FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2020/10/12/03:01:25

米国株式市場は上昇:米追加経済策への期待から買い優勢

NYダウは161.39ドル高の28586.90ドル、ナスダックは158.97ポイント高の11579.95ポイントで取引を終了した。『米政権は従来案から1.8兆ドルに増額した経済対策案を民主党に再提案する』と報じられたほか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長がこの増額案について『トランプ大統領が承認した』と明らかにした。ただ、共和党のマコーネル上院院内総務は選挙前の合意は困難との考えを示したため一時伸び悩む場面もあった。しかし、いずれ何らかの救済策で合意成立するとの根強い期待感に終日堅調に推移した。市場では景気敏感株などへの買いが優勢になり、NYダウは一時250ドル超上げた。VIX指数は26.36から25.00へ低下した。

 

NY外国為替市場:米追加経済策期待からリスク選好のドル売り優勢

ドル/円は、米追加経済策を巡る協議の進展期待から米国株が上昇すると、リスク選好のドル売りが優勢となり一時105.51円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重石となった。

 

ユーロ/ドルは、米追加経済策の成立期待を背景に米国株相場が底堅く推移すると、リスク選好のドル売りが優勢となり一時1.1831ドルと9月21日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時93.01と9月21日以来の低水準を付けた。追加の米経済策を巡る米与野党協議は、一度は中断したものの8日に再開した。『ムニューシン米財務長官はペロシ米下院議長(米民主党)との会談で1.8兆ドル規模に増額した経済策案を提案する』と伝わったほか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長はこの増額案について『トランプ大統領が承認した』と明らかにした。市場では米経済策の早期成立への期待が高まった。 

 

NY原油先物市場は反落:供給増加の思惑から売り優勢

NY原油先物市場は40.38ドル-41.47ドルのレンジ相場となった。米追加経済対策が、政権側の歩み寄りから早期合意への期待感が高まった。経済活動が活発化しエネルギー需要増に繋がるとの思惑も強まり、原油先物は41ドル台で底堅く推移した。しかしながらその後、ノルウェー沖合の一部石油・天然ガス施設で続いていたストライキが終了との報道が伝わったほか、米国内における石油採掘装置の稼働数が増加したことを受けエネルギー供給懸念が後退し一転売り優勢になった。原油先物は40ドル半ばまで上値を切り下げた。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比4基増加の193基となった。

 

NY金先物市場は大幅高:ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1898.00-1936.80ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが全般に弱含み、ドル建ての金先物は割安感から買いが先行した。米追加経済対策の協議進展期待が高まるとリスク選好ムードも強まったが、金相場の下値は堅いままだった。余剰資金が金買いに向かうとの思惑も支えた。アジア市場の序盤で1898.00ドルをつけた後、反転。ドル安を意識した買いが入ったことで一段高となった。1935.80ドルまで買われた後、一時1924.90ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で1936.80ドルまで再上昇した。

 

米国債券市場は上昇:追加経済策への不透明感から買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.77%で終了した。米追加経済策への期待から米国株が上昇すると安全資産とされる米国債には売りが先行したものの、経済策を巡る与野党協議の行方に対する不透明感は根強く、引けにかけて買い戻された。 

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2020/10/09/07:35:38

米国株式市場は上昇:追加経済救済策への期待から買い優勢

NYダウは112.05ドル高の28425.51ドル、ナスダックは56.38ポイント高の11420.98ポイントで取引は終了した。新規失業保険申請件数が前回から減少し経済封鎖前の3月中旬以来の低水準となったほか、トランプ米大統領が6日に空運会社や中小企業に向けた個別の経済対策について議会に承認を求めたことが引き続き買いを誘った。金融や資本財など景気敏感株が買われ、相場の押し上げ要因となった。もっとも、ペロシ米下院議長(米民主党)が『包括的支援策なしに航空支援法案のみの通過はない』と発言すると下げに転じる場面もあった。しかし、ムニューシン財務長官が包括的景気対策案の協議再開をペロシ議長に打診したと伝わると期待が再燃し引けにかけては再び大きく上昇した。VIX指数は28.06から26.36へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は重要イベント通過でこう着相場

ドル/円は、アジア時間に実施された米副大統領候補のテレビ討論会など重要イベントを通過したことで、欧米市場では値動きが鈍った。今日の安値は105.90円、高値は106.04円で1日の値幅は14銭程度と小さかった。なお、ペロシ米下院議長(米民主党)が記者会見で『包括的支援策なしに航空支援法案のみの通過はない』と発言すると、NYダウは一時マイナス圏に沈む場面もあったが、ペロシ氏が一部通信社とのインタビューで『包括的支援策への取り組みが保証されれば、議会通過は可能』との認識を示すとNYダウはプラス圏を回復した。為替相場への影響は見られなかった。 

