FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/06/22/07:05:31

米国株式市場は3日続落:パウエルFRB議長のタカ派発言で上値の重い展開

NYダウは102.35ドル安の33951.52ドル、ナスダックは165.09ポイント安の13502.20ポイントで終了しました。パウエルFRB議長が半年に一度の金融政策報告に関する議会証言で年内の追加利上げが必要だと再表明したため警戒感から売られ、寄り付き後は下落しました。証言内容が想定通りで、さらに、材料出尽くし感に金利が伸び悩むと下げ幅を縮小し、NYダウは一時プラス圏を回復した。しかし、金利先高観にハイテクが売られ、ナスダック総合指数は終日軟調に推移し相場全体を圧迫した。結局、主要株式指数は下落で終了した。VIX指数は13.88から13.20へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル買い一巡後は上値の重い展開に

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)が公表したパウエルFRB議長の議会証言の事前原稿では、『インフレとの戦いにはまだ長い道のり』『今月は利上げ休止を決定したものの、FRB当局者は金利はまだ上昇する必要があるとの見解で一致している』と伝わった。米金融引き締めの長期化観測が高まると米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時142.36円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を付けた。ただ、買い一巡後は上値が重くなった。パウエルFRB議長が質疑応答で『利上げの初期段階ではスピードが重要だったが、現在はそれほど重要ではない』『より緩やかなペースで金利を引き上げるのが合理的かもしれない』などと述べたことが相場の重しとなり、一時141.68円付近まで下押しした。2022年11月11日の高値142.48円がレジスタンスとして意識された面もあった。

 

ユーロ/ドルは、パウエルFRB議長の米下院金融サービス委員会での議会証言が始まると、全般ドル売りが活発化した。前日の高値1.0946ドルを上抜けて一時1.0991ドルと5月11日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.02まで低下した。

 

NY原油先物市場は上昇:石油需要増加期待の高まりから買い優勢に

NY原油先物市場は70.80ドルー2.72ドルのレンジ相場となった。米国でトウモロコシや大豆などの穀物価格が急上昇するなか、世界的な作物不足がバイオ燃料の混合率を低下させるとの思惑が浮上した。石油需要が増加するとの期待から買いが入った。アジア市場の序盤に70.80ドルまで売られたが、自律反発を狙った買いが入ったことや供給超過の思惑は後退したことで米国市場の後半にかけて72.72ドルまで反発した。株安を嫌気した売りは拡大せず、通常取引終了後の時間外取引でも72ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続落:金融引き締めの長期化観測を嫌気

NY金先物市場は1929.30‐1950.40ドルのレンジ相場となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の証言原稿で金融引き締めの長期化観測が高まると、為替市場ではドル買いが強まり、ドル建てで決済される金相場の割高感が意識された。アジア市場で1950.40ドルまで買われたが、金利高を警戒した売りが次第に強まり、米国市場の中盤にかけて1929.30ドルまで下落した。ただ、米長期金利が上げ渋ったことや株安を意識して通常取引終了後の時間外取引で1948.80ドルまで戻している。

 

米国債券市場はまちまち:売り先行後は米国株安を意識した買いが優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)4.71%で終了した。また、長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比変わらず3.72%で終了した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、米利上げが長期化するとの観測が改めて広がると売りが先行した。ただ、米国株相場が下落すると相対的に安全資産とされる米国債に買いが入り持ち直した。20年債入札が『好調』と受け止められたことも相場の支援材料。

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2023/06/21/07:12:01

米国株式市場は続落:世界経済減速懸念から売り優勢に

NYダウは245.25ドル安の34053.87ドル、ナスダックは22.28ポイント安の13667.29ポイントで取引を終了した。予想を上回った5月住宅着工件数を受け連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利上げ再開懸念に寄り付き後は下落した。中国人民銀が回復が遅れている景気を刺激するため利下げに踏み切ったため世界経済減速懸念も売り材料となり相場を一段と押し下げた。また、今週予定されているパウエルFRB議長の半年に一度の金融政策報告に関する議会証言を控えた調整的な売りも目立ち終日軟調に推移して終了した。VIX指数は13.54から13.88へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下によるドル売りやや優勢

