FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/06/08/07:23:32

米国株式市場はまちまち:材料難から方向感のない展開

NYダウは91.74ドル高の33665.02ドル、ナスダックは171.52ポイント安の13104.9ポイントで取引を終了した。目新しい材料がない中、寄り付き後は小幅に上昇した。前日に続き製薬会社のメルクなど、ディフェンシブ銘柄が売られた一方、出遅れ感のあった景気敏感株の買いが目立った。景気敏感株が支えとなったNYダウは続伸。建機のキャタピラーや工業製品・事務用品の3M、原油相場の上昇を受け再生可能燃料会社のシェブロンが買われた。一方のナスダックはマイクロソフトやアップルなど大型ハイテク株の下落が重石となり、終日軟調に推移した。VIX指数は13.96から13.94へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇からドル買い優勢に

ドル/円は、NY勢参入直後は全般ドル売りが優勢となり、前日の安値139.10円を下抜けて一時139.03円まで値を下げた。ただ、139.00円に観測されているオプション絡みの買いが入ると持ち直した。カナダドル/円中心にクロス円が上昇した影響も受けて、前日の高値139.99円や節目の140.00円を上抜けた。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て、一時140.25円まで上値を伸ばした。なお、米10年債利回りは3.79%台まで大幅に上昇した。前日の豪準備銀行(RBA)に続き、カナダ銀行(BOC)のサプライズ利上げを受けて、米金融引き締めの長期化観測が高まった。市場では『利上げサイクルがまだ終わっていないことを思い起こさせるものだった』との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、WTI原油先物価格の上昇を背景に対資源国通貨中心にドル安が進むと、ユーロに対してもドル売りが先行し、一時1.0740ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米長期金利の大幅上昇をきっかけにドル買いが優勢となり、一時1.0691ドル付近まで下押しした。

 

カナダドルは堅調だった。対米ドルでは一時1.3322カナダドル、対円では104.88円まで値を上げた。BOCはこの日、政策金利を現行の4.50%から4.75%に引き上げることを決めたと発表。市場では金利据え置きを予想する向きが多かっただけに、カナダドル買いで反応した。なお、声明では今後の政策運営について『コアインフレの動向と物価見通しを引き続き評価する』との見解を示したほか、『超過需要やインフレ期待、賃金の伸び、企業の価格戦略が物価目標の達成に整合的かどうかをとりわけ慎重に見極め』と指摘した。

 

NY原油先物市場は反発:供給超過の懸念が和らぐ

NY原油先物市場は71.01ドル‐73.19ドルのレンジ相場となった。時間外のアジア市場では中国の貿易統計が輸出入とも減少したことで、中国のエネルギー需要の先行き警戒感から原油先物は軟調な動きだった。しかし、欧州入り後からは徐々に買い戻しが入り、米エネルギー省(EIA)が発表した原油在庫が取り崩しになったことも支えになり、反発して引けた。原油需要の大幅な増加は期待できないものの、供給超過の懸念は和らいでおり、底堅い動きを維持した。アジア市場の終盤にかけて71.01ドルまで売られた後、米国市場の後半にかけて73.19ドルまで反発。ただ、買い戻し一巡後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:米ドル高や米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は1955.70‐1986.50ドルのレンジ相場となった。ドル売りが進んだことで、一時金先物は堅調な動きを見せた。しかしながら、カナダ銀行(BOC)が予想に反し政策金利を引き上げると、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え米金利も大幅に上昇し、金先物も米金利の動きに歩調を合わせるように売りに押された。NY午後に入るとドル高が進んだこともあり、ドルで取引される金先物は割高感から下げ幅を広げ、大幅に反落して引けた。米国市場の序盤にかけて1986.50ドルまで買われたが、米長期金利の上昇を嫌気した売りが強まり、反落した。通常取引終了後の時間外取引で1955.70ドルまで一段安となった。

 

米国債券市場は下落:米金融引き締めの長期化観測から売り

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)4.56%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.13%高い3.79%で終了した。前日の豪準備銀行(RBA)に続き、カナダ銀行(BOC)のサプライズ利上げを受けて、世界的な物価上昇圧力の根強さが改めて意識された。米金融引き締めの長期化観測を背景に債券売りが広がった。

 

