FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/12/14/08:07:53

米国株式市場は下落:感染拡大で回復鈍化懸念が再燃で売り優勢

NYダウは320.04ドル安の35650.95ドル、ナスダックは217.32ポイント安の15413.28ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株を巡り英国で初の死者が報告され感染を抑制する規制強化も懸念されるなど、感染拡大で回復鈍化懸念が再燃し寄り付き後は下落した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小ペースを加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。VIX指数は18.69から20.31へ上昇した。

 

NY外国為替市場:オミクロン株感染拡大懸念でリスク回避の円買い

ドル/円は、米欧で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、英国では新型コロナの変異型『オミクロン株』感染者の死亡が初めて確認された。経済活動への懸念から株価が軟調に推移すると、リスク回避の円買い・ドル売りが優勢になった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.41%台まで低下したことも相場の重石となり、一時113.37円付近まで下押しした。ただ、週明け早朝に付けた日通し安値113.23円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。対資源国通貨中心にドル買いが進んだ影響も受けて113.60円付近まで持ち直した。

 

ポンドは全面安の展開だった。ポンドドルは一時1.3208ドルと日通し安値を付けたほか、ユーロポンドは0.8552ポンドと日通し高値を更新した。ポンド円も本日安値となる149.87円まで値を下げた。英国で『オミクロン株』による死者が初確認されたことを受けてポンド売りが先行した。英中銀(BOE)による早期利上げ観測の後退もポンドの重石となった。なお、16日のBOE金融政策委員会(MPC)では『利上げは見送られる』との見方が優勢になった。ジョンソン英首相は『オミクロン株』による感染で、少なくとも1人の死亡が確認されたと発表した。現在、オミクロン株はロンドン市内の感染の40%を占めているとして、警戒を呼び掛けた。また、世界保健機関(WHO)は60カ国超で確認された『オミクロン株』について、『免疫回避を示す可能性が報告されており、極めて高い世界的リスクにつながる恐れがある』との見解を示した。

 

ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.1260ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋る展開になった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.1307ドル付近まで値を戻した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値1.1319ドルを上抜けることは出来なかった。 

 

NY原油先物市場は反落:米国株安で利益確定売りが優勢

NY原油先物市場は70.71ドル-73.00ドルのレンジ相場となった。『オミクロン株』感染拡大への懸念が再燃し、米国株が大幅安となり、株式同様にリスク資産とされる原油は利益確定売りに押された。ただ、石油輸出国機構(OPEC)は来年第1四半期の世界の石油需要予想を上方修正したことも支えとなり、原油の下押しは限られた。アジア市場の終盤で73.00ドルまで買われたが、ロンドン市場では利食い売りが優勢となり、71ドルを下回った。ニューヨーク市場の序盤にかけて70.71ドルまで売られる場面があったが、米長期金利の低下を意識した買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引では71ドル台前半で推移した。 

 

NY金先物市場は小幅続伸:リスク回避姿勢が強まり買い優勢に

NY金先物市場は1782.20-1792.80ドルのレンジ相場となった。『オミクロン株』の感染拡大への懸念で投資家のリスク回避姿勢が強まり、米国株安・米長期金利の低下が進み、安全資産とされる金は買いが優勢となった。ロンドン市場の中盤にかけて1792.80ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤に1782.20ドルまで売られたが、米長期金利の低下を意識して下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に1788ドル近辺で推移した。 

 

米国債券市場は続伸:リスク回避の動きが強まり買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.62%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い1.41%で終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大を嫌気して株価が軟調に推移すると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

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2021/12/13/03:01:08

米国株式市場は上昇:良好な企業決算を好感した買い先行

NYダウは216.30ドル高の35970.99ドル、ナスダックは113.23ポイント高の15630.60ポイントで取引を終了した。良好な企業決算を好感し寄り付き後は上昇した。11月消費者物価指数(CPI)が39年ぶり最大の伸びを記録したため一時下落に転じる局面もあったが、想定内で金利が低下したほか、疾病管理予防センター(CDC)が初期の調査で、オミクロン株によるワクチン接種完了者に対する影響は緩やかとの結果を発表したため上昇に転じた。引けにかけて上げ幅を拡大した。VIX指数は21.58から18.69へ低下した。

 

