FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/05/27/07:34:15

米国株式市場は上昇:ワクチン普及により米経済の正常化期待から買い

NYダウは10.59ドル高の34323.05ドル、ナスダックは80.82ポイント高の13738.00ポイントで取引を終了した。米国では18歳以上の半数が新型コロナウイルスワクチンの必要な接種回数を完了した。ワクチン普及で米経済は正常化に向けて着実に進んでおり、買いが入りやすい地合いとなった。加えて、過度なインフレ懸念が和らいでいることも、ハイテク株の底堅さにつながった。半面、NYダウは史上最高値圏にあるだけに、利益確定売りも出やすく上値は重かった。VIX指数は18.84から17.36へ低下した。

 

NY外国為替市場:ロンドンフィキシング絡みのドル買いフロー観測

ユーロ/ドルは、アジア市場では一時1.2263ドルまで値を上げる場面もあったが、前日の高値1.2266ドルが目先レジスタンスとして意識されると次第に弱含んだ。パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事が『景気回復はまだ初期段階であり、インフレ率も低すぎる。来月10日のECB理事会後に資産買い入れペースを落とすべきではない』との見解を示したと伝わるとユーロ売りが活発化した。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると、前日の安値1.2212ドルを割り込んで一時1.2182ドルまで下げ足を速めた。 

 

ドル/円は、対ユーロ中心にドル買いが進んだ流れに沿って円売り・ドル買いが先行した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが入ると、前日の高値109.07円を上抜けて一時109.18円まで上値を伸ばした。なお、クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長は『インフレが持続的かつ憂慮すべきほど2%を超えるとは予想せず』『テーパリングは利上げの前に実施』などと述べたが、目立った反応は見られなかった。 

 

NY原油先物市場は4日続伸:需要の強さが確認されると買い優勢

NY原油先物市場は65.25ドル-66.43ドルのレンジ相場となった。イラン核合意の再建に向けた協議が25日から始まっており、妥結すれば『イラン産原油の供給が再開される』との思惑が高まったことで売りが先行した。しかしながら米エネルギー省(EIA)の週間石油在庫統計で需要の強さが確認されると、相場は再び買い優勢になった。統計発表前には65ドル前半まで売られていた原油先物は、発表後に66ドル台を回復した。ニューヨーク市場の序盤にかけて65.25ドルまで下落したが、米国株式は下げ渋ったこと、原油需要増大の思惑は消えていないことから、66ドル台を回復した。

 

NY金先物市場は3日続伸:ユーロ高一服から上げ渋りの展開

NY金先物市場は1893.00-1915.60ドルのレンジ相場となった。約4カ月半ぶりの1900ドル台乗せに成功したことでテクニカル的な買いが先行し、一時1913ドル台まで上値を伸ばした。ただその後は為替相場がドル高・ユーロ安に傾き、ドル建ての金先物も上げ幅を縮小した。もっとも中心限月としては1月8日以来の1900ドル台で引けた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1915.60ドルまで買われたが、ユーロ高が一服したことから1893.00ドルまで反落した。時間外取引では1890ドル台で推移した。

 

米国債券市場は3営業日ぶりに反落:リスク選好の動きから売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.57%で終了した。米国株相場の反発を受けて、相対的に安全資産とされる米国債には売りが出た。なお、5年債入札は前日の2年債入札と同様に堅調な需要を集めたが、相場の反応は限られた。 

 

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2021/05/26/07:21:24

米国株式市場は下落:高値警戒感から利益確定売り優勢

NYダウは81.52ドル安の34312.46ドル、ナスダックは4.00ポイント安の13657.17ポイントで取引が終了した。新型コロナワクチンの普及による米経済活動正常化への期待から幅広い銘柄に買いが先行したものの、前日までの3日続伸で史上最高値が近づいており、次第に利益確定売りが優勢となった。また、取引開始後に発表された5月の消費者信頼感指数と4月の新築住宅販売件数が市場予想を下回ると買いの勢いは鈍った。米長期金利の低下で、利ざや悪化の懸念からゴールドマン・サックスなど金融株の下落が目立った一方で、ハイテク株には買いが入った。VIX指数は18.40から18.84へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの重石に

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の5月独Ifo企業景況感指数が予想を上回り、独景気の先行きに楽観的な見方が広がったことからユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.2266ドルと1月8日以来の高値を付けた。その後、ユーロ/円の下落につれた売りが出て一時1.2227ドル付近まで伸び悩む場面もあったが、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.55%台まで低下したこともあり下押しは限られた。

