FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2020/06/25/07:46:36

米国株式市場は下落:経済活動が再び停滞することへの懸念を嫌気

NYダウは710.16ドル安の25445.94ドル、ナスダックは222.20ポイント安の9909.17ポイントで取引を終了した。国際通貨基金(IMF)が世界、米国経済の見通しを一段と引き下げ、景気後退が深刻化する可能性を警告したため、大きく下落して寄り付いた。また、新型コロナウイルス感染再拡大や米欧の貿易摩擦の激化懸念を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。指数は一時850ドル超下げた。米国では全米50州のうち半分以上の州で感染拡大が報告されており、市場では経済活動が再び停滞することへの懸念が広がっている。また、ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州は新型コロナの感染率の高い州からの訪問者に対し、14日間の隔離を求める勧告を出すと発表した。VIX指数は31.37から33.84へ上昇した。

 

NY外国為替市場:安全通貨としてのドル買い優勢

ドル/円は、新型コロナ感染再拡大や米欧の貿易摩擦の激化懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全通貨とされるドルを買う動きが広がり、一時107.07円と日通し高値を付けた。国際通貨基金(IMF)が2020年の世界経済成長見通しを4月の▲3.0%から▲4.9%へ大幅に下方修正したことも投資家心理の悪化につながった。なお、米国では全米50州のうち半分以上の州で感染拡大が報告されており、市場では経済活動が再び停滞することへの懸念が広がっている。ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州は新型コロナの感染率の高い州からの訪問者に対し、14日間の隔離を求める勧告を出すと発表した。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に伝わった『トランプ米政権は欧州連合(EU)と英国からの輸入品31億ドルに新たな関税を課すことを検討』との報道を受けて全般ユーロ売りが先行した。NYの取引時間帯に入ると、米国の多くの州で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることが嫌気されて、NYダウが一時850ドル超下落した。投資家がリスク回避の動きを強めドル買いが活発化した。市場では『ドルは投資資金の避難先として買われた」との声が聞かれ、取引終了間際に一時1.1248ドルと日通し安値を更新した。 

 

NY原油先物市場は大幅続落:経済活動の停滞懸念を嫌気

NY原油先物市場は37.31ドル-40.54ドルのレンジ相場となった。国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを下方修正し、市場では原油需要の後退が意識された。また、米国では依然として複数の州で新型コロナウイルス感染が急増しており、こちらも経済活動の停滞懸念を高まらせて原油相場の重石となった。米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫で、原油の3週連続積み増しが確認されると下落が加速し、一時37ドル前半まで売り込まれた。ポジション調整的な売りが広がった。

 

NY金先物市場は反落:換金目的とみられる売り広がる

NY金先物市場は1770.60-1796.10ドルのレンジ相場となった。昨日は終値として約7年8カ月ぶりの高値を記録したこともあり、本日は利益確定売りが先行した。為替相場でドル高に振れたこともドル建ての金先物には重石となった。軟調な株式市場を背景とする買いも入ったが、節目の1800ドルを前にした売りに上値を抑えられた。ロンドン市場で1796.10ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では株安を受けて換金目的とみられる売りが広がった。

 

米国債券市場は上昇:リスク回避の動き強まる買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.68%で終了した。米国内で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを懸念され、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。米欧の貿易摩擦が世界経済の不透明要因になるとの警戒感も債券相場を支えた。 

 

 

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2020/06/24/07:49:16

米国株式市場は上昇:ハイテク株が上昇をけん引

NYダウは131.14ドル高の26156.10ドル、ナスダックは74.89ポイント高の10131.37ポイントで取引を終了した。トランプ米大統領が中国との貿易交渉を巡る第1段階の合意について『全く変わっていない』とツイッターに投稿し、ナバロ大統領補佐官による『米中貿易協議は終わった』との発言を否定した。米中関係の悪化を巡る懸念が後退し買いが広がった。アップルが連日で上場来高値を更新するなどハイテク株中心に買いが目立った。また、ムニューシン米財務長官が真剣に追加救済策を協議しており7月にも可決されるとの見通しを示したことも好感された。 VIX指数は31.77から31.37へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:Tモバイル株売却の思惑から円買い優勢