NY外国為替市場:11月米CPIがほぼ予想通りで米債買いドル売りで反応

ドル/円は、バイデン米大統領は9日、『10日発表の11月米消費者物価指数(CPI)は、ここ最近のエネルギー価格の下落を反映しないだろう』などと発言した。予想よりも強い結果を警戒して全般ドル買いが先行すると、一時113.79円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値113.81円がレジスタンスとして意識されると失速した。注目の11月米CPIがほぼ予想通りの内容だったことが分かると、『高めの数字』を期待した向きもあっただけに、マーケットは米債買い(金利は低下)・ドル売りで反応した。前日の安値113.27円を下抜けて一時113.19円まで値を下げた。もっとも、引けにかけては下げ渋る展開になった。一目均衡表雲の上限113.31円や転換線113.24円がサポートとして意識されたほか、米長期金利が低下幅を縮めたことなどが相場を下支えした。 

 

ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時1.1265ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。米CPIをきっかけに米長期金利の低下とドル安が進み、一時1.1324ドルと日通し高値を付けた。週末を控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入った。なお、バイデン米大統領はこの日、米CPIが前年同月比で約39年ぶりの高水準となったことを受けて、『国内のインフレ率はピークに達した可能性が高く、大半の人々が考えているより急速に変化するだろう』との声明を発表した。

 

NY原油先物市場は反発:米国株高を意識した買い

NY原油先物は70.32ドル-72.33ドルのレンジ相場となった。11月の米消費者物価指数(CPI)が1982年以来の高水準となったことで、原油先物は一時72ドル前半まで上昇した。為替市場でドル安になったことも、ドルで取引される原油先物に割安感となり、買い支えとなった。もっとも、週末を前に利食いの売りも入ったことで、徐々に上げ幅を削った。アジア市場の序盤で70.32ドルまで売られたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて72.33ドルまで戻した。その後70.93ドルまで反落する場面があったが、米国株高を意識した買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引で72.12ドルまで戻している。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比4基増加の471基となった。

 

NY金先物市場は反発:インフレヘッジ目的とドル安から買い優勢

NY金先物市場は1770.40-1791.00ドルのレンジ相場となった。11月の米消費者物価指数(CPI)が発表されると、米金利が低下し、ドルが弱含んだ。ドルで取引される金先物は、ドル安の割安感もあり反発して引けた。なお、米CPIは約39年ぶりの高水準となり、インフレヘッジとしての金先物を買う市場参加者もいたとの声も聞こえた。ロンドン市場の序盤にかけて1770.40ドルまで下落したが、ユーロ安が一服したことから、ニューヨーク市場で1791.00ドルまで反発した。米国株式の反発を意識して上げ渋ったが、通常取引終了後の時間外取引でも1780ドル台を維持した。 

 

米国債券市場は上昇:過度なインフレへの懸念後退で買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.65%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い1.48%で終了した。11月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で約39年ぶりの高い伸びとなったが、ほぼ市場予想通りの結果となったことから、過度なインフレへの懸念が後退して債券買いにつながった。 

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2021/12/10/07:31:02

米国株式市場は下落:11月米CPI発表を控え上値を追う展開にならず

NYダウは0.06ドル安の35754.69ドル、ナスダックは269.62ポイント安の15517.37ポイントで取引を終了した。重症化は回避できるとの見方も、英国が規制強化に踏み切るなど世界で新型コロナのオミクロン変異株感染急拡大への懸念が根強く寄り付き後は下落した。しかし、週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準を記録し労働市場の強い回復を受けて上昇に転じた。ただ、明日に消費者信物価指数(CPI)の発表を控えハイテク株の下落が重石となり伸び悩んだ。VIX指数は19.90から21.58へ上昇した。

 

NY外国為替市場:10日の11月米CPI発表を控え方向感出ず

ユーロ/ドルは、『欧州中央銀行(ECB)は来週16日の定例理事会で、従来の資産購入プログラム(APP)を一時的かつ限定的に拡大することを検討する』との観測報道を受けて、全般ユーロ売りが先行した。この報道による欧州長期金利の低下もユーロ売りを促し、一時1.1279ドルまで値を下げた。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大を受けて欧州などで行動制限を強化する動きが出ており、ユーロの重しとなった面もあった。

 

