★東京金の日足で12日指数平滑線(EMA:赤線)と26日指数平滑線(青線)で分析する。12日EMAが26日EMAを上回っていることから、上昇基調は継続している。また、ロウソク足が12日EMAを上回っていることも上昇基調が継続していることを示している。そのため、ロウソク足が12日EMAを下抜けするまでは買い目線で見ていきたい。
MACDは12日EMAと26日EMAの差をMACDとする。さらに、この数値の9日間のEMAを算出してMACDのシグナルとする。そして、MACDとシグナル線の交差を売買シグナルとする。現在のMACDは、ゼロラインの上方でゼロラインを下抜けしていることから、下落シグナルを点滅させている。
まとめると、12日EMAと26日EMAでは陰線は出ているものの、下落基調を示すサインは出ていないことから、上昇基調は継続している。一方で、MACDがシグナルを下抜けてきていることで、売りサインの初動となっている。ただ、現況ではEMAでは下落基調となるサインが出ていないことから、MACDに従って売り建てるのは時期尚早となっている。MACDをオシレータとして使用する場合は、パラメータと同値のEMAを引いて分析するとMACDのダマシは軽減される。
★NY株式市場では、三指数はまちまちの動きとなった。ただ、米長期金利がわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比でNYダウとS&P500はわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)し、NASDAQは変わらずだった。そのため、NYダウとS&P500に割高感が若干緩和される結果となった。株価が上値追いとなるには米長期金利の低下がポイントとなる。また、市場の注目は米国企業の10-12月期決算結果や欧米の貿易協議に移ってきている。そのため、欧米タイムで株価指数が動きやすい展開となっている。米国株への過熱感が残っていることから、コロナウイルスの感染者拡大などのネガティブ報道には十分注意する必要がありそうだ。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。三指数とも割高危険水位までスプレッドが縮小してきているので注意。
NYダウは、5日SMAの29,111ドルを下抜け上値を切り下げる展開となってきており、下落調整的な動きになってきた。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も、買われ過ぎ過熱感から%DがSlow%Dをわずかい下抜けしてきており、下落基調的な動きになってきている。ただ、史上最高値圏で推移しており、欧米貿易協議の行方や米企業決算次第で上下に振れる展開が予想される。NYダウは過熱感が出ており、いつ下振れしても不思議ではない状況となっていることには警戒が必要である。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.119%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
20/01/17‐▲3.018%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、
19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・1月21日:▲3.083%⇒1月22日予想▲3.090%
1月22日のNYダウが小幅下落したうえ、米長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で若干拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.119%から▲1.029%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.021%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.042%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.072まで接近した。米長期金利が低下したうえ株価も下落したことで、イールドスプレッドはわずかに拡大したが、未だ割高感は残っている。。
NYダウ下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。中国で感染が拡大している新型肺炎への過度な懸念が後退し買いが先行すると、一時120ドル超上昇した。前日に増収決算を発表したIBMが3%超上昇し、指数を押し上げた面もあった。ただ、2度の墜落事故を起こした小型機「737MAX」の運行再開時期に不透明感が強まったボーイングが続落し相場を押し下げた。また、原油安に加えて、S&P500及びナスダック総合指数が前週末に付けた過去最高値を上回ったことから利益確定の動きが広がり、引けにかけて上げ幅を縮小し、NYダウは下落に転じた。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.458%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%
20/01/17-▲2.990%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・1月21日:▲3.050%⇒1月22日予想▲3.053%
S&P500がわずかに上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.458%から▲0.405%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.322%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.087%に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.063%に接近した。S&P500のイールドスプレッドは再び3.0%台に戻ったが、買われ過ぎ過熱感は残っている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.107%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・1月21日:▲1.776%⇒1月22日予想▲1.776%