カナダ銀行がサプライズ利上げ:ゴールドマン

カナダ銀行(BOC・中銀)が7日、据え置きを見込んでいた市場予想に反して25bpの利上げに踏み切り、政策金利を4.75%に引き上げた。利上げは3月来で、米連邦準備理事会(FRB)に先行して動くとされるBOCの利上げを受けて、この日の米債市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ観測から米長期金利が上昇した。ゴールドマン・サックスは7日付のリポートで「7月会合での利上げ再開という我々の予想より早く、利上げサイクルを再開させた」との見解を示した。リポートでは、BOCが供給が改善されたにもかかわらず労働市場がタイトであるとの見方を継続し、インフレ率が目標を大幅に上回って推移する懸念が高まっていることを認めたとしながら、「それにも関わらず、声明文は政策金利をさらに引き上げるための当面の準備について明示的に繰り返し述べていない」とも指摘した。今回のサプライズ利上げ、経済活動やインフレに対するタカ派的な見解を踏まえ、同社はBOCが7月会合で利上げを行い、ターミナル・レートは5%になるとの見方を示した。

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2023/06/07/06:52:21

米国株式市場は小幅反発:相場材料乏しく方向感出ず

NYダウは10.42ドル高の33573.28ドル、ナスダックは46.99ポイント高の13276.42ポイントで取引を終了した。相場を動かす材料が乏しい中、寄り付き後は下落した。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見姿勢が広がった。製薬会社のメルクや管理医療会社のユナイテッド・ヘルスなどのディフェンシブ銘柄を中心に売りが出た一方、景気敏感株やこれまで売られていた地銀株などに買いが入り、相場を支えた。NYダウは一時、100ドル超下げたが取引終盤にかけてプラス圏に浮上、ナスダックは概ねプラス圏での推移となった。VIX指数は14.73から13.96へ低下した。

 

NY外国為替市場:新規材料難から積極的な売買は手控えられる

ドル/円は、日経平均先物の上昇につれた買いが入ったほか、米金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出て、一時139.99円と日通し高値を付けた。ただ、節目の140.00円に接近した場面では戻り売りなどが出たため、139.58円付近まで押し戻された。もっとも、NY午後に入ると次第に値動きが鈍った。主要な米経済指標の発表がなく新規材料難となる中、来週の5月米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えて、積極的な商いは手控えられた。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)が発表した4月のユーロ圏消費者予測調査で、1年先と3年先のインフレ期待がいずれも前月から低下したことが分かるとユーロ売りが優勢となった。米金利の上昇に伴うドル買いも入り、一時1.0667ドルと日通し安値を付けた。ただ、1日の安値1.0662ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが入り1.0698ドル付近まで下げ幅を縮めた。ECBの利上げ継続観測が引き続き根強いことも相場を下支えした。

 

豪ドル/円はしっかり。豪準備銀行(RBA)のサプライズ利上げを受けて、欧米市場でも堅調地合いが続き、一時93.26円と昨年12月以来約半年ぶりの高値を更新した。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反落:原油需要の大幅増加見込めず売り優勢

NY原油先物市場は70.13ドル‐72.33ドルのレンジ相場となった。週末に行われた石油輸出国機構(OPEC)プラスでの協調減産延長にもかかわらず昨日は上げ幅が限られたことで、原油先物は一時70ドル前半まで弱含んだ。しかしながら、欧州株がプラスに転じたことなどもあり、徐々に下げ幅を縮めて引けた。OPECプラスによる協調減産体制は存続するものの、原油需要の大幅な増加は期待できないことから、さえない動きとなった。アジア市場の終盤にかけて70.13ドルまで売られた後、米国市場の後半にかけて72.33ドルまで反発した。ただ、買い戻し一巡後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に71ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:方向感なく上下に振れる展開

NY金先物市場は1970.30-1982.90ドルのレンジ相場となった。主だった米経済指標の発表もなかったことで、前日終値近辺で方向感なく上下した。米金利がやや上昇したことで、金先物の上値は抑えられたものの、ウクライナでのダム決壊など地政学リスクの高まりや、昨日発表された米経済指標が予想を下振れたことが下値を支えた。米国市場の序盤にかけて1982.90ドルまで買われたが、ドルが底堅い動きを見せたことから、1970.30ドルまで反落した。その後、1982.30ドルまで反発したが、通常取引終了後の時間外取引では主に1980を下回る水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米重要イベント控え方向感出ず

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは下落)した。米2年債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)4.49%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)3.66%で終了した。主要な米経済指標の発表がなく新規材料難となる中、来週の5月米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えて、大きな方向感は出なかった。

