FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/07/27/07:16:08

米国株式市場はまちまち:米利上げペースが一段と鈍化するとの見方を好感

NYダウは82.05ドル高の35520.12ドル、ナスダックは17.27ポイント安の14127.28ポイントで取引は終了した。連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感から、寄り付き後は下落した。その後は、調整で売り買いが交錯する商状が続いた。連邦準備制度理事会(FRB)は、FOMCで予想通り0.25%の利上げ再開を決定した。ほぼ想定通りの内容だったが、パウエル議長が今後の政策をデータ次第で会合ごとに決定していく方針を示すと、利上げペースが一段と鈍化するとの見方に金利低下に伴う買い戻しが先行した。その後、NYダウはプラス圏を回復した。ナスダックは下げを埋められず、まちまちで終了した。VIX指数は13.86から13.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:米金融引き締めの長期化観測後退でドル売り

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り0.25%の利上げを実施した。声明では「追加の情報と金融政策への意味を引き続き評価する」としたうえで、「徐々にインフレ率を2%に戻すために適切とみられる追加的な金融政策の引き締めの程度を決めるに当たり、金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する」との前回会合までの表現を踏襲した。ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「将来の利上げについてはデータを重視したアプローチをとる」「9月利上げはデータ次第」「今後も会議ごとに決定を下していく」と発言すると、米金融引き締め長期化観測が後退し米金利が低下。全般ドル売りが優勢となり、一時139.93円と日通し安値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、NY時間に入るとしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、パウエルFRB議長が会見で次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、米金利の低下とともにドル売りが優勢となり、一時1.1107ドルと日通し高値を更新した。なお、市場ではFOMCの結果について「FRBは追加利上げの可能性を残した。フォワードガイダンスに変更はなかった」との見方があった一方、「FRBの今回の利上げサイクルは終了したようにみえる」「FRBによる利上げは打ち止めになる可能性が高い」との声が聞かれた。

 

NY原油先物市場は5営業日ぶりに反落:需給改善を期待した買い一巡

NY原油先物市場は78.55ドル‐79.77ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策発表を控えるなかポジション調整の売りが小幅に進んだ。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(7/21時点)で原油在庫の取り崩しが続いたものの下支え要因にならなかった。FOMCで予想通り0.25%利上げなど結果が発表された後も、原油相場の反応は限定的だった。米国市場の後半にかけて79.77ドルまで買われたが、需給改善を期待した買いは一巡し、通常取引終了後の時間外取引で一時78.55ドルまで下げる場面があった。

 

NY金先物市場は続伸:ドル安と米金利低下を好感した買い

NY先物市場は1963.20‐1979.90ドルのレンジ相場となった。米金利低下や主要通貨に対するドルの重さが支援要因となった。金利低下は金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味向上を意識させる材料となった。ドル安はドル建て金相場の割安感につながり買いを誘った。アジア市場で1963.20ドルまで売られた後、米国市場の中盤にかけて1976.30ドルまで反発した。その後、一時1966.00ドルまで下げたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果判明後に1979.90ドルまで再上昇した。ドル安を意識した買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に1975ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:米利上げ長期化への過度な懸念後退

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)4.85%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い3.87%で終了した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、利上げ長期化への過度な懸念が後退した。金融政策の影響を受けやすい2年債中心に買いが入った。

 

米原油在庫は予想ほど減少せず:US Dashboard

米エネルギー情報局(EIA)が26日に発表した週間の原油在庫は前週から60万バレル減少した。ただ、減少幅は市場予想ほどではなく、米原油先物市場では需給の緩みが意識された。この日のWTIで期近の9月物は前日比0.85ドル安の78.78ドルで取引を終えた。WTIは70ドル台を中心としたもみ合いが続いている。石油リグ(掘削装置)稼働数は減少傾向が続いており、増産の機運は乏しい。

 

米追加利上げはデータ次第でも市場は打ち止め観測が優勢:US Dashboard

米連邦準備理事会(FRB)は26日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決定した。パウエルFRB議長は会見で追加利上げは『今後のデータ次第』との姿勢を強調し、9月利上げに関する言質は与えなかった。米金利先物の動きから米政策金利を予想する『Fedウオッチ』では、年内に追加利上げする確率は35%程度と、7月のFOMCで利上げは『打ち止め』との見方が優勢になっている。

