FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 欧州通貨売りでドル持ち直す!

2020/06/15/03:00:15

 

★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が反発を維持、欧州主要株価指数も持ち直したことを背景に、リスク選好改善し円売り戻しが優勢の展開となった。欧州株が上昇幅を広げ、日経先物も反発となる中、ドル安・円安が交錯しドル/円は底堅く推移した。その後、NYダウ先物や米長期金利が0.722%付近まで上昇したことに後押しされ円売りが優勢となった。欧州株やNYダウ先物の上昇が一服となる中、リスク選好回復による円売りは一巡した。NYダウ先物が上げ幅縮小させた場面では、107.22円付近まで下落したが米株が再び強含むと円売りが再開した。

 

米6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)が78.9となり、予想を上回る改善となり小反発した。英・EU離脱の移行期間延長を巡る不透明感や、政策金利の引き下げ予測などもあり、欧州通貨に対してドル買いが優勢となりドル/円も堅調推移した。対欧州通貨などでドル高が進んだ影響を受けた半面、ユーロ/円などクロス円の下落につれた売りが出たためドル/円自体は方向感が出なかった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・4月鉱工業生産:前月比-17.1%(予想:-18.5%、3月:-11.9%←-11.3%)

・米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値:78.9(予想:75.0、5月:72.3)
・米・6月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値:3.0%(5月:3.2%)
・米・6月ミシガン大学5-10年期待インフレ率速報値:2.6%(5月:2.7%)
・米・5月輸入物価指数:前月比+1.0%(予想:+0.7%、4月:-2.6%)
・米・5月輸入物価指数:前年比-6.0%(予想:-6.3%、4月:-6.8%)
・米・5月輸出物価指数:前月比+0.5%(予想:+0.5%、4月:-3.3%)
・米・5月輸出物価指数:前年比-6.0%(4月:-6.8%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は107.06-55円のレンジ

・英4月GDPが前月比20.4%減となり過去最大の減少幅

・英政府がEU離脱後の『移行期間』を延長しないことを表明

・米国株が反発したことで米国債券売りで金利上昇

・FRBは金融セクターの脆弱性が短期的に顕著となる見通しを表明

・VIX指数は40.79から36.09へ低下

カテゴリー: ホットニュース

東京原油の日足ではサポートラインとの攻防!

2020/06/12/11:57:37

 

★東京原油の日足では、3月9日の安値20,940円から4月22日安値15,710円へ下値を切り下げる展開となっていたが、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、3月9日の14.50から4月22日18.77へ下値を切り上げる強気のダイバージェンスが起きていた。

その後4月22日が底値となり戻り基調が継続した。

ただ、下向きの100日SMA(黒線)がレジスタンスとして意識され下押しの展開となっている。5日SMA(赤線)10日SAM(黄線)を下抜けしたことで、短期的な下落基調となっている。また、4月22日安値を起点として5月29日安値24,510円を結んだトレンドライン(S1)を下抜けしたことで、下落基調の兆しが出てきた。さらにストキャスティクスでも、%DがSlow%Dを下抜け両線ともかい離幅を広げながら下向きとなっていることで、下押しバイアスが強まっている。

一方で、下向きの75日SMA(緑線)の26,113円と上向きの25日SMA(青線)の25,800円がササポートとなり一旦下げ止まる展開となっている。

まとめると、ほとんど押し目らしい押し目もなく戻り基調が継続したことから、今回の押し目では押し目狙いの買いも入りやすい。ただ、テクニカル的には崩れる兆しが出ていることから、買いについては注意する必要がある。

売り方は75日SMAと25日SMAを明確に下抜け待ちとなる。

カテゴリー: ホットニュース

日経225の中期トレンドでは相場の節目!

2020/06/12/10:23:23

 

★日経225の中期トレンドを示す週足では、戻り基調が続き相場の節目となる200週SMA(紫線)を回復している。そのため、現状ではまだ戻り基調は継続していることになる。

ただ、前週のロウソクの高安を包む『包み線』となっている。

この2本のロウソク足を1本にすると上ヒゲの陰線となり、騰勢の衰えが読み取れる。

下値では、52週SMA(緑線)の21,680円26週SMA(青線)の21,373円がサポートラインとして意識される。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は%DとSlow%Dが上向きとなっており、上昇の勢いは続いている。

今週は下落調整局面となっており、戻りの騰勢が衰え始めているものの、トレンド展開はしていない。そのため、メジャーSQ明けの来週からの動向が重要ポイントとなる。

再び、200週SMAの20,968円を下抜けするようなら、2番底模索の動きになりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで6月12日の米国株市場を先取り!

