FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2020/10/27/15:12:53

日経平均株価:好決算銘柄がけん引して下げ幅縮小

前日米国株安を受けて下落して始まり一時200円を超える下げとなったが、売り一巡後は下げ渋る展開となった。市場では、予想を上回る好決算銘柄が目立っており、これらが株価を下支えする要因になっている。また、大きく下げたマザーズ市場で、追証が一巡したとみられることも、市場を落ち着かせる要因となった。結局、前日比8円安の2万3485円と小幅続落して終了した。

 

東京外国為替市場:104.70円付近で小動きの展開

ドル/円は、日経平均株価の続落やアジア株安をながめたドル売り・円買いに押され104.70円付近まで下落した。米追加経済対策を巡る与野党の協議が引き続き難航していることも、ドルの重石となった。米上院は連邦最高裁判事に保守派のエイミー・バレット高裁判事を充てる人事案を採決し、賛成多数で招致したものの、市場の反応は限定的だった。午後に入っても、ドル/円の軟調地合いは続き、104.68円付近まで値を下げた。しかし、前日につけた104.66円が下値の目処として意識されると下げ一服、104.70円台を中心とした狭いレンジで取引された。今週予定されている日銀金融政策決定会合やECB理事会を前に、様子見気分も強かった。ユーロ/ドルは、前日の海外時間に下落した反動から、利益確定などのユーロ買い・ドル売りが持ち込まれ、1.1835ドル付近へじり高となった。

 

欧州のソーシャルボンドの発行がユーロ下支え

欧州では前週、EUがコロナ復興支援の財源として、初のソーシャルボンド(社会貢献債)を発行し、2330億ユーロ(約29兆円)という記録的な注文を集めた。為替相場では『非欧州の投資家からの需要が、ユーロ高の一因となった』という解説も見られている。EUは前週の起債により、『緊急時失業リスク緩和支援(SURE)』プログラムの下で計画しているソーシャルボンド1000億ユーロ発行のほぼ5分の1を達成した。引き続き発行余地が残されており、今後も潜在的なユーロの押し目買い材料として注視される。

 

トルコと欧米関係悪化が泥沼化

エルドアン・トルコ大統領は25日、米国が(ナゴルノ・カラバフ紛争でトルコが支援する)アゼルバイジャンに、対トルコ制裁について言及したことを明らかにした。怒りにまかせたままエルドアン大統領は『制裁するなら直ぐにしろ』と米国を挑発した。これまでも、露製地対空ミサイルを巡り米トルコ間の緊張は高まっていたが、エルドアン大統領の開き直りとも言える発言は状況悪化に拍車を掛けかねない。市場では、米国による対トルコ制裁がより厳しい措置になるとの見方もでている。
さらに、エルドアン大統領は、マクロン仏大統領のイスラム教に対する考え方に対して『仏の指導者はメンタルチェックが必要』と仏にとっては侮辱的な発言をした。当然ながら仏政府は猛反発し、駐トルコ大使の召還を決定した。くわえて、エルドアン大統領はイスラム諸国で広まる仏製品ボイコットに歩調を合わせ、トルコも不買運動に参加すべきとの考えも示した。トルコ仏の溝はこれまで以上に広まり、簡単には埋められない状態である。エルドアン大統領の米国やフランスに対する強気な態度が改められるとは思えず、関係悪化が泥沼化しかねない様相では、まだ暫くはリラの買い難さが続く。

 

南アランドの安定はトルコほどリスクが少ないため

南アにとってポジティブなのは、地政学上でトルコのように多国間との争いが少なく、政治的なリスクも少ないことがあげられる。経済政策では行き詰っているが、幸いにラマポーザ政権がある程度安定していることは、ランドが大きく売られずに済んでいる大きな要因となっている。ただし、南ア経済的が行き詰っていることや、欧米の新型コロナウィルス感染第2波、米大統領選挙など、リスク回避になりやすくランドが売られる要素も多くある。

 

