FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2020/09/09/07:49:57

米国株式市場は続落:米中関係悪化懸念と原油安から売り優勢

NYダウは632.42ドル安の27500.89ドル、ナスダックは465.44ポイント安の10847.69ポイントで取引を終了した。トランプ大統領が中国との経済関係を大幅に縮小すると対中強硬姿勢を表明したほか、原油安を受けて投資家心理が悪化し、寄り付きから大きく下落した。また、アップルなど主要ハイテク株への利益確定目的の売りが継続し、一時660ドル超下げた。原油先物相場が急落し、世界景気の先行き不透明感が改めて意識された面もあった。さらに、S&P500種株価指数への採用が見送られた電気自動車(EV)のテスラが21%安の急落となった。VIX指数は30.75から31.46へ上昇した。 

 

NY外国為替市場:米国株大幅安でリスク回避の円買い優勢

ドル/円は、欧州時間に一時106.38円と前日の高値に面合わせする場面もあったが、NY市場ではさえない展開になった。NYダウが一時660ドル超下落し、ナスダック総合が4.2%超安となったことを受けて、リスク回避の円買いが優勢になり一時105.79円と日通し安値を更新した。米10年債利回りが0.6624%前後まで低下したことも意識された。ただ、欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル買いが進むとドル円にも買い戻しが入り、106.08円付近まで下げ渋った。 

 

ユーロ/ドルは、英国とEUの将来の関係を決める交渉が難航するなか、先行き懸念からユーロ売りが先行した。株価の下落を背景にリスク回避のドル買いも入り一時1.1766ドルと日通し安値を付けた。ただ、10日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に様子見姿勢も広がり、値動きは限られた。 

 

NY原油先物市場は大幅続落:原油需要減少予想などが嫌気

NY原油先物市場は36.13ドル-39.59ドルのレンジ相場となった。コロナ感染の拡大が収まらず、世界的なエネルギー需要の回復が遅れるとの思惑が原油の上値を圧迫した。原油需要の後退で、サウジアラビアは10月の原油販売価格を引き下げたと報じられた。また、欧米株安や為替相場でドル高が進み、ドル建ての原油に割高感が生じたことも原油の売りに拍車をかけた。 

 

NY金先物市場は反発:欧米株安を意識したリスク回避の買い優勢

NY金先物市場は1911.70-1948.30ドルのレンジ相場となった。為替相場でのドル高がドル建ての金の上値を圧迫した一方で、米国株が大幅下落するなど投資家のリスク回避で安全資産の金に買いが入り、方向感が出にくかったが、引けにかけて買いが強まり、反発して取引を終えた。ニューヨーク市場の序盤にかけて19911.70ドルまで下落したが、欧米株安を受けた安全逃避的な買いが観測されており、金先物は反転。ただ、ドル高を意識して金先物は1948.30ドルまで買われた後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で1934.30ドルまで下げている。

 

米国債券市場は反発:リスク回避の動きが強まり買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.68%で終了した。英国と欧州連合(EU)の将来の関係を決める交渉が難航するなか、米中対立懸念も強まり米国株と原油先物相場が大幅に下落した。相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。 

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2020/09/08/07:14:57

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債市場はレーバーデーで休場

 

NY外国為替市場:米国市場休場で動意薄の展開

ドル/円は、レーバーデーで米金融市場は外為を除き休場となった。新規の手掛かり材料に乏しく、動意に薄い展開となった。欧州株相場は大幅反発し、NYダウ先物は一時265ドル上げる場面もあったが、目立った反応は見られなかった。

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/ポンドの上昇につれた買いが入り一時1.1832ドル付近まで持ち直す場面もあったが、ポンドを中心に欧州通貨全般が対ドルで軟調に推移すると1.1812ドルと日通し安値を更新した。10日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に、ポジション調整目的の売りも出たようだ。

 

英国の合意なき離脱懸念が高まる

ジョンソン英首相が7日付の声明で『欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)交渉は10月15日までに結論を出す必要がある』『10月15日まで合意に至らない場合、英国とEUはそれを受け入れ前進する必要がある』との考えを示すと、英国とEUのFTAを含む交渉が決裂することへの警戒感が強まった。

 

国内では自民党総裁選の告示

国内では自民党総裁選が8日告示され、14日の投開票に向けた選挙戦が始まる。菅官房長官と岸田政調会長、石破元幹事長が出馬を表明する中、国会議員票を集めるtみられる菅官房長官が優位にある。同氏は安倍政権の経済政策を引き継ぐとされるため、相場への負の影響は現時点で限られる見込み。

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2020/09/07/03:01:30

米国株式市場は続落:3連休控えて利益確定目的売り優勢

NYダウは159.42ドル安の28133.31、ナスダックは144.96ポイント安の11313.14ポイントで取引を終了した。8月雇用統計が予想を上回り寄り付き直後上昇した。しかし、ペンス副大統領がパンデミック救済策の合意なくとも政府機関閉鎖は回避することで民主党と政府は合意したとすると期待感が後退し下落に転じた。さらに、主力ハイテク株への売りが続いたほか、3連休を控えて利益確定目的の売りが優勢となり一時620ドル超下落した。ただ、金融株など景気敏感株が買われるとNY午後にプラス圏を回復する場面があった。前日急落したアップルが反発したことも相場を下支えした。VIX指数は33.60から30.75へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株失速でリスク回避の円買い