ドル/円は、5月米住宅着工件数や5月米建設許可件数が予想を上回ったことが伝わると141.75円付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ったほか、米国株安に伴うクロス円の下落につれた売りが出て一時141.21円と日通し安値を更新した。市場では『明日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米下院金融サービス委員会での議会証言を前に、ポジション調整目的の売りが出た』との声も聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、欧州債利回りの低下などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行した。米国株相場の下落を背景にリスク回避のドル買いも入り一時1.0893ドルと日通し安値を更新した。ただ、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ると1.0919ドル付近まで下げ渋った。

 

オセアニア通貨は軟調だった。NYダウが一時380ドル超下落するなど、米株式相場が軟調に推移するとリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが出た。豪ドル/米ドルは0.6753米ドル、NZドル/米ドルは0.6134米ドルまで値を下げたほか、豪ドル/円は95.57円、NZドル/円は86.86円と日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は3営業日ぶりに反落:需要の減速懸念から売り優勢に

NY原油先物市場は69.76ドル‐72.38ドルのレンジ相場となった。中国石油天然気集団が今年の同国石油需要予想を下方修正したことを受け、エネルギー需要の減速懸念を手掛かりにした売りが先行した。また、この日発表された中国の金利引き下げ幅が不十分との見方も失望売りを誘った面があった。ロンドン市場の序盤にかけて72.38ドルまで買われたが、中国の需要増加への期待は後退し、米国市場の前半に69.76ドルまで反落。株安も嫌気された。ただ、押し目買いも入っており、通常取引終了後の時間外取引で71.39ドルまで戻している。

 

NY金先物市場は4営業日ぶりに反落:利食い売りが優勢に

NY金先物市場は1940.80‐1968.70ドルのレンジ相場となった。この日発表された米住宅指標が予想より強い結果となり、米利上げの継続観測が高まったことで金利を生まない金相場は売りに押された。アジア市場の終盤にかけて1968.70ドルまで買われたが、米国金利の先高観は後退せず、ユーロ高は一服したことから米国市場の序盤に1940.80ドルまで下落した。利食い売りが優勢となった。ただ、その後は、株安を意識して1950.40ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に1948ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:景気悪化への警戒から買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.70%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い3.72%で終了した。米金融引き締め長期化による景気悪化への警戒や中国景気の先行き不安を背景に米国株相場が下落すると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

 

米国務長官が訪中も反感の兆候も:ユーラシア

ブリンケン米国務長官が18~20日にかけて中国を訪問し、習近平国家主席らと会談した。ユーラシア・グループは20日付のリポートで、「双方の公式メッセージは、より大きな二国間の安定を求めるという共通の願望を強調した。ただ外交が改善されたからといって、同様に関係が良くなることを保証するものではない」との見解を示した。リポートでは、ブリンケン氏が飛行機から降りた時点で外交辞令を逸脱した対応があったと指摘した。中国政府が赤い絨毯を敷かず、むき出しの舗装路で出迎えたことについて「当初から反感の兆候がみられた」という。習近平氏との35分間の会談はわずか1時間前に発表された。同社としては米中の関係が管理された状態で悪い状態が続く確率を60%と予想し、関係が大幅に悪化するテールリスクの確率は35%と見込み、関係改善の可能性は5%と予想した。また、2024年の米大統領選挙が近付づくにつれ、中国に関して米各党は中国に対してより厳しい立場を取るだろうとも見込んでいる。

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2023/06/20/06:49:17

米国市場はジューンティーンス独立記念日で休場

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:米国市場休場で方向感の出ない展開

ドル/円は、欧州株相場の下落や日経平均先物の失速に伴う円買い・ドル売りが入ると一時141.66円付近まで下押しする場面もあったが、取引終了間際には欧州時間に付けた約7カ月ぶりの高値142.00円に面合わせした。米国がジューンティーンス独立記念日で休場となる中、大きな方向感は出なかったが、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いは出やすく高止まりした。

 

ユーロ/ドルは、米国市場が休場となる中、動意となるイベントもなく、狭いレンジでの取引が続いた。市場では「21-22日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて、様子見ムードが高まっている」との声が聞かれた。

 

ポンド/ドルは、今週予定の英中銀金融政策委員会(MPC)では0.25%の利上げが見込まれているものの、前週末に昨年4月以来の高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りなどが出た。アジア時間早朝に付けた1.2801ドルを下抜けて一時1.2771ドルまで値を下げた。

 

米利下げ転換時期の市場予想は後ずれ:US Dashboard

タカ派的と評価された先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、市場が織り込む利下げ転換時期は後ずれした。先週末時点のフェデラルファンド(FF)金利先物が織り込む政策金利は、7月FOMCで追加利上げを決め、利下げに転じるのは2024年2月頃になっている。

