FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/08/02/03:01:58

米国株式市場は下落:月末で利益確定売りで終日軟調

NYダウは149.06ドル安の34935.47ドル、ナスダックは105.58ポイント安の14672.68ポイントで取引を終了した。中国テクノロジー株の下落を受けた警戒感や疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルス変異株『デルタ』に水ぼうそう並みの感染力があり、従来のコロナウイルスよりも重症化する可能性を警告したため回復への警戒感も再燃し、寄り付き後は下落した。また、アマゾン・ドット・コムが発表した4-6月期決算では売上高が11四半期ぶりに市場予想を下回ったほか、7-9月期の業績も伸び率が低下するとの見通しを示した。同社株が8%近くの急落となり投資家心理が悪化すると、主力ハイテク株に売りが波及した。月末で、利益確定の売りも目立ち、終日軟調に推移した。VIX指数は17.70から18.24へ上昇した。

 

NY外国為替市場:月末絡みのフローから方向感を欠く展開

ユーロ/ドルは、欧州市場では、4-6月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値などユーロ圏経済指標が予想を上回ったことから、一時1.1909ドルと6月30日以来1カ月ぶりの高値を付ける場面があった。ただ、NY市場に入るとじり安の展開になった。米国株相場が軟調に推移する中、リスク回避のドル買いが入ったほか、市場では『月末を迎えたロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが入った』との声が聞かれ、一時1.1852ドルと日通し安値を付けた。フィキシング通過後は週末とあって次第に値動きが細った。

 

 ドル/円は、欧州やオセアニア通貨に対してドル高が進んだ影響を受けて、円売り・ドル買いが進行すると、一時109.82円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値109.95円を上抜けることは出来なかった。米国株安に伴うクロス円の下落や、米長期金利の低下が上値を抑えた。なお、米連邦準備理事会(FRB)が重要視する6月米PCEコアデフレーターは前年同月比3.5%上昇と予想を下回った。一方、7月米シカゴ購買部協会景気指数は73.4と予想を大きく上回ったほか、7月消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値も81.2と予想より強い内容となった。ただ、これら経済指標に対する反応は限定的だった。市場関係者からは『次の関心は来週8月6日に発表される7月米雇用統計に向かっている』との声が聞かれたほか、『一目均衡表の雲(下限:109.30円、上限:110.13円)に入り込んでおり、テクニカル的にも方向感が出にくいようだ』との指摘があった。

 

ポンドは全面安の展開だった。月末のロンドン・フィキシングに絡んだポンド売りのフローが出て、ポンドドルは一時1.3888ドルと日通し安値を付けたほか、ユーロ/ポンドは0.8538ポンドまでユーロ高・ポンド安が進んだ。ポンド/円も一時152.45円と本日安値を付けた。

 

NY原油先物市場は3日続伸:需給のひっ迫が意識され上値を試す展開

NY原油先物市場は72.93ドル-74.23ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス・インド株の感染拡大を嫌気し、時間外では売り戻される場面があった。もっとも移動制限措置の再導入は限定的との見方が多く、下げ幅は限られた。一方、今週の在庫統計で需給のひっ迫が意識されており、NY勢の本格参入後は再び上値を試す展開になった。アジア市場で72.93ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の終盤にかけて74ドル台まで買われた。時間外取引で74.23ドルまで上げ幅は拡大した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比2基減少の385基となった。

 

NY金先物市場は反落:ドル高から利益確定の売り優勢

NY金先物市場は1813.10-1835.550ドルのレンジ相場となった。週末・月末ということもあり、利益確定の売りが先行した。為替相場でドルが買い戻され、ドル建て金価格に割高感が生じたことも重石となった。 ロンドン市場の序盤に1835.50まで買われたが、ニューヨーク市場で1813.10ドルまで反落した。

 

米国債券市場は上昇:ポジション調整の買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.18%で終了した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い1.22%で終了した。米国株相場の下落を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。市場では『月末を迎えて、機関投資家が保有する債券の平均残存年限を長期化するための買いを入れた』との指摘もあった。 

 

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2021/07/30/07:37:18

米国株式市場は上昇:米金融緩和の早期縮小観測後退で買い優勢

NYダウは153.60ドル高の35084.53ドル、ナスダックは15.69ポイント高の14778.27ポイントで取引を終了した。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を受けて、金融緩和の早期縮小観測が後退し買いが広がった。前日までに売られていた景気敏感株が買い直されたほか、原油先物価格の上昇を背景にエネルギー株も堅調だった。第2四半期GDPが2四半期連続で6%台の成長を記録したほか、企業の好決算も手伝い、終日堅調推移となった。VIX指数は18.31から17.70へ低下した。

