FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/05/06/07:49:19

米国株式市場はまちまち:インフレや利上げの警戒感後退で買い優勢

NYダウは97.31ドル高の34230.34ドル、ナスダックは51.08ポイント安の13582.43ポイントで取引を終了した。イエレン財務長官がインフレ問題を懸念しておらず、また、FRBの金融政策を予想したり推奨したりすることはないと、発言を明確化したため投資家のインフレや利上げへの警戒感が後退して、寄り付き後は上昇した。予想を上回った企業決算や商品価格高を受けたエネルギー関連株の上昇がけん引し、NYダウは終日堅調な展開となった。また、米国で新型コロナウイルスワクチン接種が進む中、経済活動正常化への期待から買いが広がった。一方、ハイテク株から景気循環株への移行が続き、ナスダック総合指数は下落した。VIX指数は19.48から19.15へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの重石

ドル/円は、アジア市場では一時109.48円まで値を上げる場面もあったが、海外市場では上値の重さが目立った。4月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が74.2万人増と予想の80.0万人増を下回ったことが相場の重しとなり、一時109.15円と日通し安値を付けた。4月米サービス部門PMI改定値が64.7と予想の63.1を上回り、同総合PMIが63.5と速報値の62.2から上方修正されたことが分かると109.32円付近まで下げ渋る場面もあったが、4月米ISM非製造業指数が62.7と予想の64.3を下回ったことから、戻りも限定的だった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.56%台まで低下したことも相場の重石となった。

 

 ユーロ/ドルは、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。ユーロ/ポンドの下落につれたユーロ売り・ドル買いが出たほか、レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストが『ワクチン普及や経済の制限解除は3月見通しに織り込まれている』と述べ、債券購入の削減についても『インフレや資金調達の状況次第』として、慎重な姿勢を示したことが相場の重石となった半面、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったため相場は方向感が出なかった。

ユーロ/ポンドは一時0.8624ポンドまで弱含んだ。6日投票のスコットランド地方選で英国からの独立を目指すスコットランド民族党(SNP)が過半数に届かない見込みだと伝えられたことなどを背景にユーロ売り・ポンド買いが進んだ。市場の一部では『英中銀金融政策委員会(MPC)でテーパリングについての議論が開始される』と予想する向きもあった。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反落:持ち高調整売りが優勢

NY原油先物市場は64.92ドル-66.76ドルのレンジ相場となった。経済正常化への期待が高まるなかで買いが先行した。また、米エネルギー省(EIA)の週間石油在庫統計で原油が大幅取り崩しとなったことにも後押しされ、一時66.70ドル台まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後は持ち高調整の売りが優勢となり、一時65ドル割れまで値を下げる場面もあった。ニューヨーク市場の序盤にかけて66.76ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが観測されており、64.92ドルまで下げた。ただ、原油在庫は減少しており、原油需要の増大の思惑は消えていないことから、時間外取引で65ドル台半ばまで戻している。

 

NY金先物市場は小幅反発:米長期金利の伸び悩みから買い優勢

NY金先物市場は1769.30-1788.00ドルのレンジ相場となった。4月ADP全米雇用報告は74.2万人増と予想をやや下回ったものの、7カ月ぶりの大幅な伸び幅を記録した。米労働市場の回復基調が確認され、安全資産とされる金は売りが先行した。もっとも米長期金利が低下傾向となると金利がつかない金の魅力が相対的に上がり、金先物は買い戻し優勢のまま引けた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1769.30ドルまで売られたが、米長期金利の伸び悩みを意識した買いが入ったことで反転した。通常取引終了後の時間外取引で1788.00ドルまで上昇した。 

 

米国債券市場は4日続伸:米経済指標が弱い結果となり買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.57%で終了した。4月ADP全米雇用報告や4月米ISM非製造業指数が予想より弱い内容となったことを受けて、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。 

 