 

NY連銀GSCPIはさらに低下で世界的なサプライチェーン問題はほぼ解消

6日に米NY連邦準備銀行が発表した5月のグローバル・サプライチェーン・プレッシャー・インデックス(GSCPI)はマイナス1.71と下方修正された4月改定値のマイナス1.35からさらに低下した。新型コロナウイルスの感染拡大で分断されたサプライチェーン(供給網)が経済再開でさらに混乱を極め、2021年12月には4.32まで大きく上昇していた。しかし、同水準をピークに混乱は解消に向かった。2月にはマイナスとなり、マイナス幅の拡大が続いている。世界的なサプライチェーン問題はほぼ解消したといって良さそう。

 

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2023/06/06/07:15:07

米国株式市場は反落:大幅高の後の利益確定売りが優勢に

NYダウは199.90ドル安の33562.86ドル、ナスダックは11.34ポイント安の13229.43ポイントで取引を終了した。債務上限問題が解決したことによる安心感や6月は利上げが見送られるとの見方が相場の支えとなった一方、先週末の大幅上昇を受けた利益確定の売りが広がり、寄り付き後は一進一退となった。5月ISM非製造業景況指数が悪化したことや米当局が大手米銀の資本要件を平均20%引き上げることを検討していると報じられ、軟調に推移した大手銀が相場の重石となった。VIX指数は14.60から14.73へ上昇した。

 

NY外国為替市場:低調な米経済指標受けドル売り優勢に

ドル/円は、5月米サービス部門PMI改定値が54.9と予想の55.1を若干下回ったほか、5月米ISM非製造業指数が50.3と予想の52.2より弱い内容だったことが分かると、米長期金利の低下とともにドル売りが先行した。オセアニア時間の安値139.91円を下抜けて一時139.25円まで値を下げた。米10年債利回りは3.75%台から3.65%台まで急低下した。ただ、米10年債利回りが上昇に転じるとドル円にも買い戻しが入り、139.82円付近まで下げ渋る場面があった。

 

ユーロ/ドルは、低調な米経済指標が相次いだことで全般ドル売りが先行した。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が『物価圧力は依然として強い』と述べたほか、ナーゲル独連銀総裁が『基調的なインフレ圧力はあまりに高すぎる』『まだ数回の利上げが必要』などと発言するとユーロ買いが優勢となり、一時1.0722ドルまで値を上げた。ただ、そのあとは1.07ドル台前半で値動きが鈍った。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは軟調だった。対ドルでは一時2万5415ドル前後まで下落したほか、対円では355万円台まで売られた。米証券取引委員会(SEC)が大手仮想通貨取引所であるバイナンスと同社のチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)ら経営陣を提訴したことが嫌気された。

 

NY原油先物市場は3日続伸:利食い売りから上げ幅を縮小

NY原油先物市場は71.77ドル―5.06ドルのレンジ相場となった。週末に行われた石油輸出国機構(OPEC)プラスでは来年まで協調減産が延長されたことで、時間外の原油先物価格は大きく窓を開けて75ドル台まで上昇した。欧米参入後は、今月に入り上げ幅が大きかったこともあり、利食いの売りも入り、上げ幅を縮めて引けている。主な産油国でつくる「OPECプラス」は4日、現行の協調減産の枠組みを来年末まで延長することで合意し、サウジアラビアは市場予想を上回る規模の減産実施を発表したことから、アジア市場の序盤に75.06ドルまで買われた。ただ、世界経済の減速による石油需要の減少も予想されてることから、利食い売りも観測されており、アジア市場で72ドル台前半まで反落した。米国市場の序盤にかけて73ドル台後半まで反発したが、株安を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引で71.77ドルまで売られている。

 

NY金先物市場は反発:米金利低下とドル安から買い優勢に

NY金先物市場は1953.80‐1980.40ドルのレンジ相場となった。本日発表された複数の米経済指標が市場予想より下回ると、米金利が低下し、ドルも売られた流れを受けて金先物価格は反発した。一時、先週末の雇用統計前の水準をほぼ取り戻す水準まで上げ幅を広げる場面もあった。米国市場の序盤にかけて1953.80ドルまで売られたが、ドル高が一服したことや株安を意識した買いが入っており、反転した。通常取引終了後の時間外取引で1980.40ドルまで買われた。

 

