FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/11/16/07:35:55

米国株式市場は下落:米金利上昇を嫌気した売り優勢

NYダウは12.86ドル安の36087.45ドル、ナスダックは7.11ポイント安の15853.85ポイントで取引は終了した。バイデン大統領の1兆ドル規模のインフラ投資法案成立や11月NY連銀製造業景気指数が予想以上に上昇したため景気回復ペース加速期待に寄り付き後は上昇した。同時に、インフラ法案の歳出がインフレのさらなる上昇に繋がるとの懸念に金利が上昇すると引けにかけて下落に転じた。米長期金利が上昇したことで、高PER(株価収益率)銘柄であるハイテク株の一角に売りが出た。半面、ドバイ航空ショーで航空機の受注が多数あったと発表したボーイングが5%超上昇し、相場を下支えした。VIX指数は16.29から16.49へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ユーロ/ドルは、11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が30.9と予想の22.0を上回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.6300%前後まで上昇すると、ユーロ売り・ドル買いが活発化し、前週末の安値1.1433ドルや節目の1.1400ドルを下抜けて一時1.1356ドルと昨年7月以来の安値を更新した。市場関係者からは『欧州では新型コロナウイルス感染が再拡大しており、ユーロの重しとなっている』との声も聞かれた。また、ドイツでは次期連立政権の樹立に向け交渉中の3党がより厳しい制限措置の再導入を排除しない意向を示した。  

 

ドル/円は、米経済指標が予想を上回り、米長期金利が上昇したことで円売り・ドル買いが優勢となった。アジア時間の高値114.05円を上抜けて、114.21円まで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時95.60と昨年7月以来の高値を付けた。

 

NY原油先物市場は小反発:航空機燃料の需要回復を意識した買い

NY原油先物市場は79.30ドル‐81.20ドルのレンジ相場となった。米国が戦略石油備蓄(SPR)を追加放出するとの見方から、供給不足が解消されるとして重い動きが先行した。しかし、米国が日本への渡航規制を最低レベルに引き下げるなど航空機燃料の需要回復を意識させるニュースも伝わり、引けにかけて小幅高へ転じた。アジア市場の序盤で81.20ドルまで買われた後、ポジション調整的な売りが優勢となり、ニューヨーク市場の序盤にかけて79.30ドルまで下げ幅が拡大する場面があった。しかしながら、需給ひっ迫を想定した押し目買いも入っており、通常取引終了後の時間外取引で81.00ドルまで戻している。 

 

NY金先物市場は8営業日ぶりに反落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は1858.50-1873.00ドルのレンジ相場となった。米金利上昇・ドル高が進むなか4日以来の反落となった。ドル高がドル建て金相場の割高感につながった。米金利上昇も、金利を生まない資産である金の相対的な価値低下になると受け止められた。アジア市場で1858.50ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1873.00ドルまで戻した。主要通貨に対するドル買いが優勢となったことから、一時1860.20ドルまで反落。ただ、通常取引終了後の時間外取引で1870.20ドルまで戻しており、やや下げ渋る展開となった。

 

米国債券市場はまちまち:良好な米経済指標受け売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%引き(価格は上昇)0.51%で終了した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.61%で終了した。11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて、債券売りが広がった。市場では『来週25日の感謝祭の祝日を控えて、流動性が低下する前に売りを進めた向きもあった』との声が聞かれた。 

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2021/11/15/03:01:08

米国株式市場は上昇:年末商戦への期待感から買い優勢に

NYダウは179.08ドル高の36100.31ドル、ナスダックは156.68ポイント高の15860.96ポイントで取引を終了した。NYダウは押し目買い意欲強く、寄り付き後は上昇した。10月ミシガン大消費者信頼感指数が10年ぶり低水準に落ち込み一時上げ幅を縮小した。しかし、米日用品・製薬大手のジョンソンエンドジョンソンは『消費者向け部門』と『医療向け部門』の2事業分割を発表した。これが好感されて、同社株が堅調に推移した。米長期金利が落ち着いた動きだったこともあり、マイクロソフトやアップルなど主力ハイテク株への見直し買いも入ったほか、年末商戦への期待感を受けた買いに引けにかけ上げ幅を拡大した。VIX指数は17.66から16.29へ低下した。

 

