FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 FOMC結果を控え狭いレンジ内での値動きに終始!

2019/07/31/07:33:26

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が軟調に推移する中、米長期金利が低下に転じたことがドルの重石となった。欧州株が下げ幅を拡大、NYダウ先物も軟調となり、米長期金利が2.04%台に失速し、ドル反落の流れが持続した。欧州株式市場では、英株以外は軟調となった。特にスペイン株は連立政権樹立が難航するサンチェス政権に対する不信感から大幅に下落した。リスク回避の動きから上値の重い展開となった。トランプ大統領が『中国との問題は、彼らはいつも最終的に自分達の利益のために取引を変更する』とツイートしたことが嫌気されドル売りが優勢になった。

 

米6月PCEコアデフレーターが前年比で予想を下回ったことが嫌気されたが、押し目買いから下値は限定的となった。米7月消費者信頼感指数が予想を上回ったことでドルの買い戻しが入った。良好な経済指標を受けて、NYダウの下げ幅が縮小し、米長期金利も2.04%から2.07%へ上昇したことでドルは堅調に推移した。ただ、FOMC結果公表前日のNY終盤とあって、次第に動意を鈍らせた。

 

★欧米主要経済指標

・独・7月消費者物価指数速報値:前年比+1.7%(予想:+1.5%、6月:+1.6%)
・ユーロ圏・7月景況感指数:102.7(予想:102.6、6月:103.3)

 

・米・6月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.7%、5月:+1.5%←+1.6%)
・米・6月個人所得:前月比+0.4%(予想:+0.4%、5月:+0.4%←+0.5%)
・米・6月個人消費支出:前月比+0.3%(予想:+0.3%、5月:+0.5%←+0.4%)
・米・6月中古住宅販売成約指数:前月比+2.8%(予想:+0.5%、5月:+1.1%)135.7
・米・7月消費者信頼感指数:135.7(予想:125.0、6月:121.5)
・米・5月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+2.39%(予想:+2.40%、4月:+2.53%←+2.54%)

 

★欧米市場のポイント

・108.39-69円のレンジ相場

・英ジョンソン政権の強硬姿勢から『合意なき離脱』懸念

・欧州株市場はほぼ全面の展開

・トランプ大統領が中国をけん制する発言でリスク回避

・米6月PCEコアデフレーターが予想を下回ったことが嫌気

・米7月消費者信頼感指数は予想を上回りドル買い戻し

・FOMCを見極めたいとの思惑から米国株の下げ幅縮小

・VIX指数は12.83から13.94へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京白金の長期トレンドの節目!

2019/07/30/13:08:34

 

★東京白金の長期トレンドを示す月足では、2015年11月以降2018年2月まで240ヵ月SMA(茶線)が下値支持ラインとして意識される一方で、12ヵ月SMA(赤線)20ヵ月SMA(紫線)24ヵ月SMA(青線)がレジスタンスとなり、徐々に上値を抑え2018年3月に240ヵ月SMAを下抜けた。

その後は、下値模索の値動きとなり2018年6月安値2,680円が底値となり、もみ合い相場となっている。ただ、上値では20ヵ月SMAと24ヵ月SMAがレジスタンスとして上値を抑えられている。

現在20ヵ月SMAがレジスタンスとなっているので、上抜け出来るかが焦点となる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DとSlow%Dが緩やかに上昇基調にあり、戻り基調を示している。

20ヵ月SMAと24ヵ月SMAを上抜けすると、240ヵ月SMAの3,526円が上値の節目となる。

カテゴリー: ホットニュース

ドル/円はダブルボトムのネックライン攻防!

