FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク選好でも近くて遠い109円台!

2019/11/26/07:22:08

 

★欧州市場朝方の取引では、アジア市場の流れを引き継ぎ、米中通商協議の進展期待などを背景にしたリスク選好改善によるドル安・円安の流れが持続した。なお、欧州主要株価指数は全面高で取引を開始した。欧州市場では、米長期金利の上げ渋りでドル買いは抑制され、108.80円台を中心とした値動きが続いた。欧州勢本格参入後、ユーロ/ポンド取引主体の相場展開となっており、ドル/円の動意は薄く小動きを継続した。

 

NY勢参入後も方向感を欠いた動きが続き、108.80円台でのもみ合いとなった。市場では18日高値の109.07円が目先の上値目処として意識された。日米株価指数の上昇に伴う円売り・ドル買いが出て一時108.95円と日通し高値を付けたものの、200日SMAが意識されると伸び悩んだ。109円付近に観測されるドル売りオーダーを前に上昇の勢いは強くないものの、堅調な米国株式市場を眺めながら下値も限定的となった。米長期金利の低下も相場の重石となりドルは伸び悩んだ。

 

★欧米主要経済指標

・独・11月企業景況感指数:95.0(予想:95.0、10月:94.7←94.6)

 

・米・10月シカゴ連銀全米活動指数:-0.71(予想:-0.20、9月:-0.45)
・米・11月ダラス連銀製造業活動指数:-1.3(予想:-3.8、10月:-5.1)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は108.79-97円のレンジ相場

・英国保守党と野党の支持率縮小でポンド売り

・米中貿易協議の第1段階の合意が近いとの報道でリスク選好

・知的財産権の保護で中国が譲歩したと伝わる

・米国10年債金利は前営業日比0.02%低い1.75%

・VIX指数は12.34から11.87へ低下

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NY金の投機筋のネット差引買い持ち残高は増加!

2019/11/25/10:25:06

 

★CFTCの金投機筋のネット差引買い持ち残高は、11月12日付け+267,066枚から11月19日付け+285,859枚と前週比+18793枚増となっている。この間NY金は下落していたことから、NY金に押し目買いが入っていることを示している。

基本的に買い持ち残高が増加するとNY金価格も上昇しやすく、減少すると下落しやすい。そのため、買い持ち残高が増加してきていることから、NY金も下げ止まる可能性が高まる。

また、NY金と東京金は為替の影響は受けるものの基本的には同様の値動きとなる。このところドル/円の為替市場が、狭いレンジ内での動きとなっていることから為替の影響は限定的となっている。

11月26日付けでも買い持ち残高が増加するようなら、NY金の下げ止まる兆しとなる。

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イールドスプレッドで11月25日の米国株市場を先取り!

2019/11/25/09:29:03

 

★NY株式市場では、三指数ともに上昇した一方で、米長期金利は横ばいだったことから、イールドスプレッドは三指数ともわずかに縮小する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して割安感は薄れてきている。3指数ともに史上最高値を更新しているものの、米長期金利が以前に比べて低いことから、過熱感が抑えられている。米長期金利の動向が重要なポイントとなる。

 

NYダウは、10日SMAの27,839ドルは回復したものの、5日SMAの27,887ドルがレジスタンスとして意識され上値の思い展開となった。5日SMAと10日SMAの狭いレンジ内の展開となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%D:79.00、Slow%D:85.09と高水準で、%DがSlow%Dを下抜けしてきていることから、下押しバイアスが強まる可能性もある。今後も長期金利の動向次第で上米国株の割高感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.321%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月21日:▲3.486%⇒11月22日予想▲3.480%

 

11月22日はNYダウは上昇した一方で、長期金利はほぼ横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.321%から▲0.841%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.411%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.432%に接近してきた。

 

NYダウが上昇たことで株式益利回りは低下した。一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。習近平・中国国家主席はこの日、『相互尊重と平等の原則に基づいて米国と第1段階の通商合意をまとめたい』と述べた一方、トランプ米大統領は『中国との合意は非常に近い』などと発言した。両首脳の前向きな発言を受けて、米中協議進展期待が高まると、ボーイングや3Mなど中国関連銘柄中心に買いが優勢となった。一方で、米連邦通信委員会(FCC)が米企業に対して中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)の製品に連邦補助金を使用することを禁じたことから、上値は限られた。

 

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.642%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・11月21日:▲3.418%⇒11月22日予想▲3.415%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利は横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.642%から▲0.227%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.684%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.449%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.148%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・11月21日:▲1.857%⇒11月22日予想▲1.854%

 

NASDAQは上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.148%から▲0.294%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.656%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.386%に接近した。

 

NASDAQは割高にはなっていないが、イールドスプレッドが未だに2.00%台割れとなっており、割安感も払しょくしている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことで三指数ともに縮小した。米国株は史上最高値近辺に推移しているものの、割高感を感じるまでは買われているわけではない。だだし、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。また、米長期金利が上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では心理的節目の5,100円がサポート!

