FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 近くて遠い108.00円台!

2020/04/23/06:56:57

 

★欧州市場序盤の取引では、欧州株が反発、原油相場の乱高下も一服となる中、リスク許容度が改善されたことを受け、対資源国通貨を中心にドル売り戻しが優勢になった。ドル/円の値幅は狭く、小幅な値動きとなった。欧州市場では、NY原油先物が低水準ながら安定したほか、欧州株やNYダウ先物の堅調地合いでリスク選好的な円売りが優勢となった。欧州株が伸び悩み日経先物も上昇幅を縮小する中、リスク選好回復による円売り圧力が後退しドルが上げ渋る展開となった。

 

米2月住宅価格が市場予想を上回ったことで、米景気先行き不透明感が後退して堅調推移となった。市場では『ここのところ108.00円近辺では何度か上値を抑えられており、レジスタンスとして意識されている』との声が聞かれ、一本調子で上昇する展開にはらななかった。トランプ大統領が『イラン軍艦が米国船に嫌がらせをした場合、全て砲撃し破壊しても良いと海軍に指示』したことが明らかになると、地政学リスクを受けたドル買いとなった。ただ、108円を前に失速し、その後は107.80円付近で小幅な値動きとなった。手掛かり材料難の中、ドルがユーロに対して売り戻されると対円でも107.70円付近まで下押しした。引けに掛けては材料難から107.70円付近でもみ合い相場となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・4月消費者信頼感指数:‐22.7(予想:-20.0、3月:-11.6)

 

・米・2月FHFA住宅価格指数:前月比+0.7%(予想:+0.3%、1月:+0.5%←+0.3%)

 

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は107.51-93円のレンジ

・トルコ中銀の予想以上の利下げにリラ売り優勢

・原油価格が反発したことで投資家心理の改善でドル売り先行

・4月ユーロ圏消費者信頼感指数が09年3月以来の低い数字

・108.00円がレジスタンスとして意識され上値重い

・VIX指数は45.41から41.98へ低下

カテゴリー: ホットニュース

トルコリラ/円は値ごろ感からの買いはリスク大!

2020/04/22/11:15:52

 

トルコでは新たな新型コロナ感染者数が4600人超増加し、合計感染者が9万5500人を上回った。感染者累計が10万人に達しようとしているなか、エルドアン・トルコ大統領は昨日、感染拡大が落ち着きを見せ始めており、ラマダン終了後の5月後半には通常生活が取り戻せるとの見方を示した。緩い抑制策に感染の広がりが加速する懸念さえある。トルコ中銀は本日(日本時間:22日20:00)、政策金利である1週間レポレートを発表し、現行9.75%から9.25%程度までの利下げが市場予想の中心値となっている。ただし、昨年7月からの緩和局面で7回の利下げを実施したトルコ中銀は、今年2月を除き予想よりも大きい引き下げ幅を発表してきた。今回も利下げ幅が注目される。 利下げ幅が市場の見込みより大きければ、実質金利マイナスが再度嫌気されて対ドルを中心にリラ売りが強まる 可能性が高い。

トルコリラ/円は13.35円と史上安値を更新していることから、下値模索の動きになっている。心理的節目とするれば13.00円などが下値目途として意識されるも、そこから反転上昇トレンド入りとなるとは思えない。トルコリラ/円の日足で、12日EMA(指数平滑線、赤線)26日EMA(青線)で分析する。12日EMAが26日EMAの下方にあり、両線とも下向きとなっていることで下落トレンドが継続している。また、ロウソク足が12日EMAの下方に位置していることから、下落の勢いは継続していることになる。

MACD(パラメータ:12、26、9)では、年初から上値を切り下げる展開となっている。かなりゼロラインからかい離してきたことで、値ごろ感の買いが入りやすい地合いにはなっている。

まとめると、何処で下げ止まるかは史上安値を更新していることから、見通しがつかない。そのため、ロウソク足が12日EMAを上抜けまでは下落基調が継続する。26日EMAもレジスタンスとして意識され下落してきたことで、ロウソク足が明確に26日EMAを上抜けるまでは売り目線となる。12日EMAと26日EMAがゴールデンクロスするまでは、下押しバイアスが強そうなので戻り売り目線で見ていきたい。

カテゴリー: ホットニュース

年初来からの東京原油・ガソリン・灯油を比較!

2020/04/22/10:06:12

 

★1月6日を100として東京原油(赤破線)、東京ガソリン(黒破線)、東京灯油(青破線)を比較する。

エネルギー関連商品は、年初がピークとなりほぼ100を上回ることなく下落基調が継続している。特に東京原油は他の商品より下落率が大きくなっている。

現在のところ、東京原油:46.01、東京ガソリン:50.57、東京灯油:50.10となっており、東京原油の下落が一番大きくなっている。

サヤ取りであれば、東京原油買いの東京ガソリン売りとなる。

エネルギー関連商品は年初からほぼ半減したことになるが、下押しバイアスはいまだに強い状況となっていることから逆張り買いは注意が必要となる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで4月22日の米国株市場を先取り!

