FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/04/16/07:29:40

米国株式市場は上昇:米景気の回復期待から買い優勢

NYダウは305.10ドル高の34035.99ドル、ナスダックは180.92ポイント高n14038.76ポイントで取引を終了した。良好な銀行決算を好感し、寄り付き後は上昇した。3月米小売売上高などが予想を上回ったことから、米景気の回復期待が高まった。米長期金利の低下を受けて、高PER(株価収益率)のハイテク株が買われたことも指数の押し上げ要因となった。NYダウと多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。VIX指数は16.99から16.57へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下で総じてドル売り優勢

ドル/円は、3月米小売売上高や4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数など、この日発表された米経済指標が予想を上回る良好な結果となったにもかかわらず、米長期金利が大幅に低下したため円買い・ドル売りが優勢となり、一時108.58円と3月24日以来の安値を付けた。その後の戻りも鈍かった。

 

ユーロ/ドルは、欧州市場では米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1993ドルと3月4日以来の高値を付けたものの、節目の1.2000ドルに接近した場面では戻り売りなどが出たためNY市場では上値の重さが目立った。ユーロ/ポンドなどユーロクロスの下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.1956ドルと日通し安値を更新した。

 

トルコリラは上昇した。トルコ中銀はこの日、市場予想通り政策金利を19.00%に据え置くことを決めたと発表した。声明では前回あった『必要に応じて追加の金融引き締めを行う』との文言が削除された。市場では『これまでの金融引き締め姿勢が後退した』と受け止められ、リラ売りが優勢となる場面もあったが、米国株相場が史上最高値を更新する中、リスク選好の様相が強まると円やドルに対してリラを買い戻す動きが優勢になった。対円では一時13.55円付近まで切り返したほか、対ドルでは8.0125リラと2日以来のリラ高水準を付けた。利下げを望むエルドアン・トルコ大統領が3月下旬に自らの主張に近い『ハト派』のカブジュオール・トルコ中銀総裁を据えた後の初の金融政策決定会合とあって、市場では注目が集まっていた。 

 

NY原油先物市場は4日続伸:石油需要見通しの改善が下支え

NY原油先物市場は62.53ドル-63.57ドルのレンジ相場となった。今週に入り石油輸出国機構(OPEC)や国際エネルギー機関(IEA)が2021年石油需要見通しの改善を月報で示し、相場の下支え要因となっている。また昨日は米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で原油が大幅な取り崩しとなるなど、足もとでも需給の引き締まりが見受けられるなかで原油相場の底堅さが継続された。利益確定を狙った売りが観測されたが、2021年の世界の原油需要増加の思惑は残されていることや、米国株式の堅調地合いを意識した買いが入っており、原油先物は底堅い動きを保っている。

 

NY金先物市場は大幅に反発:米長期金利低下で買い優勢

NY金先物市場は1734.40-1770.60ドルのレンジ相場となった。米長期金利が低下傾向を強めたことで、金利がつかない金資産の相対的な魅力が高まった。銅やプラチナなど、他の貴金属価格が上昇したことにもつれて買い戻しが進んだ。また、米国がロシアに対する新たな制裁を発表し、両国間の緊張が高まったことも安全資産の金に資金を向かわせた。米国株式の上昇は長期金利低下によるものであり、特に嫌気されなかった。

 

米国債券市場は反発:米ロ間の緊張の高まりから買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)1.57%で終了した。米ホワイトハウスが新たな対ロシア制裁措置を発表すると、米ロ間の緊張が高まり相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。市場では『海外投資家が米国債を買い続けている』との声も聞かれ、10年債利回りは一時1.5268%前後と3月11日以来約1カ月ぶりの低水準を付ける場面があった。 

 

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2021/04/15/07:40:01

米国株式市場はまちまち:米企業決算発表への期待から買い優勢

NYダウは53.62ドル高の33730.89ドル、ナスダックは138.26ポイント安の13857.84ポイントで取引を終了した。前日の米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の新型コロナウイルスワクチンの使用一時停止をきっかけとしたリスク回避の動きは一服し、今週から始まる主要企業の第1四半期決算発表への期待から買いが優勢となった。ゴールドマン・サックスがこの日発表した決算は、純利益が四半期ベースで過去最高となり、1株当たり利益も市場予想を上回った。同社株が買いを集め、指数の上昇をけん引した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で全米の経済活動が緩やかなペースで加速したことが明らかになり、NYダウは終日堅調に推移した。一方で、長期金利の上昇でハイテク株は売られ、ナスダック総合指数は下落した。VIX指数は16.65から16.99へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:109.00円に観測されているオプションが重石

