FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/06/03/07:30:34

米国株式市場は上昇:短期的な利益確定売りで上値の重い展開

NYダウは25.07ドル高の34600.38ドル、ナスダックは19.85ポイント高の13756.33ポイントで取引を終了した。雇用統計をはじめとする雇用関連指標の発表を週後半に控え、様子見姿勢が強い中でも、米経済活動の正常化による景気回復期待が引き続き支援材料となった。ただ、NYダウは史上最高値近辺にあり、短期的な利益確定売りも出て上値は重かった。足元で株価上昇が続いていた景気敏感株を中心に利益確定の売りも強く、マイナス圏に沈む場面もあった。ナスダックは終日方向感に欠ける展開となったが、引けにかけて下げ幅を縮小して上昇に転じた。VIX指数は17.90から17.48へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でややドルの重石

ドル/円は、日本時間夕刻に一時109.88円と日通し高値を付けたものの、5月31日の高値109.94円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りも入り、一時109.49円付近まで下押しした。なお、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁はこの日、『米連邦準備理事会(FRB)はFF金利を長期間、低く保つ計画』とした上で、『少なくとも量的緩和の縮小(テーパリング)の検討を考える時期に来ているかもしれない』との見方を示した。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)では『米経済は4月上旬から5月下旬にかけて緩やかに拡大し、前回の報告時期よりもやや加速した』『物価圧力は全般的に増大した』との認識が示された。 

 

ユーロ/ドルは、一時1.2164ドルと日通し安値を付けたものの、NY勢が本格参入した後は対ポンド中心にドルが反落した影響で下値が堅くなった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.2218ドル付近まで持ち直した。ポンド/ドルはジョンソン英首相が『6月21日の規制緩和を遅らせるデータは何も出ていない』などと発言したことが好感されて、一時本日高値となる1.4183ドルまで値を上げた。

 

産油国通貨は堅調だった。WTI原油先物価格が約2年7カ月ぶりの高値となる69ドル台を付けたことで、産油国通貨とされるカナダドルやメキシコペソに買いが集まった。カナダドルは対米ドルで一時1.2029カナダドル、対円で91.07円まで値を上げたほか、ペソは対ドルで一時19.8851ペソ、対円で5.51円まで上値を伸ばした。

 

NY原油先物市場は続伸:景気回復で需要増期待から買い優勢

NY原油先物市場は67.78ドル-69.00ドルのレンジ相場となった。経済活動の正常化にともなう景気回復がエネルギー需要につながるとの見方が引き続き支援材料になった。期近限月として2018年10月以来、約2年7カ月ぶりの高値水準での堅調な推移が続いた。アジア市場で67.78ドルまで下げたが、需給ひっ迫を意識した買いが入ったことによってニューヨーク市場で69.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では68ドル台で推移し、底堅い動きを維持している。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下とドル安を好感した買い

NY金先物市場は1896.40-1911.70ドルのレンジ相場となった。米金利低下・ドル安が支援材料となった。金利を生まない資産である金の劣後性が緩和されたり、ドル建て金相場の割安感につながったりした。米株の伸び悩みも、安全資産である金の買いを促した。ロンドン市場で1896.40ドルまで下げたが、まもなく反転した。通常取引終了後の時間外取引で1911.70ドルまで買われている。 

 

米国債券市場は反発:持ち高調整目的の買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.58%で終了した。週末の5月米雇用統計を控えて、持ち高調整目的の買いが優勢となった。なお、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は『量的緩和の縮小(テーパリング)の検討を考える時期に来ているかもしれない』と述べたが、相場の反応は限られた。 

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2021/06/02/07:21:46

米国株式市場はまちまち:高値圏では利益確定の売りが強い

NYダウは45.86ドル高の34575.31ドル、ナスダックは12.26ポイント安の13736.48ポイントで取引を終了した。米疾病対策センター(CDC)によると米国では新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した成人の割合が50%を超え、新規感染者数の減少が鮮明になった。米経済活動再開への期待が高まり、景気敏感株の買いが先行すると一時310ドル超上げた。夏の行楽シーズンを前にレジャー関連銘柄に買いが入ったほか、原油高を受けてエネルギー株に買いが集まった。NYダウは一時、最高値を上回ったが、高値圏では利益確定の売りも強く、上値の重い展開になった。ナスダックは長期金利の上昇が嫌気され、軟調に推移した。長期金利が落ち着きを取り戻すとプラスに転じたが、結局小幅に下落して取引を終えた。VIX指数は16.76から17.90へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米雇用指数悪化でドル売り優勢に

