指す年末9%台はかなり難しくなる。カブジュオール・新トルコ中銀総裁は実質金利プラスを維持すると述べていたが、高金利を嫌うエルドアン大統領のプレッシャーのもとでは更なる利上げに踏み切ることができるとも思えない。実質金利マイナスが現実味を帯びてくるようならば、トルコ国内のドル化の流れが加速する。

 

南アのGDP予測は上方修正:国際通貨基金見通し

昨日発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しで、今年の南アGDP予測は、1月に発表された2.8%から3.1%成長に上方修正され、2022年は2.0%成長と発表された。また、消費者物価指数(CPI)は今年は+4.3%、2022年は+4.5%となった。GDPは上方修正されているが、南ア準備銀行(SARB)は今年3.8%成長、財務相は3.3%成長と見込んでいる。また、世界銀行は3.0%予測で、国内より海外のほうが南アの回復にはまだ厳しい意見が多い。

 

顧客が米株を2週ぶり売り越し:B of Aセキュリティーズ

6日付けの顧客フローのリポートによると、同社の顧客は3月29日~4月1日の1週間に米国株を10億9300万ドル売り越した。2週ぶりの売り越しとなる。この週は2日のグッドフライデーの株式・商品市場の休場を控えて上値が重かったものの、米長期金利が1.67%台に低下したことで主力ハイテク株が強く、S&P500指数が数週間で1.14%高となって2週連続で上昇して史上最高値を更新した時だった。主体別動向では、ヘッジファンドが5億1500万ドルの売り越しで、2週ぶりの売り越しとなった。機関投資家は8億6900万ドルの売り越しで、4週連続の売り越しとなった。個人投資家は2億200万ドルの小幅買い越しで、6週連続の買い越しとなった。企業の自社株買いは7100万ドルで、決算発表シーズンを前に1億ドルを下回って低調だった。傾向として機関投資家やヘッジファンドの売りが響いた。リポートではグロース株の上昇投資信託(ETF)が売り越しになったことも着目していた。

 

半導体不足で車の生産が制限される事態

半導体不足が世界的にさらに深刻化し、さまざまな影響を起こしつつある。発端はトランプ米前政権による中国企業への制裁である。受託生産大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)などが標的となり、台湾勢などに注文が集中した。対中制裁は中国企業を弱らせるだけでなく、世界的な半導体不足を招き、米自動車メーカーのフォード・モーターやゼネラル・モーターズ(GM)は生産削減に追い込まれた。半導体の生産に時間がかかることも不足の要因になっている。世界最大の中国の自動車市場の回復を受け、半導体不足で車の生産が制限される事態になっている。

 

米国市場では2月貿易収支が公表

1月実績は-682億ドルの赤字になった。2月については、欧州、アジア向けの輸出増加は期待できないこと、輸入額の減少は予想されていないことから、貿易赤字額は1月実績を上回る可能性がある。

 

欧米市場のイベント

○16:50   3月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:47.8)
○16:55   3月独サービス部門PMI改定値(予想:50.8)
○17:00   3月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:48.8)
○17:30   3月英サービス部門PMI改定値(予想:56.8)
○未定   ポーランド中銀、政策金利発表(予想:0.10%で据え置き)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   2月カナダ貿易収支(予想:10.0億カナダドルの黒字)
○21:30   2月米貿易収支(予想:705億ドルの赤字)
○22:00   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○23:00   3月カナダIvey購買部協会景気指数(予想:60.5)
○23:30   EIA週間在庫統計
○24:00   カプラン米ダラス連銀総裁、パネルディスカッションに参加
○8日01:00   バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○8日02:00   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、討議に参加
○8日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月16日-17日分)
○8日04:00   2月米消費者信用残高(予想:▲50億ドル)
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(8日まで)
○国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合(テレビ会議、9日まで)

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欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/06/15:12:14

日経平均株価:連騰による利益確定売り優勢

寄り付きは5日の米国株の上昇を受けて高く始まったものの、寄り付きを高値に早々に失速した。しばらく前日終値近辺で一進一退が続いたが、値下がり銘柄も多い中、次第に下方向に勢いがついた。3万円近辺ではいったん下げ渋る動きが見られたものの、節目を割り込むと売りが加速した。3月24日安値から前日まで1800円幅の上昇を記録しただけに、利益確定売りも出やすかった。結局、前営業日比392円安の2万9696円と4日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下でドル売り優勢

ドル/円は、本邦実需筋などのドル買い・円売りに支えられ、110.35円付近へじり高となった。最近発表されている米経済指標が好調で、米経済は順調に回復しているとの見方が広がっていることもドルの押し上げ要因になった。午後もこの流れは続き、110.40円付近まで値を上げた。しかし、米長期金利が低下しているため、日米金利差縮小が意識される中でドルの上値は重かった。その後は、日経平均株価の下げ幅拡大を眺めてドル売り・円買いが入り、110.15円付近へ下落した。ユーロ/ドルは、イースター休暇明けとなる欧州勢の動向を見極めたいとの雰囲気もあり、1.18ドル台前半で方向感に欠ける値動きとなった。

