FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 過度なリスク回避後退でドルじり高!

2021/11/30/07:46:00

 

★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物が270ドル超高に上昇幅を広げたことを受け、リスク回避の動きが緩和された。なお、欧州主要株価指数は反発して取引がスタートした。欧州株やNYダウ先物が上昇幅を縮小したことを受け、前週末比横ばい圏に失速した。次の材料待ちで積極的な売り買いは手控えられた。NYダウ先物や米長期金利がやや方向感を欠いた動きとなったこともあり、手掛かり材料難からもみ合いとなった。

 

米長期金利が1.55%台まで上昇したことをながめドル買いが継続した。NY市場では、NYダウ先物が350ドル超上昇したことをながめ円売り・ドル買いが先行した。米長期金利が1.56%台へ上昇したことも相場の下支えとなった。米11月ダラス連銀製造業活動指数が上昇予想に反して低下したことで、ドルの上昇基調が一服して調整の動きとなった。米長期金利が1.56%台から1.51%台まで水準を落としたことなどが重石となった。その後、バイデン米大統領が『この冬、米国で経済封鎖やロックダウンは不要』との考えを示したことを好感したドル買いが入った。しかし、パウエル議長が新型コロナの新変異株、オミクロン株が景気のリスクと言及するとドルはじり安となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・11月景況感指数:117.5(予想:117.5、10月:118.6)
・英・10月住宅ローン承認件数(中銀):6.72万件(予想:7.00万件、9月:7.19万件←7.26万件)

・独・11月消費者物価指数速報値:前年比+5.2%(予想:+5.0%、10月:+4.5%)

 

・米・10月中古住宅販売成約指数:前月比+7.5%(予想:+1.0%、9月:-2.4%←-2.3%)
・米・11月ダラス連銀製造業活動指数:11.8(予想:15.0、10月:14.6)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は113.24-96円のレンジ

・『オミクロン株』の感染拡大を警戒したリスク回避姿勢後退

・米長期金利の上昇に伴いドル買いがじわりと強まった

・バイデン米大統領が経済閉鎖やロックダウンは不要との発言

・パウエル議長がオミクロン株が景気のリスクと言及

・VIX指数は28.62から22.96へ低下

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2021/11/30/07:43:39

米国株式市場は上昇:米経済への過度な懸念後退で買い優勢

NYダウは236.60ドル高の35135.94ドル、ナスダックは291.18ポイント高の15782.83ポイントで取引は終了した。『オミクロン株』の感染拡大への懸念から、前週末に今年最大の下げとなった反動が出た。寄り付き直後に一時380ドル超上げたあとは戻り売りが優勢となり、下げに転じる場面もあった。しかし、バイデン米大統領が『現時点で経済閉鎖やロックダウンは考えていない』との見解を示すと、米経済の先行きに対する過度な懸念が後退し再び350ドル超上げた。VIX指数は28.62から22.96へ低下した。

 

NY外国為替市場:過度なリスク回避姿勢が後退でドル買い戻し

ドル/円は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大への懸念から、前週末に今年最大の下げとなったNYダウが一時380ドル超上昇すると投資家の過度なリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが先行した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.56%台まで上昇したこともドル買いを促し、アジア時間の高値113.88円を上抜けて一時113.96円まで上値を伸ばした。10月米住宅販売保留指数が前月比7.5%上昇と予想の1.0%上昇を大幅に上回ったことも相場の支援材料となった。その後、NYダウが下げに転じるとドル/円にも売りが出て113.56円付近まで下押ししたものの、バイデン米大統領が『現時点でロックダウンは考えていない』との見解を示すと、米経済の先行きに対する過度な懸念が後退しNYダウが再び350ドル超上昇した。ドル/円も113.83円付近まで強含んだ。もっとも、引けにかけては米長期金利の動向につれて113.50円台まで押し戻されている。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は明日30日の米上院銀行委員会で『オミクロン株はインフレの不確実性を増大させる』『オミクロン株は経済、雇用に下振れリスクをもたらす』『FRBはインフレが定着することを阻止するため手段を講じる』『インフレを加速させる要因は2022年にかけて継続』(証言原稿)との見解を示すと伝わった。 

 

ユーロ/ドルは、一時1.1295ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、アジア時間に付けた日通し高値1.1320ドルを上抜けることは出来なかった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いがじわりと強まると、一時1.1258ドルと日通し安値を付けた。ただ、引けにかけては1.1293ドル付近まで持ち直した。なお、11月独消費者物価指数(CPI)速報値は予想より強い内容となったものの、相場の反応は限られた。

 

