FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2021/06/28/15:13:04

日経平均株価:週末の経済指標を控え様子見ムード強い

寄り付は続伸スタートしたが、買い一巡後は伸び悩み、その後上げ幅を縮小し2万9000円台での一進一退が継続した。前週末の米国株式市場でナスダックが軟調となった流れを引き継ぎ、日経平均の値がさハイテク株は総じて軟調な展開となった。日米の重要な経済指標の発表を週後半に控え、持ち高を一方向に傾ける動きは乏しく、日中の値動きは小幅にとどまった。前営業日比18円安の2万9048円と小幅反落して終了した。

 

東京外国為替市場:オーストラリアのロックダウンの拡大報道で円買い優勢

ドル/円は、仲値に向けて本邦輸出勢などから月末に絡むドル売り・円買いが通常より多く持ち込まれ、110.65円付近まで下落した。オーストラリアで新型コロナウイルスの感染抑制に向けたロックダウンの拡大が報道されているため、これを嫌気した豪ドル安・円高が波及した面もあった。午後は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、110.60円台を中心とした狭いレンジで取引された。今晩の米株価動向や米FRB当局者の講演を見極めたいとのムードが広がった。ユーロ/ドルは、夕方から参入してくる欧州勢待ちの様相を呈しており、1.1925ドル前後で小動きに終始した。

 

7月の本邦株価と為替の季節要因

本邦3月の決算企業の場合は、6月の株主総会を経て国内外の投資家に配当金の支払いが行われる。東証の株主総先調査によると、今年度のピークは6月29日で全体の27%が集中する見込みである。そして、7月上旬かけては配当金の払い込みが続く。7月の季節要因としては、①配当資金を受け取った国内外の投資家による日本株再投資、②個人投資家にとってのボーナス払い込みとのプラスアルファでの消費刺激効果、③株主総会を踏まえた企業による自社株買いの実行、④外国人投資家による配当利益の部分的な本国送金を通じた円高効果抑制が株高と円安の用意となるケースが見られる。

 

中国工業部門企業利益は原材料高で鈍化傾向

中国国家統計局が27日に発表した5月の工業部門企業利益は、前年同月比36.4%増の8299億2000万元(約1285億8000万ドル)だった。原材料価格の上昇でマージンが低下する中、増益率は4月の57%から大幅に鈍化した。統計局の担当者は、コモディティー(商品)価格の上昇に伴い、上流と下流部門の間の収益性格差が拡大していると指摘している。『景気回復の土台はまだ、しっかりとしたものではない』との認識を示した。同担当者によると、金属・化学・石油セクターで利益が急速に伸びる一方、より規模の小さい下流の企業には圧力が強まっているという。工業部門企業利益は1-5月は3兆4200億元で、前年同期比83.4%増加した。

 

トルコ中銀の通貨スワップ枠の設定に注目

外貨準備高不足に悩むトルコ中銀は他中銀と通貨スワップ枠の設定を急いでおり、一部報道ではアゼルバイジャン中銀とは合意間近と言われている。その他、アジア諸国の中銀やロシアにも働きかけているとされ、特に規模からすればロシア中銀の動向が注目される。通貨スワップ締結に至ればリラに対する不安要素が薄まるきっかけにはなる。ただ、昨年も英中銀との話がトルコ側で勝手に盛り上がり、いつの間にか立ち消えたように、単純に楽観的な見方を強めるのは避けたいところである。

 

南ア準備銀行ではインフレ率上昇で利上げ圧力高まる

先週発表された南アフリカの5月消費者物価指数(CPI)が2018年以来の水準となる+5.2%を記録し、南ア準備銀行(SARB)の目標レンジ(3-6%)の上限に近づいた。SARB内からは金融引き締めは時期尚早との声が強いものの、来月22日開催の金融政策委員会(MPC)に向けて利上げ圧力が高まるようであれば、ランド/円の支えとなる。しかし、コモディティ価格が不安定なことはランド買いの勢いを鈍らせることになる。さらに、南ア国内で新型コロナウイルスの感染が深刻なことは上値を重くする。先週末の1日辺りの新規感染者数は1万8000人前後と1月以来の水準まで拡大した。 なお、今週は4-6月期のBER消費者信頼感指数や、5月貿易収支や経常収支が発表される。