 

日本の需給ギャップは3期連続マイナス:経済停滞とデフレの兆し

日銀は5日、日本経済全体の需要と潜在的な供給力の差を示す『需給ギャップ』の推計値が2020年10~12月期はマイナス2.01%だったと発表した。マイナスは3四半期連続となった。マイナス幅は同年7~9月期のマイナス3.37%から縮小したが、新型コロナ禍による経済停滞で需要が供給を下回る状態が続いている。

 

トルコのCPIは6ヵ月連続で前回上回る結果

3月消費者物価指数(CPI)は前月比+1.08%、前年比+16.19%とほぼ市場予想に沿った結果となった。トルコCPIはほぼ予想通りだったとはいえ、前年比は6カ月連続で前回を上回り続けている。また、3月トルコ生産者物価指数は前年比+31.2%と2月の+27.09%から大きく上振れし、2019年4月以来の水準を記録した。インフレの悪化は今後も避けられそうになく、経済活動に支障をきたすことにもなる。カブジュオール・新トルコ中銀総裁による金融政策の舵取りも難しくなる。新総裁は現状の引き締めスタンスの維持を表明しているが、今後『維持』だけではインフレを抑制できないことも十分考えられる。

 

8日のメキシコのCPIに注目:中銀のインフレ目標の上抜けが確実視

メキシコ国内での注目は、8日発表の3月メキシコ消費者物価指数(CPI)となる。市場予想は前年比で4.67%上昇となっており、メキシコ銀行(中央銀行)のインフレ目標(3.0%の±1.0%)上限を5カ月ぶりに上抜けることが確実視されている。3月前半のインフレ率が4.12%とすでにインフレ目標の上限を上抜けていたが、8日のCPI次第ではさらにインフレに対する注目が集まることになる。中銀当局者もインフレ圧力の高まりには懸念を示しており、金融緩和再開への道が一段と遠のくことになれば、高金利通貨としての一面もあるペソにとってはプラス材料になる。

 

ゴールドマン・サックス・グループはドル安戦術から退却

ゴールドマン・サックス・グループは約半年前に始めたドル安を見込む取引をやめ、顧客への助言も撤回した。同社の為替チームは『戦術的退却』と題したリポートで、オーストラリア・ドルやニュージーランド・ドルを含むG10資源通貨のバスケットに対し勧めてきたドルのショート(売り持ち)ポジション構築を解消した。米国債利回りの上昇でドルが買われ、ヘッジファンドやその他の投資家もドル安見込みを撤回している。

 

強いISM非製造業指数を受け早期利上げ観測も

米供給管理協会(ISM)が発表した3月ISM非製造業景況指数は63.7と、2月55.3から予想59.0以上に上昇し、1997年来で最高を記録した。活動の拡大と縮小の境目となる50を10カ月連続で上回った。景況指数は69.4と、2月55.5から上昇し、1997年統計開始以降最高となった。重要項目の新規受注も67.2と、2月51.9から上昇し過去最高を記録した。ワクチン接種ペースの加速で経済活動の再開にも拍車がかかり、一段と強い回復に期待が集まる。3月雇用統計に続いて強いISM非製造業指数を受けて、早期の利上げ観測も強まりつつある。

 

米国市場では7日にFOMC議事要旨が公表:3月16-17日分

現状は3月FOMCを含めて、米連邦準備理事会(FRB)は『2023年末までの超低金利政策継続』、『足元のインフレ上昇は短期的で限定的』、『雇用の完全回復には時間』といった慎重姿勢をメインとしている。今週以降に改めてこうした姿勢が再確認されると、ドルの上値抑制や調整ドル安につながる余地をはらむ。一方で前週はバイデン米大統領が、新たな大型インフラ投資計画案を打ち出したほか、米国の雇用統計は大幅な改善となっている。こうした要因により、微妙に利上げ時期の前倒し示唆や先行きの景気とインフレに過熱警戒感などが見られ始めると、為替相場ではドル高が支援されやすい。ただしその場合、米国株には悪材料となる。FRBが微妙に市場のリスク軽視やバブル熱狂への警告姿勢を強めてくると、リスク回避による米株安と円高、対円以外での安全逃避のドル高に作用する余地も残されている。

 

欧米市場イベント

○18:00   2月ユーロ圏失業率(予想:8.1%)
○7日01:00  3月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.6%)
○国際通貨基金(IMF)、世界経済見通しを公表
○香港(イースターマンデーの振り替え)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント
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