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.63%台まで上昇したことを受けて円売り・ドル買いが先行し、一時109.70円と日通し高値を付けた。ただ、節目の110.00円にかけては売りオーダーが並んでいることもあり上値は重かった。5月米ISM製造業景気指数は61.2と予想の60.9を若干上回ったものの、ISM雇用指数が50.9と前月から悪化し、予想の54.6を下回ったため円買い・ドル売りで反応し、一時109.34円付近まで下押しした。その後の戻りも109.50円付近にとどまった。 

 

ユーロ/ドルは、米ISM製造業景気指数で原材料や労働力不足が顕著になると全般ドル売りが先行し、一時1.2254ドルと日通し高値を付けた。ただ、5月26日の高値1.2263ドルや25日の高値1.2266ドルがレジスタンスとして意識されると上値が重くなり、一時1.2212ドルと日通し安値を付けている。 

 

ブラジルレアルは堅調だった。対ドルでは一時5.1412レアル前後と1月4日以来の高値を付けたほか、対円では21.29円と昨年6月15日以来約1年ぶりの高値を更新した。1-3月期ブラジル国内総生産(GDP)が前期比1.2%/前年同期比1.0%と予想の前期比0.8%/前年同期比0.7%を上回ったことを受けて、ブラジルの通貨レアルを買う動きが広がった。なお、ブラジルの代表的な株式指数であるボベスパ指数は前営業日比1.6%超上昇し、過去最高値を更新した。

 

NY原油先物市場は反発:需給ひっ迫を警戒して底堅い展開

NY原油先物市場は66.41ドル-68.87ドルのレンジ相場となった。世界景気をけん引する米中の製造業PMIの良好な内容がエネルギー需要改善への期待を支援した。不透明感もあって上値が重い場面もあったが、原油相場は底堅かった。需給ひっ迫を警戒してアジア市場から大幅高となり、ニューヨーク市場の序盤にかけて68.87ドルまで買われた。米国株式の動向を意識して買いは一巡し、67.39ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で68.04ドルまで戻している。 

 

NY金先物市場は小動き:方向感の定まらない展開

NY金先物市場は1894.50-1919.20ドルのレンジ相場となった。5月米ISM製造業景気指数は61.2と、4月の60.7から改善し、市場予想の60.9も上回った。しかし、同雇用指数は4月の55.1から、50.9へ低下した。注目指標が強弱まちまちの内容となったこともあり、リスク逃避先資産の金は方向感が定まらなかった。前営業日となる先週末引けの水準前後の動きに終始した。アジア市場で1919.20ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1894.50ドルまで反落した。その後は1900ドルをやや上回る水準で推移した。米長期金利は下げ渋ったことから、1905ドル近辺で金先物の戻り売りの興味が確認されている。

 

米国債券市場は反落:市場の序盤は売りが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.60%で終了した。序盤は売りが優勢となったが、5月米ISM製造業景気指数で労働力不足が顕著になると買い戻しが入り下げ幅を縮めた。

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2021/06/01/07:13:55

米国市場はメモリアルデーで休場

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金市場、米国債市場は休場

 

NY外国為替市場:ロンドンのフィキシングに絡んだドル売りで失速

ドル/円は、米国がメモリアルデー、英国がスプリング・バンク・ホリデーで休場となったことから市場参加者が激減し商いは低調だったが、月末を迎えたロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると一時109.31円と日通し安値を付けた。ただ、フィキシング通過後は下げ渋る展開になった。一目均衡表転換線が位置する109.38円付近がサポートとして意識された面もあり、一時109.60円付近まで値を戻した。 

 

ユーロ/ドルは、英米市場が休場で薄商いとなる中、しばらくは1.21ドル台後半でのもみ合いが続いていたが、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると一時1.2231ドルと日通し高値を付けた。もっとも、フィキシング通過後は1.22ドル台前半で値動きが鈍った。

 

5月米非農業部門雇用者数 各社予想

■各社予想 5月米非農業部門雇用者数

JPモルガン        +55.0万人
第一生命経済研究所    +68.8万人
ドイツ証券        +80.0万人
バークレイズ・キャピタル +67.5万人
BNPパリバ        +45.0万人
HSBC           +55.0万人
みずほリサーチ&テクノロジーズ +66.3万人(※5/28時点予想)
モルガン・スタンレー   +65.0万人

市場コンセンサス +65.0万人
前回       +26.6万人

 

5月米失業率 各社予想

■各社予想 5月米失業率

JPモルガン        5.9%
第一生命経済研究所    5.9%
ドイツ証券        5.9%
バークレイズ・キャピタル 6.1%
BNPパリバ        5.9%
HSBC           6.0%
みずほリサーチ&テクノロジーズ 5.9%(※5/28時点予想)
モルガン・スタンレー   5.9%

市場コンセンサス  5.9%
前回        6.1%

 

5月米平均時給 各社予想(前月比)

■各社予想 5月米平均時給(前月比)

