FITS エコノミックレポート

米国の短・長期逆イールドとNYダウの相場動向!

2019/08/15/13:01:02

 

★1986年以降の米国の2-10年債のスプレッド(白線)を見てみると、1989年3月31日週、1998年7月3日週、2000年3月31日週~8月11日週、2006年2月24日週~11月17日週、そして2019年8月16日週に逆イールドになっている。

今回市場がびっくりしてしまったのは、2006年以降逆イールドが発生していなかったことで、約13年半ぶりに逆イールドとなったことからである。

NYダウ(黄線)と合わせてみると、逆イールドになった時点ではNYダウはもみ合いまたは上昇しており、逆イールドから順イールドに戻ったあとに大きな調整下落していることが分かる。

そのため、逆イールドが続いているうちはNYダウの大きな調整下落はないということになり、危険なのは逆イールドから順イールドに戻った後ということになりそうだ。

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NYダウは下値節目を下抜けしてきた!

2019/08/15/10:27:22

 

★NYダウの日足では、2018年12月26日安値を起点として、2019年6月3日安値を結んだトレンドライン(S1)を下抜けした。また、2019年7月16日史上最高値27,398.68ドルからの5%下落26,028.75ドルを下抜け、さらに200日SMA(紫線)25,584.91ドルを下抜けした。

そのため、早々に回復出来ない場合は、更なる下落基調が継続する可能性が高まっている。

特に200日SMAを下抜けすると、グランビルの法則から売りシグナルとなり下落基調が強まる可能性も出てきた。

そのため、しばらくはトランプ政権内やトランプ大統領から株式市場を下支えするような発言が出やすくなる。

最高値から20%下落すると相場の反転となり上昇トレンドから、下落トレンドへ反転することになる。

また、トランプ大統領が来年の大統領選に再選することからも、株価トレンド転換は今後の支持率にも影響する。

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イールドスプレッドで8月15日の米国株市場を先取り!

2019/08/15/10:01:49

 

★NY株式市場は三指数とも大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことからイールドスプレッドは大幅に拡大した。そのため、何か好材料が出てくると大きく反発しやすい。NYダウは200日SMAがサポートとして意識されていたが、下抜けしたことで下落基調が進みやすい。そう言ったことからも、今晩もトランプ大統領やトランプ政権内から株式相場を下支えするような発言が出やすいので注意が必要となる。また、今後の米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.538%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月13日:▲3.921%⇒8月15日予想▲4.221%(1月3日以来の4.2%台)

 

8月14日はNYダウは大幅下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことで、イールドスプレッドは前日比でに大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.538%から▲0.317%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.005%、19年6月3日の大底4.038%から+0.183%、19年8月5日の大底▲4.102%から+0.119%スプレッドが上回った。NYダウは大幅下落しうえ、米長期金利も大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に拡大して、1月3日に次ぐイールドスプレッド拡大となった。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。さらに、米長期金利が大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比では拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりもNYダウを買った方が良いということになる。イールドスプレッドが再び4.2%を上回ったことで、NYダウに割安感が強まった。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.860%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、19/8/5-▲4.002%

・8月13日:▲3.853%⇒8月14日予想▲4.145%

 

S&P500が大幅下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.860%から+0.285%と平均値のイールドスプレッドを上回った。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.276%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.264%とイールドスプレッドを上回った。さらに、19年8月5日の大底となった▲4.002%も+0.143%とイールドスプレッドを上回った。直近のイールドスプレッドを上回ったことからS&P500は割安感が強まっている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.312%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%

・8月13日:▲2.185%⇒8月14日予想▲2.431%

 

NASDAQは大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことで、イールドスプレッドが前日比で大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.312%から+0.119%とかい離を上回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.252%上回った。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.103%、19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.048%と上回り、直近のイールドスプレッドを上回っている。

NASDAQは、イールドスプレッドは大幅に拡大したことで、かなり割安感が出ている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、前日比で大幅に拡大し、直近のイールドスプレッドも上回る状況となっており、かなり割安感が出てきている。そのため、市場が落ち着いていくると、一気に買い戻しが出る地合いとなっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では雲の上方で底堅く推移!