メキシコ大統領自身がペソ売り材料となるリスク

国内での新型コロナウイルスの感染拡大は依然として懸念材料ではあるものの、ここまで通貨ペソが底堅い理由には1年間続いている利下げサイクルの終焉を期待する声が目立つことである。直近に発表された隔週CPIは前年比で+4.09%と中銀目標の上限4.00%を超えてきている状況であり、中銀が『インフレリスクを考慮すると利下げ余地はわずか』との認識であるならば、次回会合での利下げ終了宣言もあり得る。
一方で、ロペスオブラドール大統領は先週末の定例記者会見でメキシコ中銀に利下げ圧力とも捉えられる発言をした。大統領は国内の金利はなお高いことを指摘し、『融資を促して経済を立て直すためには中央銀行がさらに金利を引き下げる必要がある』と述べた。新型コロナウイルスの現状把握についても、大統領と保健省・州知事では全く見解がかみ合わず、大統領は経済回復のために規制措置は取らない姿勢を貫いている。今回の金利見通しについても、大統領と中銀とでは見解の相違が生まれる可能性が出てきており、大統領自身がペソ売り材料となるリスクを残している。

 

価格の上昇が影響し米9月新築住宅販売件数は8月から減少

米国の新築住宅件数は、住宅市場全体に占める割合は小さいが契約時点での統計となるため先行指標として注目される。米商務省が発表した9月新築住宅販売件数は14年ぶりの高水準となった8月から3.5%減の95.9万戸と予想102.5万戸に満たなかった。価格の上昇が影響した。需要の急増や材料費の高騰で、中間価格は前年から3.5%増の32.68万ドルとなった。住宅市場の需要が供給に追い付いていない状況があらためて証明された。売却にかかる期間は3.6カ月で、統計が開始された1963年来で最短となった8月の3.4カ月からは拡大したが依然低い水準である。歴史的にも低い住宅ローン金利と郊外物件の需要拡大が居住住宅投資を押し上げており、7-9月期国内総生産(GDP)の成長に貢献したと見られている。

 

先行き経済対策から米国債金利の先行観は強い

金融市場で米財政への関心が強まっている。米大統領選では両候補が強力な経済対策を訴えており、2021年の財政赤字は一段と膨らむ公算が大きい。米国債金利は先週大きく上昇し、先高観も根強い。米10年物国債は23日に0.87%まで上昇した。26日は株安を受けて、やや低下したが約4カ月ぶりの高水準にある。背景にあるのは11月3日の大統領選を前に今後米財政が拡張されるとの見方が主要因となっている。

 

欧米市場イベント

○16:45   9月仏卸売物価指数(PPI)
○18:00   9月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比9.6%)
○21:00   9月メキシコ貿易収支(予想:40.00億ドルの黒字)
○21:30   9月米耐久財受注額(予想:前月比0.5%/輸送用機器を除く前月比0.4%)
○22:00   8月米住宅価格指数(予想:前月比0.7%)
○22:00   8月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比4.2%)
○23:00   10月米消費者信頼感指数(予想:102.0)
○23:00   10月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:18)
○24:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○28日02:00   米財務省、2年債入札
〇英国と欧州連合(EU)の首席交渉官級による協議(ロンドン、28日まで)

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/10/26/15:11:41

日経平均株価:材料難から様子見ムード強く小幅の展開

今週本格間する4-9月期の企業決算や米国の新型コロナウイルス追加経済対策の取りまとめの行方を見極めたいとして、様子見ムードが強まった。NYダウ先物が下げ幅を拡大したことが重石となった。市場では、全体的に材料が乏しく、閑散としているとの声も聞かれた。結局、前営業日比22円安の2万3494円と反落して終了した。東証マザーズ指数は1ヵ月ぶりの安値となり終値も1,200ポイント割れとなった。

 

東京外国為替市場:105.00円が意識され104円台後半でもみ合う展開

ドル/円は、欧州景気の減速を警戒したユーロやポンドなどの欧州通貨安・ドル高が波及し104.90円付近まで上昇した。中国人民銀行が公表した。人民元の対ドル基準値が、1ドル=6.675元と前営業日比より元安・ドル高に設定されたことも、ドルの押し上げにつながった。午後に入ってもドル買いの流れは続き、104.93円付近まで上昇した。しかし、心理的な節目となる105.00円上値目処として意識されると上げは一服し、104.90円を挟んでもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、欧州各国で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることから、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり、1.18ドル台前半の安値圏で推移した。