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2021/04/30/07:40:15

米国株式市場は上昇:ハイテク企業の好決算が下支え

NYダウは239.98ドル高の34060.36ドル、ナスダックは31.52ポイント高の14082.55ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で景気判断を引き上げたほか、第1四半期GDPが大幅な伸びを示したため、寄り付き後は上昇した。バイデン米大統領が提示した1.8兆ドル規模の追加経済対策への期待を追い風に買い先行で始まった。前日発表されたアップルやフェイスブックの決算が好結果となったことも相場の支援材料となり、一時260ドル超上げた。ただ、冴えない雇用関連指標やベイデン政権の大幅増税への懸念のほか、利食い売りなどが出て、指数はマイナス圏に沈む場面もあった。VIX指数は17.28から17.61へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利に振れる展開

ドル/円は、1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率6.4%増と予想の6.1%増を上回り、規模が新型コロナ危機前の2019年10-12月期の水準をほぼ回復したことが分かると米長期金利の上昇とともにドル買いが先行した。前日の高値109.08円を上抜けて一時109.22円まで上値を伸ばした。ただ、一目均衡表基準線が位置する109.23円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。3月米住宅販売保留指数が予想を下回ったことも相場の重しとなり、一時108.80円付近まで下押しした。

 

ユーロ/ドルは、アジア時間に一時1.2150ドルと2月26日以来約2カ月ぶりの高値を付けた反動で、海外市場ではポジション調整目的の売りが優勢となった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.2102ドルと日通し安値を付けた。もっとも、米長期金利が上昇幅を縮めると1.2129ドル付近まで下げ渋った。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:減産の縮小を慎重に進める方針の維持を好感

NY原油先物市場は63.65ドル-65.47ドルのレンジ相場となった。27日の石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』の会合で減産の縮小を慎重に進める方針を維持され、買い安心感が強まったことが引き続き相場の支えとなり、約1カ月半ぶりに65ドル台を回復した。また、インドやブラジルなどでコロナ新規感染者数が増加しているものの、景気回復への期待が根強いことも、買いを後押ししている。アジア市場の序盤で63.65ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて65.47ドルまで買われた。

 

NY金先物市場は3日続落:米長期金利の上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1754.60-1789.90ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが一時1.68%台と、13日以来の高い水準まで上昇し、金利を生まない金は売りに押された。米国株が上昇するなど、リスク選好ムードが高まったことも逃避資産とされる金の売りを後押しした。アジア市場で1789.90ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1754.60ドルまで下げている。

 

米国債券市場は反落:米回復期待と国債増発を見込んだ売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.63%で終了した。米景気回復や国債増発を見込んだ債券売りが出たほか、1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を上回ったことが相場の重石となった。利回りは一時1.6860%前後まで上昇する場面があった。ただ、米金融緩和政策の継続決定に伴う買いも根強く、売り一巡後は下げ幅を縮めた。

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2021/04/28/07:12:36

米国株式市場はまちまち:重要イベント控え方向感のない展開

NYダウは3.36ドル高の33984.93ドル、ナスダックは48.56ポイント安の14090.21ポイントで取引を終了した。バイデン大統領が今週予定している議会演説でインフラ・社会保障に加え法人税、所得税などの税率引き上げの詳細が発表される見込みで、警戒感から寄り付き後は下落した。その後、発表された4月の消費者信頼感指数がパンデミック以前の水準を回復したため、回復期待を受けた買いが再燃し、上昇に転じた。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に大きな方向感は出ず、結局前日比横ばい圏で取引を終えた。引け後に予定されているマイクロソフトやアルファベットなど主力ハイテク企業の決算を前に利食い売りなどが出た。米長期金利が上昇したことで高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが出た面もあった。VIX指数は17.64から17.56へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.62%台まで上昇したことを受けて円売り・ドル買いが進行した。4月米消費者信頼感指数が121.7と予想の112.1を上回り、1年2カ月ぶりの高水準を付けたことも相場の支援材料となり、一時108.77円と19日以来の高値を付けた。

 

ユーロ/ドルは、小反発した。終値は1.2091ドルと前営業日NY終値(1.2086ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ高水準だった。欧州序盤に一時1.2057ドルと日通し安値を付けたあとは買い戻しが優勢となり、取引終了間際に1.2093ドルと日通し高値を付けた。もっとも、NY市場に限れば狭いレンジ取引に終始した。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表やバイデン米大統領の増税案に関する演説など重要イベントを控えて、大きな方向感は出なかった。NY時間の値幅は0.0024ドル程度と比較的小さい。 

 