2019/08/15/08:31:39

 

★8月7日以降の東京金60分足では、雲の上方で24時間SMA(緑線)がサポートとなり底堅く推移している。ただ、雲の厚みが薄くなることから、抵抗帯としての機能が低下することで、雲の上下に抜けやすくなる。

 

NY金先物市場は1504.50-1534.90ドルのレンジ相場となった。低調な結果となった中国や欧州の経済指標を受けて、安全資産の金には買いが先行した。また、昨日は過度な警戒感が後退した米中通商摩擦だが、協議の進展見込みが高いわけではなく、金融市場は再びリスク回避姿勢に傾いた。また、中国経済の減速懸念、米長期金利の低下、米株が下げ幅を拡大するのを眺めて、金買いが強まった。

 

価格帯別出来高では、出来高が多い価格帯がサポートして意識されており、下支えしている。ただ、利益確定売りが出るほどではないことから、しばらくは新規の売買が交錯する可能性が高い。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがサポートラインとして意識され再び上昇基調となった。ただ、MACDとシグナルのかい離幅が縮小しており、上昇の勢いは強くない。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、高水準で%DがSlow%Dを下抜けしてきており、短期的な下落調整を示現している。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,126円を上回っており、5日SMAと10日SMAが上向きを維持していることから短期的には上昇基調が継続している。NY金先物も米長期金利の大幅低下や米国株の大幅下落などリスク回避の金買いにつながりやすい地合いとなっている。ただ、米国株失速すると、米国株の損失覚悟のロスカットする一方で、利益が出ている金の利益確定売りの相殺売買も入りやすいことには注意が必要となる。為替市場では、米国株が今年最大の下落幅になった割には、105円後半で推移しているなど底堅さが感じられる。ただ、地合い的にはリスク回避の円買いが入りやすいことには変わらない。

本日の注目点は、5日SMAを維持出来るかにある。また、株安・金安となるかも注目される。

 

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 世界景気減速懸念の高まりでリスク回避!

2019/08/15/07:31:48

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が軟調に推移、米長期金利も低下幅を広げる中、106.40円近辺でもみ合い商状となった。ユーロ/ドルの弱含みでドルは下支えされたが、欧州株安やNYダウ先物の軟調地合いでドルの上値は重い展開となった。英独米の10年債金利が低下するなど、リスク回避ムードが広がる中ドル/円は軟化した。欧州勢参入後に米長期金利は1.61%台まで大幅に低下し、米2年債利回りを下回った。逆イールドの発生で、景気後退の前兆と捉えられ投資家心理が悪化した。その後も米長期金利が1.57%近辺まで下げ幅拡大でリスク回避の円買いが強まった。ただ、米長期金利の低下が一服すると下げ渋る展開となった。

 

トランプ大統領はツイッターで『FRBの金融政策変更ペースが遅い』と批判し、より迅速な行動を呼びかけた。

 

NYダウが540ドル超下落する中、リスク回避の円買いが強まった。その後も、NYダウが730ドル超安まで下げ幅が拡大すると上値の重い展開が継続した。ただ、NYダウが下げ幅を広げる中、株価の下落ほどはドル売り・円買い圧力が強まらなかった。

 

★欧米主要経済指標

・英・7月消費者物価指数:前年比+2.1%(予想:+1.9%、6月:+2.0%)
・英・7月消費者物価コア指数:前年比+1.9%(予想:+1.8%、6月:+1.8%)
・英・7月生産者物価指数・産出:前年比+1.8%(予想:+1.7%、6月:+1.6%)
・英・7月生産者物価コア指数・産出:前年比+2.0%(予想:+1.7%、6月:+1.7%)
・ユーロ圏・4-6月期GDP改定値:前年比+1.1%(予想:+1.1%、速報値:+1.1%)
・ユーロ圏・6月鉱工業生産:前月比-1.6%(予想:-1.5%、5月:+0.8%←+0.9%)

 

・米・7月輸入物価指数:前月比+0.2%(予想:-0.1%、6月:-1.1%←-0.9%)
・米・7月輸入物価指数:前年比-1.8%(予想:-2.0%、6月:-2.0%)

 

★欧米市場のポイント

・105.60-106.46円のレンジ相場

・世界景気の減速懸念の高まりからリスク回避の動き強まる

・米国では2007年来の長短金利逆転し、景気減速の前兆を嫌気

・NYダウは今年最大の800ドル超の下げ幅

・VIX指数は17.52から22.10へ上昇

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