2020/06/12/09:50:41

 

★NY株式市場では、三指数が大幅下落する展開となったうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。米長期金利の動向次第でイールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。感染『第2波』が現実味を帯び、経済活動の早期正常化への期待が後退し売りが膨らんだ。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄らいでいることから、しばらくは調整局面が続く可能性がある。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが強まりやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、景気後退は避けられないほか、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は25.57から40.79へ大幅上昇した。VIX指数が40台へ急上昇したことで、リスク回避の動きが強まっている。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、一気に200日SMAの26,319ドルと260日SMAの26,352ドル下抜けしたことで、上昇基調が崩れる可能性が強まっている。ただ、下向きの100日SMAの25,120ドルと上向きの25日SMAの25,130ドルがサポートとして意識され、下げ止まる展開となっている。大きな押し目なく戻り基調が続いてたことから、押し目買いが入りやすい。ただ、サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が続く可能性が高まる。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月10日:▲3.205%⇒6月11日:予想▲3.564%(前日比で大幅拡大)

 

6月11日のNYダウは大幅続落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から+0.236%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.662%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.538%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲0.977%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.453%下回った。ジョンズ・ホプキンス大学によると、米国の新型コロナウイルス感染者数は200万人を突破した。また、テキサス州など比較的早期に経済活動を再開した地域でウイルス感染による入院患者数が増加傾向となった。そのため、感染『第2波』が現実味を帯び、経済活動の早期正常化への期待が後退し売りが膨らんだ。米連邦準備理事会(FRB)が前日に『新型コロナで打撃を受けた経済の再建には長い時間を要する』との見通しを示したことも嫌気されて、一時1900ドル超下げた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.769%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月10日:▲2.867%⇒6月11日予想▲3.161%(前日比で大幅拡大)

 

S&P500が大幅続落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.769%から+0.392%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.708%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.841%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.018%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.338%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.061%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月10日:▲1.706%⇒6月11日予想▲1.910%(前日比で大幅拡大)

 

NASDAQが大幅反落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から+0.098%平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.269%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.473%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.588%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲0.893%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.184下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、一時より半分以下まで縮小してきている。そのため、昨日の大幅反落でイールドスプレッドは拡大したものの、割高感はまだ残っている。景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まってきており、再び下値模索の可能性も残る。三指数の中での割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数全てで下落する展開となったうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数ともに拡大した。感染『第2波』が現実味を帯び、経済活動の早期正常化への期待が後退し売りが膨らんだ。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では240時間SMAがレジスタンス!

2020/06/12/08:24:44

 

★6月5日以降の東京金60分足では、240時間SMA(茶線)がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。寄り付き後まもなく雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。5,900円台のレンジ相場となっており、上下どちらに放れるのかが注目される。

 

NY金先物市場は1727.50-1754.90ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で2022年までゼロ金利を維持する方針を示したことで、昨日の時間外から金先物価格は大きく上昇していたが、本日のNY市場もその流れが続いた。米株式市場が軟調に推移し、NYダウが1900ドルを超える下げ幅を見せたこともあり、安全資産としての金先物価格が大きく買い戻された。ロンドン市場で1727.50ドルまで下げたが、ニューヨーク市場では欧米株安を意識した安全逃避の買いが活発となり、一時1754.90ドルまで上昇した。

 

価格帯別出来高では、5,920-5,970円での出来高が膨らんでいることから、上下どちらかに放れると大きな動きとなりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けてきたことで、下押しバイアスが強まりやすい。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、下落基調から%Dが横ばいとなっており、下げの勢いは鈍化傾向となっている。上下に大きく振れる展開となっていることから、ダマシも多くなっている。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,941円を上抜けしたことでサポートとなっている一方で、10日SMAの5,971円と25日SMAの5,966円がレジスタンスとなり狭いレンジ内での動きとなっている。高値圏で三角持ち合いの様相となってきていることから、大きく振れる展開になりやすい。NY金先物市場では、米国株が急落したことから、リスク回避の買いが強まっている。リスク回避の動きが継続していることから、底堅い展開が予想される。為替市場では、リスク回避の円買いがじわりと強まっていることから、東京金の上値の重石となっている。

本日の注目点は、10日SMAと25日SMAを上抜け出来るのか、それとも再び5日SMAを下抜けるのかが焦点となる。リスク回避の金買いにつながる一方で、円高による東京金の下押し要因となりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