米国債券市場は反発:低調な米経済指標受け買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)4.45%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い3.68%で終了した。前週末発表の5月米雇用統計を受けて米金融引き締めの長期化観測が高まる中、この日も債券売りが先行した。ただ、5月米ISM非製造業指数が予想を下回ったことが伝わると買い戻しが優勢となり持ち直した。

 

Fedウオッチでは6月金利据え置き確率は8割:US Dashboard

米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した5月の米非製造業景況感指数は50.3と、2022年12月分以来5カ月ぶりの低水準となった。好不況の分かれ目となる50をかろうじて上回ったが、市場予想52.0を下回った。項目別では新規受注や雇用などが低下した。支払価格は3年ぶりの低水準となった。インフレ圧力が鈍化しているとの見方から、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くとの観測が一段と強まった。米金利先物の動きから米政策金利を予想する「Fedウオッチ」における政策金利据え置きの確率は8割を超えた。

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2023/06/05/03:00:49

米国株式市場は続伸:米国のデフォルト回避を好感した買い優勢

NYダウは701.19ドル高の33762.76ドル、ナスダックは139.78ポイント高の13240.77ポイントで取引を終了した。債務上限を停止させる『財政責任法案』が上院でも可決、アメリカのデフォルトが回避されたことで安心感が広がり、寄り付きは上昇した。5月雇用統計の強弱入り混じる内容が連邦準備制度理事会(FRB)が今月半ばに控える連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを見送るのではとの見方につながり、相場を一段と押し上げた。景気敏感株の上げが目立ち、NYダウの上昇幅は700ドルを超えた。主要株式指数は、週を通じて上昇した。VIX指数は15.65から14.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中長期金利上昇と株高からドル買い優勢に

ドル/円は、5月米雇用統計で非農業部門雇用者数変化が33.9万人増と市場予想の19.0万人増を大きく上回ったことが伝わると米・中長期金利の上昇とともに買いが優勢になった。上下に大きく振れながらも金利が一段と上昇したうえ、NYダウが740ドル超の大幅上昇を見せると上値を試す展開となり、一時140.07円まで上げ幅を拡大した。なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する『フェドウオッチ』によると、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げを予想する確率が前日の45%付近から52%付近まで上昇。また、0.50%の利上げを予想する確率も前日の8%付近から20%前後まで上昇した。

 

ユーロ/ドルは、米雇用統計後に全般ドル高が進んだ流れに沿って下落した。一時1.0705ドルまで下押しした。また、ポンド/ドルは1.2442ドル、ドル/スイスフランは0.9092フランまでドル高に振れた。

 

NY原油先物市場は続伸:全般リスク選好の動きから買い優勢に

NY原油先物市場は70.00ドル⁻2.17ドルのレンジ相場となった。米国のデフォルト(債務不履行)回避が確実となり、全般リスク志向ムードが高まるなかリスク資産の原油にも資金が向かった。一時72.10ドル台まで上値を伸ばしている。4日の石油輸出国機構(OPEC)プラス・閣僚級会合について、一部通信社が追加減産の可能性は低いと報じたようだが、会合前には売り持ちは手仕舞いたい向きが多かった。アジア市場の序盤に70.00ドルまで売られたが、米債務上限停止法案が議会を通過し、債務不履行が回避されたことを受けて買い戻しが入った。この日発表された5月米雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回ったが、平均時給の伸び率は鈍化しており、6月利上げの可能性は低いことも原油先物の上昇を促した。米国市場の中盤にかけて72.17ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は5日ぶりに反落:米中長期債金利上昇を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1963.70‐2000.50ドルのレンジ相場となった。5月米雇用統計の発表後に米・中長期債利回りが大きく上昇すると、金利が付かない金の魅力が相対的に低下し売り優勢となった。為替でドル高が進行したこともドル建ての金に割高感を生じさせ、下押し圧力につながった。アジア市場で2000.50ドルまで買われたが、米雇用統計発表後に米国株式と米長期金利は上昇したことから、金先物の売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引で1963.70ドルまで下落した。

 

米国債券市場は反落:持ち高調整売り強まり売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは犯r買う(利回りは下落)した。米2年債利回りは前営業日比0.17%高い(価格は下落)4.50%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い3.70%で終了した。5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく上回ったことを背景に米金融引き締めの長期化観測が広がり、債券売りが活発化した。足元で相場上昇が進んでいたうえ、週末とあって持ち高調整の売りも重なった。