 

ジョンソン英首相流の交渉で先行き不透明

ジョンソン英首相はEUとの交渉期限を今月15日に設定し、EUに圧力をかけたが、EU首脳会議では今後数週間にわたって交渉を続けるとし、英国に合意を可能にするための必要な行動を求めた。これに対し、ジョンソン政権は『合意なしに備えるべき』としながらも、交渉を完全に打ち切る決断には踏み切らなかった。ジョンソン首相の交渉期限設定は結局脅しに過ぎず、双方は今週22日から集中協議を再開することで合意した。3週間程度の交渉を行い、11月半ばの合意を目指しているが、最も重要な分野で大きな意見の隔たりが残っており、合意に達するか不透明となっている。双方は意見が対立する分野で妥協点を探る一方で、合意可能な部分では法的文書の作成にも着手する予定である。ポンドは当面、通商交渉に振り回される相場展開が続く。

また、英ガーディアン紙が報じたところによると、ジョンソン英首相は11月の米大統領選の結果を待ってから欧州連合(EU)と合意なしの離脱を決断するようだという。友人で元々ブレグジットに賛同していたトランプ米大統領が勝利すれば、その可能性は一段と高まるとのこと。

 

トルコとフランス両国の関係悪化懸念強まる

エルドアン・トルコ大統領は24日、与党会合での演説のなかで、イスラム教に対する考え方に関して『マクロン仏大統領は精神的な治療が必要だ』と批判したほか、『選挙で君の行く末を見てやろう。君の道がそんなに長いとは思わないが。君のおかげでフランスが得たものすらないのに、君自身が得たものなどない』とも加えた。これに対して、仏政府は猛抗議し、駐トルコ大使を呼び戻すなど、両国の関係悪化の懸念が高まった。

 

南アフリカは今週イベントが多数予定

南アからイベントが多数予定される。まず、経済指標としては28日に9月消費者物価指数(CPI)、29日に同月生産者物価指数(PPI)、30日に同月貿易収支が発表される。この中では政策金利決定に影響を与えるCPIには注目点となる。また、政治的なイベントとして最大の注目は28日に予定されている中間予算(ミニバジェット)の発表となる。ムボウェニ南ア財務相が発表するミニバジェットは、ラマポーザ南ア大統領が先週打ち上げたアドバルーンをどのように予算配分を行うのかが注目されている。

 

米景気対策法案や最高裁判事の上院での再建も大統領選後の可能性

新型コロナ景気対策法案に関しては、共和党(1.8兆ドル)と民主党(2.2兆ドル)が妥結しても、上院で多数派(53議席)を占める共和党の反対で、法案成立が11月3日の米大統領・上下両院議員選挙後に先送りされる可能性が高まりつつある。さらに、トランプ大統領が最高裁判事に指名したバレット氏の上院での採決が先送りされる可能性もドルの上値を抑える要因となっている。

 

米大統領選で誰が勝っても株高の定説

米大統領選の結果に対する株式市場の反応を懸念する投資家にとって、歴史は重要な教訓がある。政権を握る与党と議会多数派が異なる『ねじれ』か、1つの政党がいずれも握る圧勝のシナリオか。実のところ、株式市場はどの政党がワシントンを支配しても、値上がりする傾向にある。1929年~2019年において、いずれかの政党が上下両院議会と大統領職の双方を握った年は45あった。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、S&P500種指数はこの期間、平均で7.45%上昇した。このうちS&P500が上昇した年は30、下落した年は15だった。 また、この期間中に議会多数派と政権を握る政党が割れた年は46あったが、S&P500は平均で7.26%値上がりした。内訳は上昇が29回、下落は16回、変わらずが1回だった。

 

欧米市場イベント

○18:00   10月独Ifo企業景況感指数(予想:93.0)
○19:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○23:00   9月米新築住宅販売件数(予想:前月比1.3%/102.5万件)
○香港(重陽節の翌日)、ニュージーランド(労働者の日)、休場
○欧州は25日から冬時間に移行済み