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2023/06/19/03:00:43

米国株式市場は反落:米FRB要人によるタカ派発言を嫌気した売り

NYダウは108.94ドル安の34299.12ドル、ナスダックは93.25ポイント安の13689.57ポイントで取引を終了した。昨日からの流れを受け、利上げサイクル終了を期待した買いが続き寄り付き後は上昇した。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)の数人の高官がインフレが高過ぎるとし、追加利上げの必要性を繰り返したため長期金利の上昇を警戒した売りが再開し、株式相場は下落に転じた。本日は大口の先物やオプションが期日を迎えたためテクニカルな売買が終日台頭したほか、連休を控えた手仕舞い売りが終盤にかけて加速し下げ幅を拡大して終了した。VIX指数は14.50から13.54へ低下した。

 

NY外国為替市場:FRB要人によるタカ派発言でドル買い優勢に

ドル/円は、日銀が今日まで開いた金融政策決定会合で、現行の大規模な金融緩和策の維持を決めたほか、植田和男日銀総裁が会見で『2%物価安定目標の達成にはなお時間がかかる』『経済情勢などに応じ、機動的に対応しつつ粘り強く緩和継続』と述べ、金融緩和を継続していく考えを示したため、NY市場に入っても円安の流れが継続した。米ミシガン大学が発表した6月消費者態度指数(速報値)が63.9と予想の60.0を上回ったことや、米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を手掛かりにドル買いも進み、一時141.92円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を更新した。なお、ウォラーFRB理事は『インフレ低下に向けた進展は遅く、幾分の追加引き締めが必要となる可能性』と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は『インフレ鈍化がなければ、さらなる利上げを容認』などと語った。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続を見込んだユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0971ドルと5月11日以来約1カ月ぶりの高値を付けたものの、予想を上回る米消費者信頼感指数をきっかけに米長期金利が上昇すると一転下落し1.0918ドルと日通し安値を付けた。もっとも、引けにかけては下げ渋った。ユーロ/円の上昇につれた買いなどが入り、1.0946ドル付近まで下げ幅を縮める場面があった。

 

NY原油先物市場は続伸:駐豪でのエネルギー需要高まり買い優勢に

NY原油先物市場は70.18ドルー2.03ドルのレンジ相場となった。昨日、中国で原油需要の根強さを示す指標が発表となったほか、中国政府が大規模な景気浮揚策を検討しているとの観測が、エネルギー需要が高まるとの見方につながり買いを誘った。ロンドン市場で70.18ドルまで売られたが、ユーロ高が続いており、通常取引終了後の時間外取引で72.03ドルまで一段高となった。

 

NY金先物市場は3日続伸:利食い売りから上値の重い展開

NY金先物市場は1965.40‐1980.40ドルのレンジ相場となった。米現地14日結果公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)において追加利上げの可能性が示唆された一方、追加利上げに関して懐疑的な見方もあり、米金利やドル相場はやや不安定に振れる状態だった。金利や為替の動向に影響を受けやすい金相場は方向感が定まらず小幅高で週の取引を終えた。米国市場の序盤にかけて1980.40ドルまで買われたが、欧米金利の先高観は後退せず、利食い売りが優勢となった。一時1965.40ドルまで下落したが、米長期金利の伸び悩みを受けて1974.20ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に1970ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:米FRB要人によるタカ派発言受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)4.72%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.76%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が高まると債券売りが広がった。

 

米為替報告書で監視リストから日本除外 

米財務省は16日、半期ごとの外国為替政策報告書を公表した。為替操作をしていないかを緊密に注視する『監視リスト』から日本を除外した。2015年の法改正でリストが設けられて以降、初となる。対象期間となった2022年に円安や資源高で経常黒字が縮小したため、形式的な基準に該当しなくなった。米財務省は米国の貿易相手国が自分に有利な為替操作をしていないかどうかを分析し、米連邦議会に報告している。「為替操作国」と認定する条件は、米国に対する貿易黒字が一定額を超えたかどうか、モノやサービスの海外との取引状況を映す経常収支が国内総生産(GDP)比3%以上などの条件を満たすか、持続的で一方的な為替介入を実施しているか、の3点だ。
 このうちの2つに抵触すると、少なくとも2半期は監視リストに入る。日本はリストが最初に作られた16年から対象に入り、22年6月の報告書の時点でも貿易黒字と経常黒字の条件で該当していた。