NY外国為替市場:低調な米経済指標受けドル売り優勢

ドル/円は、アジア時間に一時114.30円まで上昇した反動で、海外市場ではポジション調整目的のドル売り売りが目立った。また、11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が66.8と予想の72.4を下回り、約10年ぶりの低水準を付けたことが分かると売りが加速し、一時113.72円と日通し安値を更新した。一時は1.53%台まで低下した米10年債利回りが上昇に転じ、1.58%台に乗せたことを受けてドル円にも買い戻しが入ったが、節目の114.00円には届かず、その後も戻りの鈍い展開が続いた。

 

ユーロ/ドルは、今週発表の10月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ前倒し観測が強まったことなどが引き続きユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1433ドルと昨年7月以来の安値を付けた。その後、低調な米経済指標を受けてユーロ買い・ドル売りが優勢となり、1.1462ドルと日通し高値を付ける場面もあったが、ユーロ豪ドルなどユーロクロスが下落した影響で戻りは限定的だった。結局、NY午後に入ると1.14ドル台半ばでの狭いレンジ取引に終始した。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは一時売りが強まった。対ドルでは一時6万2311ドル付近まで下落したほか、対円では710万円台まで値を下げた。米証券取引委員会(SEC)が米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)のビットコイン上場信託(ETF)の上場申請を却下したことなどが嫌気された。

 

NY原油先物市場は反落:需給ひっ迫に対する過度な警戒感の後退で売り

NY原油先物市場は79.78ドル-81.62ドルのレンジ相場となった。時間外から売り優勢となり、一時は1週間ぶりとなる79ドル台まで弱含んだ。OPECが21年10-12月期の石油需要予測を下方修正したことを受け、需給ひっ迫に対する過度な警戒感の後退により下押し圧力が強まった。前日終値付近まで買い戻される場面もあったが、引けにかけては上値を切り下げた。週足ベースでも3週続落で終えている。ロンドン市場で79.78ドルまで下落したが、押し目買いが入ったことによって反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて81.62ドルまで戻す場面があった。ただ、通常取引終了後の時間外取引で80.15ドルまで売られる場面があった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比4基増加の454基になった。

 

NY金先物市場は7日続伸:低調な米経済指標受けると買い再開

NY金先物市場は1847.50-1871.40ドルのレンジ相場となった。時間外では、為替でドル高が進んだことも重石となりポジション調整の売りが先行した。もっともNY時間に入り、11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が10年ぶりの低い結果となったことが分かると安全資産とされる金の買いが再開した。週引けにかけても底堅く、約5カ月ぶりの高値で終えた。アジア市場で利益確定を狙った売りが観測されており、ロンドン市場で1847.50ドルまで下げたが、換金目的の売りはニューヨーク市場の中盤までに一巡し、1871.40ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1870ドルを下回る水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:米国株高から売りやや優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.52%で終了した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い1.56%で終了した。11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が予想を下回ったことで債券買いが強まる場面もあったが、米国株が底堅く推移すると次第に弱含んだ。

 

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2021/11/12/07:14:38

米国株式市場はまちまち:ウォルトディズニーの下落が相場の重石

NYダウは158.71ドル安の35921.23ドル、ナスダックは81.57ポイント高の15704.28ポイントで取引は終了した。高インフレが回復を損なうとの警戒感に寄り付き後は下落した。ウォルトディズニー(DIS)が7%下落し、1銘柄でNYダウを75ドル程度押し下げ重石となり、NYダウは終日軟調に推移した。ビザやマクドナルド、スリーエムなども軟調に推移した。一方、ベテランズデーの祝日で債券市場が休場となる中、ハイテク株の買戻しが目立ち、ナスダック総合指数は上昇した。VIX指数は18.73から17.66へ低下した。

 

NY外国為替市場:米早期利上げ観測からドルの下値は堅い

ドル/円は、一時113.77円と日通し安値を付けたものの、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。前日の10月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受けて、米早期利上げ観測が高まる中、押し目買い意欲は旺盛で下値は堅く一時114.11円付近まで持ち直している。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値114.16円を上抜けることは出来なかった。市場では『4日の高値114.28円や1日の高値114.44円もレジスタンスとして意識される』との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、米国はベテランズデーの祝日で債券市場が休場だった。市場参加者が少なく、NY中盤までは大きな方向感が出なかった。ただ、NY午後に入ると次第に弱含んだ。米金利先高観からのドルを買う動きが次第に広がり、5時過ぎに一時1.1443ドルと昨年7月以来の安値を更新した。

 

