FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで5月8日の米国株市場を先取り!

2019/05/08/10:15:18

 

5月7日(火)の米国3市場は、NYダウ:473.39ドル安の25,965.09ドル、S&P500:48.42ポイント安の2,884.05ポイント、NASDAQ:159.53ポイント安の7,963.75と三指数ともに大幅に下落した。一方、米長期金利は、2.457%へ低下(価格は上昇)した。『6日付けPERと株価から逆算』して5月7日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.20倍、S&P500:17.60倍、NASDAQ:24.66倍と、三指数ともに前日PERは低下した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.03倍、S&P500:16.61倍、NASDAQ:21.80倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に7日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.357%、S&P500:▲3.225%、NASDAQ:▲1.598%と、三指数ともにイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。

米長期国債金利は、米中貿易協議の行方をめぐる懸念が拡大する中、世界的に株価が大幅下落したことで、安全資産とされる米国債に買いが入った。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

7日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.236%⇒▲3.357%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.869%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.306%に縮小してきている。NYダウは、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が2000億ドル分の中国製品に対する制裁関税を10日に10%から25%に引き上げると表明すると、米中貿易協議の先行きに警戒感が増した。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に売りが集まり、指数は一時640ドル超下落する場面があった。アップルやマイクロソフトなども軟調だった。VIX指数が一時21.84と1月23日以来の高水準まで急伸したことで、『リスク回避の売りが加速した』との指摘もあった。VIX指数は15.44から19.32へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.112%⇒▲3.225%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.641%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.494%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.501%⇒▲1.598%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.581%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.400%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、25日SMAの26,392ドルを下抜け下落基調が強まったものの75日SMAの25,798ドルがサポートとなり、引けにかけて下ヒゲを伴う展開となった。本日も75日SMAの攻防となる可能性が高い。一目均衡表では、雲の上限がサポートとなり、下ヒゲを伴いつつ先行スパン2の25,951ドルを回復して引けた。短期的には下落基調となっている。そのため、75日SMAや雲の上限が今後サポート出来るかが焦点となる。

 

S&P500は、サポートとして意識されていた25日SMAの2,908ポイントを下抜けたことで、下落基調げ強まっている。下値では75日SMAの2,809ポイントが意識される。一目均衡表では、相場の方向性を示す基準線を下抜けしたものの、はわずかに上向きを維持している。下値では先行スパン2が位置する2,838ポイントが意識される。

 

NASDAQも、サポートとして意識されていた25日SMAの8,016ポイントを下抜けしてきたことで、下落基調となっている。下値では75日SMAの7,648ポイントが意識されるが、かなりかい離が開いていることから、そこまで下落するか不透明感がある。一目均衡表では、基準線を挟んでもみ合いとなっている。そのため、基準線を下抜けするようなら、先行スパン2が位置する7,745ポイントが下値の節目となりやすい。

 

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数ともに%DがSlow%Dを下抜けており、下押しの勢いが強まっている。売られ過ぎまで距離があることからしばらくは弱い展開が続く可能性がある。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.196%、S&P500:3.489%、NASDAQ:1.970%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

 

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東京金60分足では寄付き後に雲のネジレ!

2019/05/08/08:23:17

 

★4月22日以降の東京金60分足では、4,550円がレジスタンスとして意識されながらも、もみ合い商状が継続している。寄付き後には、雲のネジレがありトレンドの反転や加速など相場の節目となりやすいことには留意したい。まずは24時間SMA(緑線)を上抜けするまでは、下落基調が継続している。

 

NY金先物市場は1279.10-1287.30ドルのレンジ相場となった。米中貿易協議は今週開かれることになったが、米中貿易摩擦の長期化に対する警戒感が高まっており、米国株式が大幅安となったことを受けて安全逃避の買いが優勢となった。また、対主要通貨でのドル軟化が、ドルの代替資産との側面もある金の価格を押し上げる一因となった。

 

価格帯別出来高では、4,585円前後で出来高が多いことから、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが入りやすい。一方で、もみ合いながらも下値で出来高が増えてくるようなら、持ち直しの兆しとなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方からMACDがシグナルを上抜けし始めていることから、戻りの兆しが出ている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Dが再びSlow%Dを上抜けしてきたことから、短期的な戻り基調の兆しが出ている。

 

東京金の日足では、5日SMAの4,565円、10日SMAの4,573円が下向きとなっており、戻り場面ではレジスタンスとして意識されやすい。また、前日のロウソク足に対して上値・下値を切り下げていることから、前日の高安の中値となる4,581.5円を上抜けできるかが注目される。下値では260日SMAの4,495円や200日SMAの4,474円が意識される。NY金はドル安が進んだことや世界的な株安となったことで、底堅い展開となっており、1,285ドル前後でのもみ合い相場となっている。為替市場では、リスク回避の円買いが継続しているが、110円台前半では底堅い展開となっている。

米中貿易摩擦の長期化懸念や世界的な株安でリスク回避の動きから、米長期金利上昇やドル高が抑制されやすいことから金が買われやすい一方で、円高が東京金の上値を抑える要因となる。東京金は前日下値を切り下げていることから、下げ止まりを確認したい。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米中通商協議への先行き懸念!

