★米国株式市場は反落:金利先高観がくすぶり終日軟調
NYダウは129.83ドル安の34288.64ドル、ナスダックは25.12ポイント安の13791.66ポイントで取引を終了した。中国のPMI悪化が警戒され、寄り付き後は下落した。中国政府が金属2種類の輸出規制を発表するなど、米中緊張悪化も国内企業の業績に悪影響との懸念につながりさらなる売り材料となった。また、連邦準備制度理事会(FRB)が公表する、6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を警戒した売りも先行した。政策当局者のタカ派姿勢を証明する想定通りの結果を受けて、金利先高観がくすぶり終日軟調推移となった。VIX指数は13.57から14.18へ上昇した。
★NY外国為替市場:FOMC議事要旨受け米長期金利上昇からドル買い戻し
ドル/円は、欧州株相場やナイト・セッションの日経平均先物が下落したことを手掛かりに円買い・ドル売りが先行した。NYダウが一時190ドル超下落したことも相場の重しとなり、前日の安値144.21円を下抜けて一時144.08円まで値を下げた。ただ、3日の安値143.99円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。米10年債利回りが3.9454%前後と3月9日以来約4カ月ぶりの高水準を記録したことも相場の支援材料となり、一時144.70円付近まで持ち直した。なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月13-14日分)では『ほぼ全ての当局者が年内の追加利上げを予想』『一部の当局者は利上げを支持したものの、見合わせに同意した』ことが明らかになった。市場では『7月のFOMCで利上げを決める確率を高める内容だった』と受け止められた。
ユーロ/ドルは、欧州時間発表の6月ユーロ圏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を下回ったうえ、欧州中央銀行(ECB)調査による1年先の期待インフレ率が前回から低下したことでユーロ売りが出やすい地合いとなった。NYの取引時間帯に入ると、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0851ドルと日通し安値を更新した。
★NY原油先物市場は反発:需給引き締まり観測が強まり買い優勢に
NY原油先物市場は70.34ドル‐72.17ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相の発言を受けて需給引き締まり観測が強まり、原油相場は急反発した。同氏は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は市場を支えるために「必要であれば、何でもする」と発言した。ロンドン市場の序盤にかけて70.34ドルまで売られたが、米国市場では需給ひっ迫を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で72.17ドルまで上昇した。
★NY金先物市場は3日ぶりに反落:米長期金利上昇とドル高を嫌気した売り
NY金先物市場は1922.40‐1942.90ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが3月9日以来の高い水準まで上げ幅を拡大するなど米長期金利が上昇し、金利を生まない金に売り圧力が強まった。為替相場でドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての金に割高感が生じたことも上値を重くした。米国市場の序盤にかけて1942.90ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を意識して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で1922.40ドルまで下落した。
★米国債券市場は続落:米金融引き締めの長期化観測から売り優勢に
米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)4.95%でした。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い3.93%で終了した。米金融引き締めが長期化するとの観測を背景に売りが優勢となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月13-14日分)で『ほぼ全ての当局者が年内の追加利上げを予想した』ことが明らかになると売りが加速し、利回りは一時3.9454%前後と3月9日以来約4カ月ぶりの高水準を付けた。
★5月の米製造業新規受注は市場予想を下回る:US Dashboard
5日に発表された5月の米製造業新規受注は前月比0.3%増加した。伸び率は前月から横ばいで市場予想0.6%を下回った。出荷額は0.3%増、在庫は0.2%減った。在庫出荷率は1.49と、4月の1.50からわずかに低下した。米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した6月の米製造業景況感指数は好不況の分かれ目となる50を8カ月連続で下回った。項目別で新規受注は45.6と前月の42.6から改善したが50を下回ったままだった。ISMの調査担当者は「需要は引き続き弱く生産は減少している」と述べていた。
★米国市場は独立記念日で休場
米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場
★NY外国為替市場:新規材料難から方向感は出ず