 

NY外国為替市場:弱い米経済指標受け全般ドル売り優勢

ドル/円は、4-6月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率6.5%増と予想の8.5%増を下回ったほか、前週分の米新規失業保険申請件数が40.0万件と予想の38.0万件より弱い内容となったことで全般ドル売りが先行した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日にテーパリング議論を慎重に進める姿勢を示したことから、この日もドルが売られやすい地合いとなり、一時109.39円と日通し安値を更新した。20日の安値109.33円や一目均衡表雲の下限が位置する109.30円がサポートとして意識された面もあるが、戻りは鈍かった。 

 

ユーロ/ドルは、低調な米経済指標の結果が伝わると、全般ドル安が進行した。緩和的な米金融政策が長期化するとの見方が広がる中、一時1.1893ドルと日通し高値を更新した。ただ、1.19ドルの大台には届かなった。低調な米7年債入札などを受けて、米長期金利が上昇傾向を維持したことなどが上値を抑えた。 

 

メキシコペソ/円は上値が重かった。米国株高に加えて、原油先物価格の上昇を背景に産油国通貨とされるペソには買いが先行し、本日高値となる5.54円まで値を上げた。ただ、米格付け会社ムーディーズがメキシコ政府による国営石油会社ペメックスへの巨額支援を懸念する中、『同国のヨリオ財務次官がペメックスへの支援を継続する意向を示した』と伝わると失速した。ドル/円の下落につれた売りも出て、一時5.51円付近まで下押しした。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:株高とドル安を好感した買い優勢

NY原油先物市場は72.26ドル-73.68ドルのレンジ相場となった。前日の米エネルギー省(EIA)週間在庫統計で旺盛なエネルギー需要が確認されており、本日も買い優勢のまま推移した。アジア市場で72.26ドルまで下げた後、ロンドン市場で73ドル台に上昇した。この日発表された米国の4-6月期国内総生産(GDP)は市場予想を下回ったが、米国株式はしっかりとした値動きを見せており、ドル安の相場展開となったことから、原油先物の上げ幅は時間外取引で拡大した。

 

NY金先物市場は大幅上昇:米4-6月期GDPが予想を下回ると一段高

NY金先物市場は1810.90-1837.50ドルのレンジ相場となった。前日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融緩和の継続姿勢を示し、金利がつかない金にとっては買い材料と受け止められた。為替相場でドル安が進行したことも、ドル建て金価格に割安感を生じさせて押し上げ要因となった。ロンドン市場で強い動きを見せていたが、この日発表された米国の4-6月期国内総生(GDP)は市場予想を下回り、金先物は一段高となった。

 

米国債券市場はまちまち:米国株と不調な米7年債入札受け売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは横ばいとなり、米2年債国債利回りは前日比変わらずの0.20%だった。長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)となり、米10年債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)1.27%で終了した。米国株相場の上昇を受けて、相対的に安全資産とされる米国債には売りが出た。米7年債入札が『低調』と受け止められたことも相場の重石となった。 

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2021/07/29/07:35:20

米国株式市場はまちまち:FOMCで慎重姿勢維持を受け買い戻し

NYダウは127.59ドル安の34930.93ドル、ナスダックは102.01ポイント高の14762.59ポイントで取引を終了した。疾病管理予防センター(CDC)による室内でのマスク着用に関するガイダンス変更を受け新型コロナ・デルタ株流行への警戒感が再燃したほか、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小の道筋を示すとの思惑などから金利上昇を警戒して、寄り付き後は下落した。その後、FOMCの声明やパウエル議長の会見で、FRBの金融緩和を辛抱強く維持する姿勢が再表明され金利が低下に転じると、NYダウは下げ止まった。一方で、ナスダック総合指数は上げ幅を拡大した。VIX指数は19.36から18.31へ低下した。

 

NY外国為替市場:ハト派的な米パウエル発言受けドル売り戻し

ドル/円は、米FRBは今日まで開いた米FOMCで市場予想通り政策金利の据え置きを決定した。声明では経済に対する評価をわずかに引き上げ、『ワクチン接種の進展により、経済活動と雇用の指標は引き続き上向いている』と指摘した。一方、『パンデミックによって最も悪影響を受けたセクターは改善を示したが、完全には回復していない』との見解も示した。また、『米経済が雇用とインフレに関するFRBの目標に向けて前進した』との認識を示したうえで、『委員会は今後の複数回の会合で引き続き進捗状況について評価する』と表明し、テーパリング開始に向けた議論が進んでいることを示唆した。市場は当初ドル買いで反応し、一時110.28円と日通し高値を更新した。ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の定例記者会見で『労働市場の状況は引き続き改善したが、なお時間がかかる』『テーパリング時期はデータ次第』『利上げには程遠い』などと発言すると、米10年債利回りが低下に転じ、ドル売りが優勢となり109.84円付近まで下押しした。なお、同議長はインフレ加速について『一時的でいずれ落ち着く』との従来認識を繰り返し、『インフレ高進の恐れがある場合、FRBは対抗措置を講ずる』と話した。