ドル/円は、ソフトバンクグループはこの日、同社の持ち分法適用関連会社で米通信大手のTモバイルUS株を売却すると発表した。市場価格から算出した売却規模は約210億ドル(約2兆2000億円)となり、市場では『巨額の円転(円買い・ドル売り)が見込まれる』との思惑が浮上し円買い・ドル売りを誘った。12日の安値106.59円や11日の安値106.58円を下抜けると断続的にストップロスを巻き込んで、一時106.07円と5月7日以来の安値を付けた。6月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことも相場の重しとなった。なお、5月米新築住宅販売件数や6月米リッチモンド連銀製造業景気指数は市場予想を上回った。もっとも、NY午後に入ると下げ渋る展開になった。節目の106.00円の下抜けに失敗したことでショートカバーが優勢となり106.55円付近まで下げ幅を縮めた。ムニューシン米財務長官が『新たな経済支援策法案は来月にも可決される可能性』との見解を示し、米景気回復への期待感が高まったことも相場を下支えした。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の6月の仏・独・ユーロ圏製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで、ユーロ圏景気が回復に向かうとの期待からユーロ買いが優勢となった。ドル円の下落に伴うユーロ買い・ドル売りも入り一時1.1349ドルと日通し高値を付けた。ただ、NY午後に入るとやや伸び悩む展開に。16日の高値1.1353ドルが目先レジスタンスとして意識されると戻り売りなどが出たため、一時1.1302ドル付近まで押し戻された。なお、欧州連合(EU)が7月1日から段階的に解除する予定のEU域内への渡航制限について、『米国からの渡航禁止措置を当面維持する可能性』との報道が伝わった。米政府による新型コロナウイルス流行への対応が十分でないことが理由となった。 

 

NY原油先物市場は反落:利益確定売り広がり上値の重石

NY原油先物市場は39.76ドル-41.63ドルのレンジ相場となった。ロンドン午前に発表された欧州の6月製造業・サービス部門PMIが総じて市場予想から上振れたことを好感し、時間外では41ドル台で買いが強まった。もっともNY勢が本格参入すると、ポジション調整の売り戻しが優勢になった。依然として米国の複数州では、新型コロナウイルス感染が拡大していることも原油相場の重石となった。アジア市場で39.76ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて41.63ドルまで反発。ただ、その後は利益確定を狙った売りが増えたことで上げ渋り、時間外取引で40.03ドルまで売られる展開となった。

 

NY金先物市場は続伸:ウイルス感染拡大への警戒感から買い優勢

NY金先物市場は1758.30-1786.80ドルのレンジ相場となった。終値としては約7年8カ月ぶりの高値を記録した。為替相場でドル売りが進行するのに伴い、ドル建ての金先物は本日も買いが先行した。その後、好調な住宅指標や米株を受けて安全資産とされる金が伸び悩む場面もあった。もっとも、カリフォルニア州の新型コロナウイルス感染者数が一日あたりでは過去最高を記録したことが明らかとなり、感染拡大への警戒感が残るなかで下値も限られた。アジア市場で17258.30ドルまで下げたが、まもなく反転した。ニューヨーク市場にかけてジリ高の相場展開となった。株高がやや意識されたが、安全逃避的な買いが続いており、時間外取引で1786.80ドルまで一段高となる場面があった。

 

米国債券市場は横ばい:米金融緩和の長期化を見込む買いで持ち直す

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ0.71%で終了した。良好なユーロ圏経済指標を受けて欧州債相場が下落すると、米国債にも売りが波及したものの、米金融緩和の長期化を見込む買いなどが入ると持ち直した。 

 

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2020/06/23/07:47:57

米国株式市場は上昇:全米各地で経済活動再開を好感

NYダウは153.50ドル高の26024.96ドル、ナスダックは110.36ポイント高の10056.48ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスの感染『第2波』をめぐる懸念から売りが先行し一時200ドル超下げたものの、売り一巡後は押し目買いなどが入り持ち直した。全米各地で経済活動の再開が進んでいることやトランプ大統領が第2弾の直接的現金供給も支持する考えを示したほか、市場では『アナリストが目標株価を引き上げたアップルが買われ上場来高値を更新すると、投資家心理が上向いた』との指摘があった。 VIX指数は35.12から31.77へ低下したが、ボラタイルな状況は継続している。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル売りもドル/円は方向感欠く展開

ユーロ/ドルは、原油先物価格の上昇を背景に、対資源国通貨中心にドル売りが進むとユーロに対してもドル売りが先行した。米国株相場の上昇もリスク選好のドル売りを誘い、前週末の高値1.1254ドルを上抜けて一時本日高値となる1.1270ドルまで値を上げた。6月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)が予想を上回ったことも相場の支援材料となった。市場では『独憲法裁判所の判事交代が予定されており、欧州中央銀行(ECB)との見解相違が和らぐとの期待が高まっている』との声が聞かれた。独憲法裁判所は先月、『ECBが資産買い入れプログラムの必要性を証明しなければ独連銀は3カ月以内に国債買い入れを停止する必要がある』との判断を下しており、判事交代はECBとの対立解消を示す可能性がある。また、前週末の欧州連合(EU)首脳会議で返済を前提としない補助金の形式に反対したオランダのルッテ首相とマクロン仏大統領が明日にも復興基金について会談を行うとの報道もユーロを下支えした。

