★豪ドル/円の日足では、本年に入ってから概ね77円台半ばから79.85円近辺でのレンジ相場が続いている。ただ、4月12日にレンジ上限を上抜けたことで、上値追いの期待が高まった。しかし、260日SMA(茶線)がレジスタンスとなり、押し戻される展開となった。
抵抗体として意識されていた100日SMA(黒線)を下抜け、75日SMA(緑線)を下抜けしてきたことで、レンジ相場下限となる77円台半ばまでの下落基調となりやすい。
また、5日SMA(赤線)79.59円や10日SMA(黄線)79.90円が下向きとなっていることで、戻り基調ではレジスタンスとなりやすい。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎから%Dが%SDを下抜け両線ともかい離幅を広げながら下向きとなっていることで、下押しの勢いが強いことを示している。
下押しの勢いが強いことや、ストキャスティクスでは過熱感なく下落基調となっていることから、値ごろ感からの押し目買いよりも戻り売り目線で見ていきたい。
★NYダウは12月3日のイールドスプレッドより縮小してきており、米国債に対して米国株の割高感が強まってきた。そのため、NYダウを売って米国債を買う動きが出やすくなる。S&P500とNASDAQも12月3日のイールドスプレッドに近づいており、急落には警戒する必要がある。
★4月23日(火)の米国3市場は、NYダウ:145.34ドル高の26,656.39ドル、S&P500:25.71ポイント高の2,933.68ポイント、NASDAQ:105.56ポイント高の8,120.82と三指数ともに上昇した。一方、米長期金利は、2.568%へ低下(価格は上昇)した。『22日付けPERと株価から逆算』して4月23日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.78倍、S&P500:18.21倍、NASDAQ:25.09倍と、N三指数ともに前日比PERから上昇した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.02倍、S&P500:16.60倍、NASDAQ:21.79倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に23日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.056%、S&P500:▲2.923%、NASDAQ:▲1.418%と、三指数ともにイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。
米長期国債金利は、米2年債入札が『無難』だったほか、明日以降の5年債や7年債の入札でも底堅い需要があるとの見方が広がり買い(金利は低下)が進んだ。
昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。
23日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.066%⇒▲3.056%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から1.170%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069からマイナス0.013%と12月3日のイールドスプレッドより縮小した。NYダウは、コカ・コーラやツイッター、ロッキード・マーチンなどこの日発表の企業決算が良好な内容となったため、投資家心理が上向き買いが優勢となった。原油先物相場の上昇も相場の支援材料となった。 S&P500種株価指数とともに過去最高値を更新した。 VIX指数は12.42から12.28へ低下した。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲2.950%⇒▲2.923%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.946%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.192%へ縮小してきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.449%⇒▲1.418%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.761%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.220%へ縮小してきている。
テクニカル的には、NYダウは、5日SMAの26,526ドルが支えとなり、上昇基調を継続している。昨年10月3日に付けた高値26,951ドルが視界に入ってきた。ただ、高値圏にあることから上値が重くなると利益確定売りが入りやすい。一目均衡表では、転換線の26,379ドル上抜けを維持している。また、相場の方向性を示す基準線が再び上向きとなってきており強い相場を示している。
S&P500は、5日SMAの2,910ポイントが支えとなり上昇基調が継続している。昨年の史上最高値2,940.91ポイントに肉薄となってきた。また、緩やかながら5日SMAと10日SMAは上向きとなっており、上昇基調は維持している。一目均衡表では転換線がサポートとして意識されている。また、相場の方向性を示す基準線が再び上向きになっており、上昇基調が継続している。。
NASDAQは、5日SMAの8,026ポイントと10日SMA7,991ポイントがサポートラインとして意識され上昇基調を維持している。また、10日SMAが上向きは維持していることで、短期的には依然として上昇基調を維持している。一目均衡表では、転換線の8,022ポイントの上方に位置しており、基準線も再び上向きになってきた。
ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数とも連日過熱感が出ている。また、三指数ともに%Dが%SDを下抜けており、微妙に相場の変化の兆しが続いている。NYダウのイールドスプレッドは、12月3日の天井となったスプレッドより縮小したことで、かなり過熱感が出ている。S&P500とNASDAQも12月3日のスプレッド近くまで縮小してきている。米国株高・米長期金利が上昇するようなら、12月3日のイールドスプレッドを下回る可能性が高く、大幅な下落調整に警戒が必要となる。1-3月期の米企業の決算発表が本格化してきており、業績結果に一喜一憂する展開が継続する。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.111%、S&P500:3.408%、NASDAQ:1.944%も下落時の節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★イースター休暇明けの欧州市場朝方の取引では、原油先物が続伸、米長期金利も上昇基調を維持する中、ドルは堅調に推移した。欧州勢本格参入後、値幅は限定され111.85円前後で小刻みな値動きになった。下値追いの動きは失速したが、112.00円近辺での戻り売りも根強く、上下ともに動き難い地合いが継続した。材料難から全体的に小動きだったが、米企業決算の発表を受けてNYダウ先物がじり高となり、米長期金利も上昇してドル買い気味となった。
全般ドル買いが進んだ流れに沿って一時112.03円と日通し高値を付けたものの、年初来高値112.17円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。また、3月米新築販売件数や4月米リッチモンド連銀製造業景気指数はともに予想を下回った。112円台での売り圧力が再確認され、やや売りが優勢となった。クロス円の軟調が重石となり、111.75円近辺まで押し戻されたが、その後は111.80円台でこう着相場が継続した。
★欧州主要経済指標
・米・2月FHFA住宅価格指数:前月比+0.3%(予想:+0.5%、1月:+0.6%)
・米・3月新築住宅販売件数:69.2万戸(予想:64.9万戸、2月:66.2万戸←66.7万戸)
・米・4月リッチモンド連銀製造業景況指数:3(予想:10、3月:10)
・ユーロ圏・4月消費者信頼感指数速報値:-7.9(予想:-7.0、3月:-7.2)
★欧米市場のポイント
・111.75-112.03円のレンジ相場
・明確なドル買いの材料は見当たらないとの指摘
・3月米新築住宅販売件数は予想下回る
・4月米リッチモンド連銀製造業景気指数も予想下回る
・S&P500とナスダック指数は過去最高値更新
・VIX指数は12.42から12.28へ低下
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