ドル/円は、米労働省が発表した8月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比137.1万人増とほぼ予想通りの結果となったが、失業率が8.4%と予想の9.8%より強い数字となったことを受けて全般ドル買いが先行した。平均時給が前月比0.4%上昇/前年比4.7%上昇と予想を上回ったこともドルの支援材料となり、一時106.51円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値106.55円を上抜けることは出来なかった。一時は240ドル超上昇したNYダウが失速し620ドル超下落するとリスク回避的な円買いが入り、106.18円付近まで押し戻された。NY午後に欧州・オセアニア通貨に対してドル売りが進んだ影響も受けた。

 

ユーロ/ドルは4日続落した。終値は1.1838ドルと前営業日NY終値(1.1852ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。良好な8月米雇用統計を受けてドル買いが先行すると、前日の安値1.1789ドルを下抜けて一時1.1781ドルまで値を下げた。ただ、売り一巡後は徐々に下げ渋る展開になった。特に新規のユーロ買い材料は伝わらなかったが、米国の3連休を控えた週末とあってポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1855ドル付近まで持ち直した。もっとも、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.1865ドルは上抜け出来ず、戻りも限られた。

 

NY原油先物市場は続落:需要減少懸念から売り優勢に

NY原油先物市場は39.35ドル-41.87ドルのレンジ相場となった。米雇用統計発表までは前日を上回っていた。しかし、雇用統計発表後にドルが堅調に推移したことや、株価が大幅に下落すると原油価格の下げの勢いは速くなった。一部ではシンガポールの中間留分在庫が高水準だったことで、原油需要が減少しているとの声も聞こえた。なお、原油価格が40ドルを割り込んで引けるのは7月末以来となった。ロンドン市場で41.87ドルまで買われたが、米雇用統計発表後に反落。一時7月30日以来の安値39.35ドルまで売られる場面があった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比1基増の181基となった。

 

NY金先物市場:ポジション調整的な売りが観測

NY金先物市場は1921.60-1956.60ドルのレンジ相場となった。米雇用統計前は金先物価格は堅調に推移していたが、8月の雇用統計で失業率が大幅に改善され、ドル高になったことでポジション調整的な売りが観測され、金先物価格は3日続落した。1週間を通して金先物は上値が重く、週間では約2%下落した。

 

米国債券市場は反落:良好な8月米雇用統計結果を受け売り優勢に

米国債券市場の長期ゾーンでは6日営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)0.72%で終了した。8月米雇用統計で失業率と平均時給が予想より強い内容となったことを受けて、債券売りが広がった。3連休前の週末とあってポジション調整目的の売りも出た。 

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2020/09/04/07:39:27

米国株式市場は下落:ハイテク株に利益確定目的売りで相場急落

NYダウは807.77ドル安の28292.73ドル、ナスダックは598.34ポイント安の11458.10ポイントで取引を終了した。米国政府が新型コロナウイルスのワクチン投与にあたり各州・地域の政府に対して11月1日までに準備するよう通達したことが好感され、小動きで寄り付いた。しかし、8月ISM非製造業景況指数が予想を下回ったことが嫌気されたほか、アップルなどこれまで相場上昇をけん引してきた大型ハイテク株に利益確定目的の売りが膨らんだ。『米ネット証券のロビンフッド・ファイナンシャルが顧客の注文を超高速取引業者(HFT)に回送している事実の開示を怠っていたとして、米証券取引委員会(SEC)の調査を受けている』との報道も嫌気されて、一時1000ドル超下落した。VIX指数は26.57から33.60へ大幅上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株急落でリスク回避の円買い優勢

ドル/円は、時間外の米10年債利回りが一時0.66%台まで上昇したことが支援材料となり、一時106.55円と日通し高値を付けたものの、NY勢が本格参入すると一転売りが優勢となった。アップルなどこれまで相場上昇をけん引してきた大型ハイテク株が利益確定売りに押されて米国株相場が急落した。投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが広がった。米10年債利回りが0.6023%前後まで低下したことも相場の重石となり、一時105.93円と日通し安値を付けた。ただ、106.00円に観測されている買いオーダーにサポートされると下げ渋った。米長期金利が低下幅を縮小したことも相場を下支えし、引けにかけては106.19円付近まで値を戻した。

 

ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時1.1789ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は徐々に下値を切り上げた。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.1865ドルの日通し高値を付けた。この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数は予想より強い数字となった一方、8月米ISM非製造業景気指数は予想を若干下回るなど、強弱入り混じる内容だった。

 

NY原油先物市場は続落:米国株の急落が相場の重石

NY原油先物市場は40.22ドル-41.79ドルのレンジ相場となった。昨日の流れを受け売り優勢で始まり一時40ドル前半までじり安になった。米国株が大幅に下げ幅を広げたことも上値を圧迫した。しかし、引け間際には対ユーロなどでドルが軟調になったこともあり、原油先物にも買い戻しが入り小幅な下げ幅にとどまって引けた。アジア市場で41.79ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて40.22ドルまで反落した。石油精製業者によるメンテナンスが計画されていることも、原油先物の上値は重くなった。

