FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで7月23日の米国株市場を先取り!

2019/07/23/10:04:50

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.340%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月19日:▲3.525%⇒7月22日予想▲3.529%

 

7月22日はNYダウは小幅に上昇した一方で、米長期金利がNYダウの上昇率よりも低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.340%から▲0.811%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.460%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.481%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていない。

NYダウが上昇したことで株式益利回りは下落した。一方で、米長期金利がNYダウの上昇率よりも低下したことで、イールドスプレッドは前日比でわずかに拡大した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。米国債券を買うより米国株を買った方が良いということになる。そのため、米国株が買われやすく米国債券に売りが出やすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.643%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月19日:▲3.418%⇒7月22日予想▲3.411%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.643%から▲0.232%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.680%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、特に割高感がない状態となっている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.147%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月19日:▲1.856%⇒7月22日予想▲1.835%

 

NASDAQは上昇した一方で、米長期金利は低下したことで、イールドスプレッドが前日比でわずかに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.147%から▲0.312%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.637%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも高値圏に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特に過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価が上昇したにも関わらず米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは三指数ともにわずかな値動きとなった。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。今後も米長期金利が引き続き低下するなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では雲の中でもみ合い相場!

2019/07/23/08:29:28

 

★7月16日以降の東京金60分足では、雲の中でもみ合う展開となっており、方向感を欠いた値動きとなっている。ただ、午後になると雲の厚みが極端に薄くなることから、雲の抵抗が弱まるため、値動きが大きく振れる可能性もある。72時間SMA(青線)が上向きが継続しており、サポートラインとして意識されている。

 

NY金先物市場は1423.00-1430.80ドルのレンジ相場となった。イランを巡り、米国のみならず英国も関係悪化の懸念が高まり、安全資産の金に買いが入る場面もあった。もっとも、25日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えて金融市場全般に様子見ムードが広がり、金相場も利益確定売りに上値を抑えられた。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯で下げ止まる展開となっている。ただ、上値で出来高が増えたことで、戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』が重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方で横ばいとなっており、全くトレンドが出ていない状態となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%D がSlow%Dを上抜けしてきたことで弱いながらも戻り基調を示している。

 

東京金の日足では、5日SMA4,928円が下値支持ラインとなり下げ止まる展開となっている。5日SMAが10日SMAの上方に位置しており、両線とも緩やかに上向きとなっている。そのため、短期的には上昇基調は継続している。下値では10日SAM4,905円や25日SMA4,860円が下値目処として意識される。NY金もユーロ安・ドル高が強まったこともあり、利益確定売りに押される展開となった。しかし、大きく下落するような材料も無いことから、底堅い展開が続いている。為替市場ではドル/円は107円台後半で狭いレンジで小動きとなっている。108円台では上値の重い展開となっている。月末に掛けて日米欧の金融政策決定会合を控えていることから、動きにくい展開となっている。

東京金の注目点は、5日SMAや10日SMAがサポートとなり、上昇基調を継続するのかが焦点となる。ただ、市場全体に様子見ムードが漂っており、大きな動きにはつながり難い地合いが継続している。

 

 

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5分足で分かるドル/円の欧米市場動向 狭いレンジ相場で方向感を欠く展開!

2019/07/23/07:19:13

 

★欧州市場朝方の取引では、108.00円に観測されているオプション絡みの売りに押されたほか、米長期金利が低下したことも重石となった。米長期金利は2.06%台から2.04%台に失速し、金利にらみのドル買いは後退した。ただ、欧州株はほぼ全面高、NYダウ先物はプラス圏で推移した。欧州関連の経済指標の発表などがなく、新規材料難の中小動きとなった。欧州株は小幅まちまち、米長期金利は2.03%台に低下した。

 

来週の米中通商協議開催の可能性というドル買い材料よりも、トンランプ大統領によるFRBへの利下げ圧力、為替操作への批判というドル売り材料がやや優勢となった。25日にECB、30日に日銀金融政策決定会合、31日にFOMCの結果公表を控えて、様子見ムードが広がり狭いレンジ取引が継続した。米長期金利の低下が重石となりドルが弱含んだものの、大幅な米利下げ期待が後退しつつある中で、ドルの下値を試しにくい展開となった。

 

欧米主要経済指標

・米・6月シカゴ連銀全米活動指数:-0.02(予想:0.08、5月:-0.03←-0.05)

 

欧米市場ポイント

・107.76-99円のレンジ相場

・英国の政局混乱が懸念されてポンド売りが先行

・ドイツ連銀が4-6月期のドイツ経済がマイナス成長に落ち込むと警告

・欧米での主要経済指標の発表がなかったことで様子見ムード

・来週米中通商協議開催の可能性

・トランプ大統領によるFRBの利下げ圧力、為替操作への批判

・VIX指数は14.45から13.53へ低下

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日経225上値が重いわけだ!

2019/07/22/16:33:08

 

★日経225の日足では、上値に25日SMA(青線)21,432円100日SMA(黒線)21,442円75日SMA(緑線)21,444円10日SMA(黄線)21,490円200日SMA(紫線)21,545円が上値を抑える展開となっており、上値の重さが意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから下落基調が継続している。

下値では7月18日安値20,933円前後が一旦の下値目処となりやすいが、下抜けすると6月4日安値20,289円が視界に入る。

一方で、各SMAを上抜け上昇した場合は、260日(茶線)21,760円がレジスタンスとして意識される。

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東京金は5日・10日SMAを維持出来るかが注目点!

2019/07/22/07:59:12

 

★東京金の日足では5日SMA(赤線)4,917円10日SMA(黄線)4,897円がサポートラインとして意識されており、一旦下げ止まる展開となっている。5日SMAが上向きとなっており、10日SMAとかい離幅を広げていることから短期的には上昇基調が継続している。

ロウソク足では、前日ロウソク足に対して『はらみ線』となっており、高値を上抜けするのか、安値を下抜けするのかが焦点となる。要するに高値を切り上がるのか、それとも安値を切り下げるのか重要なポイントとなる。

 

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、価格は上昇したものの、%DとSlow%Dは上値を切り下げるダイバージェンスとなっており、下落の前兆と言われている。そのため、一旦%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きとなっているが、上値を切り上げることができるかが注目される。

 

まとめると、週末に下落調整となったものの、5日SMAや10日SMAがサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっており、上昇基調は継続している。前日ロウソク足に対して『はらみ線』となっていることから、高値を切り上げるのか、安値を切り下げるのかが注目点となる。下押しした際は、25日SMA(青線)4,848円がサポートラインとして意識されやすい。一方で高値では節目となる5,000円を上抜け出来るかが注目される。上抜け出来ると2013年2月7日高値5,081円が意識される。

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