FITS エコノミックレポート

ドル/円の長期トレンドは三角持合い!

2019/08/14/16:18:35

 

★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、2015年の高値125.85円を起点として2018年10月高値114.55円を結ぶトレンドライン(R1)は上値を切り下げる展開となっている。一方で、2016年6月安値99.98円を起点として2019年1月安値104.70円を結ぶトレンドライン(S1)は下値を切り上げる展開となっている。いわゆる三角持合いの相場展開となっている。

2020年の8-9月にはR1とS1が交差するため、それまでには上下どちらかに放れる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを下抜け両線とも緩やかに下落基調となっていことから下放れする可能性が高いと予想される。

移動平均線では、17カ月SMA(赤線)34カ月SMA(青線)を下抜けしているものの、両線とも横ばいとなっており、明確なトレンドが出ていない状況となっている。

これだけ長く三角持合いを形成していることから、上下に放れると大きな動きとなりやすい。

現状では下放れする可能性の方が高くなっているので、買い手は注意する必要がありそうだ。

カテゴリー: ホットニュース

NY金価格動向と投機筋建玉ネットの動向!

2019/08/14/12:27:31

 

★8月6日付けNY金のCFTC建玉動向では、差引きで292,545枚の買越となっている。この買越枚数は過去においてどの程度のものかを探ってみた。

2009年以降では、2016年7月5日付けで315,963枚の買越が最大であることから、現在の買越枚数は2番目に多い。

投機筋も無限大にポジションを持つことは出来ないことから、金にとって悪材料となる米国金利の上昇やリスク回避要因の後退などに敏感に反応しやすい地合いとなっている。

NY金の特徴は、買越枚数がピークアウトした後、再び増加するダブルトップを形成した後に急速に買い持ちの解消が入るパターンとなっている。

8月6日現在はまだ増加傾向となっていることから、金の上昇は継続する可能性が高い。

カテゴリー: ホットニュース

投機筋のポジションは円売りから円買いへ!

2019/08/14/10:35:26

 

★シカゴIMM投機筋ポジションの8月6日付が公表された。対ドルでの差引き持ち高は、円ロング(円買い・ドル売り)+10,561枚と7月30日付け持ち高▼4,218枚の円ショートポジション(円売り・ドル買い)から2018年6月12日付け(+5,052枚)以来の円ロングポジションとなった。

円ショートポジションの持ち高解消の動きに伴って円高基調が強まったことが分かる。そして、今度は円ロングポジションへと転換してきた。

昨日、米通商代表部(USTR)が対中輸入品3000億ドルの10%追加関税に関し、スマホなどの消費財に対する関税発動を9月1日から12月15日まで先送りし、健康、安全保障関連を制裁対象外としたため、関税が与える成長への悪影響への警戒感が後退。米中貿易交渉への期待も広がり米債利回り上昇に伴うドル買い、リスク選好の円売りが加速した。

投機筋が円ロングポジションであったことから、手仕舞いによる円売りが加速した可能性も高い。
2018年4月3日から6月12日まで円ロングポジションになったり、円ショートポジションになったりと方向性のない動きとなった。今回もドル/円のボラティリティが高まるようなら、方向性を欠く同様の動きとなりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで8月14日の米国株市場を先取り!

2019/08/14/09:34:17

 

★NY株式市場は三指数とも上昇したことで、イールドスプレッドは縮小したものの、なお割安感は残っている。そのため、何か好材料が出てくると大きく反発しやすい。ただ、米長期金利の低下も一服したことで、金利が上昇してくると割安感を打ち消す可能性もある。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.616%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月12日:▲4.077%⇒8月13日予想▲3.940%

 

8月13日はNYダウは大幅上昇したうえ、米長期金利も大幅に上昇したことで、イールドスプレッドは前日比でに大幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.616%から▲0.676%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.286%、19年6月3日の大底4.038%から▲0.098%、19年8月5日の大底▲4.102%から▲0.162%スプレッドがかい離している。NYダウは大幅上昇しうえ、米長期金利も大幅上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に縮小した。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。さらに、米長期金利が大幅上昇したことで、イールドスプレッドは前日比では縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYを買うより米国債を買った方が良いということになる。イールドスプレッドが再び4.0%を下回ったことで、NYダウに割安感がやや薄まった。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.954%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、19/8/5-▲4.002%

・8月12日:▲4.041%⇒8月13日予想▲3.902%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も大幅に上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.954%から▲0.052%とスプレッドがかい離した。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.033%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.021%とイールドスプレッドを上回った。19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.100%とイールドスプレッドはかい離している。イールドスプレッドは縮小したものの、S&P500は割安感が残っている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.376%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%

・8月12日:▲2.313%⇒8月13日予想▲2.182%

 

NASDAQは上昇したうえ、米長期金利も大幅上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で大幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.376%から▲0.194%かい離している。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.003%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.146%、19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.201%のかい離となった。

NASDAQは、イールドスプレッドは大幅に縮小したものの、2.1%台で推移していることから、引き続き割安感が残っている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、前日比で大幅に縮小した。しかし、割安感が残っていることから、引き続き買われやすい地合いとなっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では引けにかけ持ち直す!

2019/08/14/08:38:31

 

★8月6日以降の東京金60分足では、リスク回避の巻き戻しにより一旦120時間SMA(赤線)まで下落したが、サポートラインとなり下ヒゲの長いロウソク足で戻り基調となった。寄付き後は雲のネジレが連続していることから、相場の反転や加速など節目となりやすいので注意が必要となる。

 

NY金先物市場は1488.90-1546.10ドルのレンジ相場となった。金融市場全般のリスク回避ムードの強まりに金先物は時間外から買いが先行し、一時1546ドル台まで上昇した。しかしながら、トランプ米政権が中国に対する第4弾の追加関税の一部先送りを発表すると、相場は一気にリスク回避の巻き戻しになった。NY金先物12月限は1490ドル割れまで急落した。もっとも、香港デモ拡大と中国介入への警戒感、南アジアでの核保有国同士の対立、アルゼンチンのデフォルト懸念などのリスクは残り、売り一巡後は1510ドル台まで持ち直した。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯近辺で推移しており、買い手・売り手が交錯しやすい状況となっている。損益分岐点前後に位置していることから、利益確定の売買は入りにくい。そのため、新規の売買が相場の方向性を左右しそうだ。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でMACDがシグナルを下抜けしたものの、MACDは緩やかな低下傾向となっていることから、下落の勢いは感じられない。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、%DとSlow%Dが横ばいとなっており、方向感を欠く動きとなっている。オシレーターでは、方向感を失っていることから、寄付き後の動向が注目される。

 

東京金日足では、一旦5日SMAの5,113円を下抜けしたものの、長い下ヒゲを伴って5日SMAを回復して終了した。そのため、短期的には上昇基調は継続している。本日も5日SMAを維持できるのかが注目される。NY金先物市場は、リスク回避の巻き戻しによる売りも散見されている。また、米長期金利が上昇していることも嫌気され上値の重い展開となっている。為替市場では、米長期金利が1.7%台に回復していることや、米国株が堅調推移していることで、ドル買い・円売りが入りやすい地合いとなっている。また、8月6日付けのCFTC投機筋の対ドルでの差引き持ち高では、円ロングポジション(円買い・ドル売り)+10,561枚となっている。円ロングポジションとなったのは、2018年6月12日以来。そのため、ロスカットによる円安進行が速まった。東京金にとっては、円安進行が下値を支える材料となりやすい。

 

本日の注目点は、5日SMAを維持出来るかが焦点となる。下値では10日5,082円や25日SMA4,962円もサポートラインとして意識される。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