ドル/円は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演や米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表などを控えて様子見気分が強かった。市場では『本日から16日のNYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが109.00円に観測されており、小幅なレンジに収れんしやすい』との声も聞かれた。なお、パウエルFRB議長はワシントン経済クラブでのインタビューで『昨年12月以降、目標に向けてさらなる著しい進展を遂げた時点で、資産買い入れを縮小する時期に到達する』とし、『それは利上げを検討する時期よりもかなり前になる可能性が高い』などと述べた。また、FRBが公表したベージュブックでは『米経済活動は緩やかなペースで加速した』との認識が示されたが、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁が『刺激策を早期に終了することは継続することよりもリスクが高い』『ECBは必要に応じてあらゆる手段を調整する用意がある』などと発言すると、一時1.1951ドル付近まで下押ししたものの、アジア時間早朝に付けた日通し安値1.1947ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。市場では『200日移動平均線が位置する1.1907ドルを明確に上抜けたことでテクニカル的な買いが入りやすい』との声も聞かれた。NYダウが一時230ドル超上昇し、取引時間中の過去最高値を更新するとリスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.1987ドルと3月18日以来の高値を付けた。

 

カナダドル/は、WTI原油先物価格が一時5%超上昇したことを受けて、産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まった。米ドルカナダドルは一時1.2500カナダドル、カナダドル円は87.16円までカナダドル高に振れた。同じく産油国通貨であるノルウェークローネも堅調だった。対ユーロでは一時10.0377クローネ、対ドルでは8.3791クローネ、対円では13.00円まで上昇した。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:需給の引き締まり強く買い優勢

NY原油先物市場は60.38ドル-63.44ドルのレンジ相場となった。序盤から底堅く推移していたところに、米エネルギー省(EIA)週間石油在庫統計の結果を受けて急騰した。週間統計で原油在庫は589.0万バレルの取り崩しとなった。取り崩しは3週連続であり、一部予想を大きく上回った。需給の引き締まりが強く意識され、買いが買いを呼ぶ展開となった。 国際エネルギー機関(IEA)は、米国と中国の景気回復によって2021年の原油需要は増加する(需要見通しの引き上げ)と予想したことも、需給のひっ迫を意識した買いが入った。

 

NY金先物市場は反落:リスク選好地合いから売り優勢

NY金先物市場は1732.30-1750.70ドルのレンジ相場となった。今週から始まる米主要企業の第1四半期決算発表への期待感からリスク選好地合いが強まり、安全資産とされる金を手放す動きが進んだ。また一部からは、史上最高値を更新し続ける暗号資産(仮想通貨)ビットコインに金相場から資金が流れたとの声も聞かれた。さらに米長期金利の反転を意識して利益確定を狙った売りが増えたことも要因となった。

 

米国債券市場は反落:米輸入物価指数の急伸を嫌気した売り

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日0.02%高い(価格は下落)1.63%で終了した。予想を上回る3月米輸入物価指数や原油先物価格の急伸を受けて、インフレ加速が意識されると債券が売られた。

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2021/04/13/07:38:31

米国株式市場は下落:米決算発表控えて持ち高調整売り

NYダウは55.20ドル安の33745.40ドル、ナスダックは50.19ポイント安の13850.00ポイントで取引を終了した。前週末に史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。市場では『短期的な過熱感を意識した売りが出た』との声が聞かれた。今週から始まる主要企業の第1四半期決算発表を控えて、持ち高調整の売りも出たようだ。VIX指数は16.69から16.91へ若干上昇した。

 

NY外国為替市場:欧州通貨買いで全般ドル売りやや優勢

ドル/円は、欧州序盤からのドル安の流れを受けて円買い・ドル売りが先行し、一時109.21円と日通し安値を付けた。ただ、前週末の安値109.21円が目先サポートとして働くと下げ渋る展開に。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て一時109.46円付近まで下げ幅を縮めた。市場では『109.20円にかけて観測されている買いオーダーが相場を下支えした』との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.1871ドルと日通し安値を付けたものの、前週末の安値1.1867ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。この日発表の2月ユーロ圏小売売上高が予想を上回ったこともユーロ買いを促し、一時1.1919ドルと日通し高値を更新した。ただ、前週末の高値1.1920ドルを上抜けることは出来なかった。なお、『ドイツはロックダウン(都市封鎖)措置を3週間延長する方針』との一部報道が伝わったものの、相場の反応は限られた。

 

ポンド/ドルは、英国の首都ロンドンを含むイングランドではこの日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンがさらに1段階緩和されて、約3カ月ぶりに小売店や美容室などの営業が再開した。英国内の経済活動の活性化を期待したポンド買いが優勢となり、一時1.3777ドルと日通し高値を付けた。ただ、NY中盤以降は米長期金利の上昇などが相場の重石となり、伸び悩んだ。 