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2023/07/26/07:26:38

米国株式市場は続伸:米リセッション回避期待から買い優勢に

NYダウは26.83ドル高の35438.07ドル、ナスダックは85.69ポイント高の14144.55ポイントで取引を終了した。連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感からまちまちで寄り付いた。その後は、7月消費者信頼感が予想を上回り2年ぶりの高水準に達するなど、リセッション回避期待がさらに強まり、相場を押し上げた。さらに、主要ハイテク企業の決算を期待した買いも目立ち、株式相場は終日堅調に推移し終了した。NYダウは、昨年2月以来約1年5カ月ぶりの高値となった。VIX指数は13.91から13.86へ低下した。

 

外国為替市場:米長期金利上昇幅縮小がドルの重しに

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の7月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことで、ユーロ圏景気の悪化を懸念したユーロ売りが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)がこの日公表した4-6月期の銀行貸出調査で、ユーロ圏企業の融資需要が2003年の調査開始以来最低となったことも相場の重し。NY市場に入ると、7月米消費者信頼感指数や7月米リッチモンド連銀製造業指数が予想を上回ったこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1021ドルと12日以来の安値を付けた。ただ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングにかけてはドル売りのフローが観測されたため下げ渋った。

 

ドル/円は、米10年債利回りが3.92%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行し、一時141.73円と日通し高値を更新した。ただ、前日の高値141.81円が目先レジスタンスとして働くと失速した。ユーロ円などクロス円の下落につれた円買い・ドル売りも出た。その後、米経済指標の上振れで買い戻しが強まる場面もあったが、ロンドン・フィキシングにかけてドル売りが優勢になると一時140.86円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことも相場の重しになった。もっとも、50日移動平均線の140.83円や前日の安値140.76円が目先サポートとして働くと下げ止まった。

 

NY原油先物市場は4日続伸:中国の景気支援策に対する期待から買い優勢に

NY原油先物市場は78.29ドル‐79.90ドルのレンジ相場となった。エネルギー消費大国の中国で追加景気支援策に対する期待が盛り上がり、エネルギー需要が高まるとの思惑につながった。明日の米週間原油在庫に対する期待感も買い地合いを下支えしたもよう。ロンドン市場の序盤にかけて78.29ドルまで下げたが、まもなく反転し、米国市場の終盤にかけて79.90ドルまで買われた。需給改善を期待した買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日ぶりに反発:ポジション調整の買戻し

NY金先物市場は1951.60‐1967.10ドルのレンジ相場となった。4営業日続落の安寄りスタートとなったものの、17日安値1968.5ドルからの直近上昇幅を概ね解消するところまで下落して下げ止まった。明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えるなかの調整の買い戻しが進行した。ただ、戻りは1986.2ドルまでと、20日につけた目先の上値2008.5ドルから本日の下振れ先行でつけた安値1971.1ドルまでの下落幅に対する38.2%戻し1985.39ドルを達成したレンジにとどまった。米国市場の前半にかけて1951.60ドルまで売られた後、米国市場の終盤にかけて1967.10ドルまで反発した。ユーロ安を意識した売りは一巡。通常取引終了後の時間外取引では主に1966ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:イベント控えポジション調整目的の売買

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は序章)4.88%で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)3.88%で終了した。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前にポジション調整目的の売りがやや優勢となった。7月米消費者信頼感指数などが予想を上回ったことも相場の重しになった。

 

選挙前の8月のNYダウはそれほど強くないジンクス:アノマリー分析

ナスダック総合指数と比べて出遅れ感のあったNYダウだが、25日時点で7月の上昇率は2.99%高となっており、ナスダック総合指数(2.58%高)やS&P500指数(2.68%高)をアウトパフォームしている。8月も堅調な流れが続くのか気になるところだが、相場のアノマリー分析に詳しいトレーダーズ・アルマナックによれば、8月のNYダウはそれほど強くないという。1950年以降の大統領選挙前の8月相場を振り返ると、NYダウは上昇12回、下落6回で勝率66%だった。ただパフォーマンスの良さは12カ月の中で8位に過ぎず、2019年、2015年、2011年は5つの指数が全て8月に下落。「選挙前の8月の優位性は薄れつつある」という。

 

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2023/07/25/07:12:05

米国株式市場は上昇:景気後退回避期待が強まり買い優勢に

NYダウは183.55ドル高の35411.24ドル、ナスダックは26.06ポイント高の14058.87ポイントで取引を終了した。景気後退が回避できるとの期待感が強まり寄り付き後は上昇しました。エネルギーのシェブロン(CVX)の予想を上回った決算をきっかけに今週発表が予定されている企業決算の好調な内容を期待した買いも見られ、一段高となった。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げも終了に近づいたとの見方も相場を支援した。終日堅調に推移し終了した。VIX指数は13.60から13.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドル下支え