 

メキシコ中銀の追加利上げはインフレ指標次第

24日のメキシコ銀行(中央銀行)金融政策決定会合では3対2の際どい利上げ決定となったこともあり(2人の委員は据え置きを主張)、すぐに追加利上げが実施されるかどうかは難しいところではあるが、今後の消費者物価指数(CPI)などをにらみながら中銀のさらなる行動余地を見極めていきたいところである。なお、今週はメキシコ貿易収支の発表が予定されているものの、相場への影響は限られる可能性が高い。

 

FRB内でも金融引き締めについては意見が分かれる

先週までの発言で利上げ開始時期について米連邦準備制度理事会(FRB)のコンセンサスは形成されていないと思われる。セントルイス連銀のブラード総裁は早期利上げの必要性に言及し、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁とダラス連銀のカプラン総裁は資産買取りの段階的縮小(テーパリング)論議の前倒しを主張している。一方、ウイリアムズNY連銀総裁は急激な物価上昇は一時的と指摘し、パウエルFRBは予防的な利上げには否定的とみられる。しかし、市場ではFRBの金融政策が引き締めに向かっていることは間違いないとの見方が広がっている。

 

欧米市場イベント

○15:00   5月独輸入物価指数(予想:前月比1.3%/前年比11.4%)
○17:00   4-6月期南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数
○20:00   5月メキシコ貿易収支(予想:14.42億ドルの黒字)
○21:00   ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:00   バイトマン独連銀総裁、講演
○22:00   ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、パネルディスカッションに参加
○24:00   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○29日01:00   バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○20カ国・地域(G20)外相会合(29日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/06/25/15:13:24

日経平均株価:寄り付き後は様子見ムード強く伸び悩み

前日の米国株式市場での上昇を好感し、200円超上昇して始まった。景気敏感株を中心に買いが先行した。ただ、寄り付き直後に高値をつけた後は伸び悩む展開になった。週末で手控えムードが強まったほか、7月から企業決算の発表を控えていることも様子見ムード姿勢を強めた。本日は5月の米個人消費支出(PCE)の発表を控えていることもあって、一方向に持ち高を傾ける動きは限られた。結局、前営業日比190円高の2万9066円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:短期筋のドル利食い売りで上値の重い展開

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りが先行し、110.99円付近まで上昇した。しかし、前日につけた約1年3ヵ月ぶりの高値111.11円が意識され、追随する動きは見られなかった。その後は、本邦輸出勢などがドル売り・円買いに動き、110.85円付近へ軟化した。週末を控えた短期筋の利食い売りも観測された。午後は、日経平均株価や米長期金利の動向を睨みながら、110.80円台を中心とした狭いレンジで取引された。今晩は米FRBが物価統計として重視している5月米個人消費支出(コアPCEデフレーター)の発表が予定されているため、様子見ムードが広がった。ユーロ/ドルは、1.1940ドル前後でこう着相場となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

トルコリラは外貨準備高改善もリラの支えにならず

トルコ中銀は18日時点の外貨準備高を発表し、グロスでは前週から8.3%拡大したが、リラの支えとはならなかった。6月金融政策決定会合の議事要旨で、短期的にはインフレが乱高下すると指摘されたことが嫌気された。トルコ中銀は引き締めスタンスを継続しているが、エルドアン・トルコ大統領が主張していた『7、8月の金利引き下げ』を市場は危惧しているように見える。なお、24-25日にブリュッセルで開催される欧州連合(EU)首脳会議では、ロシアが主要議題であり、12月のようなトルコ制裁について時間がさかれることはなさそうである。また、欧州への難民流入を防ぐためトルコが多くのシリア難民を受け入れている件については、EUからトルコへの追加支援金が非公式ながら決定される。