 

ユーロ/ドルは、FOMCでテーパリング開始に向けて『今後複数の会合で経済情勢の進捗を確認する』との見解が示されると、全般ドル買いで反応。3時過ぎに一時1.1773ドルと本日安値を付けた。ただ、パウエルFRB議長が『利上げ検討は程遠い』と強調すると、米長期金利の低下とともにドル売りが優勢になり、一時1.1850ドルと本日高値を付けた。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:原油とガソリンの在庫減少で買い戻し

NY原油先物市場は71.70ドル-72.60ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)が発表した週間在庫統計で原油は408.9万バレル減、ガソリンも225.3万バレル減となり、取り崩し幅は一部予想よりも大きかった。足もとでのしっかりとしたエネルギー需要が確認されて買い安心感が広がり、一時72.50ドル台まで上昇した。ロンドン市場で72.60ドルまで買われた後、71.70ドルまで反落したが、ニューヨーク市場の後半にかけて72.57ドルまで戻した。 

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:米FOMC後の時間外取引では底堅い展開

NY金先物市場は1795.60-1813.90ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見を控え、前日引け水準を中心に小幅な上下に留まった。米FOMC結果判明後に一時1795.60ドルまで下げたが、1813.90ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では底堅い動きを保っている。 

 

米国債券市場ではまちまち:米パウエルFRB議長発言を受け買い戻し

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.21%、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)となり、米10年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.23%で終了した。米FOMCではテーパリング開始に向けて『今後複数の会合で経済情勢の進捗を確認する』との見解が示されたが、パウエル米FRB議長が会見で『労働市場の状況は引き続き改善したが、なお時間がかかる』『テーパリング時期はデータ次第』『利上げには程遠い』などと発言すると、債券買いがじわりと強まり上げに転じた。 

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2021/07/28/07:48:32

米国株式市場は下落:リスク回避材料多く終日軟調地合い

NYダウは85.79ドル安の35058.52ドル、ナスダックは180.13ポイント安の14660.58ポイントで取引は終了した。6月耐久財受注速報値が予想を下回ったことが回復への懸念に繋がり、寄り付き後は下落した。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)がワクチン接種完了者も一部の地域で室内でのマスク着用を推奨する方針に転じると報じられ、新型コロナ・デルタ株流行への警戒感も重石となった。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を明日に控えた調整と見られる売りも目立ち、終日軟調推移となった。決算を控えた主要ハイテク株も売られた。中国政府による規制強化の影響を巡る懸念から中国株相場が大幅に続落したことも投資家心理の悪化につながり、一時260ドル超下落する場面があった。ただ、『シューマー米民主党・上院院内総務が超党派のインフラ法案の上院通過について楽観的な見通しを示した』と伝わると、下げ幅を縮めた。VIX指数は17.58から19.36へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の円買い・ドル売り優勢

ドル/円は、中国政府による規制強化の影響を巡る懸念から中国や欧州の株式相場が下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが先行した。6月米耐久財受注額が予想を下回り、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.22%台まで低下したことも相場の重石となり、一時109.59円と日通し安値を付けた。NYダウが一時260ドル超下落し、日経平均先物が大証終値比560円安の2万7350円まで売られたこともドル/円の重荷になった。ただ、売り一巡後は下げ渋った。シューマー米民主党・上院院内総務が超党派のインフラ法案の上院通過について楽観的な見通しを示すと米国株相場が下げ幅を縮めたため、ドル/円にも買い戻しが入った。

 

ユーロ/ドルは、予想を下回る米経済指標や米長期金利の低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行した。ポンド/ドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.1841ドルと日通し高値を付けた。なお、ポンド/ドルは一時本日高値となる1.3894ドルまで値を上げた。月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたポンド買いのフローが観測された。 

 

NY原油先物市場は続落:欧米株安を嫌気した売り優勢

NY原油先物市場は71.08ドル-72.33ドルのレンジ相場となった。NY序盤は72ドル台に乗せる場面もあったが、米株が下げ幅を広げるとリスク資産でもある原油も71ドル前半まで上値を切り下げた。急落した天然ガスに引きずられた面もあった。アジア市場で72.33ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の後半にかけて71.08ドルまで反落した。欧米株安を嫌気した売りが入った。ただ、通常取引終了後の時間外取引では71.99ドルまで戻しており、需給ひっ迫の思惑は残されている。