トルコリラは、対円では一時8.83円まで下落したほか、対ドルでは12.8639リラまで売られる場面があった。エルドアン・トルコ大統領が『利上げを擁護したこともないし、今後も支持するつもりはない』『(引き下げを求める)金利について妥協しない』と述べ、低金利を維持する姿勢を改めて強調するとリラ売りが優勢となった。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:急落した反動買い優勢

NY原油先物市場は68.86ドル-72.93ドルのレンジ相場となった。前週末に急落した反動で時間外から買い戻しが先行した。リスクセンチメントの改善にも後押しされ、NY朝には一時72ドルまで反発した。もっともその後は上値を切り下げる展開になった。欧州では、新型コロナウイルス・オミクロン株の感染がジワリと広がりつつある。今後、感染抑制のために移動制限が強化されれば、エネルギー需要の鈍化は避けられないとの懸念が重石となった。新型コロナウイルス変異株の感染拡大が警戒されているが、ニューヨーク市場の序盤にかけて72.93ドルまで買われた。欧米株式の反発を期待した買いが入った。ただ、原油需要見通しは不透明であることから、戻り売りも観測されており、一時68.86ドルまで下げる場面があった。 

 

NY金先物市場は小幅反落:リスク回避後退で上値切り下げ

NY金先物市場は1782.00-1801.50ドルのレンジ相場となった。時間外で1800ドル台に乗せる場面はあったものの、新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)を背景としたリスク回避の動きが後退するにつれて、安全資産とされる金は上値を切り下げた。為替でドルが対ユーロで買われたことも、ドル建て金の重石となった。ロンドン市場で1801.50ドルまで買われた後、ニューヨーク市場で1782.00ドルまで下落した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株高によるリスク選好の動きから売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.48%で終了した。また。長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.50%で取引を終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大への懸念が和らぎ、米国株相場が反発した。安全資産とされる米国債に売りが出た。

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2021/11/29/03:01:44

米国株式市場は大幅下落:新型コロナ変異株が確認されリスク回避の売り

NYダウは905.04ドル安の34899.34ドル、ナスダックは353.57ポイント安の15491.66ポイントで取引を終了した。新たに検出された新型コロナの南ア変異株が世界経済の回復を損ねるとの懸念にアジアや欧州市場の流れを継いで、寄り付き後は大きく下落した。南アフリカで感染力が強いとされる新型コロナウイルス変異株が確認されたことで世界経済の先行き不透明感が広がり、リスク回避の売りが膨らんだ。消費や航空関連が下げを主導し、一時1054ドル下げた。下げ幅は今年最大となった。 短縮取引で参加者が限られる中、終日安値を探る展開となった。VIX指数は18.58から28.62へ大幅上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の円買い・ドル売り強まる

ドル/円は、南アフリカで感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異型が確認されたのをきっかけに経済の先行き不透明感が広がり、世界的に株価が急落した。リスク回避の円買い・ドル売りが優勢となった。米10年債利回りが一時1.4697%前後と10日以来の低水準を付けたことも相場の重石となり、一時112.98円まで下げ足を速めた。その後の戻りも113.56円付近にとどまった。市場関係者からは『本日は米感謝祭翌日で米債券・株式・商品市場が短縮取引となったため、取引参加者が少なく市場流動性が低下した。薄商いの中、値が振れやすい面もあった』との声が聞かれた。なお、世界保健機関(WHO)は新型コロナ変異型を最も警戒レベルが高い『懸念される変異型』に分類し、『オミクロン株』と命名した。 

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の大幅低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.1331ドルと日通し高値を付けた。なお、新型コロナ変異株を巡る懸念が高まる中、米短期金融市場では米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が後退した。 

 

トルコリラ/円は一時8.96円まで下落する場面があった。エルドアン・トルコ大統領が『トルコの金利は今後低下する』『国民が高金利に苦しむことはなくなるだろう』と述べ、低金利を維持する姿勢を改めて強調した。トルコ中銀の金融緩和スタンスが継続するとの見方が広がり、リラ売りも進んだ。

 

NY原油先物市場は大幅続落:経済活動停滞による需要鈍化懸念から売り

NY原油先物市場は67.40ドル-78.65ドルのレンジ相場となった。南アフリカで感染力が高い新たな変異株が検出されたことを受けて、経済活動の停滞によるエネルギー需要の鈍化懸念が強まった。投資家のリスク回避姿勢が急速に高まる中、リスク資産の原油は暴落し、1月限は一時67.40ドルと約2カ月半ぶりの水準まで下落した。アジア市場の序盤に78.65ドルまで買われた後は反落。特定された新型コロナウイルス変異株の感染拡大によって都市封鎖や行動制限が広がり、原油需要は減少するとの懸念が高まった。1バレル=72ドルを下回った後は下げが加速し、一時67.40ドルまで一段安となった。米国の石油掘削装置(リグ)か稼働数は前週末比6基増加の467基になった。

