★3月14日(木)の米国3市場は、NYダウ:7.05ドル高の25,709.94ドル、S&P500:2.44ポイント安の2,808.48ポイント、NASDAQ:12.50ポイント安の7,630.91とまちまちの展開となった。一方、米長期金利は、2.629%に上昇(価格は下落)した。『13日付けPERと株価から逆算』して3月13日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.79倍、S&P500:17.41倍、NASDAQ:24.29倍と、NYダウは横ばいとなりS&P500とNASDAQはわずかに低下(割安)となった。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:14.99倍、S&P500:16.59倍、NASDAQ:21.75倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に14日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.327%、S&P500:▲3.115%、NASDAQ:▲1.488%と、3指数ともにイールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債金利は、米中貿易協議の進展への期待と不安が交錯し、大きな方向感は出なかった。 株価指数がほとんど変わらなかったが、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは縮小した。
昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。
14日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.335%⇒▲3.327%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.899%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.258%へ縮小してきている。NYダウは、中国の2月鉱工業生産が予想を下振れ、世界経済減速への懸念や、米中貿易協議の進展への期待と不安が交錯し、前日の終値を挟んだ水準でのもみ合いに終始した。また、英議会でEU離脱期限延長案が可決されたことで、今後の展開を見極めたいとの思惑もあった。ビザやアップル、ナイキなどが買われ相場を支えた。半面、ファイザーやインテルなどが売られ指数の重石となった。VIX指数は 13.41から13.50へ上昇した。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.116%⇒▲3.115%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も連日の上昇で割安感が徐々に払拭されてきている。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.754%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.384%へ縮小してきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.489%⇒▲1.488%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.691%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.290%へ縮小してきている。
テクニカル的には、NYダウは、5日SMAの25,614ドルがサポートとなり、10日SMA25,687ドルや25日SMA25,691ドルがレジスタンスとして上値を抑えた。上昇基調は維持しているものの、上値も重くなってきている。S&P500は、年初来高値近辺で頭打ちとなっており、利益確定売りが入りやすい地合いとなっている。NASDAQも同様に年初来高値圏近辺で高止まりしているが、上値が重くなってきている。
ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数ともに%Kが%Dを上抜けしてきたことで、上昇基調が継続している。ただ、全般的に年初来高値圏まで上昇していることから上値が重くなる可能性が高い。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.245%、S&P500:3.491%、ナスダック:1.964%も下落時の節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★欧州市場朝方の取引では、ドルとユーロが底堅さを維持し、111.60円付近でもみ合う展開となった。年度末に絡む国内勢のドル買いや日銀金融政策決定会合での追加緩和的な動きへの思惑から円売りが優勢となった。ポンド/円が一段高となったことや、米長期金利が2.63%台まで上昇したことで円売りが継続した。その後、米中首脳会談は早くとも4月以降に延期される公算などと報じられると、株価が伸び悩み、為替市場では全般的に円高が優勢になった。ただ、NYダウ先物が70ドル超下落から一時プラス圏を回復するとドルの買い戻しが入った。
米1月新築住宅販売件数が予想を下回りNYダウがマイナス圏に沈むとドルは小緩んだ。その後は、米国株の底堅い動きや米長期金利が2.64%台まで上げ幅を広げた動きも支援材料となり、ドル買いが優勢となった。ただ、米長期金利の上げ幅が縮小し、米国株が小幅ながらマイナス圏に沈むとドルはじり安となった。
★欧米主要経済指標
・米・先週分新規失業保険申請件数:22.9万件(予想:22.5万件、前回:22.3万件)
・米・失業保険継続受給者数:177.6万人(予想:176.3万人、前回:175.8万人←175.5万人)
・米・2月輸入物価指数:前月比+0.6%(予想:+0.3%、1月:+0.1%←-0.5%)
・米・2月輸入物価指数:前年比-1.3%(予想:-1.5%、1月:-1.6%←-1.7%)
・米・1月新築住宅販売件数:60.7万戸(予想:62.2万戸、12月:65.2万戸←62.1万戸)
★欧米市場のポイント
・111.51-83円のレンジ相場
・日銀の追加緩和的な動きへの思惑
・英国は離脱延期をEUに求める動議を可決
・米中首脳会談は早くとも4月以降との報道でドル売り
・前週分の米新規失業保険申請件数は弱い内容
・米1月新築住宅販売件数は予想を下回る
・米長期金利上昇でドル底堅い
・VIX指数は13.41から13.50へ上昇した
★日経225の日足では、10日SMA(黄線)の21,443円が3日間レジスタンスとなり、上値を抑える展開となっている。一方で、25日SMA(青線)21,296円と100日SMA(黒線)21,298円がサポートとなり下値も限定的となっている。
明日以降もレジスタンスを上抜け出来るのか、それともサポートと下抜けるかが注目される。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが横ばいとなってきたことで、下落基調の勢いが鈍化してきていることを示している。
サポートを下抜けした際は75日SAM(緑線)の21,059円が下値目処として意識される。また、3月11日安値20,938円は大きな意味があり、上昇基調が継続している時は上値・下値を切り上げて上昇トレンドを形成する。そのため、20,938円を下抜けると下値切り下げとなりトレンドの変化が意識される。また、1月4日安値と2月8日安値を下抜けするとトレンドに変化が生じたサインとなる。ただ、トレンドラインを下抜けたら直ぐに下落サインとするのは時期尚早となる。一般的な『確認ルール』として終値で3%超過した場合に初めてトレンドが崩れたと認定する『3%超過ルール』や2日連続して終値がトレンドラインをブレイクしなくてはならない『2日ルール』などで確認する必要がある。そういう意味では何とかトレンドラインに支えられてトレンドを維持していると言えそうだ。
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