★東京原油の日足では、再びフィボナッチファンの38.2%がレジスタンスとなっている。
4月26日高値49,340円と8月8日安値34,280円を結んだフィボナッチ・リトレースメントと白銀比率がサポートやレジスタンスなりながら相場展開している。さらに、同期間を結んだフィボナッチファンが昨日もレジスタンスとなり下押しする展開となった。このフィボナッチファンが東京原油の相場の中で機能していることから、重要なポイントとなっている。
このフィボナッチファンを上抜け出来るまでは、上値の限界はフィボナッチファンの38.2%となる。ただし、上抜け出来ると今までのフィボナッチファンから逸脱したことになり引き直す必要が出てくる。今日は白銀比率29.8%戻りの35,768円がレジスタンスとして意識されている一方で、23.6%戻りの37,834円がサポートとして意識される展開となっている。
このまま下値模索となるような相場では、再びフィボナッチファンの50%処が下値支持ラインとなりやすい。
★ドル/円の日足では、8月26日安値104.40円を起点として、10月3日安値106.45円を結んだトレンドライン(S1)を上回っていることから、上昇基調は継続している。一方で、9月18日高値108.47円を起点として10月15日高値108.90円を結んだトレンドライン(R1)がレジスタンスとして意識されている。S1とR1は徐々に三角持合いの様相となってきている。
各移動平均線(SMA)では、5日SMA(赤線)と10日SMA(黄線)がサポートとなっている一方で、200日SMA(紫線)の109.05円近辺がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。200日SMAを上抜けできるのか、それとも上値を抑えられてしまうのかで、ドル/円の先行きの相場に大きな影響を与える。
25日SMA(青線)、75日SMA(緑線)、100日SMA(黒線)がわずかながらも上向きとなってきているので、中長期で上昇基調が継続している。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、過熱感が出てきていることから、このまま上値が重い展開が続くと下押しバイアスが強まってくる。
まとめると、投資判断は中期的なSMAは上向きとなってきているものの、一旦上値節目となるR1と200日SMAが上値を抑える展開となっており、『様子見』となる。ストキャスティクスでは過熱感も出ており、ドル売り材料が出てくると下押しバイアスがかかりやすく、25日SMAの108.13円やS1までの調整下落が予想される。さらに、100日SMAの107.58円や75日SAMの107.42円もサポートラインとして意識される。75日SMAを下抜けしてしまうと、S1も下抜けすることになり上昇トレンドからの反転が意識される。一方で、R1と200日SMAを上抜け出来ると、上値を切り上げる展開となり上昇トレンドが継続される。ただ、上値には260日SMA(茶線)の109.66円が位置しており、レジスタンスとして意識されやすい。
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★NY株式市場では、三指数とも下落したうえ米長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して目に見えて割安感が薄れてきている。今回のFOMCでの利下げはほぼ織り込まれている一方で、12月の利下げの有無を探る展開となり上下に振れやすい展開となりそうだ。
NYダウは、5日SMAの26,951ドルと10日SMAの26,917ドルが上向きとなっており、5日SMAが10日SMAを上抜けるゴールデンクロスしており、短期的な上昇基調は継続している。米長期金利も1.8%台(29日終値:1.837%)まで上昇してきている。さらに長期金利が上昇するようなら米国株の割安感がさらに薄れる可能性がある。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.332%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、
19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・10月28日:▲3.509%⇒10月29日予想▲3.519%
10月29日はNYダウは小幅低下したうえ、長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で小幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.332%から▲0.813%と平均値よりかい離が縮小している。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.707%と縮小した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.519%と縮小した。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.583%と縮小した。
NYダウが小幅低下したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で小幅拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。NYダウは7-9月期決算への期待感から上昇に転じる場面も見られたが、30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて様子見ムードが強く、前日終値を挟んだ方向感の乏しい動きになった。足もとで上昇が目立っていたハイテク株などに利益確定目的の売りが散見された。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.664%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・10月28日:▲3.461%⇒10月29日予想▲3.474%
S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で小幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.664%から▲0.190%と平均値より縮小している。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して▲0.395%より縮小。19年6月3日の大底となった3.881%から▲0.407%とイールドスプレッドは縮小。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.528%縮小した。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.705%より縮小した。イールドスプレッドは以前より縮小してきたことで割安感も薄れてきている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.191%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・10月28日:▲1.944%⇒10月29日予想▲1.974%
