FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 良好な米経済指標を受けドル買い優勢!

2019/11/28/07:21:48

 

★欧州市場朝方の取引では、ポンド/ドルの下落に主導されて前日NY市場からドル高の流れが持続した。なお、欧州主要株価指数は堅調に取引を開始した。欧州市場では、一時109.19円まで値を上げたが、その後は上値の重い値動きとなった。欧州株やNYダウ先物はプラス圏を維持した。欧州市場中盤の取引では、ドル/円とユーロ/ドルは前日高値に上値を抵抗され109.15円前後で小動きとなった。前日高値109.21円手前で上値の重さが意識されると伸び悩んだ。

 

7-9月期米国内総生産(GDP)改定値が予想を上回ったほか、米10月耐久財受注額や前週分の米新規失業保険申請件数も良好な内容だったため円売り・ドル買いが優勢となった。米10月住宅販売保留指数など一部米指標が予想を下回ると若干伸び悩んだ。ただ、全般良好な米経済指数を受け円売り・ドル買いが継続した。その後は、史上最高値で底堅い米国主要株価指数を眺めながらじり高を継続した。

 

★欧米主要経済指標

・米・7-9月期GDP改定値:前期比年率+2.1%(予想:+1.9%、速報値:+1.9%)
・米・7-9月期個人消費改定値:前期比年率+2.9%(予想:+2.8%、速報値:+2.9%)
・米・10月耐久財受注速報値:前月比+0.6%(予想:-0.9%、9月:-1.4%←-1.2%)
・米・10月耐久財受注(輸送用機除く)速報値:前月比+0.6%(予想:+0.1%、9月:-0.4%)
・米・10月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値:前月比+0.8%(予想:-0.2%、9月:-0.8%←-0.7%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:21.3万件(予想:22.1万件、前回:22.8万件←22.7万件)
・米・失業保険継続受給者数:164.0万人(予想:169.1万人、前回:169.7万人←169.5万人)
・米・11月シカゴ購買部協会景気指数:46.3(予想:47.0、10月:43.2)
・米・10月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.7%、9月:+1.7%)
・米・10月個人所得:前月比0.0%(予想:+0.3%、9月:+0.3%)
・米・10月個人消費支出(PCE):前月比+0.3%(予想:+0.3%、9月:+0.2%)
・米・10月中古住宅販売成約指数:前月比-1.7%(予想:+0.2%、9月:+1.4%←+1.5%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は109.08-61円のレンジ相場

・米中貿易協議の進展期待からリスク選好の動き

・良好な米経済指標が相次いだことでドル買い優勢

・米国株3指数は揃って史上最高値更新

・バリアオプションの109.50円上抜けでストップロス巻き込む

・VIX指数は11.54から11.75へ上昇

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VIX指数がじりじり低下で日米金価格もじり安!

2019/11/27/14:12:09

 

★VIX指数は10月15日以降じりじりと低下する展開となっている。そのため、日米金価格もじり安傾向をたどっている。

VIX指数が上昇するということは、米国S&P500指数を始めとした米国株へのリスク回避の動きが強まりやすいことを示している。一方で、VIX指数の低下は米国株の安定推移していることを示している。

VIX指数と金の値動きでは、VIX指数が大きく上昇するということは、リスク回避の動きから安全資産とされる金買いにつながります。もう一点は上下に振れが大きくなったときも金が買われる展開となっている。

現在はVIX指数は低下傾向にあり、振れも少なくじりじりと低下していることから、金を買う材料になっていないことを示している。

金が再び上昇基調に戻る切っ掛けとすれば、VIX指数の上昇と上下に大きく振れる展開が必要となる。それまでは、金は戻り売りで上値の重い展開が予想される。

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ドル/円は260日SMAを上抜け出来るか正念場!

2019/11/27/11:22:13

 

★ドル/円の日足では、当面の底値となった8月26日の安値104.40円を起点として、10月3日安値106.45円を結んだトレンドライン(S1)がサポートラインとあんり上昇基調が継続した。しかし、11月14日にS1を下抜けしたことで一旦下落調整となる様相となっていた。しかし、ドルは大きな調整もなく持ち直す展開となってきている。ただ、S1がレジスタンスとして意識される。

 

各移動平均線(SMA)では、11月14日に25日SMA(青線)を下抜けたことで、下押しバイアスが強まったが、下押しも限定的となり戻り基調となった。レジスタンスとして意識されていた200日SMA(紫線)の108.93円を上抜けしてきた。ただ、緩やかに低下傾向にある260日SMA(茶線)がレジスタンスとして意識され、上値が重くなっている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを再び上抜けしてきており、戻り基調を示している。

 

まとめると、ストキャスティクスでは戻り基調となっているものの、S1と260日SMAが重なるようなレジスタンスとなっており、上抜けすることが出来るか確認したい。そのため、投資判断は『様子見』となる。下値では200日SMAを上抜けしたことや、5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)、25日SMAを上抜けしていることから、これらのラインがサポートラインとして意識される。

S1と260日SMAを上抜けしてくると、8月1日の高値109.31円を上抜けすることになり、ドル買いに弾みがつく可能性もある。上値では心理的な節目となる110.00円や5月21日高根110.67円が上値目標となる。

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イールドスプレッドで11月27日の米国株市場を先取り!

