FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米国株大幅下落でリスク回避の円買い!

2020/06/12/07:18:21

 

★欧州市場序盤の取引では、欧州株が大幅安で推移、米長期金利も0.70%を割り込んだことを背景に、リスク回避の流れが持続した。世界的な株安や米長期金利の低下基調が続く中、ドルが再下落となり日中安値を更新した。欧州市場中盤の取引では、NY勢の本格参入を控え、米長期金利が下げ渋るに連れて、ドル売りの動きも一巡した。

 

NYダウ先物が一時900ドル超安まで下げ幅を広げる中、リスク回避ムードが強まりNY勢の参入後はドルの買い戻しが先行した。なお、米新規失業保険申請件数や5月米卸売物価指数(PPI)、同コア指数などは総じて強弱まちまの結果となった。新型コロナウイルス感染拡大により米経済活動の早期正常化に対する慎重な見方が浮上し、利益確定売りが優勢となりNYの下げ幅が1000ドル超となり、リスク回避の円買いが優勢となった。ドル売り一巡から小動きになったが、米株安を背景に上値の重い展開となった。米株が大幅に下落したことを背景に資産の現金化が進みドル買い戻しが入ったが、買い戻しも限定的となった。

 

★欧米主要経済指標

・米・5月生産者物価指数(PPI):前月比+0.4%(予想:+0.1%、4月:-1.3%)
・米・5月生産者物価コア指数:前月比-0.1%(予想:-0.1%、4月:-0.3%)
・米・5月生産者物価指数:前年比-0.8%(予想:-1.2%、4月:-1.2%)
・米・5月生産者物価コア指数:前年比+0.3%(予想:+0.4%、4月:+0.6%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:154.2万件(予想:155.0万件、前回:189.7万件←187.7万件)
・米・失業保険継続受給者数:2092.9万人(予想:2000万人、前回:2126.8万人←2148.7万人)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.54-107.13円のレンジ

・新型コロナウイルスの感染『第2波』や景気回復の遅れに懸念

・リスク回避による資産の現金化に伴うドル需要

・NYダウは一時1900ドル超下落し3月16日以来の大きさ

・リスク回避から米国債券買い強まり0.67%へ低下

・VIX指数は27.57から40.79へ急上昇

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日経225の日足では5日SMAを下抜け!

2020/06/11/16:14:49

 

★日経225の日足では、5日SMA(赤線)の22,946円がサポートラインとして意識されながら、上昇基調が継続してきた。しかし、本日の下落で5日SMAは緩やかに下向きとなった。さらに、10日SMA(黄線)の22,631円を下抜けしてきたことで、短期的な上昇基調は一服傾向となっている。そのため、明日も下落基調が継続すると下押しバイアスが強まる可能性が高まる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、高水準で横ばいとなり過熱感が出ていることから、何時下落調整しても不思議ではない状態となっている。%D:93.35がSlow%D:95.49を下抜けしてきていることで、徐々に下押しバイアスが強まってきていることを示している。

下値目処としては、3月19日安値16,358.19円と5月15日安値19,832.88円を結んだトレンドライン(S1)200日SMA(紫線)21,741円260日SMA(茶線)21,622円が下値目処として意識される。

注意点は、押し目らしい押し目もなく戻り基調が継続してきたことから、押し目待ちの投資家による買いも入りやすい。そのため、これからの数日間の値動きがポイントとなりそうだ。明日のメジャーSQよりも、SQ明けの来週月曜日の動きが重要なポイントとなりやすい。

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東京白金は上昇ウェッジから崩れるか?

2020/06/11/12:23:36

 

★東京白金の日足では、もみ合い相場が続いているが、3月17日安値1,843円と5月18日安値2,615円を結んだトレンドライン(S1)と3月25日高値2,699円と5月21日高値2,950円を結んだトレンドライン(R1)から上昇ウェッジのフォーメーションの様相となっていた。しかし、徐々にS1を下抜ける展開となってきた。

戻り基調が続いていたが、下向きの100日SMA(黒線)がレジスタンスとなり上値を抑える展開となっている。

50日SMA(赤線)は緩やかに上向きとなっていることから、下押しした場合はサポートラインとして意識される。

まとめると、100日SMAがレジスタンスとなり、S1から下抜けしてきたことから、下押しリスクが高まってきている。そのため、ここからの買いは注意する必要がある。一方で、早々にS1や100日SMAを上抜けるようなら、戻り基調が継続する。

相場の節目にあることから、方向性が出てから順張り狙いで見ていきたい。

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イールドスプレッドで6月11日の米国株市場を先取り!