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:中東の地政学リスク高まり買戻し

NY原油先物市場は58.73ドル-60.77ドルのレンジ相場となった。時間外では58ドル後半まで売られたものの、NY勢の本格参入後には60ドル後半まで大きく買い戻された。イエメンの反体制派勢力が、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの施設を攻撃したと主張し、需給の引き締まりが懸念された。イランとイスラエルの緊張が高まり、中東の地政学リスクへの警戒感が強まったことも原油買いに繋がった。もっとも、上昇一巡後は59ドル台まで上げ幅を縮小した。石油輸出国機構(OPEC)プラスが来月から段階的に減産幅を縮小することが再び意識された。 

 

NY金先物市場は続落:米国債入札控え持ち高調整の売り

NY金先物市場は1727.00-1746.20ドルのレンジ相場となった。米3年債と10年債の入札を控え、序盤から持ち高調整の売りが先行した。米長期金利が上昇傾向を維持する中、金利を生まない金は戻り鈍いまま1730ドル手前まで売り押された。ドルは主要通貨に対して弱含みとなったが、今週発表される米国の経済指標はおおむね堅調な内容になるとの見方が多いことから、安全逃避的な金買いは縮小した。

 

米国債券市場は横ばい:米国債入札は無難な結果で反応薄

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ1.66%で終了した。明日発表予定の3月米消費者物価指数(CPI)を前に大きな方向感は出なかった。なお、米財務省が実施した米10年債入札は最高落札利回りが1.680%、応札倍率が2.36倍となったほか、参加者別では海外中央銀行など大口投資家を含む『顧客の応札』が競争入札で落札した比率が59.6%と前回から上昇した。市場では『無難』と受け止められ、目立った反応は見られなかった。 

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2021/04/12/03:00:02

米国株式市場は上昇:強い回復期待から買い優勢

NYダウは297.03ドル高の33800.60ドル、ナスダックは70.88ポイント高の13900.19ポイントで取引を終了した。バイデン政権が提案しているインフラ計画やワクチンの普及、連邦準備制度理事会(FRB)が当分の間、大規模緩和を維持することが強い回復に繋がるとの期待に寄り付き後は上昇した。来週半ばから始まる米主要企業の決算発表を前に、好業績期待から買いが入った面もあった。一方、ハイテクは、予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇が重しとなった。VIX指数は16.95から16.69へ低下した。

 

NY外国為替市場:節目の110.00円接近では戻り売り優勢

ドル/円は、米長期金利の上昇をきっかけに円売り・ドル買いが先行した。前日の高値109.90円を上抜けて一時109.96円まで上値を伸ばした。ただ、節目の110.00円に接近した場面では戻り売りなどが出たため、その後は頭が重くなった。米長期金利が上昇幅を縮めた影響も受けた。なお、米労働省のウェブサイトの不具合で発表が遅延した3月米卸売物価指数(PPI)は前月比1.0%上昇、前年同月比4.2%上昇といずれも市場予想を上回った。前年同月比の伸びは2011年9月以来の高水準になった。また、食品とエネルギーを除くコア指数も予想より強い内容となったが、相場への影響は限られた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇を受けてユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.1867ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.1861ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米長期金利が上昇幅を縮めたこともユーロドルの買い戻しにつながり、1.1910ドル付近まで持ち直した。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値1.1920ドルを上抜けることは出来なかった。

 

カナダドルは、対米ドルでは一時1.2526カナダドル、対円では87.58円まで上昇した。カナダ統計局が発表した3月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が30.31万人増と予想の10.00万人増を大幅に上回ったほか、失業率が7.5%と予想の8.0%より強い数字となったことを受けてカナダドル買いが広がった。市場では『カナダ経済が米経済のように大きく回復していることが示された』との声が聞かれた。

 

