FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで7月29日の米国株市場を先取り!

2019/07/29/03:02:07

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.272%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月25日:▲3.389%⇒7月26日予想▲3.391%

 

7月26日はNYダウは上昇したものの、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.272%から▲0.881%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.322%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.343%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていない。

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。ただ、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。米国債を買うよりNYダウを買った方が良いということになる。そのため、NYダウが買われやすく米国債券に売りが入りやすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.588%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月25日:▲3.310%⇒7月26日予想▲3.280%

 

S&P500は上昇し、米長期金利が低下したがS&Pの上昇率の方が高かったことでイールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.588%から▲0.308%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.549%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、史上最高値となったものの特段割高とは言えない。S&P500高が継続し米長期金利が上昇してくるようら急速に割高感が出るので注意が必要となる。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.094%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月25日:▲1.749%⇒7月26日予想▲1.717%

 

NASDAQが上昇し、米長期金利が低下したがNASDAQの上昇率の方が高かったことで、イールドスプレッドが前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.094%から▲0.377%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.519%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも史上最高値に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特段過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

イールドスプレッドは、三指数とも上昇したものの、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは縮小・拡大とまちまちの展開となった。現在は三指数とも割安感も割高感もない水準で推移している。米長期金利が再び低下するようなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 思ったより小動きの展開!

2019/07/29/03:00:57

 

★欧州市場朝方の取引では、米長期金利が持ち直したことにドルが支援され底堅さを維持した。なお、欧州株は前日比まちまちの展開となった。欧州市場では108.60円台と、アジア市場終盤から変わらずだった。一方NYダウ先物はプラス圏を維持し、米長期金利は2.07%台が続き、ドル売りは仕掛け難い展開だった。前日のECB理事会を終え、一旦様子見ムードとなっており、動意の薄い値動きとなった。米4-6月GDP速報値発表を控えていることから、狭いレンジ内で方向感を欠く展開が続いた。

 

米4-6月期GDP速報値が予想を上回る結果となったことを背景にドル買いが強まったが、上値での本邦輸出企業を中心とした売りオーダーに押さえられると一転ドル売りとなった。その後、クドローNEC委員長が『トランプ大統領は弱いドルを望んでいない』などと述べると、ドル買いで反応した。ただ、来週の中銀イベントを控えて徐々に様子見姿勢が広がり、108.70円を中心に小幅に上下した。週末を控えてポジション調整の動きとなり値幅が縮小した。

 

★欧米主要経済指標

・米・4-6月期GDP速報値:前期比年率+2.1%(予想:+1.8%、1-3月期:+3.1%)
・米・4-6月期個人消費速報値:前期比年率+4.3%(予想:+4.0%、1-3月期:+1.1%←+0.9%)
・米・4-6月期コアPCE速報値:前期比+1.8%(予想:+2.0%、1-3月期:+1.1%←+1.2%)

 

★欧米市場のポイント

・108.53-83円のレンジ相場

・英国の合意なき離脱を警戒したポンド売り継続

・米4-6月期GDP速報値を予想を上回る

・クドローNEC委員長発言でドル買い

・米財務長としてドル安政策を支持しない

・来週の中銀イベントを控え様子見姿勢広がり小動き

・VIX指数は12.74から12.16へ低下

カテゴリー: ホットニュース

日米金利差とドル/円相場の動向!

2019/07/26/11:41:40

 

★日米金利差だけがドル/円相場の変動要因ではないが、それでも日米金利差が拡大すると円安になりやすく、日米金利差が縮小すると円高になりやすい。

そのため、日米2年債金利差(赤線)日米10年債金利差(青線)を確認してみると、日米金利差の縮小が止まり若干拡大傾向となっている。その動きに伴ってドル/円相場も一旦円高基調が止まり、やや円安基調となってきている。

ただ、今年に入ってから、日米金利差はもみ合い後に縮小する傾向が強まるパターンとなっている。このパターンが継続するのならば、今のもみ合い相場から再び縮小傾向となる可能性が高い。

日米金利差が縮小するならば、やはり円高基調となりやすい。

一方で、大底を打って日米金利差が拡大する前兆ならば、このまま円安基調が継続する可能性もある。

来週には日銀金融政策決定会合(29-30日)と米連邦公開市場委員会(FOMC、30-31日)が予定されており、日銀は現状維持が予想されている一方で、FOMCでは0.25%の利下げが予想されている。市場では織り込んでいるものの、実際に予想通りの政策が決定された時の米国債券金利の動向が重要ポイントとなる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで7月26日の米国株市場を先取り!