NASDAQが下落したうえ、米長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.191%から▲0.217%と平均値より縮小した。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.205%下回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して▲0.353%縮小した。19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.409%と縮小した。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.524%縮小した。
NASDAQが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは拡大した。割高にはなっていないが、イールドスプレッドが2%割れとなってきており、以前ほどの割安感も払しょくされてきた。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。
三指数のイールドスプレッドは、指数が下落したうえ米長期金利もわずかに低下したことで拡大する結果となった。米国株は割高感を感じるまでは買われていないが、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。今回のFOMCでの利下げはほぼ織り込まれている一方で、12月の利下げの有無を探る展開となり上下に振れやすい展開となりそうだ。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
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★10月21日以降の東京金60分足では、雲の下限を下抜けしたものの240時間SMA(茶線)がサポートとなり下げ止まる展開となっている。今晩夜間取引では雲のネジレがあることから、反転や加速など相場の節目となりやすいので注意が必要となる。
NY金先物市場は1485.60-1497.10ドルのレンジ相場となった。30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控え、調整の売りが継続した。また、米中通商協議や英EU離脱への警戒感が緩み、投資家のリスクオフ姿勢が後退していることが、引き続き金の上値を圧迫している。 しかしながら、通商協議を巡る第1段階の合意文書署名が、APECに間に合わない可能性が出てきたことから、金先物の下げ幅は縮小した。
価格帯別出来高では、出来高の多い5,200円前後で下げ止まる展開となっている。ただ、上値でもそこそこの出来高があり、戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値の重石となりやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でMACDがシグナルをわずかに上抜けしてきたので下落の勢いは鈍化傾向となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DとSlow%Dが横ばいとなっており、トレンドオフのもみ合い相場を示している。オシレータはトレンドオフでしばらくはもみ合い相場となりやすい展開となっている。
東京金の日足では、5日SMAの5,220円や10日SMAの5,201円を下抜けしたものの、25日SMAの5,186円がサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。NY金先物市場も弱含みながらもFOMCを控えて様子見ムードが広がっている。今回のFOMCでの利下げは織り込まれているものの、会合後のパウエル米FRB議長の会見で、年内最後の利下げを匂わせるようなタカ派会見となると売られやすい展開が予想される。為替市場では、109円台では上値が重い展開となっている一方で、108円台後半での底堅い展開となっている。新規材料待ちの様相となっている。
本日は25日SMAを維持出来るかが注目される一方で、5日SMAと10日SMAを回復出来るか注目点となる。ただ、FOMCの結果を控えて全般様子見ムードが広がる展開が予想される。
★欧州市場朝方の取引では、米長期金利が伸び悩む中、円買い戻しの流れが優勢となった。なお、欧州株は前日比高安まちまちで取引を開始した。欧州株が軟調に推移する中、リスク選好によるドル安・円安は後退した。欧州勢参入後は対欧州通貨を中心にドル高の流れが進展したことを受け、下押しも一巡した。戻り地合いとなったものの、108.95円処の上値の重さが観測された。株式市場の軟調さを嫌気し一時108.83円近辺まで弱含んだが徐々に動意薄になり108.90円近辺を中心に小動きとなった。
米国株は小反落で寄り付くも、NYダウがプラス圏に浮上するなど底堅い動きとなった。また、米長期金利は1.84%近辺で推移した。29-30日のFOMCを控えた様子見ムード強く小動きとなった。欧州通貨絡みの取引が中心となったこともあり、108.90円台での神経質な値動きとなった。米中首脳会談で、第1段階合意の署名には至らない可能性があるとの一部報道を受けて下押ししたが、反応は一時的となった。NYダウが再びマイナス圏に沈んだことで、ドル/円の重石となった。
★欧米主要経済指標
・英・9月住宅ローン承認件数(中銀):6.59万件(予想:6.50万件、8月:6.57万件←6.55万件)
・米・8月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+2.03%(予想:+2.10%、7月:+2.03←+2.00%)
・米・10月消費者信頼感指数:125.9(予想:128.0、9月:126.3←125.1)現況:172.3(9月170.6←169.0)期待:94.9(9月96.8←95.8)
・米・9月中古住宅販売成約指数:前月比+1.5%(予想:+0.9%、8月:+1.4%←+1.6%)
★欧米市場のポイント
・108.70-97円のレンジ相場
・英政局やEU離脱の先行き不透明などが嫌気
・米中首脳会談で第1段階合意の署名に至らない可能性
・FOMCの結果公表を控え全般様子見姿勢
・VIX指数は13.11から13.20へわずかに上昇
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