 

メキシコ中銀の想定外の利上げ

メキシコ中銀が24日に金融政策決定会合を開き、政策金利を4.00%から4.25%へ引き上げることを決定した。利上げの理由について『インフレは一時的であると考えているものの、リスクをもたらす可能性がある。インフレを目標の3%前後に収れんするためには金融引き締めが必要と判断した』とある。インフレ高については6月までという従来の認識を維持しながらも、その後のインフレリスクについて懸念していることから予防策としての利上げだったことが窺われる。経済見通しについては『3月に大きく回復し、4月はペースが緩やかになった』と前回からの認識を維持したが、『今年の残りで強い回復が再開する』という文言が追加され、景気見通しには強気な見解を示した。 また、声明の最終段落である今後の金融政策については、『インフレが目標に収束するように必要な措置を講じる」と一言一句前回と変わらない表現をした。今回、サプライズ的な利上げを行ったにもかかわらず、景気見通し判断を引き上げ、今後の追加利上げについても否定しなかったことからも発表後も利上げ観測は後退しないままとなっている。

 

米インフラ計画前進で景気見通し改善

米国のバイデン大統領は超党派上院議員と、5790億ドル規模のインフラ計画を巡る骨子で合意したと発表した。国道、橋など、交通関連の整備に3120億ドルを費やす計画。市場では、大規模なインフラ計画が米国経済の回復にさらに拍車をかけると期待されている。ただ、具体的な内容は明らかになっていない。今後、どうのように資金を調達していくかでも合意が必要になる。共和党は、2017年の減税法案を修正しないことを合意の条件にしている。大統領はガソリン税や電気自動車の使用料などの引き上げをしないとしている。また、インフラ計画が年俸40万ドル以下の納税者の何ら負担とならないと強調した。共和党上院のマコーネル院内総務も新たな案を支持するかどうかを明らかにしていない。さらに、増税が必至となった場合は、今後の成長を抑制する可能性には懸念が残る。

 

FRBは銀行の自社株買いと配当金の制限解除へ

米連邦準備理事会(FRB)は24日、大手金融機関を対象に実施したストレステスト(健全性審査)の結果を公表した。銀行が十分な資本を保有していることが判明したため、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受け導入した自社株買いと配当金支払いの制限を30日付で解除する。今回のストレステストで、最も厳しいシナリオの下、大手金融機関23社が被る損失は合計4740億ドルになると試算した。こうした厳しい状況下でも、大手金融機関はFRBが要請する水準の倍以上の資本金を維持できることが分かった。この結果、FRBはパンデミックの初期に導入した自社株買いと配当金支払いの制限を解除する。

 

米国市場では5月PCE価格指数が公表

5月消費者物価コア指数は前年比+3.8%で市場予想を上回った。原材料価格の上昇や各種サービス価格は持ち直していることから、5月のPCEコア価格指数の上昇率は4月実績の前年比+3.1%を上回る可能性が高い。

 

欧米市場イベント

○15:00   7月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲4.0)
○17:00   5月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比8.5%)
○19:30   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○21:30   5月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.4%)
       5月米個人所得(予想:前月比▲2.5%)
       5月米PCEデフレーター(予想:前年比3.9%)
       5月米PCEコアデフレーター(予想:前月比0.6%/前年比3.4%)
○23:00   6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:86.5)
○23:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○26日00:35   メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○26日02:00   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○26日04:00   ウイリアムズ米NY連銀総裁、講演
○スウェーデン(夏至祭)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/06/24/15:13:20

