FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで6月19日の米国株市場を先取り!

2020/06/19/09:09:36

 

★NY株式市場では、連日三指数がまちまちの展開となった一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。米長期金利の変動幅が大きくなっており、日々イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。各州でウイルス感染者数が連日増加したため警戒感されている。一方、米政府の経済対策や米連邦準備理事会(FRB)の追加緩和期待が相場を下支えする展開となっている。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄らいでいる。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが強まりやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、景気後退は避けられないほか、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は33.47から32.94へ低下した。VIX指数が30台で推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、200日SMAの26,315ドルと260日SMAの26,362ドルが引き続きレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。一方、上向きとなった5日SMAの25,972ドルを上抜けしていることで、サポートラインとして意識されている。また、25日SMAの25,546ドルと100日SMAの24,968ドルもサポートとして意識される。大きな押し目なく戻り基調が続いてたことから、押し目買いが相場を支える展開となっている。ただ、テクニカル的には上値も重くなってきており、サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が続く可能性が高まる。各SMAが徐々に集まってきていることから、上下に大きく放れる可能性が高まってきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月17日:▲3.321%⇒6月18日:予想▲3.349%(前日比でわずかに拡大)

 

6月18日のNYダウはわずかに続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から+0.021%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.877%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.753%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.192%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.668%下回った。週次新規失業保険申請件数が予想を上回り、労働市場の回復が遅れるとの懸念が強まったほか、各州でウイルス感染者数が連日増加したため警戒感から、大きく下落して寄り付いた。6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や5月景気先行指数が予想を上回り、一時上昇に転じる局面もあったが、警戒感を払拭できず引けにかけて再び下落した。一方で、米政府の経済対策や米連邦準備理事会(FRB)の追加緩和期待が相場を下支えする構図は変わっていない。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月17日:▲2.958%⇒6月18日予想▲2.978%(前日比でわずかに拡大)

 

S&P500がわずかに反発したものの、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.770%から+0.208%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.891%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.024%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.201%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.521%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.244%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月17日:▲1.713%⇒6月18日予想▲1.727%(前日比でわずかに拡大)

 

NASDAQは続伸したものの、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から▲0.085%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.452%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.656%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.771%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.076%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.367%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、一時より半分以下まで縮小してきている。NASDAQのイールドスプレッドも1.7%台前半まで低下していることから、割安感は払しょくされてきている。ただ、ハイテク関連株の業績が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まってきており、再び下値模索の可能性も残る。三指数の中での割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数はまちまちの展開となったが、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは三指数ともにわずかに低下した。週次新規失業保険申請件数が予想を上回り、労働市場の回復が遅れるとの懸念が強まったほか、各州でウイルス感染者数が連日増加したため警戒感から、寄り付きは下落した。しかし、米政府の経済対策や米連邦準備理事会(FRB)の追加緩和期待が相場を下支えとなっている。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では徐々に下値切り下げ!

2020/06/19/08:18:05

 

★6月12日以降の東京金60分足では、5,900円台のレンジ相場は変わっていないが、徐々に下値を切り下げる展開となっている。雲の上下限を簡単に上抜け・下抜けする展開となっており、方向性を欠く展開となっている。本日もお昼前後に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1722.70-1749.20ドルのレンジ相場となった。新型コロナ感染の第2波への警戒感でリスク回避のドル買いが進み、ドルが対ユーロなどで上昇し、ドルの代替資産とされる金は売りに押された。ロンドン市場で1749.20ドルまで買われたが、利食い売りが観測されており、伸び悩んだ。ニューヨーク市場では1730ドル台で上げ渋る展開となり、一時1722.70ドルまで下落した。 

 

価格帯別出来高では、レンジ相場が続いていることで、5,950円前後に出来高が膨らんでおり、上下に振れると大きな動きになりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)では、ゼロラインを挟んで横ばいとなっており、ダマシを頻発しながらトレンドレスの状態となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、上値・下値を切り下げながら上下に振れる展開となっており、弱含みの兆候となっている。

 

東京金の日足では、25日SMA5,977円が連日レジスタンスとして意識されている一方で、5日SMAや10日SMAがサポートとして下支えする展開となっている。徐々に値幅も小さくなる展開が続いており、上下に振れると大きな動きになりやすい。NY金も1,700ドル台前半でもみ合い相場が続いており、東京金同様に動きだすと大きな動きになりやすい。為替市場では、106円半ばでは底堅い展開となっているものの、107円台では上値の重い展開となっている。米国において新型コロナウイルス感染『第2波』の懸念が高まってきていることから、ドルの上値も重くなっている。そのため、為替面からは東京金の上値を抑える展開となっている。

 

本日の注目点は、引き続き25日SMAを上抜けできるのか、25日SMAの上値の重さが意識され下落調整場面となるかが焦点となる。

カテゴリー: ホットニュース

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米国の感染第2波への懸念強く上値の重い展開!

2020/06/19/07:18:55

 

★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が下げ幅を縮小、日経先物も120円高に反発すると、リスク回避の動きも緩和され107.00円前後で推移した。NYダウ先物が100ドル高に反発、日経先物も260円高に上昇幅を拡大したことを受け、リスク回避の円高の流れは失速した。欧州株が伸び悩み、NYダウ先物は60ドル高に上昇幅を縮小する中、円売りの動きも続かず、107.00円台を挟んでもみ合い商状となった。欧州入りにかけ、英MPC待ちのなか、対ポンドなどでドルが強含んだことから、ドル/円もじり高となった。

 