2019/11/27/09:50:39

 

★NY株式市場では、三指数ともに上昇した一方で、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは三指数ともに拡大する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して割安感は薄れてきている。3指数ともに史上最高値を更新しているものの、米長期金利が以前に比べて低いことから、過熱感が抑えられている。米長期金利の動向が重要なポイントとなる。

 

NYダウは、5日SMAの27,930ドルと10日SMAの27,919ドルを回復したことで、再び短期上昇基調を維持している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%D:76.42、Slow%D:77.25と高水準で、%Dが横ばいとなってきており、下落の勢いは鈍化してきている。再びSlow%Dを上抜けすると上昇基調が強まる可能性もある。今後も長期金利の動向次第で上米国株の割高感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.307%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月25日:▲3.459%⇒11月26日予想▲3.460%

 

11月26日はNYダウは上昇した一方で、米長期金利が低下して金利の低下率の方が高かったことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.307%から▲0.847%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.391%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.412%に接近してきた。

 

NYダウが上昇たことで株式益利回りは低下した。一方で、米長期金利は低下したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。トランプ大統領が米中協議で両国が合意に向けた取り組みを続けていると述べ、米中貿易協議の進展期待を支えに買いが優勢となった。小売大手が好決算を発表し、年末商戦時の個人消費に期待が高まったことも意識された。なお、映画・娯楽のウォルト・ディズニーは今月中旬に始めた動画配信サービスの利用者数の増加が報じられ、上場来高値を更新した。

 

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.629%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・11月25日:▲3.392%⇒11月26日予想▲3.393%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利は低下し金利の低下率が高かったことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.629%から▲0.236%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.662%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.427%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.131%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・11月25日:▲1.824%⇒11月26日予想▲1.830%

 

NASDAQは上昇した一方で、米長期金利は低下し金利の低下率が高かったことでイールドスプレッドが前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.131%から▲0.301%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.632%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.362%に接近した。

 

NASDAQは割高にはなっていないが、イールドスプレッドが未だに2.00%台割れとなっており、割安感も払しょくしている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が上昇した一方で、米長期金利は低下したことで三指数ともにわずかに拡大した。米国株は史上最高値近辺に推移しているものの、米長期金利が低位にあることから、割高感を感じるまでは買われているわけではない。だだし、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。また、米長期金利が上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では上値に出来高多く重石に!

2019/11/27/08:30:30

 

★11月20日の東京金60分足では、一目均衡表の雲の上限を上抜け、さらに120時間SMA(赤線)も上抜けしたことで戻り基調となってきた。ただ、引けにかけて上ヒゲロウソク足が出るなど上値の重さが意識されやすい。

 

NY金先物市場は1456.50ドルまで下落後に、1470.00ドルまで上昇した。米中通商協議への進展期待は高く、史上最高値を更新する米株を眺めながら安全資産の金は売りが先行した。もっとも昨日の安値付近では利益確定の買いも待ち構えており、下値も限定的だった。また、米国の11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が予想外に低下したことや11月リッチモンド連銀製造業指数がマイナスに落ち込んだことをきっかけに、安全志向の買いが優勢になった。引けにかけてはポジション調整の動きが中心となり、前日比プラス圏で底堅いまま終えた。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を戻ってきているものの、上値には出来高の多い価格帯が並んでおり、上値の重石となりやすい。上値が重くなると、買い方からの『やれやれ売り』や早目の利益確定売りが入りやすく上値を抑える。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを上抜けシグナルとかい離幅を広げて上向きとなっていることから、戻り基調は継続している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、買われ過ぎ過熱感が出てきていることから、戻り基調が鈍化してくる可能性がある。

 

東京金の日足では、一旦100日SMAの5,106円を下抜けしたものの、再び回復基調となった。また、5日SMAの5,108円と10日SMAの5,114円を上抜け回復してきたことから、明確に上抜け出来るかが注目される。NY金先物は、米経済指標の悪い結果を受けて買い戻しが入り戻り基調となったが、一気に戻り基調になるほどの勢いはない状態である。外国為替市場では、109円台に円安が進行しているものの、本邦輸出企業からのドル売りオーダーも厚く上値追いの展開にはなっていない。ただ、ドルが底堅く推移していることから、東京金の下支えとなっている。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAを明確に上抜けしてくるのか、それとも100日SMAを再び下回る展開となるのかが焦点となる。

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