日経平均株価:手掛かり材料に欠ける中わずかに反発

前日の米国株式市場がまちまちとなり手掛かり材料に欠ける中、NYダウ先物上昇やドル/円が111円近辺の円安基調で推移したことが追い風となった。来月から4-6月期の企業決算を控え、一部企業では業績の上方修正が予想されるため、市場では投資家のセンチメントは悪くないとの声が聞かれた。ただ、東京都の新型コロナウイルスの新規感染者が増加傾向になっていることから、緊急事態宣言解除後のリバウンドと五輪前の感染拡大が警戒されており、上値を追いづらいとの声も聞かれた。結局、前営業日比0.34円高の2万8875円とほんのわずかに反発して終了した。6月第3週での海外投資家は、2週ぶりに1394億円の買い越しとなった。

 

東京外国為替市場:本邦輸出勢からのドル売りオーダーで上値重い

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りに支えられて一時111.11円まで上昇し、昨年3月以来の高値を付けた。日経平均株価がマイナス圏からプラス圏へ転じたことも、リスク先行の円売りを誘った。ただ、高値警戒感から上値では利食い売りも見られ、111.00円を挟んだもみ合い相場となった。午後に入ると、東京市場では久しぶりの111円台ということもあり、本邦輸出勢などからドル売り・円買いが持ち込まれ、一時110.81円付近まで軟化した。英中銀金融政策委員会の結果発表を控えたポンド/円のポンド安・円高が波及した面もあった。ユーロ/ドルは1.19ドル台前半で小動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

海外投資家は2週連続で売り越し

財務省が24日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況(週間、指定報告機関ベース)によると、海外投資家は13~19日に日本株を2週連続で売り越した。売越額は1915億円だった。16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表などを受け、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策の正常化に想定委所うに前向きとの見方から米国株が売られ、日本株にも売りが優勢になった。

 

トルコ中銀の通貨スワップ設定協議の進展報道

報道によれば、外貨準備高不足に悩むトルコ中銀は、複数の中銀と通貨スワップ枠の設定に向けての協議を活発化させている。まずは、アゼルバイジャン中銀との通貨スワップ締結が間近としている。設定額などは明らかにされていない。またその他にもマレーシアや韓国などのアジア諸国の中銀や、ロシアや英国とも話し合いが進んでいるとされた。石油や天然ガスなどが主要輸出品であるアゼルバイジャンと近年、トルコは関係強化を進めている。同国との通貨スワップ締結となれば、エネルギーを輸入に頼るトルコにとって外貨不足を補う大きな助けとなる。ただそのスワップ規模が金融市場を安心させる額となるかは疑問が残るところである。他では、イスラム教徒が大多数を占めるマレーシアからの協力は得られやすいかもしれない。また、このところ経済・軍事と結びつきを強めつつあるロシアの中銀と締結にこぎ着けられたならば、中銀の規模からしてもトルコにとってはかなりの朗報である。英中銀との話は昨年も出ており、こちらは市場の期待を高めるためのブラフ(はったり)かもしれず、情報には用心深く対応する必要がある。いずれにしても、トルコ中銀の外貨準備高不足は深刻な状況だということが想像できる。

 

南アの5月CPIは高止まりとなり今晩の5月のPPI発表に注目

昨日は久々に南アの経済指標でランドが動意づいた。消費者物価指数(CPI)が2018年以来となる高水準になり、南ア準備銀行(SARB)の目標とする3-6%のインフレ・レンジ上限に近づいている。昨年の5月がパンデミック禍で困難な状況だったことを考慮すると、CPIの上昇は予想されていた。しかしながら、一昨日はハンガリーが利上げをし、米国も早期のテーパリングが話題になっていることもあり、SARBに対する利上げ期待も高まる可能性がありランド/円を支える要因となる。本日注目されるのは5月の南ア卸売物価指数(PPI)となる。通常はCPIほどは市場の注目は集まらないが、昨日のCPIのような高インフレの結果となった場合は、再びランド買いになる可能性がある。なお、市場予想は前年比で+7.4%程度と予想されている。

 