 

米VIX指数が3年ぶりの低水準に

市場心理を測る指標とされる米株の予想変動率を示すVIX指数が2日、大幅に低下した。前日比1.05ポイント低い14.60と2020年2月依頼およそ3年3ヵ月ぶりの低水準を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大初期にVIXが急上昇して以降で最も低い。米上院が1日に政府の債務上限の効力を停止する法案を可決し、米国のデフォルト(債務不履行)が回避された。米国株相場の先行き不安が後退し、VIXの低下につながった。

 

7月FOMCでの0.25%利上げ確率は52%近辺まで上昇

シカゴ・マーカンタイル取引所グループがFF金利先物の動向に基づき算出する『フェドウオッチ』によると、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げを予想する確率が52%付近まで上昇した。前日は45%付近だった。また、0.50%の利上げを予想する確率も前日の8%付近から20%前後まで上昇している。

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2023/06/02/07:19:12

米国株式市場は反発:米債務上限問題への警戒感が和らぎ買い優勢に

NYダウは153.3ドル高の33061.57ドル、ナスダックは165.7ポイント高の13100.98ポイントで終了した。31日夜に債務上限を停止させる法案が下院で可決され、債務上限問題を巡る警戒感が和らぐも、冴えない小売り決算が相場を押し下げ、寄り付きは下落した。5月ADP雇用統計が市場予想を上回る伸びを見せ、また週次失業保険申請件数も市場予想ほど増えなかったことを受けて、金融引き締めが長引くとの観測も相場の重石となった。民主党のシューマー院内総務が上院での採決を急ぐ姿勢を見せると債務上限問題への警戒感が一段と和らぎ、ハイテク株の買戻しが広がったことも相場を支え、上昇に転じた後はプラス圏で推移した。VIX指数は17.94から15.65へ大幅低下した。

 

NY外国為替市場:米利上げ期待後退で米長期金利低下するとドル売り

ドル/円は、5月ADP全米雇用報告が予想より強い結果となったことを受けて139.86円付近まで上昇したものの、すぐに失速した。米利上げ期待が後退するなか、米長期金利が低下すると売りが優勢となった。5月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数が予想を若干下回る結果だったことが伝わると、一時138.45円まで下げ足を速めた。すぐに米金利が低下幅を縮めたため、つれる形で139.06円付近まで持ち直したが戻りは鈍く、その後は138円台後半を中心としたもみ合いとなった。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利が低下したうえ、欧州株が全面高となったことを支えに買いが活発化した。浅い下押しがありながらも強い地合いを保ちながら一時1.0768ドルまで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.50と5月24日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は大幅に反発:追加減産への警戒感強く買い優勢に

NY原油先物市場は67.51ドル‐71.07ドルのレンジ相場となった。売りが先行したものの昨日と同様に67ドル台で跳ね返された。4日に石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合を控え、追加減産への警戒感が根強く残るなかショートカバーが優勢になり、一時71ドル台に乗せ、上げ幅を約4.3%まで広げる場面があった。アジア市場の序盤に67.51ドルまで売られたが、ドル安を意識した買いが入ったことでじり高となった。米国市場では需給ひっ迫の思惑が再浮上したことで買いが強まり、71.07ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に70ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続伸:米金利低下とドル安で買い優勢に

NY金先物市場は1970.10‐2000.70ドルのレンジ相場となった。複数の米経済指標を受けて前日終値を挟み上下が続いていたものの、米金利の低下基調が依然として支えとなった。為替でドル安が進むと、ドル建ての金に割安感が生じて買いが強まった。ロンドン市場の序盤にかけて1970.10ドルまで下落したが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで金先物は一時2000.70ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1995ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続伸:6月FOMCで利上げ見送りとの観測で買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)4.33%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い3.59%で終了した。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの観測が引き続き債券相場の支えとなった。5月ISM製造業景気指数の発表直後には利回りが一時3.56%台まで低下した。

 

ISM製造業指数は7カ月連続で50割れ:US Dashbosrd

米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した5月の製造業景況感指数は46.9と前月47.1から悪化した。好不況の分かれ目である50割れを下回るのは昨年11月から7カ月連続。個別項目の価格指数は44.2と4月53.2から大幅低下した。米製造業活動は鈍化が続き、モノの価格上昇圧力は弱まっている。もっとも、米インフレ圧力はサービス業の影響が大きい。

 

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