今回の為替報告書は、『為替操作国』の認定はなかった。監視リストには中国、韓国、ドイツ、マレーシア、シンガポール、スイス、台湾を入れた。なかでも為替介入の実績を公表していない中国に対しては透明性を高めるよう改めて注文を付けた。

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2023/06/16/07:06:48

米国株式市場は上昇:利上げサイクル終了の期待から買い優勢に

NYダウは428.73ドル高の34408.06ドル、ナスダックは156.34ポイント高の13782.82ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が6月連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の追加利上げの可能性を示唆したことを警戒した売りが続き寄り付き後は下落した。その後、長期金利の低下が安心感に繋がり買いが再燃し、上昇に転じた。新規失業保険申請件数の予想以上の増加で利上げサイクル終了に近いとの期待も強まり相場を一段と後押しし、終盤にかけて上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は13.88から14.50へ上昇した。

 

NY外国為替市場:対ユーロ中心にドル安が進行

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き市場予想通り0.25%の利上げを決めたと発表。声明では『理事会は今後の決定でインフレ率を目標の2%へ戻すため政策金利が十分に制約的な水準になるよう確実にする』と指摘し、インフレ抑制へ一段の引き締めを示唆した。また、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で『7月も利上げを継続する可能性が極めて高い』『(利上げの)一時停止は検討していない』などと語った。米連邦準備理事会(FRB)が前日に利上げを見送った一方、ECBは利上げを継続した。欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0953ドルと5月11日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。

 

ドル/円は、NY市場に限れば上値の重さが目立った。ECB定例理事会の結果とラガルド総裁の発言が伝わると、対ユーロ中心にドル安が進行した。円に対してもドル売りが先行し、一時140.16円付近まで下押しした。米長期金利の低下も相場の重しとなった。
なお、米10年債利回りは一時3.70%台まで低下した。前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が公表した政策金利見通し(ドット・チャート)では年内に0.25%の利上げが2回実施される可能性が示唆されたものの、市場では『米CPIや米PPIの下振れを踏まえるとFRBが再度利上げに踏み切ることには懐疑的』との声が聞かれた。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。前日NY市場終盤に急落した反動で買い戻しが優勢となり、対ドルで2万5484ドル前後、対円で357万円台まで反発した。「資産運用会社のブラックロックはビットコインの価格に連動した上場投資信託(ETF)の上場申請を準備している」との観測報道も買い戻しを誘った。

 

NY原油先物市場は反発:中国の需要の根強さが示され買い優勢に

NY原油先物市場は68.14ドル‐71.15ドルのレンジ相場となった。中国で原油需要の根強さを示す指標が発表となり相場を下支えした。5月中国石油精製量は前年同月比+15.4%の6200万トンと、3月に記録した6330万トンに次ぎ過去2番目の高水準となった。アジア市場で68.14ドルまで売られたが、ユーロ高を意識した買いが強まり、米国市場の後半にかけて71.15ドルまで上昇した。通常取引終了後の時間外取引では70ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米金利低下とドル安を好感した買い

NY金先物市場は1936.10‐1972.80ドルのレンジ相場となった。弱い米指標を受けて米金利が低下した。米金利低下によるドル安や、ECB利上げおよび追加利上げ観測により上昇したユーロに対するドル弱含みが金相場を支援した。金利低下は金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味を高めた。ドル安はドル建て金価格の割安感につながり投資家の買いを誘った。米国市場の序盤にかけて1936.10ドルまで売られたが、まもなく反転し、1972.80ドルまで買われた。ユーロ高・米ドル安の相場展開となったことが意識されたようだ。通常取引終了後の時間外取引では主に1971ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:米利上げ長期化観測後退から買い優勢に

米国債券市場は中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)4.65%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い3.72%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったほか、5月米輸入物価指数が予想を下回ったことが伝わると、米利上げ長期化観測が後退し債券買いが進んだ。

 

5月米小売売上高は予想に反して増加:US Dashboard

15日に発表された5月の米小売売上高は、前月比で0.3%増えた。市場予想では0.2%の減少が見込まれていた。前年同月比では1.6%増と4月の1.2%増から伸びが加速しており、米個人消費の底堅さが示された。ガソリンスタンドが前月比で2.6%減少する一方、自動車・同部品の伸びが1.4%増えた。自動車・同部品を除いた売上高は0.1%増、ガソリンも除くと0.4%増えた。

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