FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/12/29/07:36:09

米国株式市場はまちまち:景気回復への楽観的見解から買い優勢

NYダウは95.83ドル高の36398.21ドル、ナスダックは89.54ポイント安の15781.72ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株感染が急増する中、比較的重症化リスクが低いとの見方が引き続き安心感に繋がったほか、疾病対策センター(CDC)が、新型コロナウイルスに感染した無症状の国民に対する隔離推奨期間を従来の10日間から5日間に短縮したことも、景気回復への楽観的見解を支援し、寄り付き後は上昇した。航空機メーカーボーイング(BA)や消費関連株の上昇がけん引しNY
ダウは終日堅調に推移した。ハイテクは、利益確定売りに押され下落した。VIX指数は17.68から17.54へ低下した。

 

NY外国為替市場:市場参加者少なく方向感出ず

ユーロ/ドルは、ロシア軍がウクライナと国境を接する地域などでの戦闘訓練を終えた1万人以上の兵士を通常の配置に戻すと発表したことで、欧州とロシアの対立懸念が緩和。ショートカバーが先行し、一時1.1333ドルと日通し高値を付けた。ただ、NY勢が本格参入したあとは全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って、一時1.1290ドルと日通し安値を付けた。英仏伊およびポルトガルで1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が過去最多を更新するなど、欧州でコロナ感染が急速に広がっていることなどが意識された。 

 

ドル/円は、米10年債利回りが1.45%台まで低下すると円買い・ドル売りが入り、一時114.68円と日通し安値を付けたものの、下値は限定的だった。新型コロナ変異株『オミクロン株』への警戒感緩和などが相場を下支えした。もっとも、前日に続きこの日もロンドン市場が休場だったうえ、年末に向けて市場参加者が少なくなっており、大きな方向感は出なかった。なお、10月米住宅価格指数や12月米リッチモンド連銀製造業景気指数は予想を上回った一方、10月米ケース・シラー住宅価格指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となった。 

 

NY原油先物市場は5営業日続伸:経済活動停滞への警戒後退で買い優勢

NY原油先物市場は75.53ドル-76.92ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大による経済活動停滞への警戒後退を受けた買い地合いを維持した。ただ、取引終盤は、上昇が続いていることを受けた利益確定の動きも目立った。ロンドン市場で76.92ドルまで買われた後は伸び悩み、ニューヨーク市場で75.76ドルまで下げた。ただ、通常取引終了後の時間外取引で76ドル台を回復した。 

 

NY金先物市場は反発:米長期金利反転で上げ渋る

NY金先物市場は1805.50-1821.60ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが1.48%台から一時1.45%台へ切り下がるなど米長期金利が低下した。金利を生まない資産である金の相対的な価値を押し上げる一因となった。その後、米長期金利は1.48%台を回復。しかし、昨日に最高値を更新したS&P500がマイナスへ転じ、ナスダック総合指数もマイナス圏でさえない動きとなるなど米国株が重く推移すると、安全資産とされる金を買う動きを支援した。

 

米国債券市場は下落:低調な5年債入札結果を受け売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.75%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い1.48%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入ったものの、5年債入札の需要が低調だったとの見方から終盤売りに押された。 

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2021/12/28/07:43:33

米国株式市場は上昇:年末商戦による強い結果を好感した買い優勢

NYダウは351.82ドル高の36302.38ドル、ナスダックは217.89ポイント高の15871.26ポイントで取引を終了した。クレジットカード会社、マスターカード(MA)のデータで今年の年末商戦の小売売上高が17年ぶり最大の伸びを示すかなり強い結果が明らかになり、寄り付き後は上昇した。さらに、新型コロナ、オミクロン変異株の入院リスクが他のコロナ株に比べ低いとの最新研究結果も手伝い景気回復が続くとの期待に終日堅調に推移した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。VIX指数は17.96から17.68へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の円売り優勢

ドル/円は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大が続く中でも米国の年末商戦が好調だったことから、米国株相場が堅調に推移した。リスク選好の円売りが優勢となり、一時114.91円と11月26日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。市場では『日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが出やすい状況だ』との声も聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。この日は主要な米経済指標の発表もなく、手掛かり材料に乏しく大きな方向感は出なかった。 

 

ポンドは全面高となった。ポンド/ドルは一時本日高値となる1.3445ドル、ポンド/円は154.47円まで値を上げたほか、ユーロ/ポンドは0.8424ポンドまでポンド高に振れた。英国市場はクリスマスの振替休日のため休場だったが、全般ポンドを買う動きが優勢だった。ジャビド英保健相がオミクロン株の感染が急拡大する中でも、『イングランドでは年内に新たな抑制策は導入しない』との考えを示したことも好感された。

 