2019/07/26/09:40:05

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.278%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月24日:▲3.401%⇒7月25日予想▲3.398%

 

7月25日はNYダウは下落したものの、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.278%から▲0.880%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.329%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.350%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていない。

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。ただ、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。NYダウを買うより米国債券を買った方が良いということになる。そのため、NYダウが売られやすく米国債券に買いが入りやすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.594%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月24日:▲3.322%⇒7月25日予想▲3.322%

 

S&P500は下落したものの、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は変わらず)だった。平均値の▲3.594%から▲0.272%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.591%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、史上最高値となったものの特段割高とは言えない。米国株高が継続し米長期金利が上昇してくるようら急速に割高感が出るので注意が必要となる。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.106%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月24日:▲1.774%⇒7月25日予想▲1.783%

 

NASDAQが下落したが、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で若干拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.106%から▲0.323%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.585%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも史上最高値に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特段過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

イールドスプレッドは、三指数とも下落したものの、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは縮小・拡大とまちまちの展開となった。現在は三指数とも割安感も割高感もない水準で推移している。米長期金利が再び低下するようなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では雲を挟んでもみ合いの展開!

2019/07/26/08:38:36

 

★7月19日以降の東京金60分足では、4,900円台後半では利益確定売りが入りやすく上値の重い展開が続いている。一方、4,900円台前半では押し目買いが入りやすく底堅い展開が続いている。雲の厚みが薄いことから雲の上下限の抵抗が少なく上抜け下抜けしやすい地合いとなっている。本日は週末ということもあり、ポジション調整的な動きになりやすい。そのため、上値では利益確定売りが入りやすく、下値では押し目買いが入りやすい展開が予想される。

 

NY金先物市場は1411.10-1434.10ドルのレンジ相場となった。定例理事会で政策金利を据え置いた欧州中央銀行(ECB)だが、その声明では今後の利下げを示唆した。金利がつかない金の買い材料とされ、金先物は時間外では強含んだ。しかしながらドラギECB総裁の会見は市場が期待するほどのハト派な内容ではなく、ユーロ圏金利は反転し上昇した。また、良好な米経済指標を受けて米金利も上昇すると金先物には売りが強まり、前日引け水準を割り込み軟調に推移した。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を挟んだもみ合い相場となっている。4,900円台後半で出来高が膨らんでいることから、上値では買い方からの『やれやれ売り』が入りやすく重石となっている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインに対して横ばいとなっており、方向性を欠いた動きとなっている。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることで、短期的には下落基調が継続している。

 

東京金の日足では、5日SMAの4,929円を挟んで10日SMAの4,919円がサポートとなり下げ止まる展開となっている。このところ上ヒゲのあるロウソク足が多くなっており、上値では利益確定売りに押される展開が続いている。10日SMAを下抜けると25日SMAの4,885円がサポートラインとして意識される。NY金先物市場は、米長期金利が上昇したことを嫌気され下落したが、米長期金利の上昇も一時的な動きとなりやすい。為替市場では、米長期金利の上昇に支えられドル買い・円売りが優勢となったが、このまま円安基調が継続するとは思えず、7月10日の高値108.99円近辺が上値目処となりやすい。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAがサポートラインとなり上昇基調が継続するかにある。5,000円の節目を目前にして利益確定売りなどから上値が重くなっているが、売り材料に乏しく円安基調となっていることが東京金の下支えとなっている。

 

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