FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/06/17/07:35:01

米国株式市場は下落:早期の金融引き締め警戒感から売り優勢

NYダウは265.66ドル安の34033.67ドル、ナスダックは33.18ポイント安の14039.68ポイント取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えた警戒感に寄り付きから下落した。結果は市場の予想通り、大規模な金融緩和が据え置かれたが、同時に発表されたスタッフ予測において、成長やインフレ見通しが引き上げられ、さらに、利上げの時期の予想が前倒しされたため早期の金融引き締め警戒感が一段と強まり、相場を一段と押し下げた。ただ、パウエル議長が緩和縮小を急ぐ姿勢を見せなかったため引けにかけて、下げ幅を縮小した。VIX指数は17.02から18.15へ上昇した。

 

NY外国為替市場:FOMC結果公表後にドルは急騰

ドル/円は、109.90円を挟んだ狭いレンジ内でのもみ合いとなっていたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策公表後には大きく上昇した。FOMCの金利見通しでは2023年までに利上げを見込む参加者が3月FOMC時点の7人から13人に増加し、中央値からみると2回の利上げが想定されることが明らかになった。また、2022年までの利上げを見込む参加者も3月時の4人から7人へと増加しており、ゼロ金利解除期待の高まりから米10年債利回りが大幅に上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がその後の記者会見でインフレが予想以上に上昇する可能性について指摘したこともあり、米長期金利の上昇とともにドルが全面高となったため、引け前には一時110.72円と4月5日以来の高値を更新した。なお、パウエルFRB議長は会見で『インフレはFRBの予想以上に上昇し持続する可能性がある』『今日の会合では目標に向けた進展を巡って討議した』『目標達成に向けたさらなる著しい進展には依然として程遠い』などの見解を示した。

 

ユーロ/ドルは、しばらくは1.21ドル台前半で小安く推移していたが、FOMC後にはドルが全面高となった流れに沿って売りが加速した。節目の1.2000ドルも下抜けて、一時1.1994ドルと5月6日以来の安値をつけた。 

 

NY原油先物市場は続伸:時間外取引では売りが強まる

NY原油先物市場は71.75ドルー72.99ドルのレンジ相場となった。米NY州やカリフォルニア州などが経済の正常化に向かっていることで底堅く推移していた原油先物相場だが、米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油の取り崩し幅が市場予想を上回ったことを受けて上げ幅を拡大した。一時、2018年10月以来となる水準まで続伸し、73ドル手前まで迫った。しかし、徐々に上げ幅を削り前日比で僅かに上回る水準で引けた。ニューヨーク市場の中盤にかけて72.99ドルまで買われたが、通常取引終了後の時間外取引で71.75ドルまで下落した。 

 

NY金先物市場は4営業日ぶりに反発:時間外取引で大幅に下落

NY金先物市場は1821.70-1866.00ドルのレンジ相場となった。3日続落していた金先物相場だが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に米金利が小幅に低下したこともあり反発して引けた。なお、引け後はFOMCで2023年までに2回の利上げが示唆されたことで米金利が急伸し、時間外の取引では金先物は大幅に下落した。金先物は時間外取引で1821.70ドルまで下落した。しかし、通常取引の時間帯では1866.00ドルまで買われており、底堅い値動きを保っていた。

 

米国債券市場は下落:ゼロ金利解除期待の高まりから売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)1.57%で終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表された金利見通しでは、2023年までに2回の利上げが行われる可能性が示された。ゼロ金利解除期待の高まりから債券売りが進み、10年物国債利回りは一時1.5890%と4日以来の水準まで上昇する場面も見られた。

 

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2021/06/16/07:32:49

米国株式式場は下落:様子見ムード強く終日軟調

NYダウは94.42ドル安の34299.33ドル、ナスダックは101.28ポイント安の14072.86ポイントで取引を終了した。5月小売売上高が予想以上に鈍化したほか、生産者物価指数が予想を上回る伸びを示したことが警戒材料となり、寄り付き後に下落した。連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催中で、明日の結果公表を控えた警戒感も強く終日軟調に推移した。VIX指数は16.39から17.02へ上昇した。

 

NY外国為替市場:FOMCの結果待ちで様子見ムード

ユーロ/ドルは、米10年債利回りの上昇を受けた売りが先行し、1.2101ドルまで下落する場面も見られた。もっとも、昨日安値の1.2094ドルが目先のサポートとして意識されると1.2130ドル前後まで下げ渋る展開になった。明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて様子見ムードが強く、米長期金利の上昇が続かなかったほか、米国と欧州連合(EU)が航空機補助金を巡る紛争の解決で合意し、報復関税を今後5年間停止すると決まったことも相場を下支えした面があった。 

 

ドル/円は、欧州時間に109.99円の安値と110.17円の高値を確認し、NY時間は110.10円を挟んだ狭いレンジ内取引に終始。FOMCを前に手控えムードが広がった。
 なお、米小売売上高や米PPIなど本日発表された米指標は強弱まちまちな結果となったため、相場への影響は限られた。