NY原油先物市場は続伸:株高を意識した買い優勢

NY原油先物市場は72.57ドル-75.99ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大による経済活動停滞への懸念が後退しつつある。まだ不確かだが重症化リスクが低いとの見方があり、行動制限はさほど強まらず、エネルギー需要の落ち込みは限られるとの観測が浮上している。アジア市場で73.50ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて72.57ドルまで下げたが、株高を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で、75.99ドルまで一段高となる場面があった。 

 

NY金先物市場は反落:米国株高を意識して伸び悩む

NY金先物市場は1803.60-1814.60ドルのレンジ相場となった。S&P500が史上最高値を更新するなど米国株が堅調だったことで、安全資産とされる金を買う動きが鈍った。ニューヨーク市場の序盤に1803.60ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで1814.60ドルまで買われた。しかし、米国株高を意識して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で1807.60ドルまで下げており、主に1810ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:長期ゾーンには月末絡みの買い

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.70%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは下落)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.47%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入った。 

 

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2021/12/27/03:01:40

★米国市場はクリスマス振替休日で市場は休場

米国株式市場、NY金先物市場、NY原油先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:クリスマスの振替休日で終日閑散相場

ユーロ/ドルは、欧州序盤に1.1344ドルまで上げた後はユーロ/カナダドルやユーロ/ポンドの下落に押される形で上値を切り下げた。ラバロフ露外相が『ウクライナの露大使館が攻撃された』と発言すると地政学リスクを意識した売りも重なって日通し安値となる1.1304ドルまで値を下げた。

 

ドル/円は、クリスマスの振替休日で世界の多くの市場が休場となり、流動性が極端に低下するなか、目立った動意は見られなかった。総じて114.30円台を中心とした狭いレンジでの取引に終始した。 

 

トルコリラは底堅い動き。市場の流動性が乏しいなか、対ドルでは一時10.5297リラ、対円では10.82円までリラ高が進んだ。この日、エルドアン・トルコ大統領からは『リラは緩やかに上昇するだろう』『リラ支援策の発表後、リラ建て預金は238億リラ増加した』などの発言が伝わった。

 

ドル/円は年明け後の米雇用統計に注目

年内は動意薄の状態が続くとみられているが、年明け後に米雇用情勢の改善が確認された場合、連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げへの期待が高まり、ドルは売りづらい地合いが予想される。市場ではバイデン政権が打ち出した1.75兆ドル規模の社会保障などの政策が注目され、民主党内の合意形成に関心が向けられている。仮に党内調整に失敗した場合、米国経済の成長鈍化につながるため、足元のドル買いを抑制する要因になりやすい。1月7日発表の12月雇用統計に対する関心が高い。非農業部門雇用者数は前月比+47.5万人、失業率は4.1%と予想される。FRB当局者の一部は2022年半ばの利上げサイクル入りについて前倒しの可能性を示唆しており、雇用情勢の改善が顕著なら早期利上げの思惑が広がり、ドル買いが強まる可能性が高い。

 

ウクライナ情勢には注意:欧州事情

天然ガス価格はロシアからの供給が停滞していることから史上最高値を更新しており、インフレ高進が継続している。また、オミクロン株感染拡大を受けた行動規制強化による景気減速懸念が高まっており、ドイツ連銀は、第4四半期国内総生産(GDP)がマイナス成長に陥る可能性を警告している。ウクライナ情勢を巡っては、プーチン露大統領が軍事的衝突も辞さない構えを示しており、引き続き注意しておきたい。

 

中国全人代は3月5日から開催

中国国営中央テレビ(CCTV)は、中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は2022年3月5日から北京市で開催されると報じた。全人代常務委員会が24日午後に決定したという。全人代と合わせて『両会』と呼ばれる全国政治協商会議は同3月4日に開催する。

 

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2021/12/24/07:55:57

米国株式市場は上昇:良好な経済指標の結果を受け買い優勢

NYダウは196.67ドル高の35950.56ドル、ナスダックは131.49ポイント高の15653.38ポイントで取引を終了した。「オミクロン変異株の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低い」との英国の調査結果や食品医薬品局(FDA)が製薬会社メルク(MRK)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受け、安心感が広がり、寄り付き後は上昇した。さらに、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く、終日堅調に推移した。引けに掛けてはクリスマス前のポジション調整も膨らみ値位置を切り下げたが堅調なレベルを維持した。S&P500指数は最高値を更新した。VIX指数は18.63から17.96へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好で米長期金利上昇からドル買い優勢

ドル/円は、米国株高を受けたクロス円の上昇につれたほか、米10年債利回りが1.50%手前まで上昇したことも買いを促した。一時114.47円まで値を上げたが、対オセアニア通貨を中心にドル売りも強まったため上値は限られた。なお、11月米PCEコアデフレーターは前月比・前年比ともに市場予想を上回ったほか、11月米耐久財受注額も良好な結果だったが、為替相場への影響はほとんど見られなかった。 