 

 ドル/円は、クロス円の上昇につれた買いが先行し一時本日高値となる109.07円まで値を上げたものの、米長期金利が低下するとドル/円にも売りが出たため108.70円付近まで下押しした。4月米新築住宅販売件数や5月米消費者信頼感指数が予想を下回ったことも相場の重石となった。なお、クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長は『インフレは一過性との基本的な見解は変わらず、もし上昇圧力が続いても対処する方法はある』『いずれ資産購入のペース縮小に関する議論はするだろうが、今はそれが焦点ではない』などと述べたものの、相場の反応は限られた。市場では『FRBのハト派姿勢が変わらない中、新たな材料待ちの様相を呈している』との声が聞かれた。

 

トルコリラは軟調だった。トルコ中銀のオグザン・オズバス副総裁が25日付で解任されたことを受けて、中銀の独立性に対する不信感が高まりリラ売りを誘った。リラは対ドルで一時8.4875リラ、対円で12.82円まで下落した。エルドアン大統領は3月20日に金融引き締めを進めてきたアーバル総裁を解任し、同30日にはチェティンカヤ副総裁を解任している。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:サイクロンによる供給不安から買い優勢

NY原油先物市場は65.41ドル-66.51ドルのレンジ相場となった。昨日4%近く上げた反動から利益確定の売りが先行した。しかしながら、メキシコ湾でサイクロンに発達する可能性のある低気圧が発生したことで今後の供給不安が高まり、65ドル台では下げ渋った。また、欧米各国は経済正常化に向けて着実に進んでおり、エネルギー需要増への期待感も相場の支えとなった。 ロンドン市場で65.41ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて66.51ドルまで買われた。ただ、米国株式は伸び悩んだことから、通常取引終了後の時間外取引で65.78ドルまで下落している。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1873.20-1901.20ドルのレンジ相場となった。為替相場ではドル安・ユーロ高が本日も進み、ドル建ての金先物は買いが優勢になった。米長期金利が低下傾向を強めたことも、金利がつかない金の価値を相対的に高めた。引け後の時間外取引では約4カ月半ぶりとなる1900ドル台乗せを達成した。アジア市場で1873.20ドルまで下落したが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて1890ドル台まで買われた。ユーロ高が一服したことで一時上げ渋ったが、米長期金利の低下を意識して1月8日以来となる1900ドル台に上昇した。

 

米国債券市場は続伸:弱い米経済指標受け買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.56%で終了した。4月米新築住宅販売件数や5月米消費者信頼感指数が予想を下回ったことを受けて買いが先行した。2年債入札が堅調だったことも債券買いを誘った。

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2021/05/25/07:28:18

米国株式市場は上昇:経済正常化の進展を受けて買い優勢

NYダウは186.14ドル高の34393.98ドル、ナスダックは190.18ポイント高の13661.17ポイントで取引を終了した。ビットコインを始めとする暗号資産が買い戻されていることで投資家心理が改善して寄り付き後は上昇した。新型コロナウイルスの新規感染者数が大きく減少する中、経済正常化の進展を受けて景気敏感株が上げた。長期金利が一時、1.60%を下回るなど落ち着いて推移していることはハイテク株の買いを誘い、NYダウ・ナスダックともに終日堅調に推移した。VIX指数は20.15から18.40へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売りやや優勢

ユーロ/ドルは、欧州で新型コロナウイルス対策の行動制限を緩和する動きが広がる中、経済の正常化を期待したユーロ買いが先行した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.59%台に低下したこともドル売りを促し、一時1.2230ドルと日通し高値を付けた。ただ、前週半ばに上値を抑えられた1.2240ドル台がレジスタンスとして意識されると1.2205ドル付近まで伸び悩む場面もあった。 

 

ドル/円は、一時108.98円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値109.00円が目先戻りの目処として意識されると失速した。NY勢の本格参入後は全般ドル売りが進んだ流れに沿って、一時108.70円付近まで下押しした。もっとも、日本時間夕刻に付けた日通し安値108.66円を下抜けることは出来なかった。一目均衡表基準線108.64円や前週末の安値108.61円もサポートとして意識された。なお、米国務省はこの日、新型コロナ感染拡大を踏まえて、日本への渡航を中止するよう勧告した。東京五輪・パラリンピックの開催予定日が近づく中、渡航警戒レベルを最高のレベル4に引き上げた。 

 