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/10/23/15:13:24

日経平均株価:様子見ムード強く動意の乏しい展開

前日の米国株式市場が上昇した流れを引き継ぎ朝方は堅調推移した。しかし、NYダウ先物が軟調な動きとなったことで上げ幅も縮小し、一時マイナスとなる場面もあった。しかし、米大統領候補のトレビ討論会を終えて、バイデン氏優勢との見方は変わらず、NYダウ先物が小幅高を維持したことで日経平均株価の支えとなった。週末での売り買いともに手控えられ動意の乏しい展開となった。結局、前営業日比42円高の2万3516円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:日経平均株価にらみで104.70円前後でもみ合い

ドル/円は、本邦輸出勢などからドル売り・円買いが持ち込まれ、104.67円付近まで下落した。ユーロやポンドなどの欧州通貨に対する円高が波及した面もあった。ただ、米追加経済対策を巡る与野党協議の行方を見極めたいとの雰囲気もあり、下げは一服した。午後は、日経平均株価をにらみながら105.70円を挟んだもみ合いとなった。本邦実需筋の売り買いが午前で一巡したこともあり、商いは薄かった。ユーロ/ドルは欧州時間で発表されるフランスとドイツの10月購買担当者景気指数(PMI)を控えて様子見ムードが広がり、1.1800ドル前後で方向感に欠ける値動きとなった。

 

第2回米大統領選のTV討論会の市場影響は限定的

日本時間10時から開始された米大統領選のTV討論会に注目が集まっていたが、前回のような罵り合いではなく、まともな議論が交わされたという印象のみだった。『特に相場に影響を与えることはないのでは』というのが終わってみてからの市場の声となっている。NYダウ先物も小幅にプラス圏で推移しており大きな動きにはなっていない。米CNNの世論調査によると、討論会の勝者は53%がバイデン氏、39%がトランプ氏と回答した。

 

欧州市場ではマークイット10月ユーロ圏製造業PMIが公表

9月実績は53.7で8月実績の51.7を大幅に上回っており、2018年8月以来の高水準となった。ユーロ圏の企業景況感は5月以降、改善傾向にあるが、新型コロナウイルス感染流行が続いていることから、10月の製造業PMIはやや悪化する可能性がある。

 

ドイツでの感染再拡大から買いだめの動きも

新型コロナウイルス感染が再拡大しているドイツで、トイレットペーパーや消毒液の売り上げが増加傾向にあることがわかった。ドイツ連邦統計庁のまとめによると、先週のトイレットペーパー売り上げは新型コロナ危機前に比べ89.9%増加した。消毒液は72.5%増、石鹸は62.3%増となった。統計庁はツイッターに『買いだめの動きが再び活発化している』と投稿した。ドイツの国立感染症研究機関ロベルト・コッホ研究所(RKI)によると、ドイツの1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が初めて1万人を突破した。

 

米長期金利の上昇も一時的か

米10年債金利は1%へ向けて上昇余地を試す展開になっている。しかし、金利急騰に伴う株価・景気などへの影響を考えると一時的な動きに留まる可能性が高い。米連邦準備理事会(FRB)がいずれかのタイミングで金利上昇を抑制するとみられ、米金利は低位でのレンジ相場が継続見通しとなる。ただ、バイデン候補が勝利ということになれば、米10年債金利は上昇余地を試す展開になりやすい。

 

米国市場ではマークイット10月製造業PMIが公表

9月実績は53.2で2019年1月以来の高い水準となった。製造業PMIは5ヵ月連続で改善したが、米国各州で新型コロナウイルスの感染流行が続いていることから、さらなる改善は難しい。10月は好調・不調の節目である50を大幅に上回るものの、9月との比較である程度悪化する可能性が高いとみられる。

 