メキシコ政府はEV投資に消極的

メキシコ経済の主軸となっている自動車産業だが、メキシコ国内でも海外の流れに沿う形で電気自動車(EV)向けの投資が目立つようになってきた。米GMはメキシコ国内にEV製造向けの工場を建設することを発表するなど、大手自動車会社が積極的に事業拡大に乗り出しているが、メキシコ政府はEV投資に消極的であることから、他国と比べて市場拡大が進むかどうかは不透明との声が多い。

 

米経済は前例のない強い成長を示唆

マークイットが発表した米国の6月製造業PMI速報値は62.6と、5月62.1から低下予想に反して上昇し、2018年に統計開始以降で最高となった。一方、サービス業PMI速報値は64.8と、5月70.4から予想以上に低下した。また、総合PMI速報値は63.9と、5月68.7から低下した。 マークイットのチーフエコノミストによると、PMIは6月の米国経済がさらに目覚ましい成長を続けたことを示唆しており、第2四半期国内総生産(GDP)の前例のない成長をけん引すると楽観的となった。製造業やサービス業ともに、新規受注のピークは過ぎたが、多くは容量制約が響いているとした。ペースの鈍化は冷え込みつつある経済というよりも需要の急増に対する供給が追い付かないことが依然要因となっていると説明した。第2四半期の経済の成長ペースはピークをつける可能性があるが、インフレがピークをつけるかどうかはあまり保証できないとしている。

 

米国市場では5月耐久財受注が公表

4月実績は-1.3%だった。半導体の供給不足が続いている自動車・同部品の受注が主に減少した。ただ、企業設備投資の先行指標となる『航空機を除く非国防資本財』(コア資本財)は2ヵ月連続でプラスとなった。5月については4月に減少した反動で全体の受注額は増える見込みだが、半導体の供給不足はしばらく解消されないことから、市場予想を上回る大幅な受注増となる可能性は低いとみられる。

 

欧米市場イベント

○15:45   黒田東彦日銀総裁、あいさつ
○未定   6月月例経済報告
○15:45   6月仏企業景況感指数(予想:110)
○17:00   6月独Ifo企業景況感指数(予想:100.6)
○18:30   5月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.3%/前年比7.3%)
○20:00   英中銀金融政策委員会(MPC)2日目、終了後政策金利発表(予想:0.10%で据え置き、資産買取プログラムは8950億ポンドで据え置き)
○20:00   MPC議事要旨
○20:00   5月メキシコ失業率(季節調整前、予想:4.47%)
○20:30   パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○21:30   1-3月期米GDP確定値(予想:前期比年率6.4%)
○21:30   1-3月期米個人消費(確定値、予想:前期比年率11.4%)
○21:30   1-3月期米コアPCE(確定値、予想:前期比年率2.5%)
○21:30   5月米耐久財受注額(予想:前月比2.8%/輸送用機器を除く前月比0.8% 
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:38.0万件/347.0万人)
○22:00   バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○22:30   ボスティック米アトランタ連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○24:00   ウイリアムズ米NY連銀総裁、討議に参加
○25日00:30   シュナーベルECB専務理事、講演
○25日02:00   米財務省、7年債入札
○25日02:00   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○25日02:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○25日03:00   メキシコ中銀、政策金利発表(予想:4.00%で据え置き)
○欧州連合(EU)首脳会議(25日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/06/23/15:15:19

日経平均株価:材料に乏しくこう着感が強い

ほぼ横ばいから始まった後、序盤は上値を試しに行って上げ幅を3桁に拡大した。しかし、2万9000円台に乗せたところで天井感が出てきて上値が重くなった。その後は値を消したが、下げに転じるところでは買いが入り、次第に前日終値近辺でこう着感が強まった。結局、前営業日比9円安の2万8874円で終了した。6月18日申し込み時点の信用評価損率はマイナス8.76%と、前の週のマイナス7.9%からマイナス幅が0.86ポイント悪化した。悪化は5週間ぶりとなった。

