FITS エコノミックレポート

メキシコペソ/円は売り疲れの中の戻り基調!

2020/04/30/12:15:48

 

新型コロナウイルスの感染拡大による景気低迷懸念から2月中旬以降、売られ続けているペソだが、4月6日の4.22円の史上最安値を付けてからは戻りは極めて鈍いながらも下サイドを試す勢いもなくなりつつある。いわゆる売り疲れ感も台頭する中で、短期的なショートカバーで自律反発する可能性も出てきた。

25日SMA(青線)の攻防となっているが、上向きとなっている5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)に向かって上昇しており、ゴールデンクロス寸前となっている。

25日SMAを維持できるようなら、戻り基調は維持される。

4月6日に史上最安値を付けた後、再び下値模索となり4月24日に下値トライとなったが、安値更新は失敗して下値を切り上げる展開となった。

一方、3月26日高値4.775円を起点として4月9日の高値4.655円を結んだトレンドライン(R1)を一転上抜けしたものの、再びライン上の攻防となっている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、下位で%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きとなっていることから、戻り基調が継続している。

まとめると、安値更新トライしたものの下抜けに失敗したことで、買い戻しが強まる展開となった。しかし、25日SMAとR1まで戻ったものの、戻り売りに押されて戻りの勢いも鈍化傾向となってきた。押し戻されるようなら、今後も25日SMAやR1がレジスタンスとして意識される。ただ、明確に上抜け出来るようようなら、4月9日高値の4.655円までの戻りが期待できる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで4月30日の米国株市場を先取り!

2020/04/30/10:02:13

 

NY株式市場では、三指数は全て上昇する展開となったうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割高)した。米医薬大手ギリアド・サイエンシズが『新型コロナウイルス治療薬の臨床試験(治験)で有効性を示した』と発表したことを受けて、治療薬の開発が進展し、新型コロナ感染の収束につながるとの見方が広がった。また、新型コロナウイルス感染防止のため欧米各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動も再開されるとの期待感が高まり買いが膨らんだ。三指数とも割安感は薄れてきており、調整的な下落基調となっても不思議ではない。13月期の米企業決算発表も多くあり、今後も内容次第では乱高下しやすいので注意が必要となる。

 

今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は33.29から31.23へ低下した。VIX指数が再び低下してきていることから、リスク回避の動きがやや弱まってきている。ただ、未だにVIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。今後の米経済指標は悪化の一途となることから、経済指標発表時の動きには注意が必要となる。

 

NYダウは、5SMA24,032ドルと10SMA23,809ドルを上抜け継続していることで、短期的な上昇基調を維持している。ただ、上値には75日SMAの25,465ドルが位置しており、レジスタンスとして意識される。一方、212日高値29,569ドルと323日安値18,214ドルの半値戻し23,891ドルを上回ってきており、サポートラインとして半値戻しが意識されている。過度な割安感は払拭されてきており、戻りが早いことから一旦の下落調整があっても不思議ではない状態となっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P5003.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P5003.8%~4.0%台、NASDAQ2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.523%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048

                20/01/17‐▲3.018

NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%20/3/23-6.017%

NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

428日:▲3.891429日:予想▲3.781

 

4月29日のNYダウが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.523%から▲0.742%と平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.445%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.321%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲0.760%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.236%下回った。米医薬大手ギリアド・サイエンシズが『新型コロナウイルス治療薬の臨床試験(治験)で有効性を示した』と発表したことを受けて、治療薬の開発が進展し、新型コロナ感染の収束につながるとの見方が広がった。トランプ政権において新型コロナウイルス対策チームを率いるファウチ氏も『結果が著しい効果があることを示唆している』と楽観的な見解を示した。また、原油価格の反発やアルファベットの1-3月期決算が予想を上回る増収となったことも投資家心理の改善につながり、一時660ドル超上げた。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果についてはほぼ市場予想通りの内容で、株式相場への影響は限定的だった。VIX指数は33.57から31.23へ低下した。

 

10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.864%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%19/8/5-▲4.002%

                19/8/15-▲4.179%20/2/28-4.499

               20/3/23-▲6.222%

428日:▲3.862429日予想▲3.735

 

S&P500は上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.864%から▲0.129%と平均値よりかい離していることで割高になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.134%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.267%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲0.444%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲0.764%下回った。20年3月23日の6.222%から▲2.487%下回った。

 

10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.539%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%19/8/15-▲2.383%

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094

428日:▲2.639429日予想▲2.515

 

NASDAQは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.539%から+0.024%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.336%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+0.132%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+0.017%上回った。20年2月28日の大底2.803%から▲0.288%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲1.579%下回った。

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。過去のイールドスプレッドを下回ってきたことから、さらに割安感は払しょくされてきている。ただ、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。三指数の中では最も割安感が残っている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで三指数は前日比で縮小した。米医薬大手ギリアド・サイエンシズが『新型コロナウイルス治療薬の臨床試験(治験)で有効性を示した』と発表したことを受けて、治療薬の開発が進展し、新型コロナ感染の収束につながるとの見方が広がった。新型コロナウイルス感染防止のため欧米各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動も再開されるとの期待感も高まり買いが膨らんだ。引き続き新型コロナウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。引き続き米国企業の1-3月期決算結果への警戒感も強いため、決算内容次第で上下に振れやすいので注意が必要となる。

 

PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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NY金の上昇基調に微妙な変化が!