ドル/円は、原油先物相場の上昇を背景に対資源国通貨中心にドル安が進むと、円に対してもドル売りが先行し、一時144.21円と日通し安値を付けた。ただ、独立記念日の祝日で米国市場が休場となる中、一本調子で下落する展開にはならなかった。前日の安値143.99円がサポートとして意識されると144.54円付近まで下げ渋った。
ユーロ/ドルは、米国市場が休場となる中、新規材料難から大きな方向感は出なかったが、取引終了間際に一時本日安値となる1.0877ドルまで下押しする場面があった。なお、市場では『米国市場が休場だったうえ、週末には6月米雇用統計が控えていることもあって、様子見ムードが広がっている』との声が聞かれた。
★米年内複数回の利上げ織り込みは進まず:US Dashboard
米シカゴ・マーカンタイル取引所(CEM)が算出するフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の確率は、4日の米独立記念日の祝日で休場となる前日3日時点で次回7月25~26日会浅井の米連邦公開市場委員会(FOMC)で現行の「5.00~5.25%」から「5.25~5.50%」へと0.25%利上げする確率が89.9%に達した。その次の9月FOMCで同水準に据え置かれる確率は72.3%へと上昇している。しかし、「5.50~5.75%」へと引き上げられている確率は9月FOMCで19.8%、11月で26.5%、12月で29.7%に過ぎない。「年内2回の利上げ」を織り込むことに短期金融市場は消極である。一方、12月でFOMCでは「4.25~4.50%」の確率が一時52.3%と「年内利下げ開始」の織り込みが積極的だったが、3日時点では「5.50~5.75%」の確率が29.7%、「5.25~5.50%」の確率は54.1%、「5.00~5.25%」の確率は11.2%と利下げ織り込みの剥落が顕著である。米債相場は、懐疑的な年内2回利上げ(短期金利の上げ渋り)と年内利下げ開始観測の後退(長期金利の下げ渋り)との綱引きで水準感を探っている。
★中国経済は下半期に消費がさらに回復して不動産市場が徐々に安定する:UBS
6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)では政府版・民間版ともに軟調で景気回復の鈍さが示された。UBSは4日付リポートで不動産販売、交通指標、自動車販売、地下鉄の乗客回転率など、ほとんどの活動指標の前年比成長率はベース効果に圧迫されているとして、今後発表される経済指標のほとんどは前月から伸びが鈍化すると予想した。市場では景気の先行き懸念から中国政府による今後の政策支援への関心が高まっている。UBSはまず不動産市場について2級都市における住宅購入制限のさらなる緩和、滞っているプロジェクトへの資金援助の増加、開発業者への融資の緩和など、追加の緩やかな政策刺激策が成長を支えると予想した。次にインフラ投資については新たなインフラ投資ファンドなど活用して財政の拡大、給業者に対する地方政府の滞納を解消するために一時的な中央政府による融資が見込まれるという。一方、大規模な消費および所得補助金は期待できないとした。最後に金融政策については追加の小規模な政策金利引き下げ、財政拡大に対応するためのさらなる信用支援、および一地方政府傘下の投資会社「融資平台」の一部債務再編が実施されると見込む。リポートでは、「消費がさらに回復し、政策支援の拡大を背景に不動産活動が徐々に安定することから、23年下半期では成長の勢いが再び加速すると予想している。7~9月期と10~12月期の国内総生産(GDP)成長率は年平均4.3%と4.8%となる可能性があり、通年GDP成長率は5.2%となる」とみていた。
★米国株式市場は続伸:米追加利上げ観測が緩和
NYダウは10.87ドル高の34418.47ドル、ナスダックは28.85ポイント高の13816.77ポイントで取引を終了した。追加利上げ懸念がくすぶり、寄り付き後はNYダウは下落した。しかし、6月ISM製造業景況指数が3年ぶりの低水準に落ち込んだため連邦準備制度理事会(FRB)の年内数回の追加利上げ観測が緩和し、金利先高観の後退で再び買われ、NYダウは上昇に転じた。独立記念日祭日前日の短縮取引で動意が乏しい中、主要株式指数はプラス圏を維持し終了した。VIX指数は13.59から13.57へわずかに低下した。
★NY外国為替市場:米長期金利が反転上昇するとドル買い戻し
ドル/円は、6月米ISM製造業景況指数が46.0と予想の47.2を下回ったことが伝わると、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行した。前週末の安値144.21円や6月29日の安値144.14円を下抜けて一時143.99円まで値を下げた。ただ、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが出ると144.74円付近まで持ち直した。米長期金利が上昇に転じたことなども相場を下支えした。
ユーロ/ドルは、米ISM製造業景況指数の下振れをきっかけに全般ドル売りが優勢になると一時1.0934ドルと日通し高値を付けたものの、米長期金利が上昇に転じると伸び悩んだ。もっとも、NY午後に入ると1.09ドル台前半で値動きが鈍った。本日は独立記念日の前日で米債券・株式が短縮取引となったため、取引参加者が少なく市場流動性が低下。大きな方向感が出なかった。
★NY原油先物市場は4日ぶりに反落:世界経済減速懸念から売り優勢に
NY原油先物市場は69.69ドル‐71.77ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアによる減産継続方針の表明を受けて買いが先行したが、世界経済減速によるエネルギー需要の鈍化懸念で売りに押された。サウジアラビアは7月に開始した日量100万バレルの自主的な原油減産を8月も継続すると表明した。ロンドン市場の序盤にかけて71.77ドルまで買われたが、米国市場ではドル高を意識した売りが強まり、一時69.69ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では70ドルを挟んだ水準で推移した。
