FITS エコノミックレポート

東京白金は50日SMAの攻防!

2020/06/29/07:29:06

 

★東京白金の日足では、下向きの100日SMA(黒線)がレジスタンスとなり、上昇ウェッジのパターンから下限を下抜けたことで、下押しバイアスが強まっている。

下向きの100日SMAがレジスタンスとして意識されている一方で、上向きの50日SMA(赤線)がサポートラインとして意識され下支える相場展開となっている。

そのため、徐々に値幅が縮小する展開となっており、上下どちらかに放れる展開が予想される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを下抜けして両線とも緩やかに下向きとなっており、下押しバイアスが強まってきていることを示している。

上昇ウエッジを下抜けしたことで、下押しバイアスが強まったものの、何とか50日SMAが下支えする展開となっている。抵抗体となっている50日SMAと100日SMAが近づいていることから値幅も縮小傾向にあり、三角持ち合いの様相となっている。そのため、上下どちらかに放れる可能性が高い。現状は下押しバイアスが強まっていることから、50日SMA割れると急落という展開になりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで6月29日の米国株市場を先取り!

2020/06/29/03:03:17

 

★NY株式市場では、三指数が大幅反落する展開となったうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。ただ、米長期金利の変動幅が大きくなっており、日々イールドスプレッドへの影響が強まる展開となっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。米国で新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となったほか、米中対立を巡る懸念が高まったため幅広い銘柄に売りが広がった。さらに、米連邦準備理事会(FRB)は前日発表したストレステストで、銀行の配当制限などの措置を発動したため、金融株が軒並み下落した。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割安感は薄らいでいる。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが継続しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第2波』が懸念されている。米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感だけで株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は32.22から37.74へ上昇した。 VIX指数が30台で推移していることから、リスク回避の動きは継続している。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。

 

NYダウは、下向きの5日SMAの25,678ドルと10日SMAの25,851ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑え込まれる展開となっている。そのため、上値の重さが意識される展開となっている。ただ、100日SMAの24,792ドルがサポートとして意識される。そのため、週明けに100日SMAで下げ止まるか確認することになる。徐々に上値・下値を切り下げる展開が続いており、100日SMAを下抜けると75日SMAの23,873ドルが視界に入ってくる。サポートラインを下抜けしてくると、テクニカル的にも下落調整が強まる可能性がある。各SMAが徐々に集まってきていることから、上下に大きく放れる可能性も高まってきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月25日:▲3.385%⇒6月26日:予想▲3.523%(前日比で大幅拡大)

 

6月26日のNYダウは大幅反落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.328%から+0.195%と平均値より上方かい離したことで割安になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.703%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.579%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.018%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.494%下回った。米国で新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となるなか、テキサス州がバーの営業を再び停止し、レストランの入店制限を発表したほか、フロリダ州もバーでのアルコール摂取量を制限すると発表した。また、米中対立を巡る懸念が高まったため幅広い銘柄に売りが広がった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月25日:▲3.033%⇒6月26日予想▲3.172%(前日比で大幅拡大)

 

S&P500が大幅反落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.770%から+0.402%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.697%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.830%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.007%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.327%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.050%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月25日:▲1.746%⇒6月26日予想▲1.856%(前日比で大幅拡大)

 

NASDAQは大幅反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.812%から+0.044%平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.323%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.527%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.642%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲0.947%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.238%下回った。

 

NASDAQは再び10,000万ポイント割れとなったものの、イールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小していたことで、割安感は払しょくされている。NASDAQの週末のイールドスプレッドは1.8%台まで上昇したが、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。ただ、ハイテク関連株の業績が好調なほか、景気回復期待や新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き好感され買われやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まっていることで、下落調整する展開になっても不思議ではない。三指数の中でも割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が全て大幅反落する展開となったうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数とも大幅拡大した。米国で新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となったほか、米中対立を巡る懸念が高まったため幅広い銘柄に売りが広がった。さらに、米連邦準備理事会(FRB)は前日発表したストレステストで、銀行の配当制限などの措置を発動したため、金融株が軒並み下落した。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では高値引けの強い展開!

2020/06/29/03:02:41

 

★6月22日以降の東京金60分足では、一旦雲の下限を下抜ける下落基調となったが、その後は120時間SMA(赤線)でサポートされ反発地合いとなった。その後、雲の上限を上抜け引けにかけて、高値引けとなる強い展開となった。週明け夜間取引で雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1754.00-1786.20ドルのレンジ相場となった。NY朝方には為替相場でドル高が進行し、売りが先行したドル建ての金先物は一時1750ドル台まで弱含んだ。ただしその後、米南部の州で新型コロナウイルス感染急増が明らかとなり、経済活動の停滞懸念から米国株が売られて安全資産の金に資金が流入した。下値から大きく反発した金先物は底堅いまま週引けした。 換金目的の売りが一巡した後は底堅い動きとなった。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上抜けしたことで、高値圏で出来高が膨らむかが焦点となる。一旦上値が重くなると、買い方からの利益確定売りが出やすくなる。一方、上値追いになると売り方からの買い戻しが出やすく、急騰する可能性もある。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、下落基調から一転してゼロラインを上抜ける展開となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も過熱感が出ているものの、%DとSlow%Dが上向きとなっており、上昇基調が強いことを示している。

 

東京金の日足では、10日SMAの6,014円や5日SMAの6,065円がサポートラインとなり、上昇基調を維持している。そのため、5月19日の直近高値6,133円が上値目処として意識される。NY金も1,700ドル台後半で推移しており、心理的節目となる1,800ドルが視界に入り始めている。週明けからも新型コロナウイルスの感染拡大からリスク回避の動きが強まると、上値追いの展開となりやすい。為替市場では、『有事のドル買い』が強まっており、ドルが底堅い展開となっていることで、東京金の下支えとなりやすい。

注目点は、前週末に米国内の感染者拡大や米中貿易問題が浮上したことで、リスク回避の動きが強まり、米国株が大幅下落するなど金買いにつながりやすい。また、リスク回避の円買いとなりにくく、東京金の下支えとなる。そのため、6,133円上抜けできるかが焦点となる。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避のドル買いで底堅い展開!