2019/07/30/10:25:41

 

★ドル/円の日足では、6月25日安値106.75円をボトムとして、7月10日の108.99円の戻り高値から下押しとなったが、7月19日安値107.17円で下げ止まったことで、下値を切り上げる展開となった。

7月10日高値108.99円を上抜けするとダブルボトム上抜けとなり、円安基調が継続する期待が膨らむ。ただし、上値では75日SMA(緑線)109.20円100日SMA(黒線)109.70円200日SMA(紫線)110.52円260日SMA(茶線)110.84円が上値目処として意識されやすい。

 

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きを維持していることから、円安基調は継続している。

 

本日は日銀金融政策決定会合の最終日となり、市場では現状維持との見方で一致している。ただ、明日の米FOMCで少なくとも0.25%の利下げが予想されており、金融調節スタンスの違いからドル売り・円買いが入りやすくなる。サプライズとしては、日銀が追加緩和策を実施すると予想外のこととなり、円売りが強まる可能性もある。

ネックラインを上抜けすると、ストップロスを巻き込み短期的に上昇基調が強まる可能性もある。

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イールドスプレッドで7月30日の米国株市場を先取り!

2019/07/30/09:26:21

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.271%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月26日:▲3.388%⇒7月29日予想▲3.385%

 

7月29日はNYダウは小幅上昇したものの、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.271%から▲0.886%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.316%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.337%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていない。

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。ただ、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかな縮小となった。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。NYダウを買うより米国債券を買った方が良いということになる。そのため、米国債券が買われやすくNYダウに売りが入りやすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.576%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月26日:▲3.285%⇒7月29日予想▲3.297%

 

S&P500はわずかに下落し、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.576%から▲0.279%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.566%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、史上最高値圏に位置しているものの特段割高とは言えない。S&P500高が継続し米長期金利が上昇してくるようら急速に割高感が出るので注意が必要となる。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.084%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月26日:▲1.729%⇒7月29日予想▲1.750%

 

NASDAQが下落し、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.084%から▲0.334%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.552%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも史上最高値圏に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特段過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

イールドスプレッドは、三指数は上昇・下落とまちまちとなったものの、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかな動きとなった。現在は三指数とも割安感も割高感もない水準で推移している。米長期金利が再び低下するようなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では三角持合いから上抜け!

2019/07/30/08:35:00

 

★7月23日以降の東京金60分足では、三角持合いから一時下抜けしたことから下押しとなったものの、一気に買いが入り急速に下ヒゲを付けた後に、持ち合の上限を上抜けする展開となった。ただ、引けに掛けては利食い売りと思われる押しとなり陰線引けとなった。

 

NY金先物市場は1414.40-1428.00ドルのレンジ相場となった。今週31日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えるなか、ポジション調整のフローが買い方向で進んだ。米連邦準備理事会(FRB)のハト派な金融政策姿勢は、金を含めた商品市場への資金流入を連想させた。また、米長期金利が伸び悩んだことから、押し目買いも入った。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯から一気に上昇基調となったものの、高値圏で出来高が増えてくるかが焦点となる。出来高が増えてこないと、買い方からの利益確定売りを吸収出来ずに再び上値を重くする。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDとシグナルがかい離幅を広げて上向きとなっていることから、上昇基調が強いことを示している。MACDの方向性がポイントとなる。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、過熱感が出ているが、明確なトレンドが発生している時は上方かい離もしくは高水準が継続しやすい。

 

東京金の日足では、5日SMAの4,941円、10日SMAの4,932円がサポートラインとなり上昇基調が継続している。上値では7月19日の高値4,983円が意識される。心理的節目となる5,000円を目前にして上値が重くなっており、本日も高値圏での攻防となりやすい。NY金は、英国のEUからの合意なき離脱が現実味を帯びてきており、リスク回避の金買いにもつながりやすく底堅い展開が予想される。為替市場では、本日の日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が予想されており、結果後に円買いにつながる可能性もある。また、夕方から黒田日銀総裁の会見があり、発言内容次第では為替の変動幅が拡大する可能性もるので警戒が必要となる。

本日の注目点は、7月19日の高値や心理的節目となる5,000円を付けることが出来るかが焦点となる。下押しでは5日SMAや10日SMAがサポートラインとなるかも注目される。

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