 

ドル/円は、 NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。対資源国通貨などでドル安が進んだ影響を受けた半面、ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが入ったためドル/円自体は方向感が出なかった。

 

NY原油先物市場は続伸:需要回復ペース加速への期待感

NY原油先物市場は39.00ドル-40.77ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)プラス加盟国から協調減産の順守徹底が先週に表明されたことが相場の支えとなった。経済再開が徐々に進むなかで需要回復ペースが加速するという期待感も高まっている。アジア市場で39.00ドルまで下げた後、節目の40ドルを突破し、40.17ドルまで買われた。その後は、ウイルス感染の再拡大を警戒した売りが優勢となり、一時39.38ドルまで売られる場面があったが、ニューヨーク市場での時間外取引で株高などを好感して40.77ドルまで再上昇した。

 

NY金先物市場は続伸:ウイルス感染の再拡大や米国の政情不安から買い

NY金先物市場は1753.50-1779.00ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロなどで軟調となり、ドル建ての金先物は買いが先行した。5月米中古住宅販売件数(前月比)も市場予想を下回り、安全資産とされる金に資金が向かった。米株が底堅さを取り戻すと金相場は伸び悩んだが、複数の州で新型コロナ感染の第一波延長が警戒されているなか下値は限定的だった。アジア市場で1753.50ドルまで下げたが、ニューヨーク市場にかけて上昇し、1779.00ドルまで買われた。その後は株高を意識して伸び悩んだが、ウイルス感染の再拡大や米国の政情不安を警戒して、安全逃避的な買いは縮小しなかった。

 

米国債券市場は反落:米国株高を受けリスク選好の売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.71%で終了した。新型コロナウイルスの感染『第2波』をめぐる懸念から『安全資産』とされる米国債には買いが先行したものの、米国株が持ち直すと徐々に売りが優勢となった。

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2020/06/22/03:01:25

米国株式市場はまちまち:新型コロナウイルスの再感染拡大を嫌気

NYダウは208.64ドル安の25871.46ドル、ナスダックは3.07ポイント高の9946.12ポイントで取引を終了した。米国のポンペオ国務長官と中国の楊共産党政治局員によるハワイでの非公式会合で、中国が第1段階貿易合意である米農産物購入を確約したことが好感材料となり上昇して寄り付いた。その後、米カリフォルニア州やフロリダ州など一部の州で1日の新型コロナウイルス感染者数が過去最多を記録した。感染『第2波』への懸念が意識されるなか、アップルが一部店舗の再閉鎖を決めるなど、米経済活動の再開ペースが鈍るとの思惑も広がった。ただ、四半期最後のオプションや先物の決済日が重なるクアドプルウィッチングで、テクニカルな売り買いが目立ち上下に振れる荒い展開となった。VIX指数は32.94から35.12へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国内感染拡大報道でドル売りも下値限定

ドル/円は、106.90円を挟んだ狭いレンジ内推移に終始した。対ユーロなどでドル売りが強まった場面では106.72円まで下げたものの、ロンドン・フィキシングにかけてドルの買い戻しが進むと107.04円付近まで反発した。もっとも、NYダウがさえない動きとなったこともあり、その後は再び106.80円台まで押し戻された。 

 

ユーロ/ドルは、NY勢の参入後にアジア時間の高値1.1222ドルを上抜けると目先のストップロスを巻き込んで、一時1.1254ドルまで値を上げた。ただ、前日高値の1.1261ドルが意識されると一転して下落した。欧州連合(EU)首脳によるテレビ会議では、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済を再生させるための復興基金に関する合意が先送りされ、欧州景気回復の遅れが意識された。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてドル買いの動きが強まったこともあり、一時は1.1168ドルまで反落した。フィキシング通過後は1.1210ドル台まで切り返す場面も見られたが、新型コロナウイルスの感染『第2波』に対する懸念で、ダウ平均が寄り付き直後につけた370ドル超高からマイナス圏に沈んだため、その後も1.11ドル台後半で戻りは限られた。 

 

NY原油先物市場は続伸:協調減産の順守の表明を好感した買い

NY原油先物市場は38.51ドル-40.60ドルのレンジ相場となった。主要産油国が協調減産の順守を徹底すると表明したことが好感され、続伸した。米石油サービス大手が発表した米国内の石油掘削装置の稼働数が減少したことも買いを後押した。ただ、米国の一部の州で新型コロナの感染が拡大し、景気回復への懸念から売りに押される場面もあった。アジア市場では39ドル台で推移し、下げ渋り。ニューヨーク市場で40.60ドルまで買われた。株安を嫌って38.51ドルまで反落したが、時間外取引で39.94ドルまで戻す展開となった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週比10基減少の189基となった。

