FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで7月24日の米国株市場を先取り!

2019/07/24/08:53:41

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.301%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月22日:▲3.447%⇒7月23日予想▲3.379%

 

7月23日はNYダウは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で大きく縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.301%から▲0.922%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.310%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.331%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状出ていないものの、急速にイールドスプレッドは縮小した。

NYダウが上昇したことで株式益利回りは下落した。また、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは前日比で大きく縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株を買うより米国債券を買った方が良いということになる。そのため、米国債券が買われやすく米国株に売りが出やすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.628%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月22日:▲3.390%⇒7月23日予想▲3.320%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.628%から▲0.308%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.589%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、特段割高とは言えないが、米国株高が継続し米長期金利が上昇してくるようら急速に割高感が出るので注意が必要となる。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.134%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月22日:▲1.829%⇒7月23日予想▲1.775%

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドが前日比で大きく縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.134%から▲0.359%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.577%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも高値圏に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特に過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価が上昇したうえ米長期金利も上昇したことで、イールドスプレッドは三指数とも大きく縮小した。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。米長期金利が再び低下するようなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では寄付き後に雲のネジレが!

2019/07/24/08:13:49

 

★7月16日以降の東京金60分足では、一時雲の上限を上抜けしたものの、引けに掛けて再び雲の下限を下抜け120時間SMA(赤線)をも下抜けして終了した。寄付き後に雲のネジレがあり、加速や反転など相場の節目になりやすいので注意が必要となる。

 

NY金先物市場は1414.60-1431.40ドルのレンジ相場となった。為替相場ではアジア市場からドル高が進行し、ドル建ての金先物は時間外で売りが先行した。NY勢が参入し、米中古住宅販売件数や米リッチモンド連銀製造業景気指数が市場予想を下回ったことを受けて、安全資産の金には買い戻しが一時強まった。もっとも、再びドルが強含むと金先物は徐々に上値を切り下げていった。 また、米中貿易協議の進展が期待されたことで安全逃避の金買いは縮小した。

 

価格帯別出来高では、一旦出来高の多い価格帯を上抜けしたが、再び下抜けしたことで、上値の重さが意識される。概ね4,900円ー4,950円のレンジ相場となっていることで、この近辺での出来高が増えてきている。そのため、上下どちらかに振れると大きな動きとなりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDは一時ゼロライン近辺まで上昇したものの、結局上抜け出来ずにレジスタンスとして意識された。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから、短期的には下落基調が継続している。

 

東京金の日足では、5日SMAの4,932円を下抜けしたものの、10日SMAの4,909円がレジスタンスとして意識されている。ただ、ロウソク足は上ヒゲの長い『トウバ』のような足となっており、上値の重さが意識される。NY金も米長期金利の上昇や米国株高、ドル高が嫌気され弱含みとなった。しかし、NY金も10日SMAの1,416ドルがサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。為替市場では、108.20円大を維持しており、東京金の下支えとなりやすい。月末のFOMCでの利下げ観測が強く、上値追いにはなり難い展開となっている。

 

本日の注目点は、10日SMAを維持出来るかが焦点となる。また、5日SMAを再び回復出来るかも注目される。下押し後は大陽線による回復基調が続いており、日足では底堅い展開となっている。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 狭いレンジ内で乱高下!

2019/07/24/07:19:10

 

★欧州市場朝方の取引では、アジア市場の流れを引き継いで全般的なドル高地合いが持続した。なお、欧州株は全面高で推移した。米長期金利上昇を背景に、ドルが全面高地合いを維持した。なお、NYダウ先物は前日比60ドル高、日経先物も20円高に続伸した。欧州タイムに入っても、ドルは堅調地合いを維持した。ただ、米長期金利が上昇幅を縮めると上値の重石となった。全般ポンドやユーロは動意付いたが、ドル/円は108.10円台でこう着相場となった。

 