NY原油先物市場は反発:原油重要増大期待から買い優勢

NY原油先物市場は61.91ドル-63.30ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』の会合で、今月1日合意した5月以降に産油量を段階的に増やし、協調減産を徐々に緩和していく方針を維持するとの見方が強まり、思惑的な買いが入った。アジア市場で61.91ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて62ドル台後半まで戻した。ただ、原油需要増大の可能性は消えていないことから、通常取引終了後の時間外取引で63.30ドルまで買われた。

 

NY金先物市場は小反落:米長期金利の上昇を意識した売り

NY金先物市場は1773.90-1785.90ドルのレンジ相場となった。翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見及びバイデン米大統領の演説を控え、様子見ムードが強く、動意に欠ける動きとなった。アジア市場で1773.90ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで金先物は反転した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1785.90ドルまで買われた。ただ、米長期金利の上昇を意識した売りが観測されており、時間外取引で1775.00ドルまで下げる場面があった。

 

米国債券市場は3日続落:イベント前のポジション調整の売り

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.62%で終了した。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に持ち高調整の売りが優勢となった。なお、7年債入札については『無難』との見方が多かった。 

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2021/04/27/07:33:12

米国株式市場はまちまち:ポジション調整の目的の売りが優勢

NYダウは61.92ドル安の33981.57ドル、ナスダックは121.97ポイント高の14138.78ポイントで取引を終了した。強い企業決算や回復期待に寄り付き後は上昇した。その後、ディーズ国家経済会議(NEC)委員長が所得100万ドルを超える納税者に対するキャピタルゲイン課税を週内に提案する可能性を示唆したことが警戒され、NYダウは下落に転じた。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)やバイデン米大統領の増税案に関する演説など、重要イベントが目白押しとなるため、ポジション調整目的の売りが優勢となった。VIX指数は17.33から17.64へ上昇した。

 

NY外国為替市場:新規の手掛かり材料乏しくこう着

ドル/円は、米3月耐久財受注速報値が予想を下回ったためドルが軟化したが、4月ダラス連銀製造業活動指数が3年ぶり高水準となったほか、冴えない2年債や5年債入札結果を受けた金利の上昇でドル買いが優勢となった。しかし、NYダウ・米長期金利の動きが鈍く、新規の手がかりが乏しい中、108.10円台でこう着した。今週に日米金融政策イベントを控えており、一方向に大きく傾きにくい面もある。

 

ユーロ/ドルは、パネッタECB理事のハト派発言で、ECBが当面緩和策を維持するとの見方にユーロ売りが優勢となったのち、ドイツが今年の経済成長率予測を引き上げたほか、ワクチン対象を6月初旬に全成人に拡大すると発表したため回復期待を受けたユーロ買いが強まった。 東京タイムにつけた約2カ月ぶりの高値1.2117ドルを頭にNY序盤は1.2061ドルまで調整が入ったが、動きが一巡すると1.20ドル後半で動意が鈍っている。

 

NY原油先物市場は反落:OPECプラスの会合控え神経質な展開

NY原油先物市場は60.66ドル-62.31ドルのレンジ相場となった。インドで直近3日間のコロナ新規感染者数が100万人を超えるなど、感染拡大・規制強化によるエネルギー需要の落ち込みへの懸念や、リビアの石油輸出が再開したことが原油の上値を圧迫した。ただ、今週に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』の会合を控え、売りが一巡すると買い戻しが入り、一時プラス圏に浮上した。アジア市場で62.31ドルまで買われたが、まもなく反落し、ニューヨーク市場の序盤にかけて60.66ドルまで下落した。その後は62ドルを挟んだ水準で推移し、やや下げ渋る展開となった。

 

NY金先物市場は小反発:様子見ムード強く方向感出ず

NY金先物市場は1768.20-1783.10ドルのレンジ相場となった。先週後半下落の反動で買いが先行するも、新規材料が乏しい中、値動きは限られた。28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)の会見でインフレに関する見解を見極めたいこともあり、様子見ムードが強い。アジア市場で1783.10ドルまで買われた後、ユーヨーク市場の序盤にかけて1768.20ドルまで下げたが、米国株式の動向を意識した買いが入っており、時間外取引で1781.80ドルまで戻す場面があった。

 