★NY金先物市場は横ばい:ポジション解消やドル高を嫌気した売り
NY金先物市場は1917.70‐1939.90ドルのレンジ相場となった。予想比下振れの6月米ISM製造業景況指数の結果を受けて一時米長期金利が低下し、景気後退懸念も高まり、安全資産とされる金に買いが入ったが、翌日に米市場が独立記念日の祝日で休場となるなかポジション解消の売りも見られ、方向感は限られた。ロンドン市場の序盤にかけて1917.70ドルまで売られたが、まもなく反転し、米国市場の前半にかけて1939.90ドルまで買われた。その後、ドル高を意識した売りが入ったことで伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に1928ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は下落:ポジション調整目的の売り優勢に
米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)4.92%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い3.86%で終了した。6月米ISM製造業景気指数の下振れを受けて買いが先行したものの、米金融引き締めが長期化するとの観測は根強く、すぐに失速した。市場では「独立記念日の祝日を前にポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。なお、本日は独立記念日の前営業日で短縮取引だった。
★米国株式市場は上昇:米追加利上げ観測の緩和で買い優勢に
NYダウは285.18ドル高の34407.60ドル、ナスダックは196.59ポイント高の13787.92ポイントで取引を終了した。PCEコア価格指数の伸びが鈍化したため連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が緩和し、寄り付き後は上昇した。金利低下に伴いハイテクも買われ相場をさらに押し上げた。月末、期末で運用会社などによるドレッシング買いとされる買いも見られ終日堅調に推移した。終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は13.54から13.59へわずかに上昇した。
★NY外国為替市場:インフレ懸念緩和でドル売りやや優勢に
ドル/円は、東京市場では一時145.07円と昨年11月10日以来の高値を付けたものの、海外市場では政府・日銀による為替介入への警戒が高まる中、週末を控えたポジション調整目的の売りが優勢となった。米商務省が発表した5月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比4.6%上昇と予想の4.7%を下回ったことが分かると、米長期金利の低下とともにドル売りが活発化し、一時144.21円と日通し安値を更新した。前日の安値144.14円が目先サポートとして働くと144.63円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
ユーロ/ドルは、米インフレ指標の鈍化を受けて全般ドル売りが優勢になると、一時1.0932ドルと日通し高値を更新した。欧米株価の上昇を背景にリスク選好のドル売りも出た。なお、欧州時間に発表された6月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は予想を下回ったものの、相場の反応は限られた。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは下落。対ドルでは一時2万9520ドル前後まで下落したほか、対円では427万円台まで売られた。米証券取引委員会(SEC)が「現物(スポット)のビットコイン上場投資信託(ETF)の申請は不十分」との見解を示したと伝わると、仮想通貨全般に売りが出た。
★NY原油先物市場は3日続伸:需要期待を意識した買いが強まる
NY原油先物市場は69.53ドル‐71.04ドルのレンジ相場となった。米インフレ鈍化に伴って米景気減速懸念が後退し、需要期待を意識した買いが強まった。米国市場の序盤にかけて69.53ドルまで売られたが、株高やドル高一服を意識した押し目買いが観測され、一時71.04ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では70ドル台で推移した。
★NY金先物市場は4営業日ぶりに反発:ドル高一服を好感した買い
NY金先物市場は1908.10‐1930.80ドルのレンジ相場となった。米インフレの鈍化を受けて全般ドル売りが進んだ影響からドル建てで取引される金に割安感が生じ、買いが優勢となった。ロンドン市場の序盤にかけて1908.10ドルまで売られたが、ドル高が一服したことから、米国市場の後半にかけて1930.80ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では主に1927ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場はまちまち:リスク選好の動きから売りがやや優勢に
米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.89%で終了した。また、長期ゾーンは変わらずだった。米10年物国債利回りは前営業日比変わらずの3.84%で終了した。5月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が鈍化したことを受けて米インフレ懸念が和らぐと、米連邦準備理事会(FRB)による利上げの長期化観測が後退した。債券を買う動きが先行した。ただ、米国株相場が堅調に推移すると引けにかけて売りが強まり値を消した。
