FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで1月6日の米国株市場を先取り!

2020/01/06/03:02:08

 

★NY株式市場では、三指数とも下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは三指数ともに前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。三指数ともに高値圏で推移しているものの、米長期金利が再び1.80%割れまで低下したことで過熱感はわずかに低下した。中東情勢の緊迫化が高まったことが嫌気されたが、今後どこまでリスク回避の動きが高まるかが焦点となる。さらに、リスク回避の米国債券買いが盛り上がり長期金利が低下する一方で、米国株の下落調整が続くようなら、イールドスプレッドは拡大傾向となる。そのため、中東情勢による米国株の影響と米長期金利の動向が重要なポイントとなる。やや米国株の過熱感が後退したものの、過熱感は残っていることから、週明け以降も下落調整の可能性も残る。

 

NYダウは下落したものの、10日SMAの28,566ドルがサポートなり下げ止まる展開となった。しかし、5日SMAの28,629ドルが上値を抑えるレジスタンスとして意識された。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを下抜け、両線とも下向きとなってきたことで下押しバイアスが強まっている。今後も長期金利の動向次第で米国株の割高・割安感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。3指数ともにこの割高の目安近辺までスプレッドが縮小してきている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。一方で過度に売り込まれるようなら、米長期金利の低下にともなって一気に割安感が出る。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.103%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・1月2日:▲3.052%⇒1月3日予想▲3.173%

 

1月3日のNYダウが下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.103%から▲0.93%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.104%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.125%に接近してきた。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。米国防総省は2日夜、トランプ米大統領の指示でイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表した。一方、イランの最高指導者ハメネイ師は米国への『厳しい報復』を宣言した。中東地域を巡る地政学的リスクの高まりを背景に、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め売りが優勢となった。 その後は下げ幅をやや縮小して、もみ合う展開となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.460%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・1月2日:▲3.054%⇒1月3日予想▲3.172%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.460%から▲0.288%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.441%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.206%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.984%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・1月2日:▲1.527%⇒1月3日予想▲1.638%

 

NASDAQが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.983%から▲0.345%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.440%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.170%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。米中貿易交渉の進展期待が高まると買われやすい。一方で、米中関係悪化の報道では、売られやすい展開なりやすい。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が下落したうえ米長期金利が低下したことで、三指数ともに拡大した。米国株は米長期金利が大きく下落し1.80%台割れとなったことから、イールドスプレッドは大幅に拡大したものの、なお割高感は残っている。しかし、中東情勢の緊迫化で米国株の上値が重くなることが予想される。また、地政学的リスク回避の動きから、米長期金利が低下すると過熱感も徐々に低下していく。そのため、株価だけではなく今後の米長期金利の動向にも注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 中東情勢の緊迫化警戒からリスク回避!

2020/01/06/03:00:43

 

明けましておめでとうございます。

本年も引き続きご愛顧のほどを宜しくお願い致します。

2020年は、七赤金星(しちせききんせい)と庚子(かのえね)が重なる

180年に一度の『金運』があるれる年にあたるそうです。

そのため、みなさまに取って金運の年になりますよう心よりお祈り致します。

 

★欧州市場朝方の取引では、米軍がイラン革命防衛隊の精鋭組織の司令官を殺害したことを受けた中東情勢の緊迫化を背景に、リスク回避の動きが進行し円が全面高商状となった。株価が下げ渋るに連れて、リスク回避の円買いの勢いは一服となり一旦108.00円を回復したが、欧州株安を警戒した円買い強くドルの上値は重い展開となった。全般にドル買いが進んだ影響で下げ止まったが、リスク回避の円買いも続いたことで戻りも限定的だった。その後は、12月米ISM製造業景気指数の発表待ちとなりもみ合う展開となった。

 

一時360ドル超下落したNYダウが急速に下げ幅を縮めるとドルの買い戻しが入ったが、12月米ISM製造業景気指数が予想を下回ったので再びドル売りが強まった。その後もリスク回避姿勢が継続し、ドル売り・円買いが継続した。NYダウが200ドル超安水準の軟調推移と米長期金利が1.80%割れしたことでドル売りが継続した。NYタイムズの記者がツイッターで米軍基地が弾道ミサイルの攻撃を受けたとしたことが材料視されドルが急落したとの声もあった。ただ、米中協議進展への期待が根強い中、引けにかけては下げ幅を縮小した。

 

★欧米主要経済指標

・独・12月失業率:5.0%(予想:5.0%、11月:5.0%)
・英・11月住宅ローン承認軒数:6.5万件(予想:6.45万件、10月:6.47万件)
・ユーロ圏・11月マネーサプライM3:前年比+5.6%(予想:+5.7%、10月:+5.7%)

・独・12月消費者物価指数速報値:前年比+1.5%(予想:+1.4%、11月:+1.1%)

 

・米・11月建設支出:前月比+0.6%(予想:+0.4%、10月:+0.1%←-0.8%)
・米・12月ISM製造業景況指数:47.2(予想:49.0、11月:48.1)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は107.78-108.26円のレンジ相場

・中東情勢が緊迫化するとの警戒感が広がった

・英国のEUからの円滑な離脱は困難との見方からポンド売り

・12月米ISM製造業景気指数が47.2と予想の49.0を下回った

・米長期金利は大幅低下し1.79%で終了

・リスク回避の株売りで主要三指数とも下落

・VIX指数は12.47から14.02へ上昇

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日経225は25日SMAがサポートになり大納会!