第一生命経済研究所    +0.2%
ドイツ証券        +0.2%
バークレイズ・キャピタル +0.3%
みずほリサーチ&テクノロジーズ +0.2%(※5/28時点予想 +0.2%から修正)
モルガン・スタンレー   -0.2%

市場コンセンサス  +0.2%
前回        +0.7%

 

トルコの1~3月GDPは実感なき高成長

トルコ統計局が31日発表した1~3月期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比7%増だった。ロックダウン(都市封鎖)中も操業を続けた製造業がけん引した。ただ、広義の失業者が3割近くに上るなど、一般市民の生活は苦しさを増す。夏の観光業などサービス業の復活が本格回復のカギを握る。セクター別では製造業が12%増だった。輸出事業者組合によると、1年前より対ドルで2割安い通貨リラの恩恵を受けた輸出がドル建てで17%増になるなど需要が拡大した。サービス業は5.9%増だった。

 

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2021/05/31/03:01:20

米国株式市場は上昇:大型予算案への景気回復期待から買い優勢

NYダウは64.81ドル高の34529.45ドル、ナスダックは12.46ポイント高の13748.74ポイントで取引は終了した。バイデン米大統領が予算教書で発表する6兆ドル規模とされる大型予算案への景気回復期待感から買いが先行した。朝方発表された連邦準備理事会(FRB)が物価動向を測るうえで重視する4月の米個人消費支出物価指数のコアが前年比で3.1%の上昇と92年7月以来の伸びとなったが、FRBのインフレ高進は『一時的』とのスタンスに変化を与えることはないとみられ、長期金利への影響は限定的だった。前日引け後に好決算を発表したセールスフォース・ドットコムが大幅高となり、相場の上昇をけん引した。ただ、指数は史上最高値近辺にあり、短期的な利益確定売りも出て上値は重かった。3連休を控えた持ち高調整の売りも出た。VIX指数は16.74から16.76へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米PCEコアデフレータ―の強い結果受けドル買い

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)が重視する4月米個人消費支出(PCE)などの物価指標発表を控えて、強い結果を期待した思惑的なドル買いが先行した。米PCEコアデフレーターが前年同月比3.1%上昇と予想を上回り、1992年7月以来の大幅な伸びを記録したことが分かると、全般ドル買いが加速した。目先のストップロスを断続的に巻き込んで、一時110.20円と4月6日以来の高値を付けた。ただ、110円台では戻りを売りたい向きも多く、滞空時間は短かった。米長期金利が低下したことも相場の重しとなり、一時109.74円と日通し安値を付けた。英米3連休を控えた週末とあってポジション調整目的の売りも出た。なお、バイデン米政権は約6兆ドル規模の予算案を発表したが、前日に伝わっていたこともあり市場の反応は鈍かった。 

 

ユーロ/ドルは、FRBが物価の目安として注目する米PCEコアデフレーターの発表を前に思惑的なドル買いが先行した。実際に予想を上回る強い数字だったことが分かると、一時1.2133ドルまでユーロ安・ドル高が進んだ。ただ、米長期金利が低下すると一転買い戻しが優勢に。市場では『ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたユーロ買いのフローが観測された』との声も聞かれ、一時1.2205ドルと日通し高値を付けた。 

 

トルコリラは軟調だった。対ドルでは一時8.6134リラと史上最安値を更新したほか、対円では12.78円と約1カ月ぶりの安値を付けた。トルコ中銀のオグザン・オズバス副総裁が25日付で解任されたことを受けて中銀の独立性に対する不信感が高まる中、リラ売りの流れが継続した。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による同国格付けの発表が予定される中、市場では『格下げへの警戒感が高まり、リラの重石となった』との指摘もあった。

 

NY原油先物市場は6日ぶりに反落:持ち高調整の売りが優勢

NY原油先物市場は66.17ドル‐67.52ドルのレンジ相場となった。エネルギー需要の拡大期待を背景に買いが先行し、3月前半以来の高値となる67.50ドル台まで上値を伸ばした。ただ一巡後は、英米3連休を控えた持ち高調整の売りに抑えられた。その後、大手石油ガス開発ベーカー・ヒューズ発表の今週の米国内・掘削装置(リグ)稼動数が年初来最多を更新したことが分かると、66ドル前半まで下落して週引けとなった。ニューヨーク市場の序盤に67.52ドルまで買われたが、原油需要の増加を期待した買いは一巡し、利益確定を狙った売りが増えたことから、通常取引終了後の時間外取引で66.17ドルまで下落した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比3基増加の359基となった。

 