米国債券市場は続落:重要イベントを控え方向感出ず

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.57%で終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)やバイデン米大統領の増税案に関する演説など、今週予定されている重要イベントを前に大きな方向感は出なかった。この日行われた国債入札は強弱まちまちの結果となった。 

 

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2021/04/26/03:01:52

NY株式市場は上昇:良好な米経済指標を受け買い優勢

NYダウは227.59ドル高の34043.49ドル、ナスダックは198.40ポイント高の14016.81ポイントで取引を終了した。『バイデン米政権は富裕層を対象にキャピタルゲイン課税を引き上げる方針』との前日の報道をきっかけとした売りが一巡した。市場では『増税の影響が相場に与える影響は限定的』との見方も広がり、前日売り込まれたハイテク株中心に買い戻しが入った。この日発表の4月PMIや3月新築住宅販売件数が予想を上回ったため強い回復への期待が再燃し、上昇に転じた。潜在的な増税も、対象者数が非常に少数であることや詳細が不明で、実施もまだ先になるとの見方も支援し、引けにかけて上げ幅を拡大した。NYダウは一時340ドル超上昇する場面があった。VIX指数は18.71から17.33へ低下した。

 

NY外国為替市場:引けにかけリスク選好のドル売り優勢

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏PMI速報値が総じて良好な内容だったことからユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.2076ドルまで値を上げた。ただ、20日の高値1.2080ドルがレジスタンスとして意識されるといったんは伸び悩んだ。堅調な米経済指標を受けて米長期金利が上昇に転じたこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.2046ドル付近まで上げ幅を縮めた。もっとも、安く始まったNYダウが持ち直し、一時340ドル超上昇するとリスク選好のドル売りが優勢になり、一時1.2100ドルと3月3日以来の高値を付けた。

 

ドル/円は、対ユーロ中心にドル安が進んだ流れに沿って円買い・ドル売りが先行し、一時107.48円と3月4日以来の安値を付けた。ただ、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.58%台まで上昇すると買い戻しが優勢になった。4月米製造業・サービス部門PMI速報値が良好な内容となったほか、3月米新築住宅販売件数が予想を大幅に上回ったこともドル買い戻しを促し、一時108.15円と日通し高値を更新した。もっとも、108円台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。米10年債利回りが1.55%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重石になった。 

 

オセアニア通貨は堅調だった。米国株相場が底堅く推移するとリスクセンチメントに敏感な豪ドルやNZドルに買いが入った。豪ドル/米ドルは一時本日高値となる0.7760米ドル、豪ドル円は83.75円まで値を上げたほか、NZドル/米ドルは0.7203米ドル、NZドル/円は77.73円と日通し高値を更新した。

 

NY原油先物市場は続伸:経済回復期待の再燃から買い優勢

NY原油先物市場は61.25ドル-62.43ドルのレンジ相場となった。欧米PMIが軒並み強い結果となったことが、新型コロナウイルス感染再拡大による経済回復の停滞やエネルギー需要後退への懸念を緩和した。週末の取引フローを買い方向へ傾かせた。ニューヨーク市場の序盤にかけて61.25ドルまで下落したが、米国株高を意識した買いが入っており、一時62.43ドルまで上昇。しかしながら、原油需要増大の思惑は後退しており、一時61.60ドルまで反落した。 米国の石油掘削装置(リグ)の稼働数は円週末比1基減少の343基になった。

 

NY金先物市場は小幅続落:欧米の景気回復期待から売り優勢

NY金先物市場は1769.60-1796.30ドルのレンジ相場となった。欧米のPMI速報値が軒並み強い結果となり、安全資産とされる金の購入意欲が後退した。米金利に底打ちの兆しがあり、金利がつかない資産である金の上値を圧迫した。金利の動向を受けてドルが底堅く推移したことも、資産としての金の相対的な価値低下や、ドル建て相場の割高感につながり、金相場を重くした。バイデン米大統領が提案している富裕層に対するキャピタルゲイン税の税率引き上げの影響を見極める必要があることから、金先物は一時1769.50ドルまで下落した。その後、1779.00ドルまで戻したが、上値の重さが残った。

 

米国債券市場は反落:良好な米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.56%で終了した。良好な米経済指標が相次いだことを受けて、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株相場の上昇も相場の重石になった。

 

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