NASDAQがわずかに上昇した一方で、米長期金利がわずかに低下したことからイールドスプレッドが前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は前日と変わらず)だった。平均値の▲2.107%から▲0.331%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.578%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.308%に接近した。NASDAQは15日のPERが29倍台後半から27倍台後半に急低下したことで、割高感が修正されたこともあり、さらに上昇する可能性もある。
NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。米中貿易交渉の進展期待が高まると買われやすい。一方で、米中関係悪化の報道では、売られやすい展開になりやすい。米中間で『第1段階合意』は署名されたが、次は『第2段階合意』に向けて米中間で協議される。そのため、今後も米中貿易摩擦に関する報道に振られる展開が予想される。
三指数のイールドスプレッドは、三指数はまちまちの動きとはなっていたが、、米長期金利がわずかに低下したことでNYダウとS&P500はわずかに拡大し、NASDAQは変わらずとなった。新型コロナウイルスの感染が拡大するようなら、リスク回避の債券買いになりやすく米長期金利が低下しやすい。そのため、今後も金利が低下するようなら、イールドスプレッドはさらに拡大しやすく米国株の割高感が払しょくされる。NYダウやS&P500は割高感が残っていることから、上値の重い展開が続きやすい。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★1月16日以降の東京金60分足では、雲のネジレで相場の節目になるような大きな動きにはならず、120時間SMA(赤線)や雲の下限がレジスタンスとして意識され上値が重くなっている。ただ、240時間SMA(茶線)がサポートラインとして意識され底堅い展開となっている。上下に抵抗体があり、小幅なレンジ相場となっている。
NY金先物市場は1550.00-1559.80ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の『人から人へ』の感染力が弱いとの報道や、中国国家衛生健康委員会が新型肺炎の拡散を抑制する対策を発表したことで過度な警戒感が和らぎ、安全資産の金は売りが優勢となった。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯付近での値動きとなっており、上下に放れるエネルギーが溜まっている。売買の材料が浮上すると、ポジションの手仕舞い売買を巻き込んで上下に振れやすくなる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方から緩やかに上向きとなっていることで、戻り基調を示している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜けしているものの、%Dの勢いは鈍化傾向となっている。全般戻り基調を示しているが、その勢いは鈍化傾向にある。
東京金の日足では、10日SMAの5,483円がサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。一方で、上値では5日SAMの5,509円がレジスタンスとして上値を抑えていることで、狭いレンジ内での値動きになっている。NY金は、新型肺炎の感染動向次第で上下に振れる展開となっている。24日から春節が始まり、中華圏の人の移動が始まることから、感染の拡大懸念が広がる可能性もある。その際は、NY金に買いが集中する一方で、感染が最小限に抑えられると金売りにつながりやすい。為替市場では、欧米時間帯で110円乗せに苦戦したことから、上値の重い展開が続きそうだ。
本日の注目点は、5日SMAを上抜けできるのか、それとも10日SMAを下抜けするのかが焦点となる。新型肺炎の感染動向次第では、短期的なリスク回避の動きになりやすい。
★欧州市場朝方の取引では、株高が一服となる中ドル/円・クロス円は上昇幅を縮小し、前日比小幅高水準でもみ合い推移となった。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。中国の新型肺炎に対する過度の懸念が後退して欧州株もほぼ上昇し、ドル/円は小動きとなった。欧州株は高安まちまちの状態となり、方向感なく推移した。トランプ大統領の『FRBの利上げは大きな過ちだった』などの発言に市場は特に反応しなかった。欧州に入り109円に下落した後は上値の重い相場つきとなり、110円台乗せに苦戦の動きとなった。
英国製造業関連指標が改善したことで、対ポンド中心にドル売りが進んだ流れに沿って109.82円付近まで下押しした。また、米長期金利が低下に転じたことも相場の重石となった。NY市場では109.90円を挟んでの小動きにとどまった。NYダウは小高い水準で伸び悩み、米長期金利は前日終値水準の1.77%前後で小動きとなった。
★欧米主要経済指標
・英・12月公的部門純借入額(銀行部門除く):+48億ポンド(予想:+53億ポンド、11月:+49億ポンド←+56億ポンド)
・米・12月シカゴ連銀全米活動指数:-0.35(予想:0.13、11月:0.41←0.56)
・米・11月FHFA住宅価格指数:前月比+0.2%(予想:+0.3%、10月:+0.4%←+0.2%)
・米・12月中古住宅販売件数:554万戸(予想:543万戸、11月:535万戸)
★欧米市場のポイント
・ドル/円は109.82-110.04円のレンジ相場
・スイス中銀がスイスフラン売り介入実施の思惑が広がる
・英国の経済指標改善で早期利下げ観測後退
・五つ星党首の辞任報道を受け伊政局不安が浮上
・12月米中古住宅販売件数が予想を上回ったことで下支え
・VIX指数の12.85から12.91へ上昇
★トルコリラ/円に日足では、200日SMA(紫線)が強固なレジスタンスとなり明確に上抜け出来ずに下押しする場面が多くなっている。1月16日には200日SAMを上抜けして終了したが、翌17日には再び下押しする展開となった。5日SMA(赤線)が10日SMA(黄線)を下抜けるデッドクロスしていることで、短期的には下押し基調となっている。
ただ、25日SMA(青線)がサポートとして意識され一旦は下げ止まる展開となっているが、25日SMAを下抜けするとサポートラインがないことから、1月3日に付けた安値17.944円近辺が意識される。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっている。そのため、下押しバイアスが強まってきている。
まとめると、今回も200日SMAがレジスタンスとなり、下押しバイアスが強くなっている。25日SAMを下抜けするようなら、18円割れも意識される。
戻り基調では再び200日SMAの18.684円が上値目処として意識されやく、ダブルトップの様相となりyすい。
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