メキシコペソは堅調だった。WTI原油先物価格が一時4%超上昇したことなどを背景に産油国通貨とされるメキシコの通貨ペソに買いが入った。ドルペソは一時19.8493ペソ、ペソ円は5.48円までペソ高に振れた。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がツイッターに『北米のビットコイン採掘者と話した』『北米のビットコイン採掘者は再生エネルギー使用データを公表へ』などと投稿すると買いが加速した。対ドルでは一時3万9900ドル台、対円では434万円近辺まで上昇する場面があった。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:需要増への期待感から買い優勢

NY原油先物市場は63.63ドル-66.14ドルのレンジ相場となった。米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が大きく減少し、経済正常化によるエネルギー需要増への期待感が更に強まった。また、イラン核合意に向けた協議の先行き不透明感が高まり、イラン産原油が国際市場に再流入する見方が後退したことも先物買いに繋がった。アジア市場の序盤で64ドル台に上昇し、ロンドン市場で64ドル台後半まで上げ幅を拡大。世界経済の正常化によって原油需要は増加するとの見方が強まり、通常取引終了後の時間外取引で66.14ドルまで一段高となった。 

 

NY金先物市場は小幅高:ユーロ高・ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1875.70-1887.90ドルのレンジ相場となった。為替相場がドル安・ユーロ高に振れ、ドル建ての金先物は割安感から買いが優勢に。ベラルーシを巡る地政学リスクの高まりも安全資産とされる金に資金を向かわせた。アジア市場で1887.90ドルまで買われた後、ロンドン市場の序盤にかけて1875.70ドルまで下げた。しかしながら、ニューヨーク市場では米長期金利の伸び悩みやユーロの反発を意識して主に1880ドル台で推移した。

 

米国債券市場は上昇:ブレイナードFRB理事発言で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.60%で終了した。ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事が『長期的なインフレ期待は安定しており、上振れが持続する可能性は低い』と述べたことなどを手掛かりに債券買いが入った。 

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2021/05/24/03:01:10

米国株式市場はまちまち:米景気回復期待から買い優勢

NYダウ123.69ドル高の34207.84ドル、ナスダックは64.75ポイント安の13470.99ポイントで取引を終了した。5月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことが分かると、景気敏感株を中心に買いが優勢になった。上げ幅は一時330ドルを超えた。ただ、中国政府が採掘取締りをあらためて表明したことを背景に、暗号通貨相場が再び急反落すると、警戒感に一時上げ幅を縮めた。しかし、インフラ計画を巡りパイデン政権が引き続き共和党との超党派での合意求め妥協案を提示すると回復期待感からNYダウは終日堅調推移となった。一方、住宅価格の上昇を受けてインフレ懸念が再燃し、ハイテク株は下落に転じた。VIX指数は20.67から20.15へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標を受けドル買い優勢

ユーロ/ドルは、一時1.2238ドル付近まで値を上げたものの、アジア時間につけた日通し高値1.2240ドル手前で上値の重さを確認すると一転下落した。5月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが分かると、全般ドル買いが活発化し一時1.2161ドルと日通し安値を更新した。なお、5月ユーロ圏消費者信頼感指数速報値は▲5.1と予想の▲6.8を上回ったものの、相場の反応は限定的だった。

 

ドル/円は、一時108.61円と日通し安値を付ける場面もあったが、一目均衡表基準線108.64円や19日の安値108.57円がサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。5月米PMI速報値が予想を上回ったことも相場を下支えし、一時109.00円と日通し高値を更新した。カプラン米ダラス連銀総裁とハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が『テーパリング(量的緩和縮小)に向けた協議の開始は遅いよりは早い方が良い』との考えを示したこともドル買いを誘ったようだ。なお、4月米中古住宅販売件数は予想を下回ったものの、相場の反応は限られた。 

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安。ビットコイン・ドルは一時35212ドル前後まで下落し、下げ幅は前日比で12%を超えた。ビットコイン円も一時386万円程度まで売り込まれた。中国金融安定発展委員会が金融リスク防止・管理に向けて、ビットコインのマイニング(採掘)や取引を取り締まる方針を改めて表明したことが嫌気された。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反発:景気回復期待根強く買い優勢

NY原油先物市場は61.56ドル-64.07ドルのレンジ相場となった。前日まで3日続落し、約1カ月ぶりの安値水準まで下落したことで安値拾いの買いが入った。米株の上昇も投資家のリスク回避姿勢を緩め、リスク資産としての原油の買いを後押しした。コロナワクチン接種の進展や経済活動正常化による景気回復期待は根強く、押し目では買いも入りやすかった。ロンドン市場の序盤にかけて61.56ドルまで下落したが、世界経済の正常化によって原油需要の増加観測が再浮上し、短期筋などの買いが活発となった。イランによる輸出再開を想定した売りは一巡した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比4基増加の356基となった。