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(9月10日分)で『強いユーロは金融緩和の効果を減じる』『ユーロ高に対する不透明感を避けるべき』などと、ユーロ高への懸念が表明されたことを受け全般ユーロ売りが先行した。『ECB理事会議事要旨の内容からECBが12月に追加緩和策を実施する可能性がある』との見方も広がり、一時1.1733ドルと日通し安値を付けた。デギンドスECB副総裁が『新型コロナウイルス感染拡大でユーロ圏のインフレ期待が低下した場合、一段の措置を講じる必要がある』との見解を示したこともユーロ売りを誘った。ただ、前日の安値1.1725ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが入り、1.1762ドル付近まで下げ幅を縮めた。 

 

NY原油先物市場は反発:ハリケーンの影響懸念から買い優勢

NY原油先物市場は39.76ドル-41.33ドルのレンジ相場となった。ノルウェーの一部石油・天然ガス施設で続くストライキは規模を拡大する可能性が高まり、このままでは同国生産量は25%減少するという見方も一部で報じられた。米では、明日にも南部に上陸が予想されるハリケーン『デルタ』を警戒し、メキシコ湾沖合の石油施設から従業員が避難した。供給懸念の高まりを背景に原油相場は買い優勢のまま推移した。短期的な供給不安が高まっており、原油先物を買い戻す動きが広がった。

 

NY金先物市場は小幅高:1900ドルを挟んでもみ合い相場

NY金先物市場は1885.30-1905.30ドルのレンジ相場となった。NY序盤は、予想よりも悪化した前週分の米新規失業保険申請件数を受け、1900ドル台でじり高となった。その後1890ドル割れまで売り押される場面もあったが、NY午後にかけては底堅い展開になった。ペロシ米下院議長が個別のみの財政支援策に否定的な発言をし、昨日高まった追加対策合意への期待感が後退したことで、安全資産とされる金に買い戻しが入った。 

 

米国債券市場は横ばい:米経済対策を巡るヘッドラインに振れる展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ0.78%で終了した。米経済対策を巡るヘッドラインに一喜一憂する展開だった。トランプ米大統領が『米経済対策を巡る議会との協議が再開し、合意に達する可能性は十分ある』との認識を示したことで売りが出たものの、ペロシ米下院議長(米民主党)が記者会見で『包括的支援策なしに航空支援法案のみの通過はない』と発言すると買いが入った。

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2020/10/08/07:45:44

米国株式市場は上昇:米追加対策成立への期待が広がり買い優勢

NYダウは530.70ドル高の28303.46、ナスダックは209.99ポイント高の11364.60ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬開発で一段の進展が好感された。また、前日に米追加経済対策の協議中断を表明したトランプ米大統領が航空会社向けの雇用支援や中小企業向け支援など個別の財政出動には前向きな考えを示したことで、追加対策成立への期待が広がり買いが膨らんだ。さらに連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でも将来の国債購入に柔軟性を持たせる方針が示唆され、終日堅調に推移した。前日に売られた主力ハイテク株の一角にも買いが入り、一時600ドル近く上げた。VIX指数は29.48から28.06へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好で米長期金利上昇受けドル下支材料

ドル/円は、前日に米追加経済対策の協議中断を表明したトランプ米大統領が航空会社向けの雇用支援や中小企業向け支援など個別の財政出動には前向きな考えを示したことで、過度な警戒感が後退した。現物のNYダウが600ドル近く上昇すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが出て、一時106.08円付近まで値を上げた。ただ、欧州序盤に付けた日通し高値106.11円を上抜けることは出来なかった。米国株高でリスク先行のドル売りが出たほか、一目均衡表雲の上限106.18円がレジスタンスとして意識された面もあった。なお、米連邦準備理事会(FRB)はこの日公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月15日-16日分)で『追加の財政出動がずれ込めば、景気回復のペースも遅くなる』と議会の混乱に懸念を表明した。 

 

ユーロ/ドルは、時間外のNYダウ先物の上昇などを受けて、リスク選好のドル売りが先行すると一時1.1782ドルと日通し高値を付けた。ただ、そのあとは米10年債利回りが一時0.7951%前後と6月10日以来約4カ月ぶりの高水準を付けたことなどが相場の重しとなり、伸び悩んだ。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は『目標を達成するためには十分な刺激策を維持することが必要』との見解を示した一方、ワイトマン独連銀総裁は『ユーロの上昇について過度な解釈はしない』『追加財政支援策は差し当たり必要ない』『経済の回復は予想を上回る速さ』などと述べたが、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は反落:原油積み増しを嫌気した売り

