FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで5月7日の米国株市場を先取り!

2019/05/07/10:30:15

 

5月6日(月)の米国3市場は、NYダウ:66.47ドル安の26,438.48ドル、S&P500:13.17ポイント安の2,932.47ポイント、NASDAQ:40.70ポイント安の8,123.28と三指数ともに下落した。一方、米長期金利は、2.475%へ低下(価格は上昇)した。3日付けPERと株価から逆算』して5月6日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.54倍、S&P500:18.09倍、NASDAQ:25.10倍と、三指数ともに前日PERは低下した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.03倍、S&P500:16.61倍、NASDAQ:21.80倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に6日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.226%、S&P500:▲3.053%、NASDAQ:▲1.509%と、三指数ともにイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。

米長期国債金利は、トランプ米大統領が中国製品への関税を強化すると表明したことを受けて、米中貿易協議の先行きへの懸念が再燃し安全資産とされる債券に買い(金利は低下)が入った。取引終了間際にライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が『交渉が不調の場合、10日に対中関税を引き上げる』と述べたと伝わると、債券買いが加速した。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

6日(月)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.166%⇒▲3.226%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から1.000%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.157%に縮小してきている。NYダウは、トランプ米大統領が対中関税の引き上げを表明したことで、米中貿易摩擦が激化し世界経済が一段と減速するとの警戒感が高まった。NYダウの下げ幅は一時470ドルを超えた。ただ、中国外務省が『米中通商協議に向けて交渉団は訪米の準備中』との見解を示したことや、関税引き上げがトランプ大統領による交渉テクニックであるとの見方も広がり、引けにかけて下げ幅を縮小する展開となった。VIX指数は12.87から15.44へ大幅に上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲2.982%⇒▲3.053%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.816%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.322%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.442%⇒▲1.509%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.670%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.311%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、一時25日SMAの26,404ドルを下抜けしたものの引けにかけて買い戻され辛うじて25日SMAを回復した。ただ、5日SMAの26,454ドルと10日SMAの26,508ドルがレジスタンスとなり上値の重い展開となった。本日も5日SMAや10日SMA、さらに25日SMAの攻防が意識される。一目均衡表では、転換線が下向きとなってきており、短期的には下落基調となってきている。しかし、相場の方向性を示す基準線は上向きとなっていることから上昇基調は継続している。

 

S&P500は、5日SMAの2,933ポイントと10日SMAの2,933ポイントがレジスタンスとして意識される一方で、25日SMAの2,907ポイントがサポートとして意識される展開となっている。一目均衡表では転換線が微妙に下向きとなっている一方で、相場の方向性を示す基準線はわずかに上向きを維持している。

 

NASDAQも、5日SMAの8,093ポイントと10日SMA8,111ポイントがレジスタンスラインとして意識される一方で、25日SMAの8,010ポイントがサポートして意識される展開となっている。一目均衡表では、転換線の8,004ポイントの上方に位置しており、基準線もわずかに上向きを維持している。三指数の中では一番強い相場となっている。

 

ただ、ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数ともに%Dが%SDを下抜けており、下押しの勢いが強まっている。微妙に相場の変化の兆しが続いている。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.161%、S&P500:3.424%、NASDAQ:1.940%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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ドル/円の週足では上下に振れる前兆か!

2019/05/07/08:30:16

 

★ドル/円の週足では、上値を切り下げ、下値を切り上げる三角持合いの様相となってきた。また、各SMA(単純移動平均線)が集中してきており、上下どちらかに大きく振れやすい展開となっている。

200週SMA(紫線)がレジスタンスとなり、上値を切り下げる展開となっていたが、一気に13週SMA(赤線)26週SMA(青線)52週SMA(緑線)を下抜ける展開となっている。

ただ、1月11日週を起点として3月29日週と結んだトレンドラインがサポートとなり、一旦下げ止まる展開となっている。

もし、トレンドラインをブレイクしても本質的なトレンド転換に至らず、単なるトレンドラインの修正にとどまる場合もある。こうした売買シグナルのダマシを見極める『確認ルール』を念頭に置く必要がある。一般的には、終値で3%超過した場合に初めてトレンドが崩れたと認定する『3%超過ルール』や2日連続して終値がトレンドラインをブレイクしなくてはならない『2日ルール』などがある。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は買われ過ぎ域から%Dが%SDを下抜け両線とも下向きとなってきていることから、下押しの勢いが増してきている。

 

ドル/円のトレンドは下向きとなってきている。トレンドラインを下抜けしてくると、各SMAを下抜けしていることや、各SMAが下向きとなってきていることで、加速的な下落基調になる可能性もある。ただ、トレンドラインがサポートとなり再び戻り基調となる可能性も残されており、今後の動向が重要ポイントとなる。三角持合いや各SMAの集中からの動きとなるので、大振れする可能性がある。

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5分足で分かるドル/円市場動向 米中貿易摩擦激化懸念を嫌気!

