FITS エコノミックレポート

CFTCの金投機ネットとNY金の価格動向!

2020/06/25/11:17:19

 

★CFTCによる金の投機ネットは6月15日付けで買持残高224,348枚になっている。2月18日付けで353,649枚と買持残高がピークとなり、その後は減少傾向になっていた。しかし、6月9日付けの208,613枚から+15,735枚増加する展開となっている。

一方、NY金先物は3月18日の1477.9ドルがボトムとなりその後は上昇基調になっている。

投機筋の利益確定売りが一巡するなか、NY金は上昇基調を強める可能性がある。

今までは投機筋の買持残高が増加すればNY金先物も上昇し、買持残高が減少するとNY金先物も下落する展開となっていた。買持残高が減少するなか底堅い展開となっており、投機筋の買持残高が増加してきたことでNY金の上値追いの展開となりやすい。

投機筋の買持残高が30万枚超になるまでは、NY金先物も強含みで推移する可能性が高まっている。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで6月25日の米国株市場を先取り!

2020/06/25/09:51:40

 

★NY株式市場では、三指数が大幅反落する展開となったうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。米長期金利の変動幅が大きくなっており、日々イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。新型コロナウイルス感染再拡大や米欧の貿易摩擦の激化懸念を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄らいでいる。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが継続しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第2波』が懸念されている。米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は31.37から33.84へ上昇した。ただ、VIX指数が30台で推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、200日SMAの26,299ドルと260日SMAの26,359ドルが引き続きレジスタンスとして意識され上値を抑える展開が続いている。また、5日SMAの25,915ドルと10日SMAの25,849ドルを下抜けしたことで、短期的な上昇基調は後退した。さらに、サポートラインとして意識されていた25日SMAの25,842ドルを下抜けしたことで、下押しバイアスが強まっている。ただ、100日SMAの24,857ドルもサポートとして意識される。もみ合い相場が続いており、方向感を欠く展開となっている。ただ、上値も徐々に重くなっているため、サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が強まる可能性がある。各SMAが徐々に集まってきていることから、上下に大きく放れる可能性も高まってきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月23日:▲3.293%⇒6月24日:予想▲3.438%(前日比で大幅拡大)

 

6月24日のNYダウは大幅反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から+0.110%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.788%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.664%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.103%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.579%下回った。国際通貨基金(IMF)が世界、米国経済の見通しを一段と引き下げ、景気後退が深刻化する可能性を警告したため、大きく下落して寄り付いた。また、新型コロナウイルス感染再拡大や米欧の貿易摩擦の激化懸念を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。指数は一時850ドル超下げた。米国では全米50州のうち半分以上の州で感染拡大が報告されており、市場では経済活動が再び停滞することへの懸念が広がっている。また、ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州は新型コロナの感染率の高い州からの訪問者に対し、14日間の隔離を求める勧告を出すと発表した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月23日:▲2.947%⇒6月24日予想▲3.077%(前日比で拡大)

 

S&P500が大幅反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.770%から+0.307%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.792%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.925%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.102%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.422%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.145%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月23日:▲1.687%⇒6月24日予想▲1.773%(前日比で拡大)

 

NASDAQは反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から▲0.039%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.406%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.610%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.725%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.030%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.321%下回った。

 

NASDAQは史上最高値まで上昇している中、イールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小していたことで、利益確定売りも強く大幅に下落した。大きく下落したものの、NASDAQのイールドスプレッドは1.7%台まで低下していることから、割安感は払しょくしている。ただ、ハイテク関連株の業績が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まっていることで、下落調整が継続しても不思議ではない。三指数の中でも割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数は全て大幅反落する展開となり、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは三指数ともに拡大した。新型コロナウイルス感染再拡大や米欧の貿易摩擦の激化懸念を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では24時間SMAに支えられる展開!