NY原油先物市場は反発:エネルギー需要押し上げ期待から買い優勢

NY原油先物市場は80.20ドル-82.33ドルのレンジ相場となった。米国やカナダが祝日のため流動性が通常より薄いなか、前日終値を中心に上下それぞれ1ドル幅で神経質に動いた。バイデン米政権による戦略石油備蓄の追加放出観測や、OPECが21年10-12月期の石油需要予測を従来の見込みより下方修正したことが相場の重石となった。一方、米政府の渡航規制緩和でジェット燃料需要への拡大期待や、大規模インフラ法案が施行されればエネルギー需要を押し上げるとの思惑が買い要因とされた。ロンドン市場で80.20ドルまで下落したが、押し目買いが入ったことによって反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて82.33ドルまで戻す場面があった。ただ、主要通貨に対するドル買いが続いていることから、80.59ドルまで下げる場面があり、通常取引終了後の時間外取引では主に81ドル台前半で推移した。 

 

NY金先物市場は6日続伸:インフレへの警戒感による買い優勢

NY金先物市場は1845.10-1868.70ドルのレンジ相場となった。米インフレへの警戒感が急速に強まるなか、ヘッジ先として金の魅力が高まっている。時間外で1840ドル台の底堅さを確認し、NY勢の本格参入後は1860ドル台まで下値をしっかりと切り上げた。終値水準としては約5カ月ぶりの高値を更新した。アジア市場で1845.10ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1868.70ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1860ドル台で推移した。

 

米国債券市場:ベテランズデーで休場

11日の米国債券相場はベテランズデーのため休場となった。

10日時点:米2年物国債利回り0.51%、米10年物国債利回り1.55%

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2021/11/11/07:31:53

米国株式市場は下落:インフレ加速が警戒され売り優勢に

NYダウは240.04ドル安の36079.94ドル、ナスダックは263.83ポイント安の15622.71ポイントで取引を終了した。10月消費者物価指数(CPI)が予想を上回り30年ぶり最大の伸びを記録したためインフレ加速が警戒され寄り付き後は下落した。金利の上昇でハイテク株も売られ、終日軟調に推移した。NYダウは史上最高値圏にあるだけに、利益確定目的の売りも出やすかった。VIX指数は17.78から18.73へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い加速

ドル/円は、10月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行した。米30年債入札が『低調』と受け止められ、米長期金利が上昇幅を拡大するとドル買いが加速し、一時114.01円と日通し高値を付けた。その後の下押しも113.73円付近にとどまった。なお、米労働省が発表した10月米CPIは前年同月比で6.2%上昇と9月の5.4%から加速し、1990年11月以来約31年ぶりの6%台乗せを記録した。 

 

ユーロ/ドルは、予想を上回る米インフレ指標を受けて米早期利上げ観測が高まると、全般ドル買いが優勢となった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.58%台まで上昇するとドル買いが活発化し、一時1.1476ドルと昨年7月以来の安値を更新した。 

 

トルコリラは対ドルで一時9.8757リラと史上最安値を更新した。来週のトルコ中銀会合の追加利下げ観測が高まる中、予想を上回る米物価指標を受けて全般ドル買いが進んだ影響を受けた。

 

NY原油先物市場は大幅反落:米大統領が価格の抑制策を模索するよう指示

NY原油先物市場は80.81ドル-84.97ドルのレンジ相場となった。時間外では上値を伸ばしたものの節目の85ドル手前から失速した。伸び悩んでいるところで、米エネルギー省(EIA)が発表した週間在庫統計で原油が3週連続の積み増しだったことが分かるとポジション調整の売りが進んだ。バイデン大統領がエネルギー価格の抑制策を模索するよう米国家経済会議(NEC)に指示したことも嫌気された。米国株が下げ幅を拡大するとリスク資産でもある原油への売りが強まり、引けにかけて81ドルを割り込む場面があった。アジア市場の序盤で84.97ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことによってロンドン市場で83ドル台半ばまで反落。ニューヨーク市場では、米インフレ率の上昇や主要通貨に対するドル買いが活発となったことから、売りが一段と強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引で一時80.81ドルまで一段安となる場面があった。 

 

NY金先物市場は5日続伸:インフレ警戒感から金買い

NY金先物市場は1823.00-1870.60ドルのレンジ相場となった。10月米消費者物価指数(CPI)が前年比で約31年ぶりに6%台を記録し、インフレへの警戒感が急速に高まるとヘッジ先として金に資金が向かった。投機筋のショートカバーを巻き込み、一気に6月以来の水準となる1870ドル付近まで値を上げた。ただその後、為替でドル高が進行するとドル建ての金も上げ幅を縮小して終えている。ニューヨーク市場の序盤にかけて1823.00ドルまで下げたが、米インフレ率の上昇を受けて1870.60ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1850ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は大幅反落:米早期利上げ観測高まり売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは大幅反落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は上昇)0.51%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.12%高い1.55%で終了した。10月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受けて、米早期利上げ観測が高まると債券売りが広がった。30年債入札が『低調』と受け止められたことも相場の重し。 

