FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2018/06/08/15:15:50

日5月景気ウォッチャー調査は予想を下回る

 内閣府が発表した5月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は47.1と市場予想平均の49.2を下回った。先行き判断指数は49.2と市場予想平均の50.3を下回った。
 調査は景気に敏感なタクシー運転手など約2000人を対象に毎月実施。判断指数は3カ月前と比べた景気の状況を「良くなっている」から「悪くなっている」まで5段階で評価する。全員が変わらないと答えた場合には指数は50になる。

現状判断も先行き判断も共に市場予想を下回り、節目となる50を下回っていることから、景気に敏感な職業についている人は景気鈍化を実感していることになる。

 

中国5月貿易統計:輸入の増加と市場下回る貿易黒字を嫌気

中国の4月貿易統計では、貿易収支が1565億元の黒字となり、市場予想の2220億元の黒字額を下回った。人民元ベースで輸出が前年同月比3.2%増となり、市場予想の1.6%増を上回った。輸入は前年同月比15.6%増となり、市場予想の8.6%増を上回った。輸入が増加する一方、年との貿易黒字は市場予想を下回った。初期反応は、豪ドル売りが優勢となった。

 

日経平均株価:利益確定売りに押され5日ぶり反落

前日まで4日続伸したことから、目先の過熱感が強まり利益確定売りの動きが強まった。米ナスダック指数も5日ぶりに反落したことが嫌気されてハイテク株中心に売られる展開となった。一旦内需株を中心に押し目買いが入りプラス圏を回復する場面もあったが、上値も重かった。結局、前日比128円安の2万2694円と5日ぶり反落して終了した。

 

東京外国為替市場:様子見ムード強くドルじり安

ドル/円は、本邦実需勢などのドル買い・円売りや日経先物がマイナス圏から一時プラス圏に転じたことに支えられ、109.85円近辺まで上げた。しかし、今日から始まるG7首脳会議を前に、米国の通商問題を巡る警戒感から上値を追う動きは限られた。午後は、日経平均株価がさえない動きとなったことで、小幅値を下げて109.60円台を中心とした狭いレンジで取引された。来週の重要イベントを控えていることで様子見ムードが強く商いは薄かった。ユーロ/ドルは1.1800ドル前後で大きな方向感は出なかった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

トルコ中銀は市場予想を上回る利上げを実施

トルコ中銀は7日、政策金利を16.50%から17.75%へ引き上げることを決めたと発表した。事前の市場予想は利上げと据え置きが拮抗し、最大で17.50%への利上げを予想する声も出ていたが、結果は市場予想を上回る利上げ幅だった。また、声明では『インフレ見通しが大幅に改善し、中銀目標と一致するまで断固として引き締めスタンスを維持する』との文言のほかに『必要ならばさらなる金融引き締めを実施する』と一段の利上げを示唆したことで公表後はトルコリラが急伸した。対円・対ドルともに3%近くの大幅高となった。
 トルコ政府内で唯一、中銀の政策に賛同しているシムシェキ副首相も同日、『引き締め策を継続する予定』と述べるなど見解は変わっていないが、肝心のエルドアン大統領からは今回の利上げに対する発言は現在のところ出ていない。

 

米6月FOMCの注目点:年内の利上げ回数に変更があるのか

FRBは来週12-13日にFOMCを開催する。この会合で現行の1.5%-1.75%の政策金利であるFF金利誘導目標を0.25%引き上げ1.75%-2.00%にすることがほぼ確実視されている。そのため、注目点はパウエルFRB議長の会見、声明や四半期に一度公表されるメンバーの予測に集まる。その中でも、金利予測で本年の利上げ予測が3回にとどまるのか、それとも4回に引き上げられるかが焦点となる。米国内の労働市場は完全雇用にある中、インフレ圧力も強まる兆候が見られている。ただ、過熱する状況にはない。そのため、3月から経済環境が大幅に改善されたとも思えず、依然不透明感も強い。よって、今回も年内3回の利上げ予想にとどまる可能性が強い。しかし、4回となった場合は、市場に織り込まれていないことから、米長期金利上昇とドル高になりやすい一方で、米国株が大幅下落するとリスク回避の円高になりやすい。