欧米市場のポイント

○未定   10月月例経済報告
○15:00   9月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比0.2%/前年比3.7%)
       英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比0.5%/前年比5.0%)
○16:15   10月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:51.0)
○16:15   10月仏サービス部門PMI速報値(予想:46.8)
○16:30   10月独製造業PMI速報値(予想:55.1)
○16:30   10月独サービス部門PMI速報値(予想:49.2)
○17:00   10月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:53.1)
○17:00   10月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:47.0)
○17:30   10月英製造業PMI速報値(予想:53.1)
○17:30   10月英サービス部門PMI速報値(予想:54.0)
○19:30   ロシア中銀、政策金利発表(予想:4.25%で据え置き)
○22:45   10月米製造業PMI速報値(予想:53.4)
○22:45   10月米サービス部門PMI速報値(予想:54.6)
○22:45   10月米総合PMI速報値
○23:00   ラムスデン英中銀(BOE)副総裁、講演
○25日 欧州が冬時間に移行

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/10/22/15:11:25

日経平均株価:前日米国株安と円高進行を嫌気した売り

前日の米国株式が下落したほか、為替市場でドル/円が104円台まで円高に振れたことが嫌気された。市場では、『為替の円高に加え、NYダウ先物が下げ幅を拡大していることが日経平均の重石となっている。米大統領選と決算シーズンの本格化を控えていることに加え、米追加経済対策も協議中となっており、全体的に盛り上がるタイミングではない。積極的なばいばいは手控えられ、個別材料株が中心となった。』との指摘があった。結局、前営業日比165円安の2万3474円と反落して終了した。10月第2週の海外投資家(外国人)は696憶円の買い越しとなり、買い越しは2週連続となった。

 

東京外国為替市場:円高も一服で104円台半ばでもみ合い

ドル/円は、日経平均株価の下げ幅拡大がリスク回避の円買いを誘い、104.60円付近まで下落した。しかし、米追加経済対策を巡る与野党協議の行方を見極めたいとの雰囲気もあり、下値を追う動きは限られた。その後は、本邦輸入勢などがドル買い・円売りを持ち込み、104.75円付近までじり高となった。午後は、新規の手掛かり材料に乏しく、104.70円を挟んで小動きとなった。また、米大統領候補の第2回テレビ討論会を前に、様子見気分も強かった。ユーロ/ドルは1.18ドル台半ばで小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

英国とEUの通商協議の駆引きも終盤に

ジョンソン英首相は、英国と欧州連合(EU)による9回に及ぶ自由貿易協定(FTA)を巡る通商協議が10月15日の期限まで合意に至らなかったことで、『交渉は終わった。EUが根本的なアプローチを変えない限り、協定なしで離脱する』『我々はアイリッシュ海に境界を敷き、連合王国を解体しようとする脅しを受け入れない』と表明した。しかし、10月15-16日に開催された欧州連合(EU)首脳会議では、今月中は協議を継続する、との意向が示され、11月半ばまでの合意を目指して、協議が再開される見通し、と報じられている。英政府は、正式に『EUとの自由貿易協定(FTA)など将来関係をめぐる交渉を再開する』と表明している。バルニエEU首席交渉官は、協議終了後に『可能性はなお残されている。残り少ない時間で最大限を尽くすべきだ』と述べた。フロスト英首席交渉官は、『状況は前日と同じだ。引き続き連絡を取り合う』と述べた。争点は、当初の11分野から、漁業権、公正な競争環境『レベル・プレーイング・フィールド』、ガバナンス、の3分野となっている。

 

ドル全面安でドル/南ランドは1ヵ月ぶりの高値だが

ドル/南アランドは、ドルが全般に弱含む動きに歩調を合わせ、約1カ月ぶりのドル安・ランド高を記録しました。ただ、南アフリカ経済が新型コロナウイルス感染拡大によるダメージから抜け出すめどはまだ立っておらず、コロナ前からの問題である国営電力会社エスコムの負債も大きな懸念材料のままである。財政赤字への警戒感は高まったままであり、もし南ア政府が積極的な財政措置を講じた場合、債務総額は4年でGDP比8割超まで拡大するとの見方も一部で出てきている。

 