 

NY金先物市場は7日ぶりに反落:続伸の反動による利食い売り優勢

NY金先物市場は1870.30-1890.30ドルのレンジ相場となった。5月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想比上振れし、ドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての金は割高感から売りが優勢となった。前日まで6日続伸したことも利食い売りを誘った。ニューヨーク市場の序盤にかけて1890.30ドルまで買われたが、ユーロ安を意識して1870.30ドルまで下落。ただ、米国株高は一服したことから、通常取引終了後の時間外取引で1882.60ドルまで戻す場面があった。

 

米国債券市場は横ばい:売買材料に対して動意の薄い展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ1.62%で終了した。5月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことや、米連邦準備理事会(FRB)当局者からテーパリングの討議開始時期に関する発言が伝わったものの、債券相場への影響は限られた。

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2021/05/21/07:19:22

米国株式市場は上昇:過度なリスク回避姿勢が後退

NYダウは188.11ドル高の34084.15ドル、ナスダックは236.00ポイント高の13535.74ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、パンデミックによる経済封鎖が始まった昨年3月以来で最小水準に改善したため、景気回復期待を受けた買いが再燃して寄り付き後は上昇した。米長期金利が低下したことで、高PER(株価収益率)銘柄に買いが入り一時330ドル超上昇した。前日に急落した暗号資産(仮想通貨)ビットコインが反発し、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らいだ面もあった。引けにかけ、イスラエルとハマス当局が停戦で合意したとの報道で、地政学的リスクの後退も好感材料となった。VIX指数は22.18から20.67へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下で全般ドル売り優勢

ユーロ/ドルは、欧州各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、ユーロ圏経済への回復期待が高まるとユーロ買い・ドル売りが先行した。5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が31.5と予想の43.0を下回り、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.62%台に低下したこともドル売りを誘い、一時1.2229ドルと日通し高値を更新した。なお、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のキリアキデス委員(保健衛生担当)はこの日、域内で新型コロナワクチン接種が加速しており、夏に向けて『慎重ながらも楽観的』との認識を示した。

 

ドル/円は 、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ったほか、予想を大幅に下回る5月米フィリー指数が相場の重しとなり、一時108.75円と日通し安値を更新した。なお、前週分の米新規失業保険申請件数や4月米景気先行指標総合指数は予想より強い内容となったものの、相場の反応は限られた。 

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは伸び悩んだ。ビットコイン・ドルは一時42540ドル前後まで上昇したものの、38227ドル付近まで下押しした。ビットコイン円も一時465万円前後まで買われたあと419万円前後まで上げ幅を縮めた。米財務省はこの日、『1万ドル以上の仮想通貨を受け取る取引は米内国歳入庁(IRS)に報告しなければならない』との規制強化の方針を公表した。前日の乱高下など、不安定な値動きへの警戒感が漂うなか、規制強化の影響が嫌気された。

 

NY原油先物市場は3日続落:イラン制裁解除で供給増加の思惑

NY原油先物市場は61.89ドル-63.96ドルのレンジ相場となった。引き続きイラン核合意交渉の進展期待が高まっていることを背景に原油は売りが継続した。米・イラン両国が核開発問題で歩み寄り、イラン産原油の輸出解禁による供給過剰への警戒感が強まっている。アジア市場の終盤にかけて63.96ドルまで買われたが、イラン大統領が『核合意の当事国がイランに対する主要制裁の解除を容認した』と伝えたことから、原油先物は反落し、ニューヨーク市場で61.89ドルまで下落した。

 

NY金先物市場は6日続伸:ユーロ高を意識した買い優勢

NY金先物市場は1864.20-1885.30ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての原油は割安感から買いが入るも、米国株が反発し投資家のリスク回避ムードの後退による売りも散見し、方向感は限られた。アジア市場で1864.20ドルまで下げたが、ユーロ高・米ドル安の相場展開を意識した買いが入ったことでニューヨーク市場の中盤にかけて1885.30ドルまで買われた。

 

米国債券市場は反発:米金融緩和の長期方針を意識した買い

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.62%で終了した。5月米フィリー指数が予想を大幅に下回ると、『米金融緩和策の長期化方針は変わらない』との冷静な見方が改めて強まり、債券買いが進んだ。 

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