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値が軒並み予想を下回ったことを受けて、ユーロ圏景気の先行き不安が高まると、NY市場に入ってもユーロ売りの流れが続いた。市場では『今夏以降、ECBが利上げを一時停止する可能性が意識されている』との声が聞かれた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出ると、一時1.1060ドルと日通し安値を更新した。

 

ドル/円は、ユーロ/円やポンド/円などクロス円の下落につれた円買い・ドル売りが先行した。7月の米サービス部門・総合PMI速報値が予想を下回ったことが伝わると一時140.76円と日通し安値を付けた。ただ、米製造業PMI速報値が予想を上回ったこともあり下押しは限定的だった。一時は3.78%台まで低下した米10年債利回りが上昇に転じたことも買い戻しを促し、141.55円付近まで下げ渋った。

 

NY原油先物市場は3日続伸:中国の景気刺激策を好感した買い

NY原油先物市場は76.44ドルー9.28ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)や他の主要産油国により構成されるOPECプラスが減産を維持していることに加え、ウクライナ情勢の先行きの不透明さが長引きそうな状態にある。供給面の停滞感以外に、中国の自動車販売の促進措置など景気刺激策が石油需要を引き上げるとの見方が支援となった。アジア市場の終盤にかけて76.44ドルまで下げたが、ロンドン市場の序盤で反転し、米国市場の終盤にかけて79.28ドルまで買われた。ユーロ安の影響は一部にとどまり、株高を意識した買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に78ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3日続落:米ドル高や米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1955.30‐1969.80ドルのレンジ相場となった。米2年債利回りが10日以来、2週間ぶりの水準4.91%台、同10年債利回りも一時3.86%台と前週末のレンジを上回る水準まで上昇した。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味低下が重しとなった。低調なユーロ圏PMI速報値を嫌気して売られたユーロなどに対してドルが強含んだことも、ドル建て金相場の割高感につながり圧迫要因となった。ドル相場の底堅さは、ドルの代替資産とみなされることもある金にとって資産価値の相対的な評価を低下させる方向にも作用する。ロンドン市場で1969.80ドルまで買われた後、米国市場の終盤にかけて1955.30ドルまで反落した。ユーロ安や米長期金利の下げ渋りを受けて短期筋などの売りが強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引では主に1956ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:ポジション調整の売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.90%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.03高い3.87%で終了した。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、欧州債相場が上昇すると米国債にも買いが波及した。ただ、25-26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にポジション調整目的の売りが優勢になると下げに転じた。

 

米経済指標は上振れもユーロ圏は下振れが続く:US Dashboard

米S&Pグローバルが24日発表した7月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.0と市場予想46.1を上回った。一方、ユーロ圏の7月PMIは48.9と市場予想の49.7を下回った。シティグループが経済統計の実績値と市場予想とのかい離を指数化した「エコノミック・サプライズ指数」では、米国がプラス圏にある一方、ユーロ圏はマイナス圏で低迷している。米経済指標は上振れ、ユーロ圏は下振れが続いている。

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2023/07/24/03:00:11

米国株式市場はまちまち:利益確定売りが重しとなり伸び悩み

NYダウは2.51ドル高の35227.69ドル、ナスダックは30.50ポイント安の14032.80ポイントで取引は終了した。楽観的な景気見通しを受けた買いが続き、寄り付き後は上昇した。しかし、戻り高値では利食い売り意欲も強く、伸び悩んだ。また、ハイテクはリバランスや追加利上げを警戒した売りにおされ下落に転じた。さらに、大型ハイテク株の優位性を低下させることを意図してナスダック100指数の見直し実施を控えていることや、大口オプション期日を迎え終盤にかけ調整的な取引が強まり、まちまちで終了した。VIX指数は13.99から13.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:大規模緩和維持の観測報道から円売り優勢に

ドル/円は、日本時間夕刻に『日銀は来週27-28日の金融政策決定会合で、長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)などの金融政策を修正する可能性は低く、大規模緩和を維持する公算が大きい』との観測報道が伝わり、一時141.96円まで急伸した影響が残った。NY市場では一時141.22円付近まで上げ幅を縮める場面もあったが、下押しは限定的だった。141.87円付近まで買われ、142円を再びうかがう展開となった。なお、神田真人財務官は円急落について『緊張感を持って注視をしている。過度な変動は望ましくないという観点からあらゆる手段を排除せずに検討する』と述べたほか、日銀の金融政策については『市場では何らかの修正がある可能性を巡って様々な期待、憶測が広がっている』と指摘した。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、ユーロ売り・ドル買いが進行した。前日の安値1.1119ドルを下抜けて一時1.1108ドルまで値を下げた。ただ、売り一巡後はユーロクロスの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入り下げ渋った。