 

ユーロ/ドルは、序盤はユーロクロスの下落に引きずられる形で1.1290ドルまで下げたが、その後はユーロ円の反発を受けて1.1340ドル手前まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は3日続伸:リスク選好の動きから買い優勢に

NY原油先物市場は72.27ドル-73.95ドルのレンジ相場となった。南アフリカや英国などでオミクロン株感染による入院リスクは低いとする研究結果が報告され、感染による経済停滞への過度な警戒感が後退。リスク選好地合いが強まるなか、原油先物は約1カ月ぶりの高値水準となる73ドル後半まで買われた。アジア市場で72.27ドルまで下げたが、ロンドン市場の中盤にかけて73ドル台を回復。欧米株高を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で、73.95ドルまで一段高となる場面があった。 

 

NY金先物市場は続伸:インフレヘッジとしての買い優勢

NY金先物市場は1799.00-1812.00ドルのレンジ相場となった。NY序盤は為替相場でドルがユーロに対し強含み、ドル建て金への売り戻し圧力が強まった。しかしながら1800ドル割れの底堅さが確認され、金のインフレヘッジとしての面が意識されると再び買いが優勢となった。ニューヨーク市場の序盤に1799.00ドルまで下げたが、インフレ関連の経済指標が市場予想を上回ったことから、換金目的の売りは減少した。一時1812.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1810ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:強いインフレ指標が確認され売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.68%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い1.49%で終了した。11月米PCEコアデフレーターが予想を上回るなど強いインフレ指標が確認できたことで債券売りが強まった。米国株高に伴って安全資産とされる債券需要が低下した面もあった。なお、本日の米債券市場は短縮取引だった。 

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2021/12/23/07:35:13

米国株式市場は上昇:米景気回復持続期待から買い優勢

NYダウは261.19ドル高の35753.89ドル、ナスダックは180.80ポイント高の15521.89ポイントで取引を終了した。オミクロン変異株感染が拡大する中、7-9月期国内総生産(GDP)確定値が予想外に上方修正されたほか、12月の消費者信頼感指数も予想以上に上昇したため回復持続期待に寄り付き後は上昇した。食品医薬品局(FDA)が製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したため、オミクロン変異株への脅威も後退し、引けにかけて一段高となった。重機メーカー(CAT)の上昇もNYダウの上昇を支援した。VIX指数は21.01から18.63へ低下した。

 

NY外国為替市場:ロンドンフィキシング付近でドル売り強まる

ユーロ/ドルは、対オセアニア通貨主導でドル安が進んだ欧州時間からの流れを引き継いでNY時間でも堅調に推移した。ロンドンフィキシング(日本時間1時)に向けてさらにドル安が進んだ影響も受けて一時1.1342ドルまで値を上げた。その後も高値圏をキープして取引を終えた。 

 

ドル/円は、クロス円主導での円売りの地合いに乗って一時114.37円と本日高値を付けた。もっとも、根強いドル売りに押される形で引けにかけて114.08円付近まで値を下げた。 

 

南アフリカランドは堅調推移となった。対ドルで15.6749ランド、対円で7.28円までランド高が進んだ。プラチナ価格が大幅高となったため、世界最大の産出量を誇る南アフリカの通貨・ランドの買いを誘ったほか、国内でオミクロン株の感染がピークを迎えているとの見解が示されたことも材料視された模様だった。

 

NY原油先物市場は続伸:需給の引き締まりが意識され買い優勢

NY原油先物市場は70.80-73.03ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油が-471.5万バレルと4週連続の取り崩しを記録し、その幅も一部予想より拡大した。前日からの地合いを引き継ぎ底堅く推移していた原油先物は、需給の引き締まりが意識されたことで上昇に勢いがついた。アジア市場で71.77ドルまで買われた後は伸び悩み、ニューヨーク市場の序盤にかけて70.80ドルまで下落したが、株高を意識して反転した。通常取引終了後の時間外取引で、一時73.03ドルまで一段高となる場面があった。

 

NY金先物市場は反発:ドル安・ユーロ高で買い戻しの動き

NY金先物市場は1785.80-1805.60ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルがユーロなどに対し売られると、割安感が生じたドル建て金を買い戻す動きが強まった。米長期債利回りの上昇が一服したことも、金利が付かない金の支えとなった。アジア市場の終盤にかけて1785.80ドルまで下げたが、ユーロの反発を受けて買いが広がったようだ。通常取引終了後の時間外取引で1805.60ドルまで買われる場面があった。

 

米国債券市場はまちまち:感染拡大への警戒感根強く下値は限定

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.66%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.45%で終了した。12月米消費者信頼感指数が良好だったため債券売りが出る場面があったが、新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が根強いなか、下値は限られた。 

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