 

東京外国為替市場:新規材料乏しく110円台後半でもみ合い

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りに支えられ、110.85円付近まで上昇した。低下していた米長期金利が持ち直したことも、ドルの押し上げにつながった。しかし、3月31日に付けた年初来高値110.97円が視野入りすると上げは一服した。その後は短期筋による利益確定などのドル売り・円買いが入り110.75円付近でもみ合い相場となった。午後は、新規手掛かり材料に乏しく110.80円前後で小動きになった。ユーロ/ドルは、フランやドイツの6月購買担当者景気指数(PMI)速報値を見極めたいとのムードが広がり、1.19ドル台前半で小動きに終始した。

 

欧米市場では6月マークイットユーロ圏製造業PMIを公表

5月実績は63.1だった。経済活動の正常化によって、新規受注は増加傾向にある。欧州中央銀行(ECB)による大規模な金融緩和策は製造業を支援している。ユーロ圏の雇用情勢を改善しつつあることから、6月は5月実績に近い数値になるとみられている。

 

トルコ中銀の外貨準備高枯渇への懸念がリラの重石

昨日は、為替相場全般に円安の流れが強まり、一昨日は反応鈍かったリラ/円もさすがに追随せざるを得なかった。『米国の早期利上げ』に対する警戒感が緩み、ドル/リラがドル最高値に届かず弱含んだこともリラ/円を押し上げた。しかし、トルコ中銀の外貨準備高枯渇への懸念は依然としてリラを買い難くさせる要因である。先週は中国人民銀行(中央銀行)と通貨スワップ枠の拡大で合意したことが発表されたが、市場は不十分と捉えてリラ買いの反応は限定的だった。今後、他の中銀と通貨スワップ枠を設定できるかどうかが、準備高不足をしのぐためには必要となってくる。

 

南アの6月消費者物価指数が公表:早期利上げの思惑も

南アの消費者物価指数(CPI)はが発表される。市場予想では前年比で2018年以来となる4.9%まで上昇するとされている。昨年がパンデミック禍で困難な状況だったとはいえ、予想通りや予想を上回った場合は、南アのインフレ=早期利上げ期待でランド買いになる可能性がある。ただ、今月は南ア準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)は予定されておらず、次回のMPCは7月22日に開催される。

 

米長期債券に再び資金が流入:米WSJ

米長期債を買い急ぐ動きがここにきて目立ってきた。背景には、インフレ高進を懸念する米連邦準備制度理事会(FRB)が早期の対応に踏みきり、成長鈍化や長期金利の低下につながるとの読みがある。ここ数日の米国債相場では、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた金利先高観を反映し、短期債の利回りが上昇(価格は下落)した。一方で、長期債の利回りは低下(価格は上昇)した。目先の金利上昇が景気回復を鈍らせ、長期的には金利が低下するとの観測が広がっているためである。これを受け、米国債相場では利回りカーブのフラット化が進んでいる(ただ、21日の市場ではこの流れがわずかに反転した)。

 

米5月中古住宅販売は供給不足で4カ月連続で減少

全米不動産業者協会(NAR)が発表した5月中古住宅販売件数は前月比‐0.9%の580万戸と、4月585万戸から減少し6月来で最小となった。在庫不足で、販売が伸びず4カ月連続の減少したが、市場予想は上回った。パンデミックの影響で住宅市場がほぼ閉鎖した前年に比べ44.6%増した。在庫不足が引き続き販売を抑えているが、同時に、価格の上昇で、値ごろ感が後退した。最初の住宅購買にも影響を与えている。5月末の在庫は123万戸と、前年から20.6%減。平均の販売ペースは平均で2.5カ月となる。
需要の急増に対して、供給が非常に低く、価格を大幅に引き上げた。中間価格は前年同月比で23.6%増の35.03万ドル(約33万円相当)で統計開始後の最高値を更新した。また、上昇率も過去最高と記録した。