★米国株式市場はまちまち:金融システムの健全性が確認され買い優勢に
NYダウは269.76ドル高の34122.42ドル、ナスダックは0.42ポイント安の13591.33ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がスペイン中銀で行った講演でも少なくとも年内2回の利上げが必要となる可能性に言及したため金利先高観に売られ、寄り付き後は下落した。しかし、1-3月期国内総生産(GDP)や個人消費確定値が予想を上回り国内経済が想定以上に強いことが証明されたほか、FRBの本年の健全性審査(ストレステスト)を全対象銀が通過し金融システムの健全性が確認されたため特に金融が買われNYダウは上昇に転じ、終日堅調に推移した。一方、長期金利の上昇でハイテクは伸び悩みプラス圏を回復できず、まちまちで終了した。VIX指数は13.43から13.54へわずかに上昇した。
★NY外国為替市場:日米金融政策の違いが意識される展開
ドル/円は、1-3月期米国内総生産(GDP)確定値や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、米金利の上昇とともに全般ドル買いが先行し、一時144.90円と昨年11月以来の高値を更新した。その後の下押しも144.53円付近にとどまり、引けにかけては144.89円まで再び強含んだ。日米金融政策の違いが意識される中、押し目買い意欲も旺盛だ。なお、米10年債利回りは一時3.8658%前後と3月10日以来の高水準を付けた。
ユーロ/ドルは、21時発表の6月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を上回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0941ドルと日通し高値を付けた。ただ、その後発表された米経済指標が良好な内容だったことが伝わると、全般ドル買いが優勢となり一時1.0860ドルと日通し安値を更新した。
★NY原油先物市場は小幅に続伸:原油在庫の大幅減少が下支え
NY原油先物市場は68.93ドル‐70.60ドルのレンジ相場となった。28日のEIA週間在庫統計による原油在庫の大幅減少が引き続き支えとなり、一時70.60ドルまで上昇する場面があった。ただ、米金利の大幅上昇に伴って対ユーロなどでドル高が進むと、ドル建てで取引される原油には割高感が生じた。米国市場の前半にかけて70.60ドルまで買われた後、一時68.93ドルまで反落したが、供給超過の懸念は後退しつつあることから、押し目買いが観測され、反転。通常取引終了後の時間外取引で69.96ドルまで戻した。
★NY金先物市場は3日続落:米長期金利上昇やドル高を嫌気した売り
NY金先物市場は1900.60‐1921.30ドルのレンジ相場となった。良好な米経済指標を受けて米長期金利が大幅に上昇したため、金利を生まない金には売りが持ち込まれ、約3カ月半ぶりの安値を付けた。米国市場の序盤にかけて1900.60ドルまで売られた後、1921.30ドルまで反発したが、ドル高や米長期金利の上昇を受けて伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に1915ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は大幅反落:米景気が底堅いとの見方が広がり売り優勢に
米国債券市場で中長期ゾーンは大幅反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.15%高い(価格は下落)4.87%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.13%高い3.84%で終了した。1-3月期米国内総生産(GDP)確定値や予想を上回ったことが分かると、米景気が底堅いとの見方が広がり債券売りが優勢となった。利回りは一時3.8658%前後と3月10日以来の高水準を付けた。
★7月米FOMCで25bpの利上げを予想:スタンダードチャータード
英スタンダードチャータードは29日付リポートで、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備理事会(FRB)が25bpの利上げを行うと予想した。従来予想は据え置きだった。これまでに発表された米経済指標は利上げを支持するのに十分な強さを保っていると指摘した。29日に米商務省が発表した1~3月期の実質国内総生産(GDP)確定値は年期比年率換算2.0%増と、改定値(1.3%増)から大幅な上方修正となった。また、パウエルFRB議長の発言から、経済が急激に悪化しない限り利上げが既定路線であることが示唆されているとの見方も示した。利下げ開始時期について、従来予想の2023年10~12月から24年1~3月に変更した。7月発表の米雇用統計が市場予想を下振れるリスクが残るとしつつも、非農業部門雇用者数が前月比で15万人を下回らない限り、7月のFOMCで利上げに踏み切ると見込んだ。
★米失業保険と新規申請が大幅減:US Dashboard
29日に発表された米新規失業保険申請件数は23万9000件と前週から2万6000件減少した。減少幅は2021年10月以来の大きさで市場予想26万4000件を下回った。4週間移動平均は1500件増え、25万7500件となったが、総受給者数は1万9000人減り、174万2000人となった。申請件数の大幅減は奴隷解放記念日(ジューンティーンズ)の祝日も影響しているとみられるが、米労働市場の強さが示される結果となった。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |