★5月31日以降の東京金60分足では、4526-4560円台のレンジ相場を上抜けした。ただ、4569円で4時間上値が抑えられるなど上値の重い展開となった。引けにかけては『十字線』となるなどやや気迷いが出ている。120時間線(赤線:日足では5日線)と240時間線(茶線:日足では10日線)を上抜けしていることから短期的には上昇基調となっている。ただ、240時間線が下向きとなっていることから、上向きになるかが注目される。
NY金先物市場は一時1304.80ドルまで買われた。発表された米4月JOLT求人数や5月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことから、上げ渋る場面もあったが米国株安を意識してリスク回避の金買いが入った。また、米長期金利が一時2.90%近辺まで低下したことも、金先物相場の反発を促す一因となった。
価格帯別出来高では、高値で出来高が増えていないことから、買い方からの利益確定売りが入ると下落調整しやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがサポートとなりMACDとシグナルがゴールデンクロスして上昇基調となっている。ただ、MACDとシグナルのかい離幅が縮小してきていることから、上昇の勢いが鈍化してきている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%K:92.42、%D:92.42とかなり買われ過ぎ過熱感が出ていることから、調整的な下落基調となっても不思議ではない。
東京金の日足では、75日線の4568円がレジスタンスとして意識されており、上値の重い展開となっている。昨日まで10日線4553円が上値を抑えていたが、上抜けしたことでサポートとして意識される。一目均衡表でもレジスタンスとなっていた雲の下限4555円を上抜けしてきている。昨日は米国債金利が欧州債金利低下につれて低下したが、時間外取引では2.9%台で推移しており、再び金利上昇してきている。また、外国為替市場では、110.00円の上値の重さが意識されており、109円台後半での値動きとなっている。東京金にとっては、円安が支援材料になりやすいが、手掛かり材料に乏しく円安進行も一服している。ただ、一部報道で「欧州中央銀行(ECB)が14日の定例理事会で量的緩和政策(QE)からの出口戦略を議論する可能性がある」と伝わっており、ユーロ買い・ドル売り材料になりやすい。
★欧州市場朝方の取引では、ドルに目立った動意は見られず、イタリアリスク後退を受けたリスク選好回復の流れが持続した。ただ、米長期金利の低下を横目にドルはじり安となった。欧州市場中盤の取引では、NYダウ先物は続伸したものの、米長期金利が小幅低下したことで109.80円前後でのもみ合いとなった。米長期金利の低下やクロス円の下げにつれて下落したが、NY勢参入を控えて下値追いの動きは限定的だった。イタリア不安が再燃し、イタリア国債の急落などを手掛かりに全般ユーロ売りが先行し、リスク回避の円買いにつながった。米5月サービス部門PMI改定値や5月ISM非製造業が市場予想より強い結果となったことで、米長期金利の低下幅縮小に伴ってドル買いが強まった。米国株の下落が嫌気されたほか、『ECBは14日の定例理事会で量的緩和から出口戦略を議論する可能性』との一部報道が伝わると、ユーロ/ドルの持ち直しに伴うドル売りが出た。その後も、株式相場の下落や米長期金利の低下に伴いリスク回避の円買いが再燃した。引けにかけては米長期金利の低下一服などを支えに109.80円台まで下げ渋った。
結局は、欧米市場で行って来い相場となった。ただ、引けにかけてドルが上昇して引けたことでアジア時間でも底堅い展開が予想される。昨晩はドルに悪材料が出たというよりも、ECBの出口戦略による一部報道でユーロの買戻しが強まったことが主因となった。欧州市場では再びイタリアの政局不安が再燃しており、今後もユーロの重石となりやすい。昨晩は109.50-90円のレンジ相場となったことから、このレンジを上抜け・下抜けすると短期筋によるストップロス的な動きにつながりやすい。
★日経225をドル/円で除した一目均衡表日足では、もみ合い相場の様相となっている。ただ、5月31日のダブルボトムネックライン204.00ドルを上抜けして上昇基調が強まり、雲の上限を上抜けと転換線(赤線)を上抜けした。現在は基準線205.38ドルがレジスタンスとして意識されている。
基準線(青線)は横ばいながら、転換線が下向きとなっていることで、先行スパン1が低下傾向となっているため、強い上昇となっていない。そのため、転換線が上向きになるかが注目される。
遅行線(緑線)はわずかながら26期間手前の価格を上抜けしてきたことから、確り上抜け出来るかがポイントとなる。
5月14日をピークとして下落基調となっていたが、トレンドラインをにわかに上抜けしてきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%Kが%Dを上抜け両線とも上向きとなっていることから戻り基調は継続している。
明日の注目点は、基準線を上抜け出来るかが焦点となる。上抜けしてくるようなら、外国人目線では買い継続となるが、上抜け出来ずに再び下落するようならしばらくもみ合い相場が続きそうだ。
★ドル/円の中期トレンドとなる週足では、半値戻し109.66円の攻防となっている。直近高値17年11月10日週高値114.73円と直近安値3月30日104.59円を結ぶフィボナッチとレースメントと白銀比率で分析する。
先週『たくり線』でドルが持ち直した勢いそのままに、半値戻しを上抜けしてきた。この半値戻しを今週末までに確り維持出来るようなら円安傾向が強まりやすい。
ただ、上値では52週線(緑線)110.29円が位置しており、レジスタンスとして意識されやすい。
また、5月18日週と5月25日では、61.8%戻し110.86円がレジスタンスとなり下押しした経緯があり、再び上値の重くなる値位置となりやすい。
13週線(赤線)が上向きとなってきており、中期的には戻り基調が継続している。
一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は買われ過ぎ域から%Kが%Dを下抜け、両線とも下向きとなっていることで、やや円高圧力が強まっている。ただし、ストキャスティクスはトレンド発生時には、押し目買いのダマシを発生しやすいことから注意が必要となる。
まずは、今週半値戻し109.66円を維持出来るかが焦点となる。
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