ドル/円は、格付け会社フィッチ・レーティングスが中国恒大集団の格付けを『C』から部分的な債務不履行(デフォルト)に相当する『RD』に引き下げたことを受けて、欧州株相場が下落。リスク回避の円買い・ドル売りが出て一時113.24円まで値を下げた。ただ、前週分の米新規失業保険申請件数が18.4万件と予想の22.0万件より強い内容だったことが分かると買い戻しが優勢になった。また、米30年債入札後に米長期金利が低下幅を縮小すると、ドル円にも買いが入り113.64円付近まで下げ幅を縮めた。もっとも、10日発表の11月米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的に買い戻しが進む展開にもならなかった。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反落:中国原油需要が減退するとの思惑

NY原油先物市場は70.39ドル-73.34ドルのレンジ相場となった。格付け会社フィッチ・レーティングスが中国恒大集団の格付けをデフォルトに相当する『RD』に引き下げたことを受け、中国の原油需要が減退するとの思惑から、原油先物は4日ぶりに反落して引けた。オミクロン株の感染拡大により、英国やデンマークなどの欧州国が、経済活動の規制をかけることも重石になった。アジア市場で73.34ドルまで買われたが、欧米株式のさえない動きやユーロ安を嫌気して売りが次第に強まり、通常取引終了後の時間外取引で70.39ドルまで下落した。 

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:ユーロ安を嫌気した売り

NY金先物市場は1773.30-1788.40ドルのレンジ相場となった。ドルが強含んだ影響で、ドルで取引される金先物は割高感から上値が重かった。もっとも、株式市場が軟調な動きになり、市場がリスク回避になると安全資産としての買いが入り下値も限られた。 ロンドン市場の序盤で1788.40ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の後半にかけて1773.30ドルまで反落した。ユーロ安が嫌気された。通常取引終了後の時間外取引でも1780ドルを下回る水準で推移している。

 

米国債券市場はまちまち:欧州債相場の上昇に連れて米長期ゾーンに買い

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.69%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.50%で終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大を受けて欧州債相場が上昇すると、米国債にも買いが波及したものの、10日発表の11月米消費者物価指数(CPI)を前に大きな方向感は出なかった。

 

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2021/12/09/07:34:02

米国株式市場は上昇:急騰後の利益確定売りが上値を抑える

NYダウは35.32ドル高の35754.75ドル、ナスダックは100.07ポイント高の15786.99ポイントで取引を終了した。製薬会社のファイザ―とバイオのバイオンテックが試験の暫定結果として、同社製ワクチンの3回目の投与でオミクロン変異株に効力がある可能性を指摘したため投資家心理が改善し、寄り付き後は上昇した。ハイテクの買いも引き続き強く相場を支えた。直近2日間で1000ドル超上昇しただけに、目先の利益を確定する目的の売りが相場の上値を抑えた。もっとも、ワクチン期待で引けにかけては再び強含んだ。VIX指数は21.89から19.90へ低下した。

 

NY外国為替市場:オミクロン株に対する警戒感後退で円売り

ユーロ/ドルは、米ファイザーと独ビオンテックは共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、3回目の接種で変異型『オミクロン株』に対しても高い効果があることが確認されたと発表した。『オミクロン株』に対する警戒感が一段と和らぎ、リスク・先行のユーロ買い・ドル売りが広がった。ユーロ/円やユーロ/ポンドの上昇につれた買いも入り、一時1.1355ドルと日通し高値を更新した。一方、ユーロ/ポンドは一時0.8600ポンドと10月1日以来の高値を付けた。英政府が『オミクロン株』の感染拡大を抑えるため行動規制をふたたび強化する可能性が高まり、ポンド売りが出た面もあった。 

 

ドル/円は、『オミクロン株』に対する警戒感が和らぎ、投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが広がった。米10年債利回りが1.5349%前後まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時113.95円まで値を上げた。ただ、一目均衡表転換線113.95円や基準線114.03円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利が上昇幅を縮めたことも相場の重石となった。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:強弱材料のなかやや買い優勢

