★ドル/円の中期トレンドを示す週足では、52週線(緑線)がサポートとなり、上昇基調を強めている。そのため、次の上値の節目は200週線(紫線)113.24円が目標値となる。13週線(赤線)も26週線(青線)をゴールデンクロスし52週線に迫っている。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%K:90.89、%D:87.02とやや過熱感が出ていることから、ちょうど200週線近辺でもみ合う展開となりやすい。
ただ、今年に入ってからは114.50円前後まで円安進行も、その後は円高調整するパターンとなっている。
米国が保護貿易主義に走り各国に関税を賦課する展開となっている。そのため、米国内では原油価格上昇や輸入物価の上昇で国内インフレが高まりやすい。インフレが加速すると、FRBも追加利上げを加速させる必要となることや、米長期金利が上昇する要因となる。一方で、金利上昇を嫌気して米国株は不安定な動きとなりやすい。インフレを抑えるためには、出来るだけドル高を維持する必要が出てくる。米国内の景気は法人税減税や雇用環境が改善していることから、底堅いものがある。現状は米国内でドル高を吸収できる景気環境化にあることで、しばらくはドル高を放置する可能性が高い。
★欧州市場朝方の取引では、欧州株が伸び悩み、米長期金利も伸び悩んだが円全面安の流れは持続した。トランプ米大統領が『NATOからの米国の離脱を示唆している』との報道を受け瞬間的にドルが失速したが、ドル買いに支えられ上昇基調に戻った。欧州市場中盤では、欧州株はほぼ全面高、NYダウ先物の上昇を受け、円売りは継続した。米6月消費者物価指数が前年同月比+2.9%だったものの、前月比で+0.1%にとどまったことで112.40円前後まで弱含んだ。ただ、その後は手掛かり材料に乏しい中、112.40円台でのもみ合いとなった。ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が『インフレが加速すれば今年4回利上げを維持』などと述べたが相場の反応は限定的だった。また、パウエル米FRB議長が『インフレは徐々に上昇し2%に迫っている。我々は目標に近づいている』『斬新的な利上げ結果に満足』などと述べたが反応はやはり限定的だった。
★欧米市場ポイント
・112.35-62円のレンジ相場
・112円台半ばで方向感を欠く展開
・FRB要人のタカ派発言にも反応薄
・手掛かり材料待ちの状態
★ドル/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1、±2、±3)では、±3σのバンド幅が拡大するエクスパンションとなってきた。また、バンド幅の伸縮を示現するボリンジャー%B(パラメータ:21、3、5)も低位からボリンジャー%Bとシグナルが上向きとなってきたことで、バンド幅が拡大方向にあることを示している。
また、ADX(パラメータ:14)はトレンドの強さやトレンドの始まりと終わりを表すものとして使われている。ADXが上昇するとトレンド発生で、下降はそのトレンドの終わりと解釈されている。現在ADXは上昇してきていることから、円安方向にトレンドが出始めたことを示している。
ボリンジャーバンドがエクスパンションしたことや、ADXが上昇してきたことでトレンドが出始めたことから、しばらくの間はドル買い目線が必要となりそうだ。
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