2020/04/22/09:34:35

 

NY株式市場では、三指数は全て続落する展開となったうえ、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは前日比で連日大幅拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。三指数のイールドスプレッド拡大した。三指数ともに続落したことで割安感が強まった。連日の原油相場の急落が米景気悪化や石油関連企業の信用不安につながるリスクが警戒されて売りが膨らんだ。また、これまで相場の戻りをけん引してきたアマゾン・ドット・コムやマイクロソフトなどハイテク株に売りが出て、指数を押し下げた面もある。売買期間が短期化していることから、上下に振れる展開となっている。さらに、13月期の米企業決算発表も多くあり、今後も内容次第では乱高下しやすいので注意が必要となる。

 

今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は43.83から45.41へ上昇した。VIX指数が再び上昇してきていることから、リスク回避の動きが強まってきている。VIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。今後の米経済指標は悪化の一途となることから、経済指標発表時の動きには注意が必要となる。

 

NYダウは、下向きに転換した5SMA23,591ドルと緩やかに上向きの10日SMAの23,510ドルがレジスタンスとなりわずかに下抜ける展開となった。そのため、下値目途として25SMAの222,021ドルが視界に入ってきている。さらに、212日高値29,569ドルと323日安値18,214ドルの半値戻し23,891ドルもレジスタンスとなっており、半値戻しが意識されている。現在は、リスク回避の動きが強くネガティブな材料に強く反応しやすい地合いとなっている。一方、好材料が出てくると、割安感が残っているだけに一気に上昇基調となり上下に大きく振れやすい地合いが継続している。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P5003.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P5003.8%~4.0%台、NASDAQ2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.616%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048

                20/01/17‐▲3.018

NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%20/3/23-6.017%

NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

420日:▲4.078421日:予想▲4.246

 

4月21日のNYダウが大幅続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.563%から▲0.370%と平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を+0.020%から上回った。19年8月5日の大底▲4.102%を+0.144%上回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲0.268%下回った。20年3月23日の6.017%から▲1.771%下回った。原油相場の急落が米景気悪化や石油関連企業の信用不安につながるリスクが警戒されて売りが膨らんだ。これまで相場の戻りをけん引してきたアマゾン・ドット・コムやマイクロソフトなどハイテク株に売りが出て、指数を押し下げた面もある。1-3月期決算で売上高が予想を下回ったIBMも軟調だった。 トランプ大統領が石油・ガス会社の資金援助計画・策定を指示したことや石油輸出国機構(OPEC)が減産拡大を検討するとの報道を受けて、昨日史上初のマイナス圏で取引を終えたNY原油先物5月限はプラスに転じたものの、6月限は前日比40%安となった。米上院が4840億ドル規模の追加中小企業救済策で合意したものの、引けにかけても軟調推移となった。VIX指数は43.83から45.41へ上昇した。

 

10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.002%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%19/8/5-▲4.002%

                19/8/15-▲4.179%20/2/28-4.499

               20/3/23-▲6.222%

420日:▲4.138421日予想▲4.329

 

S&P500は続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.002%から+0.327%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を+0.460%上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を+0.327%上回った。19年8月15日の▲4.179%を+0.150%上回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲0.170%下回った。20年3月23日の6.222%から▲1.893%下回った。

 

10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.629%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%19/8/15-▲2.383%

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094

420日:▲2.820421日予想▲2.983

 

NASDAQは続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.629%から+0.354%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.804%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+0.600%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+0.485%上回った。20年2月28日の大底2.803%から+0.180%上回った。20年3月16日の▲4.094%から▲1.111%下回った。

 

NASDAQが続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。過去のイールドスプレッド上回っていることで、割安感は残っている。そのため、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が全てが続落したうえ、米長期金利も低下したことで三指数は前日比で大幅拡大した。前日に続き WTI原油先物相場の急落が米景気悪化や石油関連企業の信用不安につながるリスクが警戒されて売りが膨らんだ。引き続きウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。米国企業の1-3月期決算結果への警戒感も強いため、決算内容次第で上下に振れやすいので注意が必要となる。

 

PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では上値の重い展開継続!

2020/04/22/08:16:53

 

★4月15日以降の東京金60分足では、72時間SMA(青線)がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。ただ、雲の下限がサポートラインとなり、我慢強く下値を支えている。ただ、先行き雲の下限が緩やかに上昇することから、下限下抜けする可能性が高まっている。先行き雲の厚みが薄くなることから、雲の抵抗が鈍化することで上下に振れやすくなる。

 

NY金先物市場は1666.20-1718.00ドルのレンジ相場となった。外国為替相場でドル高が進行すると、ドル建ての金先物も割高感から売り圧力が高まった。原油安・株安とリスクオフ地合いは強まったことで1718.00ドルまで買われた。しかし、3月の資産現金化の動きが思い起こされて、利益確定を狙った売りが優勢となり、1700ドルを挟んだ水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けしていることから、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが入りやすい。ただ、もみ合いながらも5,750-5,850円近辺で出来高が膨らんでいることから、押し目買いが入っている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとゴールデンクロスして緩やかにゼロラインに向かって上昇基調となっている。ただ、ゼロラインがレジスタンスとなる場合もある。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DとSlow%Dが上向きとなっていることから、戻り基調は継続しているが、強い戻りにはなっていない。

 

東京金の日足では、一旦5日SMAと10日SMAの上抜けトライしたが失敗した。そのため、上値の重い展開となりそうだ。上向きの25日SMAの5,663円が接近してきており、一旦の下値目途としてサポートラインとなるかが注目される。NY金は心理的な節目となる1700ドルを下抜ける展開となっている。米国株が大幅下落すると、金には利益確定売りが入りやすい。為替市場では、リスク回避のドル買いと円買いが錯綜する展開となっているものの、過度な円高は抑制されている。

市場全般でリスク回避の動きが強いことで、安全資産としての金買いが根強く残っている。そのため、下値では押し目買いも入りやすい。また、東京金は調整を繰り返しながらも下値を切り上げる展開となっていることから、押し目買い目線となる。

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