NY金先物市場は反発:ユーロの反発を意識した買い

NY金先物市場は1884.30-1908.20ドルのレンジ相場となった。NY序盤にかけて為替相場でドル高が進んだため、ドル建ての金先物は売りが先行した。ただしドルは上値の重さを確認すると、一転売り戻しが優勢になった。これを受けて金も下値を切り上げる展開となった。米長期金利が低下に転じたことも支えに、1900ドル台を回復しそのまま底堅く週引けした。ニューヨーク市場の序盤にかけて1884.30ドルまで売られたが、まもなく反発し、1900ドル台を回復。米長期金利は伸び悩んだことやユーロの反発が意識されたようだ。通常取引終了後の時間外取引で1908.80ドルまで買われている。 

 

米国債券市場は3営業日ぶりに反発:月末特有の買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.58%で終了した。4月米個人消費支出(PCE)などの物価指標は予想を上回ったものの、月末特有の買いが入ったため底堅く推移した。なお、週明け31日はメモリアルデーの祝日で休場となるため、本日が月末最終日の取引となった。 

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2021/05/28/07:17:52

米国株式市場はまちまち:経済活動の正常化への期待が引き続き下支え

NYダウは141.59ドル高の34464.64ドル、ナスダックは1.72ポイント安の13736.28ポイントで取引は終了した。朝方発表された週次新規失業保険申請件数がパンデミックが始まって以来の最低水準に改善し、市場予想をも下回ったため、労働市場の改善が加速しているとの見方から、寄り付き後は上昇した。『バイデン米大統領が28日公表する予定の2022会計年度予算案では、連邦政府の歳出が6兆ドルに増加するようだ』との観測報道を受けて買いが優勢となった。新型コロナウイルスのワクチン接種率が高まる中、経済活動の正常化への期待から買いが入った面もある。一方、長期金利が上昇したことはナスダックの重石になった。おおむねプラス圏で推移するも引けにかけて前日の終値近辺でもみ合い、わずかに下落して取引を終えた。VIX指数は17.36から16.74へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇で全般ドル買い優勢

ドル/円は、『バイデン大統領は2022会計年度(21年10月-22年9月)の予算教書で、6兆ドルの歳出を求める計画』との一部報道をきっかけに円売り・ドル買いが優勢になった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.62%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時109.92円と4月9日以来の高値を付けた。市場では『ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円売りのフローが観測された』との声も聞かれた。ただ、米7年債入札後に米長期金利が上昇幅を縮めるとドル買いの勢いは後退した。4月9日の高値109.96円や節目の110.00円を前に利食い売りなども出て、一時109.76円付近まで伸び悩む場面があった。 

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/円の上昇につれた買いが入った半面、米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たため、終日方向感に乏しい展開が続いた。

 

ポンドは全面高になった。ブリハ英金融政策委員会(MPC)委員が『景気回復が予想以上に進めば、2022年の早い時期に利上げが実施される可能性がある』との見解を示したことで、全般ポンド買いが優勢となった。ポンド/円は一時156.08円と18年2月以来の高値を付けたほか、ポンド/ドルは一時1.4219ドルまで値を上げた。また、ユーロ/ポンドは一時0.8582ポンドまで下落した。 

 

NY原油先物市場は5日続伸:需要増大の思惑が強まる

NY原油先物市場は65.47ドル-66.90ドルのレンジ相場となった。イラン核合意の再建に向けた協議への警戒感から、時間外では持ち高調整の売りに押される場面があった。もっとも米国勢の本格参入後からは再び買い優勢になった。同国経済が正常化に向けて着実に進む中でエネルギー需要増への期待は高いままである。来週の石油輸出国機構(OPEC)プラス会合では減産幅を確認するにとどまる、との一部報道も買い安心感に繋がった。ロンドン市場で65.47ドルまで下落したが、ニューヨーク市場では米国経済の回復による需要増加を期待した買いが優勢となり、一時66.90ドルまで一段高となった。

 

NY金先物市場は4日ぶりに反落:米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1890.80-1906.50ドルのレンジ相場となった。為替相場がドル高・ユーロ安に振れ、ドル建ての金先物に割高感が生じたことから売りが先行した。米長期金利が上昇し、金利がつかない金の価値が相対的に下がったことも上値の重さに繋がった。もっとも引けにかけては、為替や債券相場の落ち着きと共に金先物も下げ幅を縮小した。アジア市場で1906.50ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1890.80ドルまで反落した。米長期金利の上昇や株高が意識された。ただ、通常取引終了後の時間外取引で1900ドル台を回復しており、下げ渋る展開となった。

 

米国債券市場は続落:国債増はによる需給懸念による売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.61%で終了した。『バイデン米大統領が28日公表する予定の2022会計年度予算案では、連邦政府の歳出が6兆ドルに増加するようだ』との観測報道を受けて、国債増発による需給懸念が強まり売りが広がった。ただ、7年債入札が『好調』だったことが分かると買い戻しが入り下げ幅を縮めた。 

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