2020/06/29/03:00:12

 

★欧州市場序盤では、ドルは全般もみ合い商状となったが、ドル/円は小幅反落した。なお、欧州主要株価指数は上昇幅を縮小した。NYダウ先物が170ドル超下落、米長期金利が0.66%台に低下したことでドルはじり安となった。欧州株が反発、NYダウ先物も下げ幅を縮小する中、ドルは全般弱含みとなった。欧州市場の中盤の取引では、欧州主要株価指数が前日比1.0%から1.6%前後の上昇となる中、106.88円前後でドル安の流れが持続した。日本国内でのウイルス感染者数が100名を超えた、との報道を嫌気してじり安となった。その後、米国の経済指標は強弱混在となったことで、一方向への相場形成が抑制された。

 

米国株安を背景にリスク回避のドル買いが優勢となり、一時107.36円まで上値を伸ばした。市場では『月末・期末を控えたロンドンのフィキシングに絡んだ円売り・ドル買いのフローが観測された』との指摘があった。米フロリダ州など新型コロナ感染が急増している地域では飲食店の営業が制限され始め、米経済活動の停滞懸念もドルの重石となりドルの上値が切り下がった。NY市場午後になると、週末ということもあり107円前半で強い方向感は出ずもみ合う展開となった。

 

★欧米主要経済指標

・米・5月コアPCE価格指数:前年比+1.0%(予想:+0.9%、4月:+1.0%)
・米・5月個人所得:前月比-4.2%(予想:-6.0%、4月:+10.8%←+10.5%)
・米・5月個人消費支出:前月比+8.2%(予想:+9.3%、4月:-12.6%←-13.6%)
・米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:78.1(予想:79.0、速報値:78.9)
・米・6月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:3.0%(速報値:3.0%)
・米・6月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.6%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.77-107.36円のレンジ

・NY時間帯に入るとリスク回避のドル買いが優勢

・香港問題を巡る対中制裁法案可決で米中対立の恐れ

・ロンドンのフィキシングに絡んだ円売りのフロー観測

・米テキサス州で感染者急増で飲食店の入店制限強化

・米フロリダ州はバーなどでのアルコール類提供禁止

・VIX指数は32.22から34.74へ上昇

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金融緩和停止でも上値の重いトルコリラ!

2020/06/26/12:46:47

 

★昨日トルコ中央銀行は政策金利である1週間レポレートを、市場予想(8.00%に引き下げ)に反して8.25%で据え置いた。昨年7月から9会合連続で合計15.75%の利下げが実施されていたが、ここで一連の緩和策は停止となった。ただ、トルコ中銀の緩和停止にもリラ買いは盛り上がりに欠けたため、暫くは15円台での上値の重さが続く可能性が高い。昨日はトルコ中銀の19日時点の外貨準備高も発表された。グロス残高(金保有高は除く)では532.2億ドルと前週から約4.1%減少し、年初来では34.5%減少となった。先週後半には中国人民銀行との通貨スワップ枠が初めて使用したと発表され、また、リビア暫定政権を軍事支援した見返りのうち、数十億ドルがトルコ中銀に移されたとの報道もあったが、トルコの外貨準備高不足への懸念は拭いきれていない。トルコ金融当局が断続的に実行しているであろうドル売り介入にも限界があると思われ、リラのドルに対する下値警戒感はくすぶったままである。

 

トルコリラ/円の一目均衡表の日足では、雲の中で徐々に下値を切り下げる52期間の高低の中心値である先行スパン2の当日線(黒線)がサポートラインとなっている。ただ、下値を切り下げていることから、トルコリラ/円も徐々に下値を切り下げている。ただ、一旦戻り基調となっており転換線(赤線)の15.62円をわずかに上抜けする展開となっている。

相場の方向性を示す基準線(青線)が横ばいとなっており、明確なトレンドは発生していない。

雲の下限が徐々に切り上がることから、雲の下限下抜けするのか、それとも下値を切り上げてくるのかが注目される。7月8日付近に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

26期間遅行する遅行線(緑線)はロウソク足を下抜けしていることで、上値が抑えられる展開となりやすい。

一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、売られ過ぎ域から%DがSlow%Dを上抜けしてきており、にわかに戻り基調となってきている。

まとめると、金融緩和策が一旦停止したことから、反発期待が高まったが大きな動きにはつながらなかった。下値は先行スパン2がサポートとなる一方で、上値では基準線がレジスタンスとして意識されるレンジ相場となりそうだ。

トルコリラを積極的に買っていくような材料に乏しいことから、リスク回避的な動きが強まると、再び下値模索的な動きになりやすい。また、外貨準備残高不足の不安感があることから、投機的な動きとすればトルコ売りに走りやすいので警戒が必要である。

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