★トルコリラ/円(赤線)とトルコ国債1年物金利(青線)を比較してみると、金利が上昇するとトルコリラ/円が下落する逆相関になることが多い。しかし、それでは5月10日25.271%をピークとして低下基調が鮮明になっていることから、トルコリラ高・円安になる地合いだがそうなっていない。それよりも17.72-19.04円のレンジ相場となっており方向感を欠く動きとなっている。
そのため、トルコリラ/円を売買するうえでは、金利の上下に振り回されないように注意が必要となる。今までは逆相関で利益がとれたが、現在はトレンドのない状態となっており、相場の節目となっている可能性もある。
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★NY金(赤線)は9月以降上値を切り下げる展開となっており、上値の重さが意識される展開となっている。
VIX指数(青線)が上昇することはリスク回避の動きが強まり、低下はリスク選好の動きになりやすい。そのため、VIX指数は8月5日に24.59まで上昇したことで、リスク回避の動きが強まり金への上昇圧力が強まったが、徐々に上値を切り下げ直近10月25日では12.65まで低下していることで、リスク回避の動きは後退していることになり、金の上値を抑える展開となりやすい。
米10年債国債金利(緑線)が低下することはリスク回避の動きが強まり、上昇はリスク選好の動きになりやすい。また、米国債金利の上昇は金利の付かない金からの資金シフトにつながりやすく、売られやすい展開となる。9月3日に1.459%まで低下したが、下値を切り上げ10月25日には1.794%まで上昇してきている。
まとめると、VIX指数が低下傾向にある一方で、米長期金利が上昇してきていることから、リスク回避の動きが後退しておりNY金の上値を抑える展開となっている。そのため、VIX指数が上昇し米長期金利が低下傾向となるまでは上値の重い展開が続きそうである。リスク選好の金売りになりやすいものの、1,500ドルを維持していることで底堅い展開となっているとも言える。
★欧州市場朝方の取引では、合意なきブレグジット回避が期待される一方、米追加利下げの思惑から動意に乏しい小幅な展開となった。独IFO企業景況感指数の底堅い内容が好感され、ユーロ/ドルでドルが軟調に推移したことでドルの上値がやや圧迫された。なお、欧州株は高安まちまちの展開となった。ユーロ/ドルの上昇一服で、ドルへの下押し圧力が弱まった。NYダウ先物が堅調地合いを維持したことでドル買いが優勢となった。NYダウが50ドル近く下げる中、リスク回避の円買い・外貨売りが強まった。
安く始まったNYダウが上げに転じたことが相場の下支えになった。米通商代表部が『米中貿易の合意に関して一部セクションで最終決定に近づいている』との発表を受け、米中貿易協議の進展期待でNYダウが170ドル超上昇するとドル買いが優勢になった。NYダウが一時210ドル上昇し、S&P500が過去最高値を更新する中、リスク選好の円売りが続いた。ただ、米国株が上げ幅を縮めるとドル/円も伸び悩んだ。市場では『108.80円には国内輸出企業の売り注文が観測された』との指摘があった。
★欧米主要経済指標
・米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:95.5(予想:96、速報値:96)
・米・10月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.5%)
・米・10月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.3%(速報値:2.2%)
・米・9月財政収支:+828億ドル(予想:+830億ドル、18年9月:+1191.16億ドル)
★欧米市場のポイント
・108.48-77円のレンジ相場
・英国のEU離脱を巡る不透明感を背景にポンド売り
・10月独IFO企業景況感指数が予想を若干上回りユーロ買い
・米中貿易協議の進展期待から米国株高と米長期金利上昇
・米長期金利は一時1.8119%前後と9月19日以来の高水準
・VIX指数は13.71から12.65へ低下
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★10月18日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)がレジスタンスとして意識され、急ブレーキが掛かったように下げ止まる展開となった。5,250円を超えたところでストップロスの買い戻しと思われるような大陽線となったが、その後買いが続かず急落する展開となった。週明け寄り付き後からも24時間SAMがサポートとなるのか、それとも雲上限近辺まで調整下落するかが注目される。
NY金先物市場は3日続伸した。米連邦準備理事会(FRB)が29~30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めると予想されており、金市場に資金が流入しやすい地合いが続くとの期待から買いが優勢となった。ただ、買い一巡後は、米国株式市場で上げ幅を広げたことで、リスク回避の金買いが後退し伸び悩んだ。CFTCが25日に発表した22日時点の建玉によると、投機筋による金先物の買越幅は前週比6,105枚増加となる25万9132枚となった。
価格帯別出来高では、出来高の多い5,222-42円近辺の上限で下げ止まっている。この下限となる5,222円を下抜けすると、買い方からの手仕舞い売りが出やすくなる。高値近辺でそこそこ出来高が膨らんでいたことから、戻り場面では買い方の『やれやれ売り』や利益確定売りが入りやすい。そのため、新規の買いが膨らむかが注目される。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からMACDがシグナルを下抜けするデッドクロスしており、下押しバイアスが強まっている。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ域で%Dが横ばいとなってきており、下落のバイアスが弱まっている。相反する動きとなっているので、寄付き後の動きが注目される。