 

NY原油先物市場は続伸:中国の景気刺激策を好感した買い優勢に

NY原油先物市場は75.69ドル‐77.29ドルのレンジ相場となった。中国が景気刺激策として自動車販売を促進する措置を発表したことで、中国の原油需要増大期待から原油先物は続伸した。ドルがほぼ全通貨で買われたことで、ドルで取引される原油先物は割高感から上値が抑えられる場面もあったが、原油の買い需要は根強かった。なお、週を通すと原油先物は2%超上昇した。アジア市場の序盤で75.69ドルまで下げたが、米国市場の終盤にかけて77.29ドルまで買われた。ドル高は嫌気されなかった。通常取引終了後の時間外取引では主に76ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1958.80‐1975.90ドルのレンジ相場となった。ドルが多くの通貨で強含んだことで、ドルで取引される金先物は割高感から続落した。米株式市場が堅調な動きを見せていることも重しになった。アジア市場で1975.90ドルまで買われた後、米国市場の後半にかけて1958.80ドルまで反落した。ドル高を受けて短期筋などの売りが強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引では主に1964ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:ポジション調整目的の買い

米国債券市場で中長期ジーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.85%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い3.84%で終了した。新規材料に乏しい中、週末を控えたポジション調整目的の買いが入った。もっとも、来週25-26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、値動きは小幅にとどまった。

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2023/07/21/07:44:37

米国株式市場はまちまち:金利高やハイテク決算の失望からナスダックは軟調

NYダウは163.97ドル高の35225.18ドル、ナスダックは294.71ポイント安の14063.31ポイントで取引を終了した。週次失業保険申請件数が2カ月ぶりの低水準となるなど労働市場は依然強く、景気見通しの改善で寄り付き後は上昇した。NYダウは景気後退を回避することが可能との楽観的見方が支援して、終日堅調に推移した。一方で、金利高や昨日引け後に発表されたテスラ(TSLA)など一部ハイテク決算に失望した売りにナスダックは終日軟調推移し、まちまちで終了した。VIX指数は13.76から13.99へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇から全般ドル買い優勢に

ドル/円は、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が意識されて、米10年債利回りが一時3.8701%前後まで急伸した。全般ドル買いが優勢となり、前日の高値139.99円や12日の高値140.39円を上抜けて一時140.50円まで上値を伸ばした。ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことが相場の重しとなったほか、50日移動平均線の140.51円がレジスタンスとして意識された。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、米労働指標が良好な内容だったことが伝わると、米金利の上昇とともにドル買いが活発化した。市場では「今夏以降、ECBが利上げを一時停止する可能性が意識されている」との声も聞かれ、一時1.1119ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時100.97まで上昇した。

 

南アフリカランドは対ドルで一時17.9857ランドまで下落した。南アフリカ準備銀行(SARB)はこの日、政策金利を現行の8.25%で据え置くことを決めたと発表した。予想は据え置きと0.25%の利上げで拮抗していたため、結果公表後はランド売りが優勢となった。なお、クガニャゴSARB総裁は会見で『利上げサイクルが終わったわけではない、今後はデータ次第』『金利がピークに達したと言うことはできない』などと発言した。

 

NY原油先物市場は反発:持ち高調整の買いから反発

NY原油先物市場は74.52ドル‐76.15ドルのレンジ相場となった。欧州通貨や円に対してのドル高が重しになる場面もあったが、8月限の最終日となることもあり、持ち高調整の買いも入り反発して引けた。米国市場の前半にかけて76.15ドルまで買われたが、ドル高などが嫌気され、一時74.52ドルまで反落した。ただ、その後は下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では75ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は下落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1967.70‐1989.80ドルのレンジ相場となった。方向感のない値動きを繰り返していたが、米雇用指標が強い結果となったことをきっかけに米金利上昇・ドル買いとなった。ドルで取引される金先物は割高感から、徐々に下げ幅を広げた。アジア市場で1989.80ドルまで買われた後、米国市場の後半にかけて1967.70ドルまで反落した。ドル高や米長期金利の上昇を受けて短期筋などの売りが強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引では主に1972ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:米FRBの利上げ継続が意識され売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)4.86%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い3.85%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が意識されて債券売りが膨らんだ。

 

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