 

米国市場では6月マークイット製造業PMIを公表

5月実績は62.1だった。米国製造業活動の正常化を受けて指数は60超で高止まりとなる可能性があり、市場予想は妥当な水準である。各種経済活動の拡大によって新規受注は良好であり、7月も61程度を維持する可能性がある。

 

欧米市場イベント

○16:15   6月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:59.0)
○16:15   6月仏サービス部門PMI速報値(予想:59.4)
○16:30   6月独製造業PMI速報値(予想:63.0)
○16:30   6月独サービス部門PMI速報値(予想:55.5)
○16:30   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○17:00   6月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:62.1)
○17:00   6月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:57.8)
○17:00   5月南アフリカCPI(予想:前月比0.1%/前年比5.2%)
○17:30   6月英製造業PMI速報値(予想:64.0)
○17:30   6月英サービス部門PMI速報値(予想:63.0)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   4月カナダ小売売上高(予想:前月比▲5.0%/自動車を除く前月比▲5.0%)
○21:30   1-3月期米経常収支(予想:2068億ドルの赤字)
○22:00   ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○22:45   6月米製造業PMI速報値(予想:61.5)
○22:45   6月米サービス部門PMI速報値(予想:70.0)
○22:45   6月米総合PMI速報値
○23:00   5月米新築住宅販売件数(予想:前月比0.4%/87.0万件)
○23:30   EIA週間在庫統
○24:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○24日01:00   5月ロシア鉱工業生産(予想:前年比10.5%)
○24日01:00   ラガルドECB総裁、講演
○24日02:00   米財務省、5年債入札
○24日05:30   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○英中銀金融政策委員会(MPC、24日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/06/22/15:11:07

日経平均株価:自立反発狙いの買いが優勢

前日の米国株高を好感する流れとなったほか、市場では前日に日本銀行が株式ETFを約2ヵ月ぶりに買い入れたことも安心感につながった。前日に953円安と大きく下げたため、自律反発狙いの買いが優勢だった。また、米利上げ前倒し観測による株売りがやや過剰反応だったとの見方から、幅広い銘柄に買い戻しが入った。結局、前営業日比873円高の2万8884円と5営業日ぶりに反発した。

 

東京外国為替市場:ドル/円はNYカットオプションが控えており小動き

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りや日経平均株価の大幅反発に支えられ、110.47円付近まで上昇した。低下していた米長期金利が持ち直したことも、ドルの押し上げにつながった。午後は、新規の手掛かり材料に乏しく、110.45円前後で小動きとなった。ドル/円上値には、110.50円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、24日、25日のNYカットオプションが控えている。一方、下値には、110.00円にドル買いオーダー、23日、24日、25日のNYカットオプションが控えており、NYカットオプションが値動きを抑制している。ユーロ/ドルは、前日の海外時間に上昇した反動から、利益確定や戻り待ちのユーロ売り・ドル買いに押される展開となり、1.1890ドル付近まで下落した。

 

中国ジャンク債市場では利回り上昇:WSJ

中国の投資不適格(ジャンク)債の利回りが、昨年の市場混乱の終盤以来となる高水準に跳ね上がっている。デフォルト(債務不履行)を巡る投資家の懸念の強まりを示す兆候である。ICEバンク・オブ・アメリカの中国ジャンク債(ドル建て)指数の利回りは先週、2020年5月以来初めて10%を超えた。18日の取引は9.93%で終えた。対照的に、世界の投資不適格級の債券から成る同様の指数では、先週の取引終了時点で利回りが4.57%と、その3日前につけた過去最低利回り(1997年以降のデータ)との差はわずか4ベーシスポイント(bp)となっていた。債券の利回りと価格は反比例する。

 

中国人民銀行は金融機関に仮想通貨取引の取り締まり強化

中国人民銀行(中央銀行)は21日、一部の銀行と決済企業に対し、暗号資産(仮想通貨)取引の取り締まりを強化するよう指示した。仮想通貨取引の決済を直ちにできなくするよう求めたほか、仮想通貨に関連したサービスの提供を禁止した。中国農業銀行は人民銀の指導に従って仮想通貨のマイニング(採掘)や取引を取り締まると表明した。国務院(内閣)が先月、仮想通貨を巡る規制を強化する方針を示してして以降、正式な声明を発表したのは大手国有銀行で農業銀行が初めてとなる。最近行われた人民銀との会合を受けて、同行は仮想通貨の採掘と取引に関連した違法行為を根絶するために顧客を調査すると言明した。

 

4月トルコの短期的な対外債務増加:ドル資金手当ての必要性

トルコ中銀が18日に公表したデータによれば、4月トルコの短期的な対外債務は1440億ドルを超えた。4月末時点から12カ月以内に支払わなければならない債務は昨年比約4.5%増加し、特に金融機関を除く企業の債務増が目立っている。米金利の先高感が強まっているため、今後トルコ国内では(返済のために)ドル資金の手当てを早める動きが広がる可能性がある。トルコ経済にとって明るい材料としては、ロシアがトルコ渡航を解禁した。同国からの旅行者はトルコ観光業界にとって最も重要な顧客であり、夏のバカンスシーズンを控えて業績回復のきっかけが見えてきた。外貨獲得にも繋がり、リラ相場の下支えに繋がるかもしれない。 

 

南アフリカ準備銀行総裁は『南アも正常化に向いている』と前向き発言

クガニャゴ南アフリカ準備銀行(SARB)総裁が、南アについて『(先進国が金融正常化に動いていることもあり)南アも正常化に(の道に)入るだろう』と発言した。また総裁は『経済は昨年よりも脆弱ではない。経常収支は黒字で、財政収支も予想よりも早く回復していることで、財務省の債務の安定にも役に立つはず』と述べている。
経常黒字の要因としては、南ア経済の縮小で輸入が抑制されている反面、コモディティ価格の上昇で輸出が増加していると指摘した。SARBは経常収支の黒字が、今年の国内総生産(GDP)に約1.3%寄与するとしている。 財政赤字については、歳入が上向いていることがポジティブ要因としている。 南ア経済は、いまだに新型コロナウィルスの感染状況が落ち着かないこと、電力不足、公務員のストライキの可能性もあり、様々な問題を抱えたままである。しかしながらSARB総裁の発言を聞く限り、今後は上向き要素も増えそうである。  

 

米国債入札結果次第で為替変動リスク高まる

今週の米国債市場では、22日から24日にかけて2年債、5年債、7年債の入札が予定されている。2年債や5年債は前週、FRBによるFOMCでの金融緩和見直し地ならしにより、債券価格の急落と金利急上昇が見られていた。債券価格面では割安感が出ており、一定の入札需要があると米債価格反発と金利低下により、ドルの下落材料となる。一方でFRBの利上げ時期前倒しのほか、先行き不透明感もあって、今週の入札では『様子見の見送り』が強まる可能性もある。その場合は米債金利の上昇により、全般的なドル高が持続しやすい。ドル/円はドルが下支えされる一方、対ドルでの非ドル通貨の下落により、クロス円では外貨安と円高の圧力が続く余地が残されている。

 

欧米市場イベント

○16:30   5月スウェーデン失業率
○17:30   5月香港消費者物価指数(CPI、予想:前年同月比1.1%)
○18:15   レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○23:00   レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼主任エコノミスト、講演
○23:00   6月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲3.0)
○23:00   5月米中古住宅販売件数(予想:前月比▲2.4%/年率換算572万件)
○23:00   6月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:18)
○23:30   メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○24:00   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○23日02:00   米財務省、2年債入札
○23日02:30   シュナーベルECB専務理事、講演
○23日03:00   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、議会証言

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