 

NY金先物市場は小幅続伸:換金目的の売り強まる

NY金先物市場は1778.60-1816.30ドルのレンジ相場となった。南アフリカで新たに確認された変異株への警戒感で金融相場全体が大荒れとなる中、安全資産とされる金は買いが先行した。ただ、買いが一巡すると換金目的の売りが入り、急速に上げ幅を縮小した。ロンドン市場で1816.30ドルまで買われた後、換金目的の売りが増えたことによってニューヨーク市場の中盤にかけて1778.60ドルまで下落した。ただ、米長期金利が低下したことや、ユーロ安が一服したことから、金先物は下げ渋った。

 

米国債券市場は大幅上昇:世界的な株価下落でリスク回避の債券買い

米国債券市場で中長期ゾーンは大幅に上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.14%低い(価格は上昇)0.50%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.16%低い1.47%で取引を終了した。アフリカ南部で感染力が強いとされる新型コロナウイルス変異株が確認されたことで世界経済の先行き不透明感が広がり、世界的に株価が下落した。安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時1.4697%前後と10日以来の低水準を付けた。

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2021/11/26/07:11:26

米国市場は感謝祭で休場

米国株式市場、NY原油先物、NY金先物、米債券市場は休場

 

NY外国為替市場:米国市場休場で閑散相場

ドル/円は、米国市場が感謝祭の祝日で休場となり流動性が乏しい中、一時115.20円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが進み115.39円付近まで持ち直した。ただ、そのあとはNY勢不在となる中、ポジション調整の動きが中心となったため狭いレンジ取引に終始した。

 

ユーロ・ドルは、NY序盤に一時1.1230ドルと日通し高値を付けたものの、米感謝祭で市場参加者が少ない中、買い戻しの勢いは長続きしなかった。新型コロナウイルスの感染再拡大による行動制限の強化で、ユーロ圏の経済回復が鈍化することへの警戒感から、一時1.1206ドル付近まで下押しした。 

 

ドイツで新型コロナ死者が10万人突破

ドイツの新型コロナウイルス感染による死者が25日、10万人を突破した。新規感染者は急増しており、次期政権の難題になりそうだ。ロベルト・コッホ研究所のデータによると、パンデミック(世界的大流行)発生以来の累計死者数は10万0119人となり、この日発表された新規感染者数も過去最高の7万5961人を記録した。

 

トルコではリラ急落で反政権デモ

トルコの最大都市イスタンブールで24日夜、最近のエルドアン政権下での通貨リラ急落を受けた抗議デモがあった。警官隊が鎮圧に乗り出し、トルコのメディアによると、参加者少なくとも70人が身柄を拘束された。近年大統領の強権化が指摘されるトルコで、公然と退陣を求めるデモが拡大するのは異例である。デモは首都アンカラなど他の都市でも行われ、各地で繰り広げられるのは、リラが対ドルで15%急落した23日以降、2日連続となる。トルコでは年間のインフレ率が公式統計で約20%に達し、食料品や家賃の価格が大幅に上昇。政権に対する市民の不満が高まっている。エルドアン大統領は22日、インフレの原因は金融政策でなく『トルコを(国際経済システムの)均衡から排除しようとする者が仕掛けたゲーム』にあると主張した。外国の勢力による関与をほのめかすことで、市民の不満をかわそうとしている。

 

ウクライナ国境地帯で米・露軍の増強や侵攻警戒

米国がウクライナ国境地帯で部隊を増強するロシア軍に警戒を強めている。軍事侵攻に踏み切る恐れがあるとみて、ウクライナへの軍事支援も強化した。ロシアによるウクライナ南部クリミア半島制圧の記憶は新しく、緊張が高まっている。バイデン大統領は24日『ウクライナの主権と領土保全への揺るぎない支援』を改めて約束した。
ウクライナ軍情報機関トップのブダノフ氏は米ミリタリー・タイムズに対し、ロシア軍が国境地帯に9万2千人以上を集めており、来年1~2月までに侵攻する恐れがあると述べた。ロシアは『虚偽だ』と否定するが、疑心暗鬼が広がる。