トルコでは露製ミサイル試射失敗で今後の扱いに注目

トルコの英語ニュースサイトが露メディア報道として伝えたところによると、トルコは先週末、露製地対空ミサイルS-400の試射に失敗したようだ。その原因として、トルコがロシアからミサイル担当者を呼ばず、正確なサポートが得られなかったからとしている。 なお、トルコ当局はミサイル発射について公式声明を発表していない。今回のテストについても米国は警戒を高め、嫌悪感をあらわにし、市場では対トルコ制裁の可能性も取り沙汰され、通貨リラの上値を抑える要因の1つでもあった。
 ミサイルテストの失敗(トルコは認めないかもしれない)を受け、トルコがS400を今後どのように扱うのか注目される。高額な買い物だったこともあり配備断念はないと思うが、導入が遅れることは確実である。

 

大統領選前に米最高裁判事の承認採決へ向け進む

米民主党は21日、トランプ大統領が連邦最高裁判所判事に指名したエイミー・バレット氏の承認手続きを巡り、上院司法委員会が22日に実施する採決をボイコットする方針を明らかにした。上院司法委は共和党12人、民主党10人で構成する。委員会の報道官によると、共和党のグラム委員長はこれまでに、仮に民主党がボイコットしても手続きを進めることができるとの認識を示している。
司法委で予想通りバレット氏が承認されれば、共和党が週明け26日に計画する上院本会議での採決に道が開かれる。共和党上院トップのマコネル院内総務は、上院本会議で25日に手続き上の採決を済ませ、26日に最終採決に持ち込みたい考えだ。
民主党はバレット氏承認に強く反対してきた。同氏が就任すれば、最高裁判事は保守派6人・リベラル派3人という構成になる。

 

米国市場では9月中古住宅販売件数が公表

8月実績は高水準を維持した。9月は住宅ローン金利が当面続く可能性が高いことや、郊外物件の需要が増えていることから、2ヵ月年率換算で600万戸の大台を上回る可能性がある。

 

欧州市場イベント

○15:00   11月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲2.8)
○15:45   10月仏企業景況感指数(予想:92)
○16:00   パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○17:30   9月香港消費者物価指数(CPI、予想:前年同月比▲0.3%)
○17:30   ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○18:25   ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:12.00%に引き上げ)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:86.0万件/950.0万人)
○23:00   10月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲15.0)
○23:00   9月米景気先行指標総合指数(予想:前月比0.7%)
○23:00   9月米中古住宅販売件数(予想:前月比5.0%/年率換算630万件)
○23日02:10   バーキン米リッチモンド連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○米財務省2年、5年、7年債入札条件
○米共和、民主両党大統領候補のテレビ討論会

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/10/21/15:15:35

日経平均株価:米経済対策を巡る与野党協議の進展期待

米国の新型コロナウイルス追加経済対策を巡る楽観的な見方が強まった。また、民主党ペロシ下院議長は来月初旬までの支援実現に向けたホワイトハウスと合意できると発言したことが好感された。前日の米国株式市場が上昇したことや、NYダウ先物が堅調に推移していることから、終始買い優勢の展開となった。結局、前営業日比72円高の2万3639円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:元高・ドル安でドルの押し下げ

ドル/円は、本邦輸出勢などからドル売り・円買いが持ち込まれ、105.35円付近へ値を下げた。中国人民銀行が公表した人民元の対ドル基準値が、1ドル=6.6781元と前営業日より元高・ドル安に設定されたことも、ドルの押し下げにつながった。午後もこの流れは続き、ユーロやポンドなどの欧州通貨に対するドル安も波及し、105.26円付近まで下落した。ただ、米追加経済対策を巡る与野党協議の行方を見極めたいと雰囲気もあり、下げは一服した。その後は、値ごろ感からドルを買い戻す動きも見られ、105.30円を挟んでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、前日にEUが発行した初めてのソーシャルボンドに旺盛な需要があったため、欧州の景気回復を期待したユーロ買い・ドル売りが進み1.1830ドル台から一時1.1849ドル程度まで上昇して1ヵ月ぶりの高値を付けた。

 