2019/11/25/08:18:35

 

★11月18日以降の東京金60分足では、心理的な節目となる5,100円で下げ止まる展開となっている。そのため、明確に5,100円を下抜けるようなら、失望的な手仕舞う売りが入る可能性がある。一目均衡表の雲の下限がレジスタンスとなり上値を阻まれ、その後は下落基調となった。5,100円を維持出来るかが注目される。

 

NY金先物市場は1478.30ドルから1468.10ドルまで下落した。ドイツやユーロ圏の11月製造業PMIの上昇を受けたユーロ高・ドル安をきっかけに買いが先行したほか、香港問題を背景とした米中関係の悪化や、米中通商協議への警戒も買い材料視された。しかし、良好な米経済指標を受けて為替相場でドル高が進むと、ドル建ての金に割高感が生じ売り戻された。また、トランプ米大統領の『米中通商合意が非常に近い可能性がある』との発言もあり、売りが強まった。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯が上値にあり戻り場面では上値の重石となる。また、5,100円近辺での出来高が少ないことから、出来高が膨らむかが注目される。下抜けすると上値での買い方からの手仕舞い売りが入りやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがレジスタンスとして意識され、下押しする展開となった。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ過熱感が出ており、戻り基調となるか注目される。

 

東京金の日足では、100日SMAの5,100円がサポートラインとして意識されている。一方で、上値では5日SMAの5,121円や10日SMAの5,115円がレジスタンスとなり、上値を抑える展開となっている。NY金は好調な米経済指標やドル高が上値の重石となっている。また、米中通商協議の進展期待も根強くあり、上値を抑えれる材料となっている。為替市場では、108円台後半では上値が重くなるが、108円台前半では下値も堅い展開となっており、方向感のない108円台のレンジ相場となっている。

 

本日の注目点では、100日SMAと心理的な5,100円を下抜けるのか、それとも踏み留まるのかが焦点となる。上値には出来高が多くあり、下げ足を速める動きになりやすい。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向  週末は方向感のない狭いレンジ相場!

2019/11/25/07:12:44

 

★欧州市場朝方の取引では、108.56円までわずかながら下値を広げたものの、108.60円近辺では動意薄のままとなった。なお、欧州主要株価指数は堅調に取引を開始した。欧州株が上昇幅を拡大、日経先物も続伸したが、戻りは弱く108円後半の売りに押され失速した。欧州時間に入ってからはユーロやポンド主導の動きになったため、ドル/円自体の動きも鈍く、欧州債利回りの低下につれて米長期金利が低下したことで円はじり高となった。クロス円の下落や米長期金利の低下が一服したため、動きは鈍いながらも小幅に切り返した。

 

トランプ大統領が『中国との合意は非常に近い』『香港と立場を共にする貿易合意も望む』などと述べたことが伝わると日米株価指数の上昇とともに円売り・ドル買いがじわりと強まった。ドル全面高の流れを受けて上値を伸ばしたが、米長期金利が前日比マイナス圏に沈んだこともあり、ドル/円の重石となった。米中協議の不透明感強く、108.65円前後で方向感のないこう着相場が続いた。

 

★欧米主要経済指標

・独・11月製造業PMI速報値:43.8(予想:42.8、10月:42.1)
・独・11月サービス業PMI速報値:51.3(予想:52.0、10月:51.6)
・独・11月総合PMI速報値:49.2(予想:49.3、10月:48.9)
・ユーロ圏・11月製造業PMI速報値:46.6(予想:46.4、10月:45.9)
・ユーロ圏・11月サービス業PMI速報値:51.5(予想:52.4、10月:52.2)
・ユーロ圏・11月総合PMI速報値:50.3(予想:50.9、10月:50.6)
・英・11月製造業PMI:48.3(予想:48.9、10月:49.6)
・英・11月サービス業PMI:48.6(予想:50.1、10月:50.0)
・英・11月総合PMI:48.5(予想:50.2、10月:50.0)

 

・米・11月製造業PMI速報値:52.2(予想:51.4、10月:51.3)
・米・11月サービス業PMI速報値:51.6(予想:51.0、10月:51.0←50.6)
・米・11月総合PMI速報値:51.9(10月:50.9)
・米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:96.8(予想:95.7、速報値:95.7)
・米・11月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.5%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は108.43-73円のレンジ相場

・英経済指標悪化で利下げの可能性が意識されポンド売り

・ラガルドECB総裁が緩和維持の姿勢を示すとユーロ売り

・トランプ大統領が『中国との合意は非常に近い』との発言

・良好な米経済指標受けドル買い優勢

・米中貿易協議に警戒しながらも楽観的な見方が優勢

・VIX指数は13.13から12.34へ低下

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