2019/05/07/07:15:19

 

★欧州市場朝方の取引では、中国外務省報道官が、米中両政府が8日からワシントンで予定する閣僚級の貿易協議について『中国の交渉団は米国を訪れて閣僚級協議をする準備はしている』と語ったことを受け、円売り戻しが優勢となる場面もあったが、戻りは鈍かった。欧州株が全面安で推移する中、為替はもみ合い商状ながら、リスク回避によるドル高・円高の流れが持続した。ロンドン市場はアーリー・バンクホリデーで休場となった。NYダウ先物も大幅安となったが、市場参加者やフローが限定的なため小動きの展開となった。クロス円の買い戻しに連れて、110.95円まで上値を広げ、堅調に推移した。

 

米中貿易戦争に対する懸念が再燃し、米国株は大幅に反落して始まったものの、ドル/円相場への影響は限定的となった。110.95円まで本日のレンジ上限を広げる場面もあったが、特段の強い方向性はなく、その後はやや下押しした。米長期金利の低下から、110.76円前後へ下押す場面もあったが、小幅にゆり戻しとなった。その後、ライトハイザー米通商代表が『交渉が不調の場合、10日に対中関税を引き上げる』と述べたことが伝わるとドルは失速した。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月小売売上高:前月比0.0%(予想:-0.1%、2月:+0.5%←+0.4%)

 

★欧米市場のポイント

・110.55-95円のレンジ相場

・米中貿易摩擦が激化し世界経済が一段と減速するとの警戒感

・トルコの政局不安から通貨リラ急落

・ライトハイザー米通商代表発言でドル失速

・VIX指数は12.87から15.44へ大幅上昇

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トルコリラ/円と原油価格は逆相関しやすい!

2019/04/26/14:02:02

 

★トルコは原油の輸入依存が高く、慢性的なドル不足のトルコにとって経験則から原油価格とトルコリラは『逆相関』となりやすい。

また、25日のトルコ中銀の金融政策決定会合で市場の予想通り政策金利を据え置いた。会合後の声明文では、従来の『必要があればさらなる引き締めを行う』という文言が消えリラ売りにつながった。文言が消えたことについて、3月末のトルコ統一地方選以降、リラ安が進んでいたことで、中銀が通貨安について警戒を示してくるとの思惑が会合前にくすぶっていたため、市場では『驚きだった』との見方が多い。さらに、世界の中銀に追随してハト派に舵を切るような声明内容に市場参加者は驚いた。

ロシア製防衛ミサイル『S400』の導入を巡る対米関係の悪化懸念もリラを買いにくくしている。

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ドル/円日足では円高の兆しが!

2019/04/26/12:14:53

 

★ドル/円の日足では、200日SMA(紫線)の111.51円の攻防となっている。5日SMA(赤線)111.85円10日SMA(黄線)111.92円が下向きとなってきておりレジスタンスとして意識されやすい。

一方で、25日SAM(青線)が上向きとなっており、200日SMAと共にサポートとして意識されている。

徐々に各SMAがかい離幅を縮小していることから、上下に大きく振れる可能性が高まってきている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%D:69.68、%SD:76.26と過熱感なく両線とも下向きとなってきていることから、下押しバイアスが強いことを示している。

また、3月25日安値109.67円4月10日安値110.80円を結んだトレンドラインを下抜けしてきた。トレンドライン分析の確認ルールに、2日連続して終値がトレンドラインをブレイクしなくてはならない『2日ルール』があるが、本日が2日目となる。

下値目処としてドル/円は100日SMA(黒線)が重要サポートラインとなることが多い。現在100日SMAは低下傾向にあり110.76円に位置している。100日SMAを下抜けすると、大きな下振れとなりやすい。

 

 

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