NY原油先物市場は39.28ドル-40.35ドルのレンジ相場となった。トランプ米大統領が追加経済対策の与野党協議停止を指示し、景気回復の遅れからエネルギー需要の後退が懸念され、時間外から原油先物は売り優勢となった。NY勢参入後も地合い弱いまま39ドル前半まで下押しした。もっとも米南部に上陸予想の大型ハリケーン『デルタ』への警戒感は高まったままであり、NY午後には40ドル付近まで下値を切り上げた。
 なお米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫では、原油が4週ぶりの積み増しとなる+50.1万バレルとなった。アジア市場で40.35ドルまで買われたが、原油在庫増加の思惑や利食い売りが増えたことで、ニューヨーク市場の序盤にかけて39.28ドルまで反落した。その後は再び下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では40ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続落:世界の中銀によるネット売り超を嫌気

NY金先物市場は1877.10-1902.40ドルのレンジ相場となった。トランプ米大統領が追加経済対策の協議停止を発表すると、為替相場ではドルが対ユーロで上昇し、ドル建ての金先物への売り圧力が強まった。時間外で一時1880ドル割れまで下げ幅を広げている。その後は下値を切り上げたが、大統領が個別の財政出動は支持するとしたことで米株が大幅に反発し、安全資産とされる金には圧迫要因となった。世界の中央銀行による8月金取引が約1年半ぶりにネットで売り超となったことも買い方の意欲を削いだ。アジア市場で1877.10ドルまで下落した後、同市場の終盤にかけて1900ドル台を一時回復した。しかしながら、戻り売りが観測されており、ニューヨーク市場で1881.80ドルまで反落。その後は1890ドルを挟んだ水準でのもみ合いが続いた。

 

米国債券市場は反落:リスク選好の高まりから売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.78%で終了した。米経済対策の一部実施への期待などを背景に米国株が大幅に上昇すると、相対的に安全資産とされる米国債には売りが出た。利回りは一時0.7951%前後と6月10日以来約4カ月ぶりの高水準を付けた。 

 

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2020/10/07/07:44:19

米国株式市場は下落:米議会で追加経済協議の中止を嫌気した売り

NYダウは375.88ドル安の27772.76ドル、ナスダックは177.88ポイント安の11154.61ポイントで取引を終了した。米追加経済対策の成立期待から一時200ドル超上昇した。しかし、貿易赤字が14年ぶり最大に拡大、雇用関連指標も予想を下回ったことが上値を抑えた。その後、トランプ米大統領がツイッターに『11月の大統領選後まで追加経済対策の協議を中止するように交渉担当者に伝えた』と投稿すると一転下落した。主力ハイテク株中心に幅広い銘柄に売りが広がり、一時420ドル超下げた。VIX指数は27.96から29.48へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株急落でリスク回避のドル買い

ドル/円は、米10年債利回りが一時0.7901%前後と6月10日以来約4カ月ぶりの高水準を付けたことなどが相場の支援材料となり、105.70円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値105.79円を上抜けることは出来なかった。105.79円は前日の高値でもあり、目先レジスタンスとして意識された。NY午後に入り、米追加経済対策の成立期待から一時200ドル超上昇していたNYダウが、トランプ米大統領の『11月の大統領選後まで追加経済対策の協議を中止するように交渉担当者に伝えた』とのツイートをきっかけに急落するとドル円にも売りが波及し一時105.43円と日通し安値を更新した。もっとも、米国株の失速でリスク回避のドル買いも入ったため、ドル/円の下値は限定的だった。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で『5、6月から景気改善のペースは鈍化』『見通しは非常に不確実』『金融政策と財政政策がそろって機能し続ければ、経済の回復はさらに強く早くなる』などと発言し、米議会に追加の財政出動を改めて求めた。 

 

ユーロ/ドルは、米国株の上昇を受けてリスク選好のドル売りが先行し一時1.1808ドルと9月21日以来の高値を付けたものの、1.18ドル台に定着することは出来なかった。トランプ氏が米経済対策を巡る協議停止を表明すると、NYダウが一時420ドル超下落したためリスク回避のドル買いが優勢になった。取引終了間際に一時1.1732ドルと日通し安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は続伸:需要回復期待から買い優勢

NY原油先物市場は39.10ドル-40.86ドルのレンジ相場となった。前日の大幅反発の地合いを引き継ぎ、NY序盤から買いが先行した。ノルウェー沖合の石油・ガス田が賃金ストのため一部操業を停止したこと、大型のハリケーン『デルタ』が今週中にも多数の石油施設があるメキシコ湾岸を襲う可能性など、供給懸念に繋がるニュースが目立った。40ドル台に乗せた原油先物は、9月21日以来の高値となる40.80ドル台まで上値を伸ばした。アジア市場で39.10ドルまで下げた後、反転。需要回復への期待は残されており、一段高となった。しかしながら、トランプ大統領は景気対策の交渉を大統領選挙後まで停止すると発表したことから、通常取引終了後の時間外取引で利食い売りがやや活発となった。