2019/12/30/16:11:26

 

★日経225の日足では、5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)を下抜け、両線とも下向きとなってきたことで、短期的には下落基調の兆しとなってきた。ただ、25日SMA(青線)の23,615円がサポートとなり下げ止まって終了した。そのため、大発会で再び5日SMAと10日SMAを上抜け上昇基調が継続するのか、それとも25日SMAを下抜け下落調整となるかが焦点となる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることで、下押しバイアスが強まってきている。

まとめると、日経225にはやや下押しバイアスが強まってきた。そのため、投資判断は『様子見』としたい。再び5日SMAと10日SMAを上抜けするようなら、短期調整終了となり再び2,400円に向けて上昇基調となりやすい。一方で、25日SMAを明確に下抜けすると、75日SMA(緑線)の22,842円が下値目処として下落調整しそうである。

 

本年も一年間ご愛顧いただきまして、ありがとうございました。来年もみなさまの投資の参考になるようなコメントを投稿していきますので、今後ともご愛顧のほどを宜しくお願い致します。みなさまにおきましては、良いお正月をお迎えください。来年は『子(ね)は繁盛・繁栄』の年となりますので、みなさまとともに肖りましょう!

 

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ドル/円週足では200週SMAの攻防続く!

2019/12/30/08:16:22

 

★ドル/円の中期トレンドである週足では、200週SMA(紫線)がレジスタンスとなり上抜き出来ずにもみ合い相場となっている。下値では13週SMA(赤線)の108.92円52週(緑線)108.99円がサポートして意識されている。13週SMAが上向きとなっていることから、徐々に200日SMAと13週SMAの価格幅が縮小している。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%D:86.27、Slow%D:86.80と買われ過ぎ過熱感が出ていることから、13週SMAや52週SMAを下回るような動きになると下落基調が強まる可能性もある。

まとめると、中期トレンドでは200週SMAが上値を抑えているため、上昇基調は継続しているものの投資判断は『様子見』としたい。200日SMAを上抜けするか、それとも13週SMAや52週SAMを下抜けるか確認したい。

200日SMAを上抜けしても、2018年9月28日週から同年12月21日週のように200週SMAを挟んでもみ合う展開となり、結局下押しする相場展開となる可能性もあるので注意が必要となる。

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東京金の日足を練行足でみると上昇基調継続!

2019/12/30/07:11:02

 

★練行足の特徴は、①時間の概念を無くすことにより、真実の値動きが見える、②多くのレンジ(ノイズ)をカットできる(無表示)、③難しいテクニカル知識が不要、④簡単シンプル、センスも必要なく誰でも使える、⑤トレンドの判断が容易である、⑥利確、損切りも機械的に行える、⑦自動的にポジポジ病を克服、自動的に損小利大をマスターできる。

 

★練行足の売買シグナルとダマシは、①反落局面では、天井となった最後の陽線の安値(=始値)から反転ルール分下回った所を売り、②底打ち局面では、底となった最後の陰線の高値(=始値)から反転ルール分上回った所を買い、③他の不規則時系列分析と同様に、必ず売りシグナルと買いシグナルが交互に発信され、買いシグナルは売り手仕舞いシグナルを兼ね、売りシグナルは買い手仕舞えシグナルを兼ねる、④少数の大きなトレンドを捉えて大幅な収益を確保する一方、ダマシは頻発するものの小幅な損失で抑えられる特徴、⑤直近過去の天井や更新を待たずに売買シグナルが出るのでシグナルの発信が早いが、反転ルールの2~3倍程度の値幅もみ合う展開になると頻繁に反転してしまい、収益機会のないシグナルが連続することになる、⑥回避するために、投資期間中の投資対象のボラティリティを監視し、その変化に合わせて反転ルールの大きさを適宜調節する方法がある。

 

練行足は、トレンドが発生するとほぼ天底の利益を確保できる投資手法である。しかし、もみ合い相場ではダマシも多く発生するが、損切りが出来ないと大きなトレンドが発生した場合、ポジションが飲み込まれてしまい大きな損失リスクが生じる。そのためにも、損切りすることが重要なポイントとなる。ただし、大きなトレンドに乗れると、買い乗せ又は売り乗せして大きな利益につげることができる。

現在は買いポジション継続中となっているので、値ごろ感による売りは陰線が発生するまで手控える方が良さそうだ。

もみ合い相場が少なく上下にトレンドが発生しやすい銘柄なら、この練行足は非常に大きな武器となる。

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