FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで7月22日の米国株市場を先取り!

2019/07/22/03:03:17

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.339%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月18日:▲3.522%⇒7月19日予想▲3.504%

 

7月19日はNYダウは下落した一方で、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.339%から▲0.835%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.435%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.456%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていない。

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。一方で、米長期金利がより上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株を買うより米国債券を買った方が良いということになる。そのため、米国株が売られやすく米国債券の買いが出やすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.640%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月18日:▲3.414%⇒7月19日予想▲3.412%

 

S&P500が下落したものの、米長期金利がより上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.640%から▲0.228%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.681%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、特に割高感がない状態となっている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.147%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月18日:▲1.855%⇒7月19日予想▲1.850%

 

NASDAQは下落したものの、米長期金利がより上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.127%から▲0.277%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.652%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも高値圏に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特に過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価が下落したにも関わらず米長期金利が株価指数下落以上に上昇したことで、イールドスプレッドは三指数ともに縮小する展開となった。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。今後も米長期金利が引き続き低下するなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では出来高は膨らんだが上値の重い展開!

2019/07/22/03:02:34

 

★7月12日以降の東京金60分足では、高値圏でもみ合い相場となったが、上値の重さが意識され下押しの展開となった。ただ、72時間SMA(青線)がサポートラインして意識され下げ止まる展開となっている。雲の上限を上抜けは維持したものの、週明けに反転出来ないと雲の中に入り込みより上値が重くなる可能性もある。ただ、26期間先の先行スパン1と先行スパン2が上向きとなっていることから、上昇基調は維持している。

 

NY金先物市場は1421.10-1454.40ドルのレンジ相場となった。米国の大幅利下げ観測がやや後退したことや、米長期金利の上昇を受けて安全逃避の金買いは縮小し、昨日に約6年2カ月ぶりの高値水準まで上昇した金は利益確定売りが優勢となった。 

 

価格帯別出来高では、高値圏で出来高が膨らんだものの、上値の重さが意識された。引けにかけて出来高の多い価格帯を一旦下抜けしたことで、戻り基調では早めの利益確定売りも入りやすくなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDがゼロラインを下抜けしたことで、12EMAと26EMAがデッドクロスしたこととなり、短期的には売られやすい展開となっている。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は売られ過ぎ域まで低下しているが、下落トレンドが明確になっていることから、下方かい離もしくは低水準が継続する可能性もあるので注意。

 

東京金の日足では、前日のロウソク足に対して『はらみ線』となっており、前日高値4,983円を上抜けするのか、それとも前日安値4,896円を下抜けするのかが注目される。また、5日SMA4,917円と10日SMA4,897円を上回っていることから、上昇基調は継続している。NY金は米長期金利上昇を嫌気され利益確定売りに押されたものの、小幅な下落に留まった。また、中東情勢で改めて地政学リスクが意識されていることもあり、小幅安も底堅い展開を維持している。為替市場では、前日までの0.5%の利下げ期待から0.25%の利下げへ変化しつつあり、ドルの押しも限定的となっている。ただ、改めて108円台の上値の重さも意識されている。

週明けの注目点は、5日SMAと10日SMAがサポートラインとして意識され反転するのか、それとも両線を下抜けしてしまうのかが焦点となる。下抜けするようなら、25日SMA4,848円が下値目処として意識される。米国・英国とイラン間で改めて地政学リスクが高まっていることから、下押しも限定的となる可能性もある。

 

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 NY市場引けに掛けて上下に振れる展開!