 

NY金先物市場は反落:有事のドル買い強まり売り優勢に

NY金先物は1886.90-1927.00ドルのレンジ相場となった。NY序盤は買いが先行し、先月21日以来の高値を更新した。為替相場ではドルが対ユーロで下落し、ドル建ての金先物の上げを後押しした。もっともドル売りが一服すると、追加経済対策への思惑で安全資産の金は上値を切り下げる展開になった。軟調に推移したプラチナや銀などにつれ安となった面もあった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1927.00ドルまで買われたが、利食い売りが観測されており、上昇一服となった。その後、トランプ大統領は景気対策の交渉を大統領選挙後まで停止すると発表したことから、安全逃避的なドル買いが観測されており、金先物は時間外取引で一時1886.90ドルまで売られた。

 

米国債券市場は反発:米追加経済対策の協議の中止で買い戻し

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)0.73%で終了した。米追加経済対策の成立期待から売りが先行し、利回りは一時0.7901%前後と6月10日以来約4カ月ぶりの高水準を付けた。ただ、トランプ米大統領がツイッターに『11月の大統領選後まで追加経済対策の協議を中止するように交渉担当者に伝えた』と投稿すると、一転買い(金利は低下)が優勢となった。 

 

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2020/10/06/07:54:25

米国株式市場は上昇:トランプ大統領の容体改善と追加経済救済策期待

NYダウは465.83ドル高の28148.64ドル、ナスダックは257.47ポイント高の11332.48ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善を好感した買いが入ったほか、追加経済救済策を巡ってムニューシン財務長官と民主党のペロシ下院議長が5日も交渉を継続したことが明らかになったため選挙前の合意期待も強まり寄り付きから上昇した。9月ISM非製造業景況指数が予想外に上昇したことも好感材料となった。「トランプ大統領は本日18時30分(日本時間6日7時30分)に退院する」と伝わると、買いが加速し一時470ドル超上げた。VIX指数は27.63から27.96へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドル/円の支援支援材料

ドル/円は、対欧州通貨中心にドル売りが先行すると一時105.53円付近まで下押しする場面もあったが、米国株の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると徐々に円売りが優勢になった。米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、一時105.79円まで値を上げた。9月米ISM非製造業指数が57.8と予想の56.3を上回ったことも円売り・ドル買いを誘った。ただ、一目均衡表雲の下限105.82円がレジスタンスとして意識されるとドル円の上昇は一服した。NY中盤以降は105.70円台でのもみ合いに終始した。

 

ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善や米追加経済対策を巡る合意期待を背景に米国株相場が大幅に上昇すると、リスク選好のドル売りが優勢となった。前週末高値の1.1749ドルを上抜けて、一時1.1798ドルと9月21日以来の高値を付けた。米10年債利回りが一時0.7817%前後と8月28日以来の高水準を付けたこともあり、NY午後には1.1772ドル付近まで伸び悩んだものの、下押しは限定的だった。 

 

NY原油先物市場は大幅反発:株高でリスク選好の買い優勢

NY原油先物市場は37.00ドル‐39.72ドルのレンジ相場となった。欧米株高を背景にリスク資産の原油は買い戻しが強まった。先週末に頭を抑えられた38ドル半ばを超えるとストップロスとみられる買いが入り上昇が加速し、一時は前週末比7%超高となる39.70ドル台まで大きく値を上げた。カリブ海で発生した熱帯低気圧がメキシコ湾を通り米南部に向かうと予測され、石油施設の稼働率低下に対する懸念も原油相場の下支えとなった。

 

NY金先物市場は反発:ユーロ高・ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1891.20-1924.90ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容態改善を受け、金融市場ではリスクへの過度な警戒感が後退し、金先物は時間外で売り押される場面があった。もっともドルが対ユーロで約2週間ぶりの水準まで下落すると、ドル建ての金は割安感から買いが優勢になった。米ニューヨーク州で新型コロナウイルス感染が再拡大しつつあること、ホワイトハウス内でクラスターが発生していることなども安全資産の金に資金を向かわせた。アジア市場で1891.20ドルまで下げたが、まもなく1900ドルを回復した。

 

米国債券市場は大幅続落:リスク選好の動きから安全資産に売り

米国債券市場で長期ゾーンは大幅続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)0.78%で終了した。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善や米追加経済対策を巡る合意期待を背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。予想を上回る9月米ISM非製造業指数も相場の重しとなり、利回りは一時0.7817%前後と8月28日以来の高水準を付けた。 

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