2019/05/08/07:23:16

 

★欧州市場朝方の取引では、米中貿易摩擦への懸念を受けた前日からのドル安・円高地合いが持続した。111.00円に上値が強く抵抗され110.60円台でのドルは軟調推移となった。中国副首相訪米の報道にも買いは続かず、欧州勢参入後は戻り売りが目立った。一時2.50%近くまで上昇していた米長期金利が2.47%台まで低下したことも嫌気された。欧州市場中盤の取引では、為替は全般もみ合い商状となった。110.50円より下の水準には買いオーダーが並んでいることもあり、一巡後はやや下げ渋った。米中通商協議の行方を見極めたいとのムードのなか、欧州株安やNYダウ先物の下落により上値の重い展開となった。

 

NYダウが200ドル超下落したため、投資家がリスク回避姿勢を強め円買いドル売りが優勢となった。米中貿易摩擦への懸念からNYダウが400ドル超下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強めた。その後もNYダウが551ドル安、米長期金利が2.49%から2.44%まで低下したことで、リスク回避のドル売り・円買いが継続した。一旦下げ渋ったNYダウが600ドル超まで下落幅を拡大したことで110.17円付近まで下落が加速した。

 

★欧米主要経済指標

・米・3月JOLT求人件数:748.8万件(予想:735万件、2月:714.2万件←708.7万件
・米・3月消費者信用残高:+102.81億ドル(予想:+160億ドル、2月:+154.5億ドル←+151.88億ドル)

 

★欧米市場のポイント

・110.17-68円のレンジ相場

・米中通商協議への先行き懸念からリスク回避強まる

・欧米株価が大幅に下落

・欧州委員会が四半期経済予測でユーロ圏の成長率を引き下げ

・米長期金利は2.457%まで低下

・VIX指数は15.44から19.32へ大幅上昇

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日経225は辛うじて200日SMAがサポート!

2019/05/07/16:37:53

 

★日経225の日足で、昨年12月26日の安値と今年3月25日安値を結んだトレンドラインを上回っていることで、下落基調となったと判断するには時期尚早となっている。

260日SMA(茶線)22,003円は下抜けしたものの、25日SMA(青線)の21,850円200日SMA(紫線)21,885円が辛うじてサポートとなり下げ止まる展開となっている。

そのため、明日も25日SMAと200日SMAがサポートとなるかが注目される。

一方で、上値では、5日SMA(赤線)22,189円10日SMA(黄線)の22,195円が下向きとなり上値を抑えていることから、再び上抜け出来るかも注目点となる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も%DがSlow%Dを下抜けしてきていることから、下落基調の兆しとなってきている。

 

結論として明日25日SMAと200日SMAとトレンドラインを維持出来るかが焦点となる。下抜けした場合には、節目となる21,500円や75日SMA(緑線)の21,325円と100日SMA(黒線)の21,238円が下値節目となりやすい。上値では、5日SMAと10日SMAを上抜け出来るかが焦点となる。下値の節目に位置していることから、明日の寄付きが重要なポイントとなる

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東京金の中期トレンドは下落基調だが油断禁物!

2019/05/07/12:52:04

 

★東京金の週足では、昨年8月17日の安値4,112円と今年1月11日の安値の4,447円を結んだトレンドラインを下抜け、2週連続して終値がトレンドラインを回復出来なかったことから、『2週ルール』により下落トレンド入りとなった。

現在26週SMA(青線)4,560円の攻防となっている。上値では昨年8月17日直近安値と今年2月22日の直近高値の4,789円を結んだフィボナッチ・リトレースメントと白銀比率みてみると、23.6%押しの4,629円や白銀比率29.8%押しの4,587円がレジスタンスとして意識されている。一方で、下値では38.2%押しの4,530円がレジスタンスとして意識される。そのため、26週SMAを確り下抜けると38.2%押しが意識されることになる。また、52週SMA(緑線)4,489円もサポートとして意識されやすい。

フォーメーション的には、下降ウェッジのような形となってきており、上値のレジスタンスラインを上抜けするようなら再び上昇基調となりやすい。ただ、フォーメーションは上抜けして上昇基調に戻って初めて分かるので、今からの思い込みは危険である。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きを維持していることから、下押しの勢いは継続している。モメンタム系のオシレーターは、明確なトレンドの発生や長期的トレンドが継続すると機能しなくなる。昨年11月23日週にストキャスティクスは買われ過ぎまで上昇してから、高値圏を推移した一方で、価格は上昇を続ける展開となった。そのため、トレンドフォロー系のオシレーターを注視する必要がある。

結論的には、下落トレンドは継続しており、26週SMAや38.2%押しが下値目処となりやすいが、それらを下抜けすると52週SMAまで下落する可能性が高くなる。ただ、半値押しとなる4,448円では200週SMA(紫線)の4,449円も位置しており、強力なサポートとして意識されやすい。一方で、下降ウェッジだった場合は、レジスタンスとを上抜け再び3月1日高値4,785円が意識されやすい。

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