 

NY原油先物市場は反発:石油需要増大の思惑買い

NY原油先物市場は70.81ドル-72.48ドルのレンジ相場となった。米ニューヨークで多くのロックダウン規制を解除することが決定するなど、経済正常化に伴う需要の拡大期待により、原油先物価格は大幅に上昇し2018年10月以来の高値水準で引けた。また、明日発表予定のEIA週間在庫統計で原油やガソリンが在庫減少となる予測が出ていることも原油先物価格を支えた。アジア市場で70.81ドルまで下げたが、石油需要増大の思惑が広がっており、ニューヨーク市場で72ドル台に上昇。株安が多少嫌気されたが、時間外取引で72.48ドルまで一段高となった。

 

NY金先物市場は3日続落:戻り売り興味残る

NY金先物市場は1853.00-1870.90ドルのレンジ相場となった。米卸売物価指数が市場予想を上回ったことで、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリングについて言及する可能性もあるとの声があり、安全資産とされる金先物は弱含んだ。アジア市場で1870.90ドルまで買われたが、戻り売りの興味が残されており、ニューヨーク市場の中盤にかけて1853.00ドルまで反落した。

 

米国債券市場は横ばい:米FOMCの結果公表を控え様子見

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と変わらず1.49%で終了した。5月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回る結果となったことを受けて債券売りが先行。10年物国債利回りは一時1.5108%まで上昇する場面も見られたが、明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて持ち高は傾けにくかった。 

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2021/06/15/07:38:17

米国株式市場はまちまち:イベント控えてポジション調整の売り優勢

NYダウは85.85ドル安の34393.75ドル、ナスダックは104.72ポイント高の14174.14ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が今週15日から16日にかけて開催する連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた調整にNYダウは寄り付きから下落した。終日軟調に推移した。10年債利回りが依然1.5%を割り込んだ水準で引き続き安定したためハイテク株は強く、ナスダック総合指数を押し上げ。終値で史上最高値を更新した。VIX指数は15.65から16.39へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、米10年債利回りが一時1.50%台まで上昇したことに連れて、ドル/円は110.09円までじり高になった。もっとも、110.00円からは1銭刻みに売りオーダーがあるのか、上昇スピードは非常に緩やかになった。

 

 ユーロ/ドルは、欧州引け後はユーロドルの商いは低調になっているが、ドルが全体的に買われていることもありユーロ/ドルは上値が重くなっている。 

 

トルコリラは弱含み。バイデン米大統領とエルドアン・トルコ大統領の首脳会談が『建設的で、有意義なものだった』と発表されたが、トルコのロシア製地対空ミサイルS400の導入スタンスは変わらないと伝わったこともあり、トルコリラは対円で12.98円、対ドルで8.4779TRYまで弱含んだ。

 

NY原油先物市場は反落:景気回復による需要増加期待で買い優勢

NY原油先物市場は70.65ドルー71.78ドルのレンジ相場となった。景気回復による世界的な需要増加期待や、OPECの減産継続による需給の引き締まり懸念もあり、原油先物は2018年10月以来の水準まで一時上昇した。しかしながら、引けにかけては利食いの売りが優勢になり、僅かながら反落して引けた。ニューヨーク市場の序盤にかけて71.78ドルまで買われた。ただ、米長期金利の上昇を意識して利益確定を狙った売りが増えた。

 

NY金先物市場は続落:米FOMCを控えポジション調整の売り

NY金先物市場は1845.70-1879.70ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にポジション調整が優勢となり、金先物価格は続落して引けた。先週1900ドルを維持することができなかったことで、テクニカル的にも売りが入ったとの声も聞こえた。アジア市場の取引開始後に売りが優勢となり、ニューヨーク市場の序盤にかけて1845.70ドルまで続落した。

 

米国債券市場は続落:米FOMCを控えポジション調整の売り

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.49%で終了した。今週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、持ち高調整目的の売りが優勢となった。 

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2021/06/14/03:01:14

米国株式市場は上昇:米FOMCを控え様子見ムード強まる

NYダウは13.36ドル高の34479.60ドル、ナスダックは49.009ポイント高の14069.42ポイントで取引を終了した。米金融緩和策の継続期待などを背景に買いが先行したものの、その後失速しマイナス圏に沈む場面があった。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まる中、方向感が出にくい面もあった。NY
ダウは高値圏での利益確定売りに押され、おおむねマイナス圏での推移となったが、引けにかけて下げ幅を縮小し、プラスに転じた。ナスダックは長期金利が安定して推移していることが追い風になった。VIX指数は16.10から15.65へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でややドル買い優勢