2019/07/22/03:00:33

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が全面高で推移、リスク選好を受けドル/円・クロス円は底堅さを維持した。欧州株は、ほぼ全面高NYダウ先物もプラス圏で推移したものの、米長期金利が2.04%台に失速し、ドル買いは抑制された。その後も米長期金利が上げ渋り、金利にらみのドル買いは後退した。特段手掛かり材料に欠ける中、方向感のない展開となった。

 

米7月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を上回り1年ぶり高水準となったことで、ドル買いが優勢となった。トランプ大統領が改めてFRBに利下げ圧力を掛けたことや、節目の108.00円レジスタンスとして意識され伸び悩んだ。米7月ミシガン大学消費者信頼感指数は予想を下回ったものの、5年後のインフレ期待が上昇したことでドル反落から下落幅を抑制した。ブラード米セントルイス連銀総裁は、今月末FOMCで0.5%でなく、0.25%の利下げを予想するとの報道でドル買いが強まった。さらに中東への緊張の高まりもドル買いを強めた。しかし、米国株がマイナス圏に下落したことで、リスク回避の円買いが強まった。

 

★欧米主要経済指標

・英・6月小売売上高(自動車燃料含む):前月比+1.0%(予想:-0.3%、5月:-0.6%←-0.5%)

 

・米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値:98.4(予想:98.8、6月:98.2)
・米・7月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値:2.6%(6月:2.7%)
・米・7月ミシガン大学5-10年期待インフレ率速報値:2.6%(6月:2.3%)

 

★欧米市場のポイント

・107.56-97円のレンジ相場

・ECBが来週の理事会で利下げを実施するとの観測高まる

・英国の合意なきEU離脱への懸念が根強い

・トランプ大統領が改めてFRBへ利下げ圧力掛ける

・ブラード米セントルイス連銀総裁は0.25%の利下げを予想

・中東情勢への警戒感が高まったことでリスク回避

・VIX指数は13.97から14.45へ上昇

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NYダウと日経225のサヤに注目!

2019/07/19/15:45:28

 

★チャートはNYダウから日経225を差し引いたライン(黒線)となる。中心値に21日SMA(茶線:単純移動平均線)を描写する。移動平均線と標準偏差を用いて、価格がどの範囲にどのような割合で分布しているかを測る指標であるボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)を設定する。

2018年12月以降は±3σ内に収まる展開となっている。

使用方法は、2018年12月24日にマイナス3σの1,626.01ポイントまでNYダウと日経225が縮小したことから、NYダウ買い・日経225売りのポジションを保有したとする。1月4日には3,892.84ポイントまで拡大したことから手仕舞う。結局、この間2,266.83ポイントのサヤ抜けしたことになる。一方で、2019年2月15日にプラス2σの4,982.62ポイントまでサヤが拡大したことから、NYダウ売り・日経225買いのポジションを保有したとする。3月4日には3,997.61ポイントまで拡大しマイナス3σに届いたことから手仕舞う。この間985.01ポイントのサヤ抜けしたことになる。この時重要な指標はストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)を参考にする必要があり、±2σや±3σだけでなくストキャスティクスの動向を参考にしてトレードする必要がある。

慣れてくるとボリンジャーバンドとストキャスティクスを見ながら低リスクでの売買がしやすい。

※注意点は、2019年7月18日にプラス3σまで上昇した後、下落基調となっているが今晩19日のNYダウ次第ではまだ上昇基調が継続する可能性があるので、今晩のNYダウ引け後に判断する必要がある。

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ドル/円の長期トレンドの節目に!

2019/07/19/12:11:50

 

★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、過去から節目になっている240時間SMA(茶線)106.52円がサポートラインとして意識されている。そのため、106円台半ば前後では、一旦は下げ止まる展開となりやすい。

一方で、上値では12ヵ月SMA(赤線)110.59円20ヵ月SMA(紫線)110.13円24ヵ月SMA(青線)110.47円が確りレジスタンスとして上値を抑えている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、2018年12月に%DがSlow%Dを下抜けすると両線とも下向きとなり過熱感なく下落基調となっている。

長期的には下落基調が続いており、下値節目の240ヵ月SMA近辺まで下落していることで一旦は下げ止まる展開となっている。しかし、方向的には円高基調が継続している。

サポートラインを下抜けると、2018年3月安値104.59円や2019年1月安値104.70円が下値目処となりやすい。しかし、その下値目処を下抜けると120ヵ月SMA(緑線)100.52円まで節目らしい節目がない。

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