南アフリカの強弱材料:南アランド/円は底堅い動き

南アフリカの『国営電力会社エスコムの負債問題、新型コロナウイルス感染拡大による経済ダメージ、財政赤字の拡大など』は依然、懸念材料として意識されている。また、一部で残る南ア準備銀行(SARB、中央銀行)の追加緩和観測も、ランドの上値追いを躊躇させている。一方、南アフリカと経済的な結びつきが強い中国(南ア貿易相手国でシェア1位)の経済回復が順調なことは、ランドにとっても好材料になっている。週初に発表された中国の7-9月期国内総生産(GDP)は予想をやや下回ったものの、4-6月期に続きしっかりとプラス成長を維持した。市場では『年末にかけて経済活動がより正常化に向かう』との見方も増えてきている。

 

22日にトルコ中銀の政策金利発表:ポジション調整による買い戻し継続

22日トルコ中銀の政策金利発表を控え、ポジション調整のリラ買い戻しが続いている。トルコの政策金利について市場は2会合連続の利上げを確実視しており、今のところ引き上げ幅は1.5%から2%を予想する向きが多い。思い切った予想値を出すことが多い米大手投資銀行ゴールドマン・サックスの予測は3%と、上振れへの期待感も高まりつつある。警戒すべきはやはり、低金利を望むエルドアン大統領の中銀への圧力である。また、トルコの新型コロナウイルス感染状況に関しては、19日の新規感染者が5月初旬以来の2000人超えとなった。感染による1日あたりの死者数も70人台で高止まりしている。

 

良好な米住宅関連指標を好感され米長期金利は上昇

米商務省が発表した9月住宅着工件数は前月比+1.9%の141.5万戸となった。伸びは予想146.5万戸を下回った。9月住宅建設許可件数は前月比+5.2%の155.3万戸となった。市場予想152万戸を上回り住宅市場がピークをつけた2007年3月来で最大となった。同指数は住宅着工件数の先行指標として注目されており、今後の住宅着工件数が伸びる可能性が示唆された。そのため、米10年債国債は売られ(金利は上昇)0.79%へ上昇した。

 

米国債金利は4日連続上昇:金利上昇続けば他の金融市場にも影響

米債券市場で長期金利に上昇圧力がかかっている。10年物国債の利回りは20日午後、約4カ月ぶりに0.8%台を付けた。米経済対策を巡る交渉は難航しているが、金利は着々と上昇。債券投資家は目先の交渉よりも選挙後の財政運営に目を向けている。
『未解決事項が残っている』『まだ数千億ドルの差がある』。米株式市場が閉まったあとの20日夕、メドウズ米大統領首席補佐官は経済対策協議について、こう語った。

 

米民主党も米追加経済対策に歩みよる可能性も

米追加経済対策については、ムニューシン米財務長官とペロシ米下院議長との電話会談が週末まで行われることになったようで、CNNとのインタビューでやらかしているペロシ議長としても、『そろそろ年貢の納処』となってきているのかもしれない。これ以上の反対が米大統領選やブルーウェーブに悪影響を与えかねない状況となってきているなかで、時期的にもギリギリの決断が迫られていると言える。一部では『トランプ陣営がかなり追い上げてきている』との声も聞かれる。政治的駆け引きの醍醐味がみられるのは投票直前のこれからとなりそうだ。

 

欧米市場イベント

○15:00   9月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%/前年比0.5%)
      CPIコア指数(予想:前年比1.3%)
          小売物価指数(RPI、予想:前月比0.4%/前年比1.2%)
○15:00   9月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比0.1%)
○16:30   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミスト、イベントに参加
○19:00   デギンドスECB副総裁、講演
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○20:00   9月メキシコ失業率(季節調整前、予想:5.3%)
○21:10   ラムスデン英中銀(BOE)副総裁、講演
○21:30   8月カナダ小売売上高(予想:前月比1.1%/自動車を除く前月比0.9%)
○21:30   9月カナダCPI(予想:前月比▲0.1%/前年比0.4%)
○23:00   メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○23:30   EIA週間在庫統計
○22日01:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○22日01:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○22日02:00   米財務省、20年債入札
○22日02:00   バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○22日03:00   米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○22日05:45   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント
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