FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 トランプ節炸裂でリスク回避の円買い!

2019/12/04/07:25:31

 

★欧州市場朝方の取引では、前日のNY市場で強まったドル全面安の流れ持続を受け109.10円付近でもみ合う展開となった。なお、欧州株はおおむね堅調に取引を開始した。NATO事務総長との会見後に記者会見を行い、トランプ米大統領の仏批判が止まらず、米仏関係の悪化を嫌気し、若干市場はリスク回避に傾き円買いが優勢になった。トランプ大統領が『中国との取引合意は2020年11月の選挙が終わるまで待った方が良いかもしれない』と発言したことでドルは失速した。NYダウ先物が続落、米長期金利も低下幅を広げる中、ドルが下値を広げた後も戻りが鈍かった。

 

トランプ大統領の発言を手掛かりにしたリスク回避の動きが継続した。戻りの鈍さを確認すると、米長期金利の低下幅拡大とともにじり安が継続した。米政府は15日にほぼ全ての中国製品に対象を広げる制裁関税を発動する予定と伝わると、NYダウが一時420ドル超下落しリスク回避の円買いが継続した。米長期金利が1.695%前後と11月1日以来の低水準まで低下したことで108円半ばまで下落幅を広げた。その後、一時450ドル安超まで売られたNYダウが300ドル安付近へ下落幅を縮小したことから、ドル/円も下げ渋った。

 

★欧米主要経済指標

・英・11月建設業PMI:45.3(予想:44.5、10月:44.2)
・ユーロ圏・10月生産者物価指数:前年比-1.9%(予想:-1.8%、9月:-1.2%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は、108.45-109.14円のレンジ相場

・英保守党と労働党の支持率拡大でポンド買い

・世界的な貿易摩擦への懸念を背景にリスク回避の動き

・米中貿易協議への先行き不透明感強まる

・NYダウは一時450ドル超の下落

・VIX指数は14.91から15.96へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京金の日足では25日SMAと100日SMAに挟まれて!

2019/12/03/16:15:40

 

★東京金の日足では、緩やかに低下傾向にある25日SMA(青線)の5,144円がレジスタンスとなる一方で、緩やかに上昇傾向にある100日SMA(黒線)の5,115円がサポートとなり徐々に値動きが乏しくなっている。

徐々に25日SMAと100日SMAが接近しており、ロウソク足は上抜けするのか、下抜けすることになる。

また、9月5日高値5,304円を起点として10月28日高値5,283円を結んだトレンドライン(R1)と8月23日安値5,103円を起点として11月13日安値5,067円を結んだトレンドライン(S1)のレンジ相場が続いている。

そのため、目前の25日SAMまたは100日SMAの抵抗体を上下どちらに放れるかが注目点となる。その後は、レンジ相場のS1またはR1を放れるかが最大の注目点となり、レンジ相場を上下に抜けると大相場になりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

トルコリラ/円の日足では怖いほどのスクイーズ!

2019/12/03/12:07:31

 

★トルコ統計局は2日、2019年7~9月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比0.9%増だったと発表した。1年ぶりにプラス成長に戻ったが、過去1年間で失業者が約100万人増えるなど18年の通貨危機の傷は癒えていない。また、トルコも加盟するNATOは3、4日にロンドンで首脳会議を開く。シリア情勢を巡る英独仏との4カ国首脳会談も計画されている。エルドアン大統領への非難が集中すれば、ロシアへの接近などトルコ固有の外交・安保リスクが意識され、リラの下落につながり、トルコ景気の回復に水を差す恐れがある。

そのトルコリラ/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)日足では、バンド幅が極端に縮小するスクイーズ状態が強まっている。そのため、近日中にバンド幅が一気に拡大するエクスパンションが生じやすく、上下どちらかに放れる可能性がある。

現在は雲の上限の上方にあり、ストキャスティクス・スロー(パラメーター:14、5、3、20、80)は%DがSlow%Dを上抜けてきており、戻り基調を示している。一方で上値を切り下げる展開となっており、下落の前兆となるダイバージェンスが発生している。

 

NATOでの首脳会議では、リラの下落リスクが高まる可能性がある一方で、テクニカル的には戻り基調となってきている。要するに上下どちらにも大きく振れる可能性があり、今週は注意しておく必要がありそうだ。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで12月3日の米国株市場を先取り!