東京金日足では、5日SMAの5,210円、10日SMAの5,197円、25日SMAの5,185円を上回っており、短期的には上昇基調が継続している。ただ、高値圏で十字線のようなロウソク足の様相となっていることから、上値の重さも意識される。NY金先物は心理的節目となる1,500ドルは維持していることから、底堅い展開となっている。ただ、米長期金利の上昇や米国株高から積極的に上値追いとなる地合いでもない。為替市場では108円台半ば近辺でこう着相場となっており、108円台でのレンジ相場となっている。
60分足では、24時間SMAがサポートラインとなっているが、短期的には下落調整するような動きとなっている。一方で、日足では戻り基調が継続していることから、5日SMA、10日SMA、25日SMAが下値目処として意識される。上値では、心理的節目となる5,300円や9月5日高値5,304円が意識される展開となっている。
★NY株式市場では、三指数とも上昇したうえ米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して目に見えて割安感が薄れてきている。米国決算発表が続いているが、この時期は決算絡みで上下に振れやすい時期にある。
NYダウは、連日25日SMAの26,716ドルがサポートとして意識され下げ止まる展開となり、25日の上昇で25日SMA放れした。また、5日SMAがわずかに上向きとなり10日SMAの26,882ドルも上抜けした。そのため、短期的な上昇基調回復となっている。米長期金利も1.8%台(25日終値:1.794%)に近づいてきている。さらに長期金利が上昇するようなら米国株の割安感がさらに薄れる可能性がある。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.408%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、
19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・10月24日:▲3.653%⇒10月25日予想▲3.597%
10月25日はNYダウが上昇したうえ、長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.404%から▲0.807%と平均値よりかい離が縮小している。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.629%と縮小した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.441%と縮小した。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.505%と縮小した。
NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。米主要企業の決算発表がピークを迎える中、市場予想を上回る決算を発表した半導体インテルが8%と大幅高するなど相場を押し上げた。また、米中貿易協議が進展したとの報道も投資家心理の改善につながった。米長期金利が上昇し、銀行株に利ざや改善を期待した買いも入った。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.731%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・10月24日:▲3.595%⇒10月25日予想▲3.545%
S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.731%から▲0.186%と平均値より縮小している。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して▲0.324%より縮小。19年6月3日の大底となった3.881%から▲0.336%とイールドスプレッドは縮小。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.457%縮小した。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.634%より縮小した。イールドスプレッドは以前より縮小してきたことで割安感も薄れてきている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.268%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・10月24日:▲2.097%⇒10月25日予想▲2.043%
NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.268%から▲0.225%と平均値より縮小した。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.136%下回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.285%縮小した。19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.340%と縮小した。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.455%縮小した。
NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは縮小した。割高にはなっていないが、以前ほどの割安感も出ていない。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。
三指数のイールドスプレッドは、指数が上昇したうえ米長期金利が上昇したことで縮小する結果となった。米国株は割高感を感じるまでは買われていないが、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
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