NYダウ先物は70.91ドル-73.00ドルのレンジ相場となった。米ファイザーと独ビオンテックは、共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、3回目の接種で変異型『オミクロン株』に対しても高い効果があることが確認されたと発表。市場はリスク選好に傾き前日比で弱含んでいた原油先物に買いが入った。しかし、米エネルギー省(EIA)が発表した原油在庫が市場予想よりも小幅な取り崩しに留まると売りに押される局面もあり、方向感のない動きになった。引けは小幅に続伸して引けた。ロンドン市場で70.91ドルまで下げたが、需給ひっ迫の思惑は消えていないため、ニューヨーク市場で73.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では72ドル台で推移している。

 

NY金先物市場は小幅続伸:引けにかけて買い戻しの動き

NY金先物市場は1780.10-1794.30ドルのレンジ相場となった。堅調に推移していた金先物だったが、米ファイザーと独ビオンテックは共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、3回目の接種で変異型『オミクロン株』に対しても高い効果があることが確認されたと発表されると、安全資産とされる金先物に売りが入った。もっとも、引けにかけては徐々に下げ幅を縮め、小幅に続伸して引けた。ロンドン市場で1794.30ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1780.10ドルまで反落した。米国株式が下げ渋ったことで金先物はやや伸び悩んだが、通常取引終了後の時間外取引で1787.80ドルまで戻している。

 

米国債券市場はまちまち:景気悪化懸念の後退で売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは横ばいだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.68%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.52%で終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』のまん延が景気悪化につながるとの懸念が和らぎ、安全資産とされる米国債に売りが出た。10年債入札が『米国債への需要の底堅さを示した』として買いが入る場面もあったが、反応は限られた。 

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2021/12/08/07:38:58

米国株式市場は上昇:景気回復期待の再燃で買い優勢

NYダウは、492.40ドル高の35719.43ドル、ナスダックは461.76ポイント高の15686.92ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株による経済への影響が限定的で、景気回復期待が再燃し、寄り付き後は上昇した。さらに、金利動向の安定でハイテク株の買いも強く、終日堅調に推移した。景気敏感株中心に買いが集まった。VIX指数は27.18から21.89へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅く推移

ユーロ/ドルは、ウクライナ情勢を巡る米ロ首脳会談を控える中、地政学リスクが意識されて全般ユーロ売りが先行した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.1228ドルまで値を下げた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。1.1200-20ドルに観測されている買いオーダーに下値を支えられて、1.1274ドル付近まで下げ幅を縮めた。なお、米ロ首脳会談ではウクライナ情勢について進展はなく、双方のすれ違いが解消されないままとなった。ホワイトハウスによると、バイデン大統領は会談でウクライナ周辺でのロシア部隊集結に対する欧米諸国の深い懸念を表明し、ロシアが軍事行動に出た場合には強い経済措置に出ると警告した。

 

ドル/円は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』について、『重症化リスクはそれほど高くない』との見方が広がる中、欧州株や時間外のダウ先物が大幅に上昇した。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが出た。米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、一時113.78円と日通し高値を更新した。ただ、一目均衡表転換線114.00円や基準線114.03円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。引けにかけては113.47円付近まで上値を切り下げた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:米ロ首脳会談を受け上げ幅拡大

NY原油先物市場は69.52ドル-73.03ドルのレンジ相場となった。オミクロン株に対する警戒感が和らいだことで堅調地合いを維持していたが、米露首脳会談でバイデン米大統領が『ロシアがウクライナへ侵攻した場合は、ノルドストリーム2(独露間をつないだ天然ガスのパイプライン)の停止を目指す』と発言したことで上げ幅をさらに拡大した。原油先物は一時73ドル台まで上昇する場面もあった。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は反発:欧州地政学リスクの高まりが下支え

NY金先物市場は1772.40-1789.30ドルのレンジ相場となった。米国株式市場オープン前は株高を先取りし、金先物は弱含む場面もあった。しかしながら、米露首脳会談で、ウクライナ情勢は進展せず、米露双方のすれ違いが解消されないままとなっていることで、リスク回避による金先物買いが優勢だった。本日はドルが堅調だったことで、通常であれば割高感で売られる金先物だが、欧州の地政学リスクが下支えとなった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1772.40ドルまで下げたが、株高が一服したことから1789.30ドルまで買われており、通常取引終了後の時間外取引では主に1785ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:世界的な株高を受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い0.68%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い1.48%で終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』のまん延が景気悪化につながるとの懸念が和らぎ、世界的に株価が上昇した。安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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