2020/04/30/08:28:32

 

★NY金の日足では、上値・下値を切り上げながら上昇基調を続けていたが、微妙に上値を切り下げる展開となっている。

また、5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)が緩やかに下向きとなってきている。

ロウソク足は、5日SMAと10日SMAを下抜けてきており、短期的な下落調整局面となっている。

3月16日安値1452.1ドルを起点として4月21日安値1659.9ドルを結んだトレンドライン(S1)をわずかに下抜けしてきている。

さらにストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、上値を切り下げ%DがSlow%Dを下抜けてきており、両線も緩やかに低下基調となってきた。

まとめると、今までのような下落調整に微妙な変化が出てきている。そのため、4月21日の安値を下抜けするとダブルトップからの崩れとなりやすい。

ただ、下値では、25日SMA(青線)の1680.9ドルが位置しており、サポートラインとして意識されるか注目される。

米国経済指標は弱い結果が出ているものの、新型コロナウイルス治療薬の治験で有効性を示したことや、原油価格の反発とアルファベットの好決算などリスク選好の動きとなっており、金売り材料となりやすい。為替市場でもリスク選好のドル売りがジワリと強まっており、東京金の上値を抑える展開となりやすい。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 弱い欧米経済指標への反応は限定的!

2020/04/30/07:19:03

 

★欧州市場序盤の取引では、欧州主要株価指数が続伸、NY原油先物も14.0ドル近辺で反発を維持する中、リスク選好の回復を受けたドル全面安の流れが再燃した。欧州株が伸び悩むに連れてドル売りの動きは一巡、一時106.32円前後まで下落した後、106.50円前後でもみ合い推移した。ユーロ圏の経済指標は市場予想を下回ったが、目立った反応は確認されず、107円半ば近辺で推移した。

 

米1-3月期GDP(速報値)前期比年率-4.8%と予想の同-4.0%を下回ると共に米1-3月期個人消費(速報)が前期比-7.6%と予想の同-3.6%を下回ったことでドルは上げ渋り推移した。アルファベットの好決算や新型コロナウイルスに有効な治療薬が開発されることへの期待から米国株高に伴ったことで相場を下支えした。米FOMC結果公表やパウエルFRB議長の定例記者会見を控え、総じて様子見となった。米FOMCは市場の予想通りFFレート誘導目標を据え置いた。パウエルFRB議長が会見で『追加措置が必要になる可能性は高い』などと発言したことでドルは売られたが、クロス円の買いでドル/円の値動きは限定的だった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月マネーサプライM3:前年比+7.5%(予想:+5.5%、2月:+5.5%)
・ユーロ圏・4月景況感:67.0(予想::73.1、3月:94.2)
・ユーロ圏・4月鉱工業信頼感:-30.4(予想::-25.0、3月:-11.2)
・ユーロ圏・4月サービス業信頼感:-35.0(予想:-27.0、3月:-2.3)

 

・米・1-3月期GDP速報値:前期比年率-4.8%(予想:-4.0%、10-12月期:+2.1%)
・米・1-3月期個人消費速報値:前期比年率-7.6%(予想:-3.6%、10-12月期:+1.8%)
・米・3月中古住宅販売成約指数:前月比‐20.8%(予想:-13.6%、2月:+2.3%←+2.4%)
・独・4月消費者物価指数速報値:前年比+0.8%(予想:+0.7%、3月:+1.4%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.32-75円のレンジ

・S&Pは南アの格付けをBBからBB-に格下げ

・予想ほど在庫増えず原油先物価格は上昇

・新型コロナウイルスの治験薬の治験成功の報道

・米1-3月期GDP速報値がマイナス成長で景気後退

・米FOMCで政策金利を据え置きゼロ金利を維持

・追加措置が必要になる可能性について発言

・VIX指数は33.57から31.23へ低下

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 NY市場では動き止まるり横ばい!

2020/04/29/08:07:51

 

★欧州市場序盤の取引では、欧州株が続伸する中、リスク選好改善を受けたドル安・スイス安が進展した。ドル/円も107.05円前後にドルが下値を広げた。欧州市場勢参入後からのドル安の流れが継続した。106.99円を下抜けると目先のストップロスを巻き込みながら下げ足を速めた。NYダウ先物が290ドル超高まで上げ幅を広げ、欧州株も堅調地合いを維持する中ドル安が加速した。欧州株式市場は全面高、NYダウ先物は堅調地合いを維持し、引き続き安全通貨のドルが売られた。原油価格の下げ幅縮小も、円売りを抑制した。

 

ロンドンのフィキシングに絡んだドル買いのフローも観測されてドルはじりじりと下値を切り上げた。4月米消費者信頼感指数と4月リッチモンド連銀製造業景気指数はいずれも予想を下回ったものの、相場の反応は限定的となった。ファイザーなどの好決算の影響もあり続伸して始まった米国株式市場だったが、一時主要3指数ともにマイナス圏に入ったことで107円を回復する勢いもなく106.80円台を中心にもみ合いとなった。米FOMCの結果を翌日に控えて動きづらく106.80え台で小動きとなった。

 

★欧米主要経済指標

・米・3月卸売在庫:前月比‐1.0%(予想:-0.4%、2月‐0.6←‐0.7%)
・米・3月前渡し商品貿易収支:‐642億ドル(予想:-550億ドル、2月‐599億ドル)
・米・2月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+3.47%(予想:+3.19%、1月:+3.12%←+3.08%)
・米・4月消費者信頼感指数:86.9(予想:87.0、3月:118.8←120)
・米・4月リッチモンド連銀製造業指数:-53(予想‐41、3月2)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.51-107.14円のレンジ

・格付け会社フィッチによるイタリアの格下げ

・ロンドンのフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフロー

・米FOMCの結果を控えてドル売りは続かなかった

・米経済指標は予想を下回ったものの相場の反応は限定的

・VIX指数は33.29から33.57へわずかに上昇

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