 

欧米イベント

○15:00   4月独貿易収支(予想:202億ユーロの黒字)
○15:00   4月独経常収支(予想:200億ユーロの黒字)
○15:00   4月独鉱工業生産(予想:前月比0.3%)
○15:45   4月仏鉱工業生産指数(予想:前月比0.3%)
○16:15   メルシュ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○21:00   5月ブラジルIBGE消費者物価指数(IPCA、予想:前月比0.29%)
○21:15   5月カナダ住宅着工件数(予想:22万件)
○21:30   1-3月期カナダ設備稼働率(予想:86.4%)
○21:30   5月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化2万3500人/失業率5.8%)
○23:00   4月米卸売在庫(予想:前月比横ばい)
○23:00   4月米卸売売上高
○主要7カ国(G7)首脳会議(サミット、カナダ・シャルルボワ、9日まで)

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/06/07/15:16:22

5月27日-6月2日の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は、対外中長期は1兆6658億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。対外株式市場は3705億円の買い越しとなり、買い越しは10週連続となった。また、海外投資家は、対内亜k部式は5276億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。対内中長期債は4312億円の買い越しとなり、買い越しは3週間ぶりとなった。対内短期債は1兆2675億円となり、買い越しは2週間ぶりとなった。

 

国内投資家の海外債券運用が急速の減少しており、2週間で2兆3660億円の売り越しとなっている。ユーロ圏内での政局不安などで、債券市場が不安定になったことを嫌気した可能性もある。また、米国債が非常に不安定なことも国内投資家の手仕舞い売りが入っていることも考えられる。ただ、海外株式市場への投資は10週連続となり、株式市場への需要は高い。一方で、海外投資家は対内株式市場を2週連続売り越しで、売り越し額も9076億円と大幅になっている。米国株が好調な一方で、日本株の上値の重さは海外投資家の売り越しにありそうだ。対内短期債の買い越しが大きいのは為替市場のフォワードマーケットでドルと円を交換した資金が流入したものと思われ、他の市場への影響はない。

 

日経平均株価は米国株高と米長期金利上昇を好感

前日の米国株が大幅に上昇した流れを引き継いで買われて始まった。ファーストリテイリングなどの値がさ株が買われたほか、米金利上昇で銀行株が相場をけん引し一時上げ幅を224円に広げ堅調に推移した。結局、前日ひ197円高の2万2823円と4日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:総じて円安基調が継続

ドル/円は、トランプ米政権の保護主義的な通商政策に対する懸念からポジション調整などのドル売り・円買いが持ち込まれ、109.80円近辺まで下落した。米長期金利が小幅に低下したこともドルの下げにつながった。午後も流れは続き、一部メディアが『トランプ大統領はG7で対立的な態度をとる模様』と報じたことも嫌気された。その後は、株価をにらみながら109.90円台を中心に狭いレンジ内での動きとなった。ユーロ/ドルは、ECBが想定よりも早く金融政策の正常化に向かうとの思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.1805ドル付近へ上昇した。

 

欧州市場では1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確報値が公表

参考となる改定値は前年比+2.5%で伸び率は速報値と一致した。2017年10-12月期との比較で成長率は鈍化しており、確報値が上昇修正される可能性は低いとみられる。参考データとなる3月のユーロ圏鉱工業生産は前月比+0.5%となったが、市場予想を下回っており、成長率の鈍化を示唆する数値となったことも上方修正の可能性が低いことを示している。

 

米国の原油油種t量は過去最高を記録

米国勢調査局が発表した4月の原油輸出量は日量176万バレルで、前月の同167万バレルから増加し、過去最高を記録した。米国のシェールオイルの生産量が急増する中、米WTI原油先物と北海ブレント原油先物との価格差が拡大したことが要因となっている。4月に米国からの原油輸出が増加した主な輸出先はイタリアとオランダで、輸出量はそれぞれ日量24万8000バレル、同10万4000バレルだった。

 

米国ではゴルディロックス経済色が強まっている

米国の4月貿易赤字は予想外に縮小し、7ヵ月ぶり最小となりGDPで4%成長の達成も可能だとの指摘も出てきた。また、労働市場も堅調推移しており、最新4月JOLT求人件数は669.8万人と過去最高を記録した。2000年の統計開始後、初めて求人数が失業者数を上回った。失業率が1970年以降の低水準である3.8%で推移するほどの雇用の安定した結果となる。イエレン前FRB議長が労働者の労働市場への自信をあらわすとして注目していた同指数の退職率は2.3%で金融危機前の2.1%を回復しただけでなく上回った。ただ、求人数の増加にも関わらず、思ったほど労働者が転職している傾向は見られない。転職が活発に行われない理由のひとつには、高齢化が挙げられる。高年齢労働者は転職に消極的になる。また、ミニ恐怖を経験し、労働者は依然、職を失うことに脅威を感じれいるとも考えられる。企業は労働不足を補うために、賃金の引き上げを強いられる。米国はゴルディロックス経済力を強めている。

 

欧米市場イベント

○14:45   5月スイス失業率(季節調整前、予想:2.5%)
○15:00   4月独製造業新規受注(予想:前月比0.8%)
○15:45   4月仏貿易収支(予想:51億ユーロの赤字)
○15:45   4月仏経常収支
○18:00   1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確定値(予想:前期比0.4%/前年比2.5%)
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:16.50%で据え置き)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:22万件)
○22:00   5月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.22%)
○24:00   ラムスデン・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁、講演
○8日04:00   4月米消費者信用残高(予想:140億ドル)
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○日米首脳会談(ワシントン)

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/06/06/15:15:34

南アフリカGDPは市場予想を大幅に下回る

南アフリカ統計局が発表した1-3月期の南アフリカGDPは前期比年率2.2%減となり、市場予想の0.5%減を大きく下回った。また、前年同期比も0.8%増と市場予想の1.9%増を下回った。
 南アフリカ準備銀行(SARB)が5月24日、6.50%の政策金利据え置きとともに発表した声明では『鉱業や製造業のマイナス成長を受けて第1四半期のGDPは縮小する可能性があるが、2018年のGDP見通しを前年同期比1.7%増に据え置き、2019年を1.5%増から1.7%増に上方修正、2020年を2.0%増に据え置く』『景気先行指標の継続的な上昇が経済の上向きの勢いを裏付ける』などの見解が示されていた。
 SARBが指摘する景気先行指標は、5月22日発表の3月分が107.4となり、約7年ぶりの高水準となった2月の108.3からは低下したものの、高水準を維持している。9年ぶりの低水準となった1-3月期GDPとのかい離が目立っているが、SARBの見通しに沿えば4-6月期以降のGDPが大きく反発する可能性もある。

 

日経平均株価:米ハイテク株高と原油高を好感した買い

小安く始まったが、前日の米ハイテク株の上昇を受けて京セラやソニーなどに買いが入り、指数を押し上げた。また、NY原油先物の続伸などを受けて、資源エネルギー株の上昇がけん引した。結局、前日比86円だかの2万2625円と3日続伸して取引を終了した。

 

東京外国為替市場:110円台の高値目処が意識される展開

ドル/円は、日経平均株価をにらみながら109.80円台を中心とした狭いレンジ相場となった。来週予定されている米朝首脳会談やFOMCなどの重要イベントを控えて様子見ムードが強く、積極的な売買は手控えられた。午後は日経平均株価の上げ幅拡大や米長期金利が上昇したことに支えられ、109.97円付近まで上げた。ただ、前日の戻り高値110.01円に接近すると利食い売りも見られ、109.95円を挟んでのもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、1.17ドル台前半で方向感を欠いた値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

色々出てくるリスク回避要因:短期トレードが良さそう

イタリアの政局不安は、コンテ伊首相の就任の可能性で収まっているが、一方で通商問題などが、リスク回避要因となりやすい。20日にも、EUが米国産の果物、鉄鋼、医療品の一部に25%の報復関税を賦課する方針を示しており、メキシコ経済省も『米国への報復措置として、米国産の鉄鋼、豚肉、ウィスキーなお広範な品目に関税をかける』としている。また、地政学リスクは、米朝首脳会談が12日に開催されることで北東アジアリスクは後退したものの、中東に関しては、メンデルカー米財務次官が『米国はイランに対して前例のない強力な金融制裁を課す』とし、一方イラン原子力庁長官は『イランは、最高指導者ハメネイ師の指示で、濃縮ウランの増産に向けた準備を開始した』としている。目まぐるしくリスク回避要因が出てくることから、しばらくは短期での取引が良さそうだ。

 

米国市場では4月の貿易収支が公表

米国経済の先行指標であるISM製造業景況指数では、『輸入』が2月の60.5をピークとして4月に57.8、5月に54.1と鈍化してきた。米国の内需減速や米トランプ政権による輸入制限策の強化余波、各国の対米輸出自制、ドル高による輸入価格の押し下げ効果などの影響が注視される。参考となる3月実績は▲490億ドルで赤字幅は2月の▲577億ドルから縮小した。また、4月分の前渡し商品貿易収支は▲682億ドルで赤字額は3月実績をわずかに下回った。4月については、商品貿易赤字が3月実績をわずかに下回っていることから、全体の収支は3月実績に近い数字になるとみられる。

 

欧米イベント

○16:00   プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○16:15   5月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%)
○18:00   インド中銀、金融政策決定会合(予想:6.00%で据え置き)
○18:00   クノット・オランダ中銀総裁、講演
○未定   ポーランド中銀、政策金利発表(予想:1.50%で据え置き)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   4月カナダ住宅建設許可件数(予想:前月比▲1.0%)
○21:30   4月カナダ貿易収支(予想:34億カナダドルの赤字)
○21:30   4月米貿易収支(予想:490億ドルの赤字)
○21:30   1-3月期米非農業部門労働生産性・改定値(予想:前期比0.6%)
○23:00   5月カナダIvey購買部協会景気指数
○23:30   EIA週間在庫統計
○24:00   マカファーティMPC委員、講演

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/06/05/15:14:48

オーストラリア中銀の政策金利据え置き:市場予想通り

オーストラリア準備銀行は、政策金利を現行の1.50%に据え置くことを決めたと発表した。市場の予想通りの閣下となった。声明では『政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断』『豪ドルは過去2年間にわたるレンジ内のまま』『国内経済に関するデータ中銀の見通しに一致している』などと伝わったが、前回とほぼ同じ内容だった。従来通りハト派寄りのスタンスを維持した。

 

日経平均株価:SQ絡みの売りが上値を抑える

前日にNYダウが178ドル高の続伸やIT比率が高いナスダック指数が3ヵ月ぶり過去最高値更新を受け投資家心理が強気に傾きハイテク株中心に買いが優勢となった。一巡後は売られる展開となった。市場では『今週末に株価指数先物・オプションSQを控えて期先へのポジション移行に伴う売りが観測された』との指摘があった。結局、前日比63円高の2万2539円と反発して取引を終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は近くて遠いい110円台