2020/06/11/09:56:02

 

★NY株式市場では、三指数がまちまちの展開となった一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。米長期金利の動向次第でイールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。2022年末まで実質ゼロ金利政策を据え置く方針を示すと、一時上昇に転じたものの買いは続かなかった。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は消えている。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが出やすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、景気後退は避けられないほか、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は25.57と前日から変わらなかった。未だにVIX指数が20台後半近辺で推移していることで、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、上向きの5日SMAの27,046ドルをわずかに下抜けしてきた。ただ、200日SMAの26,323ドルと260日SMAの26,351ドルがサポートラインとして意識される。過熱感が出てきていることで、5日SMAを明確に下抜けすると調整下落が続く可能性がある。25日SMAが上向きとなっていることで中期的トレンドは上昇基調を維持している。しかし、イールドスプレッドからは割安感が払しょくされていることから、いつ下落調整しても不思議ではない。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月9日:▲3.127%⇒6月10日:予想▲3.258%(前日比で大幅拡大)

 

6月10日のNYダウは続落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から▲0.070%と平均値より下方かい離したことで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.968%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.844%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.283%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.759%下回った。米連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて、利食い売り先行で寄り付いた。FRBが市場の予想通り政策金利を据え置き、2022年末まで実質ゼロ金利政策を据え置く方針を示すと、一時上昇に転じたものの買いは続かなかった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見で『雇用の回復には時間がかかる』と強調すると一転下落した。 

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.769%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月9日:▲2.762%⇒6月10日予想▲2.871%(前日比で拡大)

 

S&P500が続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.769%から+0.102%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.998%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.131%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.308%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.628%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.351%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月9日:▲1.631%⇒6月10日予想▲1.719%(前日比で拡大)

 

NASDAQが続伸した一方で、米長期金利は大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から▲0.093%平均値より下方かい離したことで割高になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.460%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.664%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.779%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.084%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.375下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小してきている。また、1.7%台前半までイールドスプレッドが縮小してきたことで、割高感が出始めている。ハイテク関連株は終日堅調推移となり、ナスダック総合指数は初めて1万ドルを上回って引けた。景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まってきており、再び下値模索の可能性も残る。三指数の中での割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数まちまちの展開となった一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数ともに拡大した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見で『雇用の回復には時間がかかる』と強調すると一転下落した。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では雲の上限を上抜け!

2020/06/11/08:36:54

 

★6月4日以降の東京金60分足では、米FOMC終了後に騰勢が強まり雲の上限を上抜けする展開となった。ただ、引けにかけては利食い売りも入り、上値の重い展開なっている。120時間SMA(赤線)240時間SMA(茶線)を上抜けしたことで、一転サポートラインとして意識される。また、夜間取引の終了間際に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1714.10-1749.40ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に神経質な動きになった。NY午前までは欧州株やNYダウの下落を嫌気し堅調に推移していた。しかし、ナスダック総合が10000台を維持しながら史上最高値を更新したことや、NYダウも下げ幅を縮小したことで、金先物価格は急速に上げ幅を消して反落して引けた。もっとも引け後の時間外取引では、FOMCで2022年までゼロ金利を維持する方針を示したことで、底堅い展開となった。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を一気に上抜けしたことで、上値も重石も軽くなっている。ただ、上下に振れる相場展開となっていることから、上値が重くなると利益確定売りも出やすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラン近辺でもみ合う展開が続いていたが、上向きとなり上昇基調となってきた。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%DとSlow%Dがかい離幅を広げて両線とも上向きを維持していることから、上向きバイアスが強いことを示している。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,956円、10日SMAの5,972円、25日SMAの5,964円をわずかに上抜けしてきた。そのため、明確に上抜けできるのか、それとも上ヒゲを残して再び下押しするのかが注目される。NY金先物は、ゼロ金利政策が2022年まで維持する方針が示され、長期金利が低下したほかドルが低下したことで、買い戻しの展開となっている。ただ、為替市場ではじわりと円高・ドル安が進行しており、東京金の重石となりやすい。

本日の注目点は、明確にレジスタンスを上抜け出来るかにある。ただ、106円台に円高が進んでいることから、東京金の上値も重くなりやすい。

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