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.47%台に上昇すると円売り・ドル買いが先行した。6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が86.4と予想の84.0を上回ったことも相場の支援材料となり、前日の高値109.80円を上抜けて一時109.84円まで値を上げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時90.61まで上昇した。なお、この日英南西部コーンウォールで開幕した先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、『財政出動を通して景気支援を継続する必要性でおおむね合意した』もよう。一部通信社が関係者の話として報じた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.2093ドルと日通し安値を付けた。市場では『週末を迎えたポジション調整目的のユーロ売りが出た』『欧州中央銀行(ECB)が10日の定例理事会で金融政策の現状維持を決めたことがユーロ売りを誘った』との声が聞かれた。 

 

ブラジルレアルは対ドルで一時5.1387レアルまで下落した。ドル全面高となった影響を受けて、新興国通貨が全般売られた流れに沿った。なお、ブラジル中銀は来週16日に金融政策委員会(COPOM)を開催する。市場では0.75%の利上げが予想されており、金融政策の部分的な正常化へのコミットメントを取り下げることで、より積極的な金融引き締めが示唆される可能性がある。

 

NY原油先物市場は続伸:IEAの需要増予測を好感した買い

NY原油先物市場は69.68ドル-71.24ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての原油の上値を圧迫するも、景気回復期待を背景としたエネルギー需要への期待が根強く、原油は続伸した。国際エネルギー機関(IEA)が公表した月報では、2022年末にはコロナ禍前の水準に回復すると予想し、需要を満たすためには産油量の拡大が必要になるとの見解が示された。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比6基増加の365基となった。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の反発とドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1876.10-1906.20ドルのレンジ相場となった。6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値の良好な結果もドル買いを後押し、為替相場でドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての金は割高感から売りに押された。アジア市場で1906.20ドルまで買われたが、米長期金利の反発やドル高を嫌気して金先物の上値は重くなり、一時1876.10ドルまで反落した。 

 

米国債券市場は反落:週末のポジション調整目的の売り

米国債券市場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.45%で終了した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに週末を迎えたポジション調整目的の売りが出た。 

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2021/06/11/07:23:45

米国株式市場は上昇:5月米CPI結果後に米長期金利低下で買い優勢

NYダウは19.10ドル高の34466.24ドル、ナスダックは108.58ポイント高の14020.33ポイントで取引を終了した。5月米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る結果となったが、『米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小(テーパリング)を急ぐほどではない』と受け止められ買い安心感が広がった。また、週次新規失業保険申請件数も市場予想は上回ったものの、前週より減少し、労働市場の回復が続いていることが確認された。足元で売られていた景気敏感株が買い戻され、長期金利の低下はハイテク株など、PERの高い銘柄への買いを誘った。指数は一時290ドル超上昇する場面があった。VIX指数は17.89から16.10へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下で総じてドル売り優勢に

ドル/円は、5月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行し、一時109.79円と日通し高値を付けたものの、一目均衡表転換線109.76円近辺がレジスタンスとして意識されると失速した。一時は1.53%台まで上昇した米10年債利回りが低下に転じ、1.43%台と約3カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、109.27円と日通し安値を付けている。なお、米CPIの結果については『FRBがテーパリングを急ぐほどではないと受け止められた』『FRBは来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で考えを変えることはないだろう』との声が聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、予想を上回る米インフレ指標やラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁のタカ派的な発言を受けて売りと買いが交錯し、方向感に乏しい展開となり、一時1.2195ドルと日通し高値を付けたものの、すぐに失速して1.2144ドルと日通し安値を付けた。ただ、そのあとは再びユーロ買い・ドル売りが進み1.2190ドル付近まで持ち直した。なお、ECBはこの日開いた定例理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を市場予想通り現行水準に維持することを決定。また、景気判断を従来から強めた一方、『現時点で縮小すれば借り入れコストの上昇につながり、景気回復が頓挫する恐れがある』と指摘した。 

 

NY原油先物市場は反発:米景気回復期待感を支えに買い先行

NY原油先物市場は68.68ドル-70.65ドルのレンジ相場となった。米新規失業保険申請件数は6週連続で減少し、米5月消費者物価指数(CPI)は予想比強い結果となり、米景気回復への期待感を支えに買いが先行した。米政府がイランの石油当局者に対する制裁を解除した報道を受けて原油は一時急落する場面もあったが、米財務省が制裁解除の対象は元イラン高官3人と石油化学製品関連の2企業であると、核協議との関連性を否定したことで急速に買い戻しが入った。時間外取引で70ドル台に戻している。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下とインフレヘッジ目的の買い

NY金先物市場は1871.80-1902.70ドルのレンジ相場となった。売りが先行したものの、米5月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る結果となり、インフレヘッジ目的の買いが入った。ニューヨーク市場の序盤にかけて1871.80ドルまで下げたが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで反転。ドルが多少伸び悩んだことも影響し、金先物はやや強含みとなり、通常取引終了後の時間外取引で1900ドル台を回復した。

 

米国債券市場は3日続伸:米FRBのテーパリングの思惑後退で買い

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)1.43%と約3ヵ月ぶりの低水準で終了した。5月米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る結果となったが、『米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小(テーパリング)を急ぐほどではない』と受け止められ債券買いにつながった。

 

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