ドル/円は、心理的節目となる110.00円に接近したことで利食い売りなどが持ち込まれ109.76円まで軟化した。日経平均株価がプラス圏から一時マイナス圏に転じたことも、円買いを誘った。しかし、下押しが限られると、本邦実需筋などのドル買い・円売りに支えられ109円近辺まで値を戻した。午後は、日経平均株価の底堅い動きを眺めて一時110.00円まで上昇したが、110円台乗せの滞空時間が短かったことからポジション調整などのドル売り・円買いも見られ、109.85円近辺まで押し戻された。ユーロ/ドルは、1.16ドル台後半で方向感を欠いた値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

日マネタリーベースの増加はドル高・円安になりやすい

日銀が4日に公表した最新5月のマネタリーベース残高は、前年比で+8.1%となり、前週の+7.8%から増加し、昨年8月以来となる前月からのプラス幅拡大となっている。前月比年率も+17.6%と前月の▲2.5%から急拡大し、昨年8月以来の高い伸び率に増加した。(量的緩和の実質強化)過去実績として日銀のマネタリーベースの前月比や前月比年率のプラス幅拡大局面では、ドル/円で『前月比ドル高・円安』のパターンとなっている。今後で言えば昨年の月間ドル安値は6-9月にかけて107-108円となっている。そのため、円高基調となってもこのレベルが下限ゾーンとなる可能性が高い。

 

南欧リスクは今後も残る:イタリアとスペイン

イタリアではポピュリズム(大衆迎合)政党による連立政権だけに、財政規律の悪化などへの懸念は残る。さらに連立政権内でのEUとの距離についての意見対立や、政権内や国民の間でのユーロ離脱論の高まりといった火種リスクは消えていない。また、スペインでは、サンチェス新首相の勢力は下院で4分の1以下にとどまっていることから、連立政権となる見通し。今後は組閣協議の難航や少数野党中心の政権による政治不安定化、早期の議会選挙リスクといった不透明感への警戒が続く。

 

米国市場では5月のISM非製造業景況指数が公表

5月指標ではコンファレンスボードによる消費者信頼感指数が、3ヵ月ぶりに上昇した。とくに現況指数は、2001年3月以来の高水準になった。5月は雇用統計、失業率、平均賃金も揃って改善しており、米国の非製造業サービス部門は打たれ強い可能性が高い。ただ、5月は米金利上昇やガソリンなど資源価格が上昇した。さらに、米トランプ政権による輸入関税引き上げと貿易戦争への警戒感も高まっている。そのため、景況指数も伸び悩む可能性も残る。

 

欧米イベント

○15:45   4月仏財政収支
○16:50   5月仏サービス部門PMI改定値(予想:54.3)
○16:55   5月独サービス部門PMI改定値(予想:52.1)
○17:00   5月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:53.9)
○17:30   5月英サービス部門PMI(予想:53.0)
○18:00   4月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.5%/前年比1.7%)
○18:30   1-3月期南アフリカ国内総生産(GDP、予想:前期比年率▲0.5%/前年同期比1.9%)
○18:30   ノボトニー・オーストリア中銀総裁、講演
○19:00   カンリフ・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁、講演
○21:30   1-3月期カナダ労働生産性指数
○22:45   5月米サービス部門PMI改定値(予想:55.7)
○22:45   5月米総合部門PMI改定値
○23:00   5月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(総合、予想:57.6)
○6日02:30   バイトマン独連銀総裁、講演
○5-6日   5月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.4%)

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/06/04/15:11:27

日経平均株価:TOPIX先物売りの買戻しで上げ幅拡大

前週末発表された米5月雇用統計や米5月ISM製造業景況指数などの改善で米景気に楽観的な見方が広がり機関投資家がリスク選好の姿勢を強めた。また、外国為替市場での円安進行で自動車株などの買いも指数を押し上げた。後場では、米指数算出会社MSCIが5月末の指数構成銘柄入れ替えに伴う日本株流出を見越した一部ヘッジファンドのTOPIX先物売りの買戻しに上げ幅を広げた。結局、前営業日比304円高の2万2475円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利上昇で実需勢のドル買い優勢