NY原油先物市場は続落:欧州や南米でのコロナ感染の再拡大を嫌気

NY原油先物市場は59.10ドル-59.95ドルのレンジ相場となった。米長期金利の上昇を受けて為替市場でドル買いが先行し、ドル建ての原油に割高感が生じ、売りが優勢となった。欧州や南米でコロナ感染が再拡大していることも、原油の上値を圧迫した。アジア市場で59.95ドルまで買われたものの、買いは続かず、ニューヨーク市場の序盤にかけて59.10ドルまで下落した。米国株高を好感した買いが入っており、59.76ドルまで反発したが、通常取引終了後の時間外取引で59.12ドルまで反落した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比変わらずの337基となった。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1730.80-1758.20ドルのレンジ相場となった。米長期金利が上昇し、金利を生まない金は売りが優勢となった。また、3月米卸売物価指数(PPI)が予想比強い結果となったことや、米国株が上昇したことも、安全資産とされる金の売りを後押しした。アジア市場の序盤で1758.20ドルまで買われたが、米長期金利の反発を意識して伸び悩み、ニューヨーク市場の序盤にかけて1730.80ドルまで下落した。米長期金利の上昇は一服したことから、金先物の下げ幅は縮小したが、上値の重さは払しょくされず、通常取引終了後の時間外取引でも1750ドルを下回る水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:PPIが市場予想を上回ったことで売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.66%で終了した。3月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことで、インフレ期待が高まり債券売りが広がった。来週に3年・10年・30年債入札を控えて持ち高調整の売りも出たようだ。

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2021/04/09/07:41:55

米国株式市場は上昇:金融緩和の長期化観測高まり買い優勢

NYダウは57.31ドル高の33503.57ドル、ナスダックは140.47ポイント高の13829.31ポイントで取引を終了した。週次の失業保険申請件数が2週連続で増加したため強い回復期待が後退し、寄り付き後は下落した。米長期金利が低下したことで、ハイテクなど高PER(株価収益率)株に買いが入った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の『回復が不完全』と経済に慎重な姿勢発言を受けて、FRBによる金融緩和の長期化観測が高まったことも相場を押し上げた。引けにかけてNYダウは上昇に転じた。VIX指数は17.16から16.95へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の低下で全般ドル弱含み

ユーロ/ドルは、一時1.1862ドル付近まで下押ししたものの、アジア時間に付けた日通し安値1.1861ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米長期金利の指標である米10年債利回りが一時1.61%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。一旦は前日の高値1.1915ドルに上値を抑えられる場面もあったが、同水準を上抜けるとストップロス注文を誘発し、上昇に弾みがつき一時1.1927ドルと3月23日以来の高値を更新した。ユーロ/ポンドの上昇につれたユーロ買い・ドル売りも入った。ユーロ/ポンドは一時0.8681ポンドと3月1日以来の高値を付けた。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合のセミナーに参加し『ワクチン接種や金融政策、財政政策で米景気見通しはより明るい』『回復の不均一は深刻な問題』などと発言した。また、『米景気回復はまだ不完全でFRBは目標に向けた具体的な進展を探している』と述べた。

 

ドル/円は、米長期金利の低下をきっかけに円買い・ドル売りが先行した。前日の安値109.58円を下抜けると一時109.00円付近まで下げ足を速めた。前週分の米新規失業保険申請件数が74.4万件と予想の68.0万件より弱い内容となったことも相場の重石となった。ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて109.32円付近まで下げ渋った。IMFの運営方針を決める国際通貨金融委員会(IMFC)は声明を発表し、『世界経済は新型コロナウイルス危機から予想以上の速さで回復しているものの、回復の見通しはなお極めて不確実で、金利の急上昇は特に新興国への打撃になりかねない』との認識を示した。

 

NY原油先物市場は小反落:60ドル近辺では戻り売り

NY原油先物市場は58.82ドル-59.93ドルのレンジ相場となった。ロシアの産油量が4月に増加していることや、米・イランの交渉再開による経済制裁の解除への思惑も原油相場の重石となり、売りが優勢となった。ただ、為替相場でのドル安・ユーロ高でドル建ての原油に割安感が強まったことで買いも入り、下押しは限られた。60ドル近辺で戻り売りの興味が観測され、ニューヨーク市場の序盤にかけて58.82ドルまで下げ幅は拡大した。しかしながら、ユーロの反発や米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで下げ幅は縮小した。通常取引終了後の時間外取引で59.93ドルまで戻した。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下とドル安を好感した買い

NY金先物市場は1733.60-1759.40ドルのレンジ相場となった。米低金利政策の長期化観測が強まる中、金は買いが先行した。米長期金利の低下に伴いドル売り・ユーロ買いが進み、ドル建ての金に割安感が生じたことも、金の買いを後押しした。アジア市場の序盤で1733.60ドルまで下落したが、米長期金利の低下を意識した買いが入り、ニューヨーク市場の序盤にかけて1759.40ドルまで上昇した。通常取引終了後の時間外取引では利食い売りが観測されたが、1750ドル台を維持しており、底堅い値動きを見せている。 

 

米国債券市場は反発:米金融緩和の長期化観測を好感

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.62%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことで債券買いが広がった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融緩和の長期化観測が高まったことも相場の支援材料になった。

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