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2021/11/25/07:43:14

米国株式市場はまちまち:利上げ観測が後押しとなり終日軟調に推移

NYダウは9.42ドル安の35804.38ドル、ナスダックは70.09ポイント高の15845.23ポイントで取引を終了した。週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準となったほか、10月PCEコアデフレーターが31年ぶりの大幅な伸びとなり早期の利上げ観測が強まったため、寄り付き後は下落した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でも数人の高官が量的緩和(QE)縮小ペースの加速を支持したことが明らかになり利上げ観測を後押しし、終日軟調に推移した。ただ、引けにかけては感謝祭の祭日を控えた買戻しなどにNYダウは下げ幅を縮小した。金利上昇が一段落したためナスダック総合指数は上昇に転じ終了した。このところ買われていたゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株に利益確定の売りが出て、指数を押し下げた。VIX指数は19.38から18.58へ低下した。

 

NY外国為替市場:利上げ前倒しの思惑からドル買い継続

ドル/円は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が続投する見通しとなったことを受けた米利上げ前倒しへの思惑から、ドルを買う動きがこの日も継続した。ハト派として知られるデイリー米サンフランシスコ連銀総裁が『インフレ率が高止まりし、雇用の伸びが堅調に推移すれば、テーパリング加速を支持する』と述べたこともドル買いを促した。レジスタンスとして意識されていた2017年3月の高値115.51円をわずかに上抜けて、一時115.52円まで値を上げた。11月2-3日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、『複数の当局者は高インフレが続けばテーパリングのペースを加速させ、予想よりも早くFF金利を引き上げる準備をする必要があるとの認識を示した』ことが明らかになったことも相場の支援材料。なお、翌25日の米感謝祭休場を前に本日は米経済指標の発表が相次いだ。7-9月期米国内総生産(GDP)改定値や10月米耐久財受注額は予想を下回った一方、前週分の米新規失業保険申請件数や10月米個人消費支出(PCE)は予想を上回るなど強弱入り混じる結果となった。 

 

ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスの感染再拡大による行動制限の強化で、ユーロ圏の経済回復が鈍化することへの警戒感が広がり、ユーロ売り・ドル買いが進行し一時1.1186ドルと昨年7月以来の安値を更新した。売り一巡後はショートカバーが入り、1.12ドル台前半まで下げ渋ったものの、米利上げ前倒し観測が高まる中、ユーロドルの戻りは限られた。なお、独中道左派の社会民主党(SPD)と自由民主党(FDP)、緑の党は3党による連立政権を発足させることで合意した。来月にはSPDのショルツ氏が16年にわたってドイツを率いてきたメルケル首相に代わる新たな首相に就任する見通しとなった。 

 

トルコリラは足もとの暴落に対する反動からショートカバーが活発化した。対ドルでは一時11.5871リラと前日終値から9%超の反発となったほか、リラ円は9.95円と前日比10%超の大幅反発となった。市場では「前日の急落がセリングクライマックスだった可能性がある」との声も聞かれた。

 

NY原油先物市場は小反落:石油備蓄放出の効果は限定的との見方も

NY原油先物市場は77.98ドル-79.23ドルのレンジ相場となった。原油相場は最近、日米中などの石油備蓄の放出決定を背景に神経質な動きとなっているが、この日は感謝祭の祝日の前に手控えムードが広がった。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油在庫は予想に反して101.7万バレルの積み増しとなったが、反応は限られた。市場では石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』が12月2日の会合で消費国の石油備蓄の放出への対応が注目されている。アジア市場で79.23ドルまで買われた後、石油の主要消費国による戦略石油備蓄放出計画を意識して利食い売りが観測されたが、原油価格の大幅な低下につながる策ではないとの見方も多く、原油先物の下げ幅は小幅にとどまった。ニューヨーク市場の序盤で77.98ドルまで下げたが、まもなく反転し、一時78.95ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では78ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:米長期金利の上昇一服で買い戻し

NY金先物市場は1777.40-1796.20ドルのレンジ相場となった。昨日4日続落し本日は下げ渋ったものの、上値も重かった。米長期金利の上昇やドル高で金に売り圧力が強い一方で、インフレ回避目的の買いも入り、方向感は限られた。アジア市場で1796.20ドルまで買われた後、ユーロ安を意識してニューヨーク市場の序盤にかけて1777.40ドルまで下落した。ただ、米長期金利の上昇が一服したことから、1791.40ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では1780ドル台で推移した。 

 

米国債券市場はまちまち:感謝祭の祝日控えポジション調整目的の売買

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)0.64%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.63%で終了した。米利上げ前倒しへの思惑から売りが先行し、利回りは一時1.6913%前後と約1カ月ぶりの高水準を付けた。ただ、そのあとは25日の米感謝祭の祝日を控えたポジション調整目的の買いが優勢となり、上げに転じた。 

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