 

NY金先物市場は続落:換金目的の売り優勢

NY金先物市場は1927.20-1956.60ドルのレンジ相場となった。米国株式市場のオープン後は一時的に金先物が買われる場面もあったが、株価の大幅下落でオセアニア通貨やカナダドルに対してドル買いが継続されたこともあり、前日比では小幅安で引けた。株価の急落により損失補填のため、金先物を売る換金売りも出ていたとの市場の声も聞こえた。アジア市場で1956.60ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では米国株式の大幅安を受けて換金目的の売りが増えており、一時1927.20まで下げ幅は拡大した。

 

米国債券市場は続伸:米国株急落でリスク回避の買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.63%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも強い数字となったことを受けて売りが先行したものの、米国株の急落をきっかけに一転買いが優勢となった。 

 

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2020/09/02/07:48:05

米国株式市場は上昇:米景気の改善期待が強まり買い優勢

NYダウは215.61ドル高の28645.66ドル、ナスダックは164.21ポイント高の11939.67ポイントで取引を終了した。利益確定の売りが先行し続落して始まったものの、8月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことが分かると、米景気の改善期待が強まり買いが優勢となった。アマゾン・プライムに対抗して、サブスクリプション(継続課金)型の会員サービス『ウォルマート+(プラス)』を開始すると発表したウォルマートが6%超上昇し、1銘柄でNYダウを61ドルほど押し上げた。また、四半期決算が市場予想を大きく上回ったズーム・ビデオ・コミュニケーションズが40%超高と急騰した。VIX指数は 26.41から26.12へ低下した。

 

NY外国為替市場:ブレイナードFRB理事発言でドルの上値重く

ドル/円は、良好な米経済指標を受けてドル買い戻しが先行すると、前日の高値106.10円を上抜けて一時106.15円まで上値を伸ばした。ただ、米10年債利回りが低下に転じたため、ドルの上値は重かった。市場では『一目均衡表雲の下限106.40円がレジスタンスとして意識されている』との声も聞かれ、105.91円付近まで下押しする場面があった。なお、ブレイナードFRB理事はオンラインイベントで『最大雇用の実現とインフレ率を長期的に平均2%とする目標を達成するために、必要な緩和を提供することが重要』『FRBの金融政策が安定化から緩和にシフトすることが重要』との考えを示した。

 

ユーロ/ドルは、しばらくは1.19ドル台後半での神経質な展開が続いていたが、NY勢が本格参入すると1.2000ドルの節目突破を狙った仕掛け的なユーロ買い・ドル売りが強まり、一時1.2011ドルと2018年5月2日以来約2年4カ月ぶりの高値を付けた。市場では『米連邦準備理事会(FRB)が先週、ゼロ金利政策を長期化させる新たな指針を発表したことで、ドルの先安観が強まっている』との指摘があった。ただ、1.2ドル台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。節目の1.2ドル台に乗せた達成感からいったん利益を確定する目的の売りも出た。8月米ISM製造業景気指数が56.0と予想の54.6を上回り、1年9カ月ぶりの高水準を記録したこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1902ドルと日通し安値を更新した。なお、米商品先物取引委員会(CFTC)が前週末発表した8月25日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)のユーロの対ドル持ち高は21万1752枚の買い越しと過去最大になった。市場では『過熱感』を指摘する声も出ている。

 

NY原油先物市場は反発:米経済の回復を期待した買い

NY原油先物市場は42.72ドル-43.43ドルのレンジ相場となった。8月の米ISM製造業景気指数が市場予想を上回る結果になると、米経済の回復期待から原油価格は43.40ドル台まで上昇した。しかしながら、需給ひっ迫が和らいでいることや、欧州通貨を中心にドルの年初来安値を更新していた為替市場がドル買いになると、徐々に原油価格は弱含み前日比で小幅な上げ幅で引けた。

 

NY金先物市場は小幅続伸:米国株高・ドル高を意識した売り

NY金先物市場は1969.20-2001.20ドルのレンジ相場となった。欧州通貨を中心にドルが売られていたことで、金先物価格は一時2000ドル近辺まで上昇した。しかし8月の米ISM製造業景気指数が市場予想を上回る結果となると、株高・ドル高に反転したことで本日時の上昇分をすべて吐き出し、ほぼ横ばいで取引を終えた。アジア市場で2001.20ドルまで買われたが、アジア市場の終盤にかけて1962.30ドルまで反落した。ニューヨーク市場では米国株高を意識して上げ幅は縮小し、一時1969.20ドルまで反落する場面があった。

 

米国債市場は続伸:ブレイナードFRB理事の追加緩和示唆発言で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.67%で終了した。8月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて売り(金利は上昇)が先行したものの、ブレイナードFRB理事が『FRBの金融政策が安定化から緩和にシフトすることが重要』と述べ、追加緩和を示唆すると買い(金利は低下)が優勢となった。

 

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