 

NY金先物市場は横ばい:軟調な銀やプラチナが重石

NY金先物市場は1792.80-1805.40ドルのレンジ相場となった。米国株への売りが一時強まったことで、安全資産とされる金の下値は堅かった。為替相場でドル安が進んだこともドル建て金先物の支えになった。もっとも、軟調な銀やプラチナが重石となり上値の伸びも限られた。アジア市場で1792.80ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1805.40ドルまで戻した。米長期金利の低下を意識した買いが入ったが、通常取引終了後の時間外取引では1800ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

米国債券市場は上昇:世界経済の先行き懸念から買い優勢

米国債券市場で中期ゾーンは横ばいとなり、米2年債利回りは前営業日と変わらずの0.20%、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)となり、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.24%で終了した。中国や欧米の株式相場の下落を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。新型コロナウイルスのインド型(デルタ株)の感染拡大で、世界経済の先行き懸念が強まったことも相場の支援材料になった。 

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2021/07/27/07:45:48

米国株式市場は上昇:企業の好決算への根強い期待から買戻し

NYダウは82.76ドル高の35144.31ドル、ナスダックは3.72ポイント高の14840.71ポイントで取引は終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、週明けポジション調整目的の売りが出た。また、6月新築住宅販売件数がパンデミック下で最低水準となったほか、ダラス連銀製造業活動指数も予想外に悪化した結果に失望し、寄り付き後は下落した。しかし、企業の好決算への根強い期待に、上昇に転じた。民主党上院のシューマ―院内総務が超党派のインフラ案の法制化を公約すると発言すると、回復期待も強まり引けにかけて上げ幅を拡大し、NYダウ、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了した。VIX指数は17.20から17.58へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FOMCの結果を控え方向感の乏しい展開

ドル/円は、対ポンド中心にドル売りが強まった影響を受けて、円買い・ドル売りが先行した。6月米新築住宅販売件数が予想より弱い内容となったことも相場の重石となり、一時110.15円付近まで下押しした。ただ、安く始まった現物のNYダウが持ち直すと投資家のリスク回避姿勢が和らぎ全般円売りが優勢になった。ドル/円も110円台半ばまで下げ渋った。日本時間夕刻に付けた日通し安値110.12円や前週末の安値110.09円、22日の安値110.01円などが位置する110円台前半では下値の堅さが目立った。もっとも、市場の関心は27-28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっており、方向感の乏しい展開だった。

 

ユーロ/ドルは、対ポンド中心にドル売りが進んだ影響を受けて、ユーロ買い・ドル売りが先行した。予想を下回る米住宅指標もユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1817ドルと日通し高値を付けた。

 

ポンド/ドルは一時本日高値となる1.3833ドルまで上昇した。英国の新型コロナウイルス感染者数がここ数日で落ち着いたことからポンドを買う動きが広がった。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは失速した。アジア時間に伝わった『米アマゾン・ドット・コムはビットコインを決済通貨として受け入れる準備をしている』との観測報道を手掛かりにNY市場でも買いが進行した。対ドルで一時4万ドル台に乗せて、6月15日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。ただ、米アマゾンがこの観測報道を否定すると一転下落し、3万7300ドル台まで上げ幅を縮めた。 

 

NY原油先物市場は小幅反落:中国・香港株の急落を意識した売り

NY原油先物市場は70.56ドル-72.43ドルのレンジ相場となった。中国・香港株の急落をきっかけにリスク回避ムードが高まり、時間外から売りが先行した原油先物は一時70ドル半ばまで下落した。アジア市場で72.43ドルまで買われたが、中国株安を警戒して70.56ドルまで反落した。ニューヨーク市場の中盤にかけて72ドル台前半まで戻したが、71.38ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では米国株高を意識して72ドル近辺で推移している。

 

NY金先物市場は小幅続落:心理的節目の1800ドル割れ

NY金先物市場は1796.00-1812.00ドルのレンジ相場となった。売り先行の米国株が持ち直すと、安全資産とされる金は上値を切り下げた。もっとも為替相場でドルがユーロなどに対し弱含み、割安感が出たドル建て金先物を買う動きも見られて下値も限定的だった。ロンドン市場の序盤にかけて1812.00ドルまで買われたが、ニューヨーク市場で1796.00ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では1800ドルをやや下回る水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株高から売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは横ばいとなり、米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.20%、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)となり、米10年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.29%で終了した。6月米新築住宅販売件数が予想より弱い内容となったことを受けて債券買いが入る場面もあったが、米国株相場が史上最高値を更新すると徐々に売りが優勢となった。

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