ドル/円は、本邦実需勢のドル買い・円売りや日経平均株価の大幅高に支えられ、一時109.75円まで上昇した。米長期金利が小幅に上昇したことも、ドルの押し上げにつながった。ただ、トランプ米政権の保護主義的な通商政策に対する懸念から上値で利食い売りなども見られ、109.60円付近へ押し戻された。午後は、株価にらみながら109.60円台でもみ合い相場となった。安倍首相が『日米首脳会談では、対北朝鮮で今後の方針をすり合わせる』と発言したものの、市場の反応は限定的だった。ユーロ/ドルは、1.16ドル台後半で方向感に欠く値動きが続いた。欧州勢待ちの様相となっている。

 

混迷深める米中通商協議

北京で開かれていた米中通商協議が3日に終了した。中国は、米国が関税やその他の貿易制裁を導入した場合、貿易や経済をめぐる両国の合意は全て効力失うとする声明を発表した。通商協議で3750億ドル(約41兆円)に上る中国のモノによる対米貿易黒字の削減方法に関して一定の進展があったと発表した。しかし、トランプ大統領が先週、中国からの輸入品500億ドル相当に制裁関税を課す計画をあらためて持ち出したことで協議の行方は不透明になっている。一方で、中国国営の新華社は『米国が関税などの貿易に関する措置を打ち出すなら、これまでの交渉で双方が達した全ての合意は無効になる』とけん制した。

 

週末の良好な米雇用統計で利上げ後押し

先週末発表された5月の雇用統計は、FRBによる6月の利上げを後押しする内容となった。雇用市場の堅調さが確認されたことで、利上げペースを巡る議論が6月のFOMCでも活発化する。FRBは3月に金利を引き上げたが、年内の利上げ回数見通しについて、3度と4度で意見が二分していた。5月の良好な雇用統計は、4度の利上げ支持派にとって追い風となる。また、最新の金利見通しは、6月12-13日に開催されるFOMCで併せて公表される。

 

ドル安で来年1400ドル到達も:バート・メレク氏

TDセキュリティーズの商品戦略グローバル責任者、バート・メレク氏は、金が今年10-12月(第4四半期)に回復し始め、来年10-12月期には平均1オンス当たり1375ドルに持ち直し、1400ドルの高値を付ける可能性もあると予想した。予想通りなら13年以来の水準となる。金価格は4月11日以来、ドル高が重石となり約5%下落し、1300ドル前後で取引されている。同氏は19年にかけてドルが軟化し、それが金に極めて強力な追い風になるということが上昇の根拠となる。

 

5月29日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

      (5月22日)   ⇒   (5月29日)

・円     : ▲2,767   ⇒   ▲8,036

・ユーロ    :+109,744   ⇒   +93,037

・ポンド    :+5,701    ⇒    +9,477

・豪ドル    :▲21,112   ⇒    ▲23,235

 

投機筋の円ショート(円売り)は2週連続となり、円ショート枚数も前週比と比べて増加した。この間5月23日高値110.92円から5月29日安値108.08円と円高が進行したことから、投機筋は逆張りで円売り・ドル買いポジションを積み上げたことになる。投機筋はどちらかというと順張りでポジションを積み上げていくが、今年に入ってからは逆張りの動きが多く見られるようになった。ユーロ/ドルは、ユーロロング(ユーロ買い)が4月17日付けの151,476枚がピークとなり、ユーロ/ドルも1.2413ドルまで上昇したが、その後は下落基調となり5月29日には安値1.1507ドルまで下落した。相当ポジションを切らされている感がある。ただ、ポジション的には高水準にあることから、もう一段の下落となると再びユーロの下落に弾みがつく可能性もある。

 

欧米市場イベント

○16:00   5月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比1.58%/前年比12.15%)
○17:30   5月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:52.0)
○18:00   4月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.2%/前年比2.4%)
○20:30   ノボトニー・オーストリア中銀総裁、講演
○23:00   4月米製造業新規受注(予想:前月比▲0.5%)

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