 

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2021/11/10/07:35:00

米国株式市場は下落:連日高値更新で利益確定売り優勢に

NYダウは112.24ドル安の36319.98ドル、ナスダックは95.82ポイント安の15886.54ポイントで取引を終了した。10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高水準となったため、インフレ警戒感に伴う売りに、寄り付き後は下落した。連日で史上最高値を更新したあとだけに、利益確定目的の売りが優勢となった。米長期金利が低下したことを受けて、利ざや悪化の懸念からゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が売られた。VIX指数は17.22から17.94へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下で総じてドルは弱い展開

ドル/円は、アジア時間に一時112.74円と約1カ月ぶりの安値を付けた影響が残ったものの、NY市場に限れば方向感に乏しい展開だった。一時113.11円付近まで値を戻す場面もあったが、米長期金利が低下すると112.74円付近まで下押しした。そのあとは112円台後半での狭いレンジ取引に終始した。市場では『10日に市場の注目度が高い10月米消費者物価指数(CPI)が発表されるため、NY午後は様子見ムードが広がった』との声が聞かれた。なお、この日発表の10月米生産者物価指数(PPI)はほぼ予想通りの結果となったため、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1608ドルと日通し高値を付けたものの、1.16ドル台での滞空時間は短かった。市場では『テクニカル的には4日の高値1.1617ドルがレジスタンスとして意識されている』との声が聞かれた。NY午後に入るとドル円と同様に、手掛かり材料難の中で様子見ムードが強まり、1.15ドル台後半で値動きが鈍った。

 

スイスフランは堅調だった。米株安などを背景に相対的に安全通貨とされるスイスフランに買いが入り、対ユーロでは一時1.0554スイスフランまで値を上げた。ドルに対しても一時0.9102スイスフランまで買われ、日通し高値を付けた。なお、メクラー・スイス国立銀行(中銀、SNB)理事は『スイスフランは引き続き安全な通貨として求められている』と述べ、現状のスイスフラン高に対する懸念は示さなかったが、『スイスフランの上昇を抑制するために為替市場に介入する用意が常にある』と語り、警戒もにじませた。

 

NY原油先物市場は3日続伸:需給ひっ迫への警戒感広がり買い優勢

NY原油先物市場は81.78ドル-84.53ドルのレンジ相場となった。米国が新型コロナウイルスのワクチン接種を条件に入国制限を緩和したことで、今後は人の移動の活発化が見込まれる。それに伴い航空機向け燃料の需要が増加するとの観測が高まり、原油相場は買いが先行した。サウジアラビア国営の石油会社・サウジアラムコのCEOが『供給サイドは、投資不足のため直ぐには生産を拡大できない』と述べたことが伝わり、需給ひっ迫への警戒感がより広がったことも買いの勢いを強めた。アジア市場で81.78ドルまで下げたが、まもなく82ドル台に上昇した。ロンドン市場で82ドル台後半まで買われた後、ニューヨーク市場の序盤で81.82ドルまで下げる場面があったが、需給ひっ迫の状態は当面変わらないとの見方が多いことから、まもなく反転し、通常取引終了後の時間外取引で84.53ドルまで一段高となった。 

 

NY金先物市場は4日続伸:米長期金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1821.00-1834.80ドルのレンジ相場となった。米長期金利が低下傾向を強め、金利が付かない金の支援材料となった。為替がドル高に振れた場面ではドル建ての金も売られたが、先週後半から急ピッチで値を上げたことで買い遅れた向きも多いようであり、下押し幅は限られた。NY午後にかけて下値を切り上げ、9月初旬以来の1830ドル台で引けた。アジア市場で1821.00ドルまで下げたが、前日に続いてドル高一服を意識した買いが入ったようだ。ニューヨーク市場の序盤で1832ドル台に上昇し、一時1821.80ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で1834.80ドルまで買われている。

 

米国債券市場は反発:米国株安でリスク回避の債券買い

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.42%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い1.43%で終了した。米国株相場が下落すると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時1.4115%前後と9月24日以来の低水準を付けた。ただ、10年債入札が低調だったことが伝わると、一転売りが優勢となり上げ幅を縮めた。

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