2020/06/25/08:15:05

 

★6月18日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)がサポートラインとして意識され上昇基調が継続している。各移動平均線も緩やかに上向きが継続していることから、上昇基調は継続している。

 

NY金先物市場は1770.60-1796.10ドルのレンジ相場となった。昨日は終値として約7年8カ月ぶりの高値を記録したこともあり、本日は利益確定売りが先行した。為替相場でドル高に振れたこともドル建ての金先物には重石となった。軟調な株式市場を背景とする買いも入ったが、節目の1800ドルを前にした売りに上値を抑えられた。ロンドン市場で1796.10ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では株安を受けて換金目的とみられる売りが広がった。

 

価格帯別出来高では、徐々に高値圏で出来高が膨らんでいることから、利益確定売りを吸収しながらの展開となっている。今後も出来高が膨らんでくるかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で緩やかに上向きとなってきており、もみ合いながらも上向きのバイアスが強まってきた。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%DがSlow%Dを上抜け、両線とも上向きとなっていることで、上向きバイアスが強まっていることを示している。

 

東京金の日足では、5日SMAと10日SMAが25日SMAを上抜けてきたことから、短期的にには上昇基調が継続している。そのため、5月19日高値6,133円が視界に入ってきた。NY金はリスク回避が強まったことから、現金化による売りに押される展開となっている。心理的節目となる1,800ドルが視界に入ってきていることから、利益確定売りも出やすい地合いとなっている。為替市場では、『有事のドル買い』の様相が強まったことで、再び107円台を回復しており、東京金の下支えとなりやすい。

本日の注目点では、短期的には上昇基調が継続しており、5月19日の高値追いになるかが焦点となる。下値では、5日SMAの6,030円や10日SMAの5,990円がサポートラインとして意識される。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避のドル買い優勢!

2020/06/25/07:23:12

 

★欧州市場序盤の取引では、『米政府が英国、フランス、ドイツからの輸出31億ドル相当に対する関税を検討している』との報道で、欧州株が寄り付き直後から全面安で推移、NYダウ先物も120ドル安に反落となる中、リスク回避の動きにドルが下支えとなった。NYダウ先物が200ドル超安まで下げ幅を拡大したことが手がかりに106.60円近辺で底堅く推移していたドル/円は106.50円前後に上値を切り下げた。欧州株が下げ幅を拡大、NYダウ先物も330ドル超安に再下落となる中、リスク回避のドル高・円高地合いが持続した。欧州株とNYダウ先物は軟調地合いが続いたものの、下げ渋りでリスク回避的な円買いは抑制された。NYダウ先物の下げ幅拡大にも米長期金利の堅調だったことで、ドルのショートカバーが進みドルは持ち直した。

 

米国で新型ウイルスの感染が再び拡大していることが嫌気されリスク回避のドル買いが優勢となった。一時850ドル超安まで下げ幅を拡大したNYダウが重石となり、106.79円付近まで上値を切り下げる場面もあった。しかし、リスク回避姿勢が強まり、安全通貨とされるドルを買う動きが広がった。

 

★欧米主要経済指標

・米・4月FHFA住宅価格指数:前月比+0.2%(予想:+0.3%、3月:+0.1%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.44-107.07円のレンジ

・米欧の貿易摩擦の激化懸念でリスク回避

・米国内で新型コロナウイルスの感染再拡大を嫌気

・全米50州のうち半分以上の州で感染拡大

・IMFが2020年の世界経済成長見通しを下方修正

・リスク回避により安全通貨のドル買い優勢

・VIX指数は31.37から33.84へ上昇

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投機筋のユーロ持高推移とユーロ/ドル相場!

2020/06/24/11:45:07

 

★2015年1月6日週以降のCFTCの対ドルでのユーロの投機ネットでは、ユーロ買持残高が増加するとユーロ高・ドル安となりやすく、反対にユーロ売持残高が増加するとユーロ安・ドル高となりやすい。

2016年11月1日週からユーロ買持残高が膨らむと同時にユーロ高・ドル安が進行した。そして、2018年1月9日週から2018年4月17日週まで買持残高が高止まりしたあと、4月17日週の151,476枚がピークとなりユーロ買持残高の手仕舞いと共にユーロ売りが強まった。

2020年2月25日週の売持残高-114,021枚がボトムとなり、その後は一転してユーロの買持残高膨らみ直近6月16日付けでは117,132枚まで増加してきた。増加傾向が強いことから、しばらくはユーロ高・ドル安が継続する可能性が高い。

ただ、過去のポジションから140,000∸150,000枚程度が買持残高ポジションのピークとなりやすいことから、そろそろ天井が見えてきた可能性がある。

ただ、今回はユーロの買持残高が膨らんだ割には、ユーロ/ドルの戻りも鈍い展開となっている。

 

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