 

NY金先物市場は反発:第2波の感染拡大を警戒した買い優勢

NY金先物市場は1728.30-1760.90ドルのレンジ相場となった。特段の手がかりはないものの、新型コロナ感染の『第2波』への警戒感が根強く、安全資産の金が買われた。コロナ感染による先行き景気への不安で、金の先高感は強い。アジア市場で1728.30ドルまで下げたが、まもなく反転。ニューヨーク市場にかけてジリ高の相場展開となり、1760.90ドルまで買われた。

 

米国債券市場は続伸:米経済活動再開ペースの遅れ懸念から買い

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.69%で取引を終了した。米国の一部で新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、米経済活動再開ペースに遅れが生じるとの懸念から米国債には買いが入った。 

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2020/06/19/07:42:20

米国株式市場はまちまち:ウイルス感染『第2波』懸念強く上値重い

NYダウは39.51ドル安の26080.10、ナスダックは32.52ポイント高の9943.05ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想を上回り、労働市場の回復が遅れるとの懸念が強まったほか、各州でウイルス感染者数が連日増加したため警戒感から、大きく下落して寄り付いた。6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や5月景気先行指数が予想を上回り、一時上昇に転じる局面もあったが、警戒感を払拭できず引けにかけて再び下落した。一方で、米政府の経済対策や米連邦準備理事会(FRB)の追加緩和期待が相場を下支えする構図は変わっていない。VIX指数は33.47から32.94へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は方向感のないレンジ相場

ドル/円は、欧米株式相場の下落などを背景にした売りが先行し、一時106.63円まで値を下げた。ただ、12日安値の106.59円や11日安値の106.58円などが目先のサポートとして意識されたため、その後は下げ渋る展開になった。引けにかけてNYダウが下げ幅を縮小すると107.10円付近まで切り返した。NY時間も比較的狭いレンジ内での推移ではあったが、短期的には荒い値動きとなる場面も見られた。 

 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの下落につれて売りが先行した。欧米株式相場の下落によるリスク回避の動きも強まり、節目の1.1200ドルを下抜けて、一時1.1186ドルと3日以来の安値を更新した。もっとも、引けにかけてはNYダウが下げ渋った影響などもあり、1.12ドル台を回復した。


 なお、ポンド/ドルは一時1.2402ドルと1日以来の安値まで下押した。英中銀金融政策委員会(MPC)はこの日、政策金利を0.10%で据え置いた一方、資産購入枠を従来の6450億ポンドから7450億ポンドに引き上げた。金融政策の公表直後こそ1.25ドル台半ばまで上昇する場面があったものの、その後はすぐに売りが優勢になった。年内の追加緩和の可能性が払しょくされていないことや、英国と欧州連合(EU)の将来的な関係を巡る交渉に進展が見られないことなどが引き続き相場の重しとなった。 

 

NY原油先物市場は反発:協調減産の順守期待から買い優勢

NY原油先物市場は37.40ドル-39.17ドルのレンジ相場となった。産油国で合意した協調減産の順守期待で反発した。石油輸出機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国で構成する『OPECプラス』の合同閣僚監視委員会(JMMC)は会合を開催し、イラクやカザフスタンなど減産目標を達成できなかった国による補填計画を協議した。5月全体の順守率は87%となった。アジア市場で37.40ドルまで下落したが、その後反転し、ニューヨーク市場で39.17ドルまで買われた。ユーロ安が多少嫌気されたが、英国中央銀行による量的緩和策の拡大や米長期金利の低下を意識した買いが入った。

 

NY金先物市場は続落:ユーロ安で利食い売り優勢

NY金先物市場は1722.70-1749.20ドルのレンジ相場となった。新型コロナ感染の第2波への警戒感でリスク回避のドル買いが進み、ドルが対ユーロなどで上昇し、ドルの代替資産とされる金は売りに押された。ロンドン市場で1749.20ドルまで買われたが、利食い売りが観測されており、伸び悩んだ。ニューヨーク市場では1730ドル台で上げ渋る展開となり、一時1722.70ドルまで下落した。 

 

米国債券市場は続伸:コロナウイルス感染再拡大と米雇用指標悪化で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.71%で終了した。米国の一部で新型コロナウイルスの感染が再拡大しているほか、この日発表された米新規失業保険申請件数が予想より弱い結果となったことも債券買いを誘った。 

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