2019/12/03/10:23:16

★NY株式市場では、三指数ともに下落したものの、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは三指数ではわずかに拡大または変わらずとどまった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して割安感は薄れてきている。3指数ともに史上最高値を更新したものの、米長期金利が以前に比べて低下していることから、過熱感は抑えられている。ただし、米長期金利は再び1.8%台まで上昇してきていることから、米長期金利の動向が重要なポイントとなる。

 

NYダウは、5日SMAの28,037ドルと10日SMAの27,962ドルを一気に下抜けした。そのため、短期的には下落調整の動きになりやすい。ただ、25日SMAの27,685ドルがサポートラインとして意識される。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、高値圏で%DがSlow%Dを下抜けしており下落の兆しとなっている。今後も長期金利の動向次第で上米国株の割高感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.265%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月29日:▲3.375%⇒12月2日予想▲3.385%

 

12月2日のNYダウは下落したものの、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.265%から▲0.880%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.316%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.337%に接近してきた。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大した程度だった。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。11月米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことで、米景気の先行き不透明感から売りが先行した。中国が米国での香港人権・民主主義法案の成立を受け、報復措置を実施したほか、トランプ米大統領がブラジルやアルゼンチン産の鉄鋼などに追加関税を課す方針を示したことも投資家心理を冷やした。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.604%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・11月29日:▲3.340%⇒12月2日予想▲3.344%

 

S&P500が下落したものの、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.604%から▲0.260%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.613%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.378%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.110%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・11月29日:▲1.781%⇒12月2日予想▲1.781%

 

NASDAQは下落したものの、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドが前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は変わらず)だった。平均値の▲2.110%から▲0.329%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.583%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.313%に接近した。

 

NASDAQは割高にはなっていないが、イールドスプレッドも1.80%台割れとなっており、割安感も払しょくしている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数は下落したものの、米長期金利が上昇したことで三指数はわずかに拡大又は変わらずとなった。米国株は史上最高値近辺に推移しているものの、米長期金利が低位にあることから、割高感を感じるまでは買われているわけではない。だだし、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。また、米長期金利が上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では雲の下限を下抜け!

2019/12/03/07:47:41

 

★11月26日以降の東京金60分足では、雲の上限でもみ合う展開となっていたが、24時間SMA(緑線)がレジスタンスとして意識され下押しとなり、雲の下限を下抜けした。ただ、120時間SMA(赤線)がサポートとなり下げ止まる展開となっている。再び雲の中まで戻り基調となるかが注目点となる。夜間取引では、雲のネジレがありトレンドの加速や反転など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1459.80-1471.70ドルのレンジ相場となった。週末11月30日発表の11月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)や本日発表の同Caixin中国製造業PMIの強さを受け、安全資産とされる金は売りが先行した。しかし、トランプ米大統領がブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課すとツイッターで表明したことが、市場のリスク回避姿勢を再び強めた。ロス米商務長官がインタビューで『中国と合意なければ、トランプ米大統領は対中関税を引き上げるだろう』との見解を示したことも市場の懸念を強め、金は下落幅を縮小した。また、トランプ米大統領は香港人権法が成立したことによって貿易合意は難しくなると示唆しており、リスク回避的な金買いも観測された。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯近辺でもみ合いとなっており、売買が錯綜している。一旦上昇したことから、売り方からの手仕舞いの買い戻しや、買い方からのやれやれ売りの手仕舞いが入りやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けシグナルとともに下向きとなっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も%DとSlow%Dが下向きとなっており、短期的な下落基調となっている。

 

東京金の日足では、連日下値を100日SMAの5,115円がサポートとなり、上値を下落基調にある25日SMAの5,144円がレジスタンスとなり値幅が縮小してきている。5,100円前後のもみ合いが継続していることから、上下どちらかに大きく振れる可能性が高くなっている。NY金も米長期金利が上昇してきたことから、戻りの鈍い展開となっている。ただ、米中通商協議による『第1段階』の合意に先行不透明感が強まったことで、リスク回避の金買いにつながりやすい。為替市場では、欧米株下落からリスク回避の円買いが強まり、109.00円を挟んだ値動きとなっている。ただ、リスク回避の中、思いのほかドルも底堅い展開が続いており、過度な円高進行に至っていない。

本日の注目点は、連日同様の100日SMAを下抜けするのか、それとも25日SMAを上抜けするのかが焦点となる。

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