NY勢の参入後、米国株や米長期金利上昇を背景にドル高が進行した。108.30円台がレジスタンスとして意識されたことや、米6月中古住宅販売件数と7月リッチモンド連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことが相場の重石となった。米国株の上げ幅縮小をながめドル売りが優勢となったが、下げ渋るとドル売りも後退した。低調な2年債入札結果や米国の貿易交渉団が来週中国を訪問することが明らかになると再びドル買いが強まった。

 

★欧米主要経済指標

・米・7月リッチモンド連銀製造業指数:-12(予想:5、6月:2←3)
・米・6月中古住宅販売件数:527戸(予想:532万戸、5月:536万戸←534万戸)
・米・5月FHFA住宅価格指数:前月比+0.1%(予想:+0.4%、4月:+0.4%)
・ユーロ圏・7月消費者信頼感指数速報値:-6.6(予想:-7.1、6月:-7.2)

 

★欧米市場のポイント

・108.02-29円のレンジ相場

・25日のECBの理事会を前に利下げ観測高まりユーロ売り

・英国の合意なき離脱のリスク高まる

・米連邦政府の債務上限の適用延期を手掛かりにドル買い先行

・米長期金利が前日比0.04%高い2.08%

・米経済指標は予想より弱い内容がドルの重石

・米国交渉団が来週中国を訪問するとの報道を受けドル買い

・VIX指数は13.53から12.61へ低下

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東京金の夜間取引における注目点!

2019/07/23/16:06:25

 

★東京金の日足では、7月19日高値4,983円を付けた後、下落調整局面と向かえている。そのため、5日SMA(赤線)4,923円を下抜けた。さらに下値では10日SMA(黄線)4,903円25日SMA(青線)4,859円が下値目処として意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Dが下向きとなってきており、Slow%Dとデットクロス寸前となっている。

本日は英国では与党・保守党の党首選の決戦投票の結果が発表される。決戦投票で党首となりその後、新たな英首相に週にすると見込まれるボリス・ジョンソン氏が合意なき離脱に対して前向きで、強まった政局混乱は決選投票後も続く見通しである。そのため、本日は米ドルインデックス指数が上昇しやすく、NY金は上値を抑えられる可能性が高い。ただ、英国のEUからの合意なき離脱はリスク回避の動きにつながりやすく、良い押し目買いのタイミングとなりやすい。そのため、今晩は下落後の反転ポイントを注視する必要がある。

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ドル/円の長期トレンドでは雲の下限を下抜け!

2019/07/23/12:04:02

 

★ドル/円の一目均衡表月足では、雲の中で概ねレンジ相場的な方向感のない展開が2017年以降継続している。長い期間もみ合い相場が続いていることから、徐々に雲の厚みも薄くなっており、雲の上下限の抵抗力がなくなってくる。また、2020年1-2月には雲のネジレがあり、相場の転換点となりやすい。2015年5月の雲のネジレでは、上昇基調となっていたが雲のネジレ通過後は上値が重くなり下落基調となる相場の節目となった。

 

6月に雲の下限を下抜けしたことで、雲の下限109.13円がレジスタントして意識され、上値の重い展開が続いている。また、転換線9日(赤線)の109.46円もレジスタンスとして意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、2018年12月に%DがSlow%Dを下抜け、緩やかに両線も下向きとなっている。そのため、緩やかに円高基調が継続していることを示している。

 

ドル/円の長期トレンドは、レンジ相場にあるものの、ゆっくりと円高が進行している。雲のネジレが2020年1-2月にあることから、底までは円高基調が続く可能性がある。

10月から消費増税となるが、過去3回は1年間を通して円安基調になりやすい。3回目の引き上げ後は一旦円高が進行したものの、その後は前2回同様に円安基調となった。消費増税前に駆け込み需要により一旦景気は上向きになるものの、増税後は消費が減速して景気悪化傾向が強まる。そのため、日銀による追加金融緩和期待などから、円安基調になりやすくなったと考えられる。

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