米労働省が発表した新規失業保険申請件数が事前予想を大幅に上回り、米雇用情勢の改善一服が嫌気され軟調推移となった。米国株のさえない動きや米長期金利の低下で上値が重い展開となった。アリゾナ州が新たなウイルスの感染者数が過去最多となったことが報じられると、NYダウが再び下落に転じ、リスク回避の円買いが継続した。ただ、12日安値の106.50円や11日安値の106.58円などが目先のサポートとして意識されると、106.90円近辺まで持ち直した。NYダウが引けにかけて下げ幅を縮小した動きが手掛かりに、一時107円台を回復するも上値の重い展開となった。

 

★欧米主要経済指標

・米・先週分新規失業保険申請件数:150.8万件(予想:129.0万件、前回:156.6万件←154.2万件)
・米・失業保険継続受給者数:2054.4万人(予想:1985.0万人、前回:2060.6万人←2092.9万人)
・米・6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:27.5(予想:-22.9、5月:-43.1)
・米・5月景気先行指数:前月比+2.8%(予想:+2.4%、4月:-6.1%←-4.4%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.63-107.13円のレンジ

・英中銀金融政策委員会(MPC)では資産購入枠を増額

・米国内の新型コロナウイルス感染『第2波』への懸念

・米新規室表保険申請件数が予想より弱く雇用改善一服

・米経済対策やFRBの追加緩和期待が相場の下支え

・VIX指数は33.47から32.94へわずかに低下

カテゴリー: ホットニュース

米国債金利とNY金価格動向比較!

2020/06/18/11:45:22

 

★2019年1月2日からの米国10年債金利(赤線)NY金(青線)の価格動向を比較すると、逆相関の動きが鮮明となっている。

米国債金利が下落するとNY金は上昇基調となり、米国債金利が上昇するとNY金は下落基調となりやすい。

2019年年初から米国金利の低下傾向が続いていたが、NY金は上げ下げと繰り返しながらもみ合い相場となっていた。NY金相場に変化が現れたのは、2019年6月頃からで、上昇基調が強まった。

ただ、2019年8月になると、米国債金利が下落基調からもみ合い相場となると、NY金相場も上昇基調からもみ合い相場となっている。

ただ、今年に入ると米国債金利が急低下したことで、NY金は上昇基調を強めた。ただ、3月に米国債金利が上下に振れたことで、NY金も大きく上下に振れる展開となった。

しかし、再び米国債金利が下落基調が鮮明になると、NY金も持ち直す展開となっている。

ただ、このところ米国債金利がもみ合う展開となっていることから、NY金も同様に高値圏でのもみ合い相場となっている。

そのため、今後米国債金利がもう一段低下するようなら、NY金が上昇しやすくなる。一方で、米長期金利が上昇基調となると、NY金の下落調整の場となりやすい。

米国債金利の動向はNY金の価格への影響が大きいことから、米国債相場を注視していく必要がある。

NY金と東京金(黒破線)の相場動向を重ねてみると、同様の動きとなっていることから、米国金利の動向は東京金にも影響するということである。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで6月18日の米国株市場を先取り!

2020/06/18/10:01:19

 

★NY株式市場では、三指数がまちまちの展開となった一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。米長期金利の変動幅が大きくなっており、イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。景気回復期待で上昇して寄り付いたが、中国北京の感染拡大やテキサス州のウイルス患者入院数の急増が伝えられると、感染第2波への懸念が上値を抑えた。大統領選世論調査で、いくつかの激戦区でトランプ大統領の支持率がバイデン候補を下回ったことが報じられると、引けにかけて下落する展開となった。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄らいでいる。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが強まりやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、景気後退は避けられないほか、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は33.67から33.47へ低下した。VIX指数が30台で推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、200日SMAの26,314ドルと260日SMAの26,362ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となり、下押しする展開となっている。下値では、5日SMAの25,781ドルを上抜けしていることで、サポートラインとして意識される。また、25日SMAの25,433ドルと100日SMAの24,992ドルもサポートとして意識される。大きな押し目なく戻り基調が続いてたことから、押し目買いが入りやすい。ただ、テクニカル的には上値も重くなってきており、サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が続く可能性が高まる。各SMAが徐々に集まってきていることから、上下に大きく放れる可能性が高まってきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月16日:▲3.296%⇒6月17日:予想▲3.330%(前日比でわずかに拡大)

 

6月17日のNYダウは反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から+0.002%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.896%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.772%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.211%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.687%下回った。景気回復期待で上昇して寄り付いたが、中国北京の感染拡大やテキサス州のウイルス患者入院数の急増が伝えられると、感染第2波への懸念が上値を抑え、前日終値を挟んで揉み合う展開となった。クオモ知事がニューヨーク市の経済再開第2段階を22日から開始すると発表した。また、パウエルFRB議長が下院金融委員会証言で改めて長期にわたりゼロ金利や量的緩和を維持する方針を示したことで、ハイテク株が依然として下支えとなった。しかし、大統領選世論調査で、いくつかの激戦区でトランプ大統領の支持率がバイデン候補を下回ったことが報じられると、引けにかけて下落する展開となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.769%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月16日:▲2.940%⇒6月17日予想▲2.961%(前日比でわずかに拡大)

 

S&P500が反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.769%から+0.192%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.908%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.041%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.218%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.538%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.261%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月16日:▲1.728%⇒6月17日予想▲1.732%(前日比で大幅縮小)

 

NASDAQが続伸したものの、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から▲0.080%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.447%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.651%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.766%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.071%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.362%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、一時より半分以下まで縮小してきている。NASDAQのイールドスプレッドも1.7%台まで低下していることから、割安感は払しょくされてきている。ただ、ハイテク関連株の業績が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まってきており、再び下値模索の可能性も残る。三指数の中での割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数全てで上昇する展開となったうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは三指数ともに大幅縮小した。パウエルFRB議長が上院銀行委での証言で、回復が軌道に乗るまでゼロ金利政